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4.5. NFS サーバーに必要なサービス

Red Hat Enterprise Linux (RHEL) は、カーネルモジュールとユーザー空間プロセスの組み合わせを使用して NFS ファイル共有を提供します。

表4.1 NFS サーバーに必要なサービス

サービス名NFS バージョン説明

nfsd

3, 4

共有 NFS ファイルシステムに対する要求を処理する NFS カーネルモジュール。

rpcbind

3

このプロセスは、ローカルのリモートプロシージャコール (RPC) サービスからのポート予約を受け入れ、それらを使用可能にしたりアドバタイズしたりして、対応するリモート RPC サービスがそれらにアクセスできるようにします。rpcbind サービスは要求に応答し、指定された RPC サービスへの接続を設定します。

rpc.mountd

3, 4

このサービスは NFSv3 クライアントからの MOUNT 要求を処理し、NFSv4 サーバーはこのサービスの内部機能を使用します。

要求された NFS 共有が現在 NFS サーバーによってエクスポートされており、クライアントがアクセスを許可されているかどうかを確認します。

rpc.nfsd

3, 4

このプロセスは、サーバーが定義する明示的な NFS バージョンとプロトコルをアドバタイズします。カーネルと連携して、NFS クライアントが接続するたびにサーバースレッドを提供するなど、NFS クライアントの動的な要求を満たします。

nfs-server サービスがこのプロセスを開始します。

lockd

3

このカーネルモジュールは、クライアントがサーバー上のファイルをロックできるようにする Network Lock Manager (NLM) プロトコルを実装します。RHEL は、NFS サーバーの実行時にモジュールを自動的にロードします。

rpc.rquotad

3, 4

このサービスは、リモートユーザーのユーザークォータ情報を提供します。

rpc.idmapd

4

このプロセスは、NFSv4 名 (`user@domain` 形式の文字列) とローカルユーザーおよびグループ ID をマッピングする NFSv4 クライアントおよびサーバーアップコールを提供します。

gssproxy

3, 4

このサービスは、rpc.nfsd に代わって krb5 認証を処理します。

nfsdcld

4

このサービスは、ネットワーク分割とサーバーの再起動中に他のクライアントが競合するロックを取得した場合に、サーバーがロックの再利用を許可しないようにする NFSv4 クライアント追跡デーモンを提供します。

rpc.statd

3

このサービスは、ローカルホストが再起動したときに他の NFSv3 クライアントに通知し、リモート NFSv3 ホストが再起動したときにカーネルに通知します。

関連情報

  • rpcbind (8)rpc.mountd (8)rpc.nfsd (8)rpc.statd (8)rpc.rquotad (8)rpc.idmapd (8)nfsdcld (8) man ページ