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第15章 ファイルシステムのマウント

システム管理者は、システムにファイルシステムをマウントすると、ファイルシステムのデータにアクセスできます。

15.1. Linux のマウントメカニズム

本セクションでは、Linux でのファイルシステムのマウントに関する基本概念を説明します。

Linux、UNIX、および類似のオペレーティングシステムでは、さまざまなパーティションおよびリムーバブルデバイス (CD、DVD、USB フラッシュドライブなど) にあるファイルシステムをディレクトリーツリーの特定のポイント (マウントポイント) に接続して、再度切り離すことができます。ファイルシステムがディレクトリーにマウントされている間は、そのディレクトリーの元の内容にアクセスすることはできません。

Linux では、ファイルシステムがすでに接続されているディレクトリーにファイルシステムをマウントできます。

マウント時には、次の方法でデバイスを識別できます。

  • UUID (universally unique identifier): UUID=34795a28-ca6d-4fd8-a347-73671d0c19cb など
  • ボリュームラベル - LABEL=home など
  • 非永続的なブロックデバイスへのフルパス - /dev/sda3 など

デバイス名、目的のディレクトリー、ファイルシステムタイプなど、必要な情報をすべて指定せずに mount コマンドを使用してファイルシステムをマウントすると、mount ユーティリティーは /etc/fstab ファイルの内容を読み取り、指定のファイルシステムが記載されているかどうかを確認します。/etc/fstab ファイルには、選択したファイルシステムがマウントされるデバイス名およびディレクトリーのリスト、ファイルシステムタイプ、およびマウントオプションが含まれます。そのため、/etc/fstab で指定されたファイルシステムをマウントする場合は、以下のコマンド構文で十分です。

  • マウントポイントによるマウント:

    # mount directory
  • ブロックデバイスによるマウント:

    # mount device