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20.2. xfsrestore を使用してバックアップから XFS ファイルシステムを復元
この手順では、XFS ファイルシステムの内容を、ファイルまたはテープのバックアップから復元する方法を説明します。
前提条件
- XFS ファイルシステムのバックアップの作成 の説明に従って、XFS ファイルシステムのファイルまたはテープのバックアップ
- バックアップを復元できるストレージデバイス。
手順
バックアップを復元するコマンドは、フルバックアップから復元するか、増分バックアップから復元するか、または 1 つのテープデバイスから複数のバックアップを復元するかによって異なります。
# xfsrestore [-r] [-S session-id] [-L session-label] [-i] -f backup-location restoration-path
-
backup-location を、バックアップの場所に置き換えます。これは、通常のファイル、テープドライブ、またはリモートテープデバイスになります。たとえば、ファイルの場合は
/backup-files/Data.xfsdump
、テープドライブの場合は/dev/st0
に置き換えます。 -
restoration-path を、ファイルシステムを復元するディレクトリーへのパスに置き換えます。たとえば、
/mnt/data/
に置き換えます。 -
ファイルシステムを増分 (レベル 1 からレベル 9) バックアップから復元するには、
-r
オプションを追加します。 複数のバックアップを含むテープデバイスからバックアップを復元するには、
-S
オプションまたは-L
オプションを使用してバックアップを指定します。-S
オプションではセッション ID でバックアップを選択でき、-L
オプションではセッションラベルで選択できます。セッション ID とセッションラベルを取得するには、xfsrestore -I
コマンドを使用します。session-id を、バックアップのセッション ID に置き換えます。たとえば、
b74a3586-e52e-4a4a-8775-c3334fa8ea2c
に置き換えます。session-label を、バックアップのセッションラベルに置き換えます。たとえば、my_backup_session_label
に置き換えます。xfsrestore
をインタラクティブに使用するには、-i
オプションを使用します。インタラクティブダイアログは、指定されたデバイスの、
xfsrestore
による読み取りが終了してから始まります。インタラクティブなxfsrestore
シェルの使用可能なコマンドには、cd
、ls
、add
、delete
、extract
があります。コマンドの全リストを見るには、help
コマンドを使用します。
-
backup-location を、バックアップの場所に置き換えます。これは、通常のファイル、テープドライブ、またはリモートテープデバイスになります。たとえば、ファイルの場合は
例20.1 複数の XFS ファイルシステムの復元
XFS バックアップファイルを復元し、その内容を
/mnt/
配下のディレクトリーに保存するには、次のコマンドを実行します。# xfsrestore -f /backup-files/boot.xfsdump /mnt/boot/ # xfsrestore -f /backup-files/data.xfsdump /mnt/data/
複数のバックアップを含むテープデバイスから復元するには、各バックアップをセッションラベルまたはセッション ID で指定します。
# xfsrestore -L "backup_boot" -f /dev/st0 /mnt/boot/ # xfsrestore -S "45e9af35-efd2-4244-87bc-4762e476cbab" \ -f /dev/st0 /mnt/data/
関連情報
-
xfsrestore(8)
man ページ