付録A 参照: 管理ポータルおよび VM ユーザーポータルの各種ウィンドウの設定
A.1. 新規仮想マシンおよび仮想マシンの編集ウィンドウの設定
A.1.1. 仮想マシンの全般の設定
以下の表には、新規仮想マシン および 仮想マシンの編集 ウィンドウの 全般 タブで使用可能なオプションについての説明をまとめています。
表A.1 仮想マシン: 全般の設定
フィールド名 | 説明 |
---|---|
クラスター |
仮想マシンのアタッチ先となるホストクラスター名。仮想マシンは、ポリシールールに従って、そのクラスター内のいずれかの物理マシン上でホストされます。 |
テンプレート |
仮想マシンのベースとなるテンプレート。デフォルトでは、このフィールドは
テンプレートバージョンチェーンのルートテンプレートの場合には、バージョン名は
仮想マシンがステートレスの場合には、テンプレートの |
オペレーティングシステム |
オペレーティングシステム。有効な値には、Red Hat Enterprise Linux、Windows のさまざまなバージョンが含まれます。 |
インスタンスタイプ |
仮想マシンのハードウェア設定のベースにすることができるインスタンスタイプ。デフォルトでは、このフィールドは仮想マシンがインスタンスタイプに関連付けられていないことを意味する カスタム に設定されます。このドロップダウンメニューから利用できるその他のオプションには Large、Medium、Small、Tiny、XLarge、および管理者が作成したカスタムのインスタンスタイプがあります。 チェーンのリンクアイコンが横に付いているその他の設定は、選択したインスタンスタイプに合わせて事前に入力されます。これらの値の 1 つを変更すると、仮想マシンはそのインスタンスタイプからデタッチされ、壊れたチェーンアイコンが表示されます。ただし、変更した設定を元の値に戻すと、仮想マシンは再度このインスタンスタイプにアタッチされ、チェーンアイコンのリンクが再接続されます。 |
最適化オプション |
仮想マシンを最適化するシステムのタイプ。オプションには サーバー、デスクトップ、および ハイパフォーマンス の 3 つがあり、このフィールドはデフォルトでは サーバー に設定されます。サーバーとして機能するように最適化された仮想マシンにはサウンドカードは搭載されず、クローン作成されたディスクイメージが使用され、ステートレスには設定されません。デスクトップマシンとして機能するように最適化された仮想マシンには、サウンドカードが搭載され、イメージ (シンプロビジョニング) が使用されて、ステートレスに設定されます。ハイパフォーマンス用に最適化された仮想マシンの設定は、サーバー/デスクトップの設定とは大幅に異なります。「ハイパフォーマンス仮想マシン、テンプレート、およびプールの設定」を参照してください。 |
名前 |
仮想マシンの名前。この名前はデータセンター内で一意である必要があります。またスペースを入れず、アルファベットまたは数字を少なくとも 1 文字入れる必要があります。仮想マシン名の最大長は 255 文字です。環境内の異なるデータセンター間であれは、同じ名前を使用することができます。 |
仮想マシンの ID |
仮想マシンの ID。仮想マシンの作成時に、その仮想マシンにカスタムの ID を設定することが可能です。カスタム ID は、 作成時に ID が指定されなかった場合には、UUID が自動的に割り当てられます。カスタムで設定した ID と自動生成された ID はいずれも、仮想マシンの作成後には変更できません。 |
説明 |
新規仮想マシンのわかりやすい説明を入力します。 |
コメント |
仮想マシンに関する、プレーンテキスト形式の人間が判読できるコメントを追加するためのフィールド |
アフィニティーラベル |
選択した アフィニティーラベル を追加または削除します。 |
ステートレス |
仮想マシンをステートレスモードで実行する場合は、このチェックボックスを選択します。このモードは、主にデスクトップ仮想マシンに使用します。ステートレスのデスクトップやサーバーを実行すると、仮想マシンのハードディスクイメージに新規の COW 層が作成されて、新規/変更データが保存されます。ステートレスの仮想マシンをシャットダウンすると、すべてのデータおよび設定変更が含まれるその新規 COW 層は削除され、仮想マシンは元の状態に戻ります。ステートレスの仮想マシンは、短期間または臨時スタッフにより使用されるマシンを作成する際に便利です。 |
一時停止モードで起動する |
仮想マシンを常に一時停止モードで起動するには、このチェックボックスを選択します。このオプションは、仮想マシンが SPICE 接続に長時間を要する場合 (例: 仮想マシンが遠隔地にある場合など) に適しています。 |
削除防止 |
このチェックボックスを選択すると、仮想マシンの削除ができなくなります。このチェックボックスの選択を解除しない限り、仮想マシンの削除はできません。 |
仮想マシンのディスクイメージ |
アタッチ をクリックして、仮想マシンにフローティングディスクをアタッチするか、作成 をクリックして新しい仮想ディスクを追加します。さらに仮想ディスクを追加または削除するには、プラスまたはマイナスボタンを使用します。 アタッチまたは作成済みの仮想ディスクの設定を変更するには、 をクリックします。 |
仮想 NIC プロファイルを選択することにより、仮想マシンネットワークインターフェースをインスタンス化します。 |
nic1 ドロップダウンリストから仮想 NIC プロファイルを選択して、仮想マシンにネットワークインターフェースを追加します。さらにネットワークインターフェースを追加または削除するには、プラスまたはマイナスボタンを使用します。 |
A.1.2. 仮想マシンのシステムの設定
以下の表には、新規仮想マシン および 仮想マシンの編集 ウィンドウの システム タブで使用可能なオプションについての説明をまとめています。
表A.2 仮想マシン: システムの設定
フィールド名 | 説明 |
---|---|
メモリーサイズ |
仮想マシンに割り当てるメモリーの容量。メモリー割り当て時は、仮想マシンで実行するアプリケーションの処理とストレージの要件を考慮してください。 |
最大メモリー |
仮想マシンに割り当て可能なメモリーの最大容量。最大ゲストメモリーは、選択したゲストアーキテクチャーやクラスターの互換性レベルによっても制約を受けます。 |
仮想 CPU の合計数 |
仮想マシンに割り当てる処理能力 (CPU のコア数)。物理ホスト上のコアを上回る数のコアを仮想マシンに割り当てないようにしてください。 |
仮想ソケット |
仮想マシンの CPU ソケット数。物理ホストに存在するよりも多い数のソケットを仮想マシンに割り当てないようにしてください。 |
コア数/仮想ソケット |
各仮想ソケットに割り当てるコア数 |
スレッド数/コア |
各コアに割り当てるスレッドの数。この値を増やすと、同時マルチスレッディング機能 (SMT) が有効になります。IBM POWER8 は最大で 1 コアあたり 8 スレッドをサポートします。x86 (Intel および AMD) CPU タイプの場合には、推奨値は 1 です。 |
エミュレーションするカスタムの仮想マシンタイプ |
このオプションで、マシンタイプを指定することができます。変更した場合には、仮想マシンはこのマシンタイプをサポートするホストでのみ実行されるようになります。デフォルトではクラスターのデフォルトのマシンタイプが適用されます。 |
カスタム CPU タイプ |
このオプションで、CPU のタイプを指定することができます。変更した場合には、仮想マシンはこの CPU タイプをサポートするホストでのみ実行されるようになります。デフォルトではクラスターのデフォルトの CPU タイプが適用されます。 |
カスタムの互換バージョン |
互換バージョンにより、クラスター、プロパティーの値、エミュレートされたマシンタイプでサポートされる機能はどれかが決定されます。デフォルトではクラスターの設定が継承されるので、クラスターと同じ互換モードで実行するように設定されています。場合によっては、デフォルトの互換モードを変更する必要があります。たとえば、クラスターはより新しい互換バージョンに更新されているが、仮想マシンが再起動されていない場合などです。これらの仮想マシンは、クラスターのバージョンよりも古いカスタム互換モードを使用するように設定することが可能です。詳しい情報は、『管理ガイド』の「クラスターの互換バージョンの変更」を参照してください。 |
ハードウェアクロックの時間オフセット |
このオプションは、ゲストのハードウェアクロックのタイムゾーンオフセットを設定します。Windows OS の場合には、この値は (インストール中またはその後に) ゲストで設定されているタイムゾーンに対応する必要があります。デフォルトの Linux インストールの大半は、ハードウェアクロックが GMT+00:00 となることを想定しています。 |
カスタムのシリアル番号ポリシーを指定する |
このチェックボックスで、仮想マシンのシリアル番号を指定することができます。以下のいずれかを選択してください。
|
A.1.3. 仮想マシンの初期起動の設定
以下の表には、新規仮想マシン および 仮想マシンの編集 ウィンドウの 初期起動 タブで使用可能なオプションについての説明をまとめています。この表に記載した設定項目は、Cloud-Init/Sysprep を使用 のチェックボックスを選択した場合にのみ表示されます。また、以下の説明のとおり、特定のオプションは、全般 タブの オペレーティングシステム 一覧で Linux ベースまたは Windows ベースのオプションのいずれかが選択されている場合のみ表示されます。
表A.3 仮想マシン: 初期起動の設定
フィールド名 | オペレーティングシステム | 説明 |
---|---|---|
Cloud-Init/Sysprep を使用 |
Linux、Windows |
このチェックボックスで、仮想マシン設定の初期化に Cloud-Init または Sysprep を使用するかどうかを切り替えます。 |
仮想マシンのホスト名 |
Linux、Windows |
仮想マシンのホスト名 |
ドメイン |
Windows |
仮想マシンが属する Active Directory ドメイン |
組織名 |
Windows |
仮想マシンが属する組織の名前。このオプションは、Windows を実行する仮想マシンの初回起動時に表示される組織名を設定するテキストフィールドに対応します。 |
Active Directory OU |
Windows |
仮想マシンが属する Active Directory ドメイン内の組織単位 |
タイムゾーンを設定 |
Linux、Windows |
仮想マシンのタイムゾーン。このチェックボックスを選択してから、タイムゾーン の一覧からタイムゾーンを指定します。 |
管理パスワード |
Windows |
仮想マシンの管理ユーザーのパスワード。このオプションの設定を表示するには、矢印マークをクリックして展開します。
|
認証 |
Linux |
仮想マシンの認証情報の詳細。このオプションの設定を表示するには、矢印マークをクリックして展開します。
|
カスタムロケール |
Windows |
仮想マシン用のカスタムロケールオプション。ロケールは
|
ネットワーク |
Linux |
仮想マシンのネットワーク関連の設定。このオプションの設定を表示するには、矢印マークをクリックして展開します。
|
カスタムスクリプト |
Linux |
仮想マシンが起動時に実行するカスタムスクリプト。このフィールドに入力するスクリプトは、Manager により作成されたスクリプトに追加されるカスタム YAML セクションで、ユーザーおよびファイルの作成や、 |
Sysprep |
Windows |
カスタムの Sysprep 定義。この定義は、完全な無人インストールの応答ファイルの形式にする必要があります。Red Hat Virtualization Manager のインストール先マシンの /usr/share/ovirt-engine/conf/sysprep/ ディレクトリー内のデフォルト応答ファイルをコピーアンドペーストし、必要に応じてフィールドを変更することができます。詳細については、「7章テンプレート」を参照してください。 |
A.1.4. 仮想マシンのコンソールの設定
以下の表には、新規仮想マシン および 仮想マシンの編集 ウィンドウの コンソール タブで使用可能なオプションについての説明をまとめています。
表A.4 仮想マシン: コンソールの設定
フィールド名 | 説明 |
---|---|
グラフィカルコンソール セクション | |
ヘッドレスモード |
仮想マシンのグラフィカルコンソールが必要ない場合には、このチェックボックスを選択します。 このチェックボックスが選択されている場合には、グラフィカルコンソール セクションの他のフィールドがすべて無効になります。管理ポータルの コンソール ボタンも無効になります。 重要 ヘッドレスモード使用の詳細および前提条件については、「ヘッドレス仮想マシンの設定」を参照してください。 |
ビデオタイプ |
グラフィックデバイスを定義します。QXL がデフォルトで、どちらのグラフィックプロトコルもサポートします。VGA および CIRRUS は、VNC プロトコルのみをサポートします。 |
グラフィックプロトコル |
使用するディスプレイプロトコルを定義します。SPICE がデフォルトのプロトコルで、VNC がもう 1 つのオプションです。両プロトコルを使用できるようにするには、SPICE + VNC を選択してください。 |
VNC のキーボードレイアウト |
仮想マシンのキーボードレイアウトを定義します。このオプションは VNC プロトコルを使用する場合のみ使用できます。 |
USB サポート |
SPICE の USB リダイレクトを定義します。このオプションは SPICE プロトコルを使用する仮想マシンでのみ使用できます。以下のいずれかを選択してください。
|
コンソール切断時のアクション |
コンソールの切断時のアクションを定義します。SPICE と VNC コンソールの接続にのみ関連します。この設定は、仮想マシン実行中に変更可能ですが、新規コンソール接続が確立されるまで有効になりません。以下のいずれかを選択してください。
|
モニター |
仮想マシンのモニター数。このオプションは、SPICE ディスプレイプロトコルを使用する仮想デスクトップのみ使用できます。1、2、4 から選択します。Windows 8 および Windows Server 2012 の仮想マシンではマルチモニターはサポートされていない点に留意してください。 |
スマートカードを有効にする |
スマートカードは、外付けハードウェアのセキュリティー機能です。最も一般的な用途はクレジットカードですが、認証トークンとしても多数の企業で使用されています。スマートカードは、Red Hat Virtualization の仮想マシンの保護に使用することができます。個々の仮想マシンでスマートカード認証を有効または無効にするには、このチェックボックスを選択または解除します。 |
シングルサインオンメソッド |
シングルサインオンを有効にすると、ゲストエージェントを使用して VM ユーザーポータルから仮想マシンに接続する際にゲストオペレーティングシステムにサインインできます。
|
厳密なユーザーチェックを無効にする |
このオプションを使用するには、詳細パラメーター の矢印をクリックしてこのチェックボックスを選択します。このオプションが選択されていると、他のユーザーが接続する前に仮想マシンを再起動する必要がなくなります。 デフォルトでは、1 人のユーザーしか仮想マシンのコンソールに接続することができないように、厳密なユーザーチェックが有効になっています。仮想マシンが再起動されるまで、他のユーザーはその仮想マシンへのコンソールを開くことができません。例外として、SuperUser はいつでも接続でき、既存の接続を置き換えることができます。SuperUser が接続している場合は、通常のユーザーは仮想マシンが再起動されるまで再接続することができません。 厳密なユーザーチェックを無効にすると、前のユーザーのセッションを新規ユーザーに公開することになるため、無効化の設定は慎重に行ってください。 |
サウンドカードを有効にする |
サウンドカードデバイスは、すべての仮想マシンユースケースで必要なわけではありません。仮想マシンにサウンドカードが必要な場合には、ここで有効化してください。 |
SPICE でファイル転送を有効にする |
外部ホストからのファイルを仮想マシンの SPICE コンソールにドラッグアンドドロップできるかどうかを定義します。このオプションは、SPICE プロトコルを使用する仮想マシンでのみ利用できます。このチェックボックスは、デフォルトで選択されています。 |
SPICE でクリップボードへのコピー&ペーストを有効にする |
外部ホストからのコンテンツを仮想マシンの SPICE コンソールにコピーアンドペーストできるかどうかを定義します。このオプションは、SPICE プロトコルを使用する仮想マシンでのみ利用できます。このチェックボックスは、デフォルトで選択されています。 |
シリアルコンソール セクション | |
VirtIO シリアルコンソールを有効にする |
VirtIO シリアルコンソールは、SSH およびキーペアを使用して VirtIO チャネル経由でエミュレートされ、管理ポータルや VM ユーザーポータルからコンソールを開くのではなく、クライアントマシンのコマンドラインから直接仮想マシンのシリアルコンソールにアクセスできます。Manager が接続のプロキシーの役割を果たし、仮想マシンの配置の情報を提供して、認証鍵を保管するため、シリアルコンソールから直接 Manager にアクセスできる必要があります。仮想マシン上の VirtIO コンソールを有効にするには、チェックボックスを選択します。 |
A.1.5. 仮想マシンのホストの設定
以下の表には、新規仮想マシン および 仮想マシンの編集 ウィンドウの ホスト タブで使用可能なオプションについての説明をまとめています。
表A.5 仮想マシン: ホストの設定
フィールド名 | サブ要素 | 説明 |
---|---|---|
実行を開始するホスト |
仮想マシンを実行する優先ホストを定義します。以下のいずれかを選択してください。
| |
移行のオプション |
移行モード |
仮想マシンの実行/移行オプションを定義します。このオプションを使用しない場合には、仮想マシンはクラスターのポリシーに従って実行/移行されます。
|
カスタム移行ポリシーを使用する |
移行収束のポリシーを定義します。チェックボックスにチェックが入っていない場合は、ホストがポリシーを決定します。
| |
カスタム移行ダウンタイムを使用 |
このチェックボックスにより、ライブマイグレーション中の仮想マシンの最長ダウンタイムをミリ秒単位で指定することができます。各仮想マシンのワークロードと SLA の要件に応じて、異なる最長ダウンタイムを設定してください。VDSM のデフォルト値を使用するには | |
移行の自動収束 |
移行ポリシーが Legacy の場合にのみ有効です。このオプションでは、仮想マシンのライブマイグレーション中に自動収束を使用するかどうかを設定することができます。ワークロードが大きくサイズの大きい仮想マシンは、ライブマイグレーション中に到達する転送速度よりも早くメモリーをダーティーな状態にして、移行を収束できないようにする可能性があります。QEMU の自動収束機能は、仮想マシンの移行を強制的に収束することができます。移行が収束されていない場合には、QEMU が自動的に検出して、仮想マシンの vCPU の使用率を制限します。デフォルトでは、自動収束はグローバルレベルで無効化されています。
| |
移行時の圧縮の有効化 |
移行ポリシーが Legacy の場合にのみ有効です。このオプションでは、仮想マシンのライブマイグレーション中に移行の圧縮を使用するかどうかを設定することができます。この機能は、Xor Binary Zero Run-Length-Encoding を使用して、仮想マシンのダウンタイム、およびメモリーの書き込みの多いワークロードを実行する仮想マシンやメモリー更新パターンがスパースなアプリケーションの合計ライブマイグレーション時間を減らします。デフォルトでは、移行の圧縮はグローバルレベルで無効化されています。
| |
ホストの CPU をパススルーする |
このチェックボックスにより、仮想マシンはその仮想マシンが配置されているホストの物理 CPU の機能を活用することができます。このオプションは、移行を許可しない が選択されている場合のみ有効にすることができます。 | |
NUMA の設定 |
NUMA ノード数 |
仮想マシンに割り当てる仮想 NUMA ノードの数。チューニングモード が 優先 に指定されている場合には、この値は |
チューニングモード |
メモリーの割り当てに使用する方法
| |
NUMA 固定 |
NUMA トポロジー ウィンドウが開きます。このウィンドウでは、ホストの合計 CPU、メモリー、NUMA ノード、仮想マシンの仮想 NUMA ノードが表示されます。右側のボックスから各仮想 NUMA をクリックし、左側の NUMA ノードにドラッグして、仮想 NUMA ノードをホストの NUMA ノードに固定します。 |
A.1.6. 仮想マシンの高可用性の設定
以下の表には、新規仮想マシン および 仮想マシンの編集 ウィンドウの 高可用性 タブで使用可能なオプションについての説明をまとめています。
表A.6 仮想マシン: 高可用性の設定
フィールド名 | 説明 |
---|---|
高可用性 |
仮想マシンを高可用性に設定する場合は、このチェックボックスを選択します。たとえば、ホストのメンテナンスを行う場合には、全仮想マシンが別のホストに自動的にライブマイグレーションされます。ホストがクラッシュして応答なしの状態になった場合には、高可用性に設定されている仮想マシンのみが別のホストで再起動されます。ホストがシステム管理者によって手動でシャットダウンされた場合には、仮想マシンは別のホストには自動的にライブマイグレーションされません。 このオプションは、ホスト タブの 移行モード 設定が 手動の移行のみを許可する または 移行を許可しない のいずれかに設定されている場合には、使用できない点に注意してください。仮想マシンを高可用性にするには、Manager がその仮想マシンを必要に応じて別の使用可能なホストに移行できる必要があります。 |
仮想マシンリース用のターゲットストレージドメイン |
仮想マシンのリースを保持するストレージドメインを選択するか、仮想マシンリースなし を選択して機能を無効にします。ストレージドメインを選択すると、特別なボリュームで仮想マシンのリースが保持され、元のホストの電源が切断されたり、応答がなくなったりした場合に仮想マシンが別のホストで起動できるようになります。 この機能は、V4 以降のストレージドメインでのみ利用できます。 注記 リースを定義した場合、再開の動作 で利用することのできるオプションは KILL だけです。 |
再開の動作 |
ストレージ I/O エラーが発生した後ストレージとの接続が再び確立された際に、一時停止していた仮想マシンがどのように処理されるかを定義します。仮想マシンが高可用性に設定されていなくても、再開の動作を定義することができます。 以下のオプションを選択することができます。
|
実行/移行キューでの優先度 |
仮想マシンを別のホストへ移行する、または別のホストで再起動する際の優先度を設定します。 |
ウォッチドッグ |
ユーザーは、仮想マシンにウォッチドッグカードをアタッチすることができます。ウォッチドッグとは、障害を自動的に検知して復旧するために使用するタイマーです。一旦設定すると、ウォッチドッグタイマーは、システムの稼働中に継続的にゼロに向かってカウントダウンを行い、システムはウォッチドッグを定期的に再起動してゼロに達しないようにします。タイマーがゼロに達した場合には、システムがタイマーをリセットできなくなったことを意味し、その結果、障害が発生し、その障害に対処するための修正操作が行われます。この機能は、高可用性が要求されるサーバーに特に役立ちます。 ウォッチドッグモデル: 仮想マシンに割り当てるウォッチドッグカードのモデル。現在、唯一サポートされているモデルは i6300esb です。 ウォッチドッグアクション: ウォッチドッグタイマーがゼロに達した場合に実行するアクション。以下のアクションが使用可能です。
|
A.1.7. 仮想マシンにおけるリソースの割り当ての設定
以下の表には、新規仮想マシン および 仮想マシンの編集 ウィンドウの リソースの割り当て タブで使用可能なオプションについての説明をまとめています。
表A.7 仮想マシン: リソースの割り当ての設定
フィールド名 | サブ要素 | 説明 |
---|---|---|
CPU 割り当て |
CPU プロファイル |
仮想マシンに割り当てる CPU プロファイル。CPU プロファイルは、仮想マシンを実行するホストにおいて仮想マシンがアクセスできる最大処理能力量を定義します。これは、ホストで利用可能な処理能力合計に対する割合で表されます。CPU プロファイルは、データセンターに対して作成された QoS エントリーに基づいてクラスターレベルで定義されます。 |
CPU シェア |
ユーザーは、仮想マシンが要求する CPU リソースのレベルを、他の仮想マシンに対して相対的に設定することができます。
| |
CPU ピニングトポロジー |
特定ホストの特定物理 CPU (pCPU) で仮想マシンの仮想 CPU (vCPU) を実行できるようにします。以下のように、CPU ピニングの構文は
仮想マシンをホストに固定するには、ホスト タブで以下も選択する必要があります。
CPU ピニングを設定してから 実行を開始するホスト: 特定のホスト または 移行モード: 移行を許可しない を変更すると、OK をクリックする時に CPU ピニングのトポロジーは失われます。ウィンドウが表示されます。 | |
メモリーの割り当て |
確保する物理メモリー |
仮想マシンに確保する物理メモリー容量。0 を最小とし、その仮想マシンの定義済みメモリー容量を最大とする範囲内で任意の値を指定します。 |
メモリーバルーンデバイスを有効にする |
仮想マシンのメモリーバルーンデバイスを有効化します。この設定を有効化すると、クラスター内でメモリーをオーバーコミットできるようになります。大量のメモリーを突然割り当てるアプリケーションに対してこの設定を有効化する場合には、確保するメモリーを定義済みのメモリーと同じ値に設定します。仮想デスクトップなどメモリーをゆっくり消費するアプリケーションや負荷に対してバルーンを使用すると、メモリーを解放したり長期間休止状態にしたりすることができます。詳しい情報は、『管理ガイド』の「最適化の設定」を参照してください。 | |
IO スレッド |
IO スレッドを有効にする |
IO スレッドを有効化します。VirtIO インターフェースを使用するディスクを仮想マシンの他の機能から分離したスレッドに固定して、そのディスクの速度を向上させるには、このチェックボックスを選択します。ディスクのパフォーマンスが向上すると、仮想マシンの全体的なパフォーマンスが向上します。VirtIO インターフェースを使用するディスクは、ラウンドロビンアルゴリズムで IO スレッドに固定されます。 |
Queues |
Multi Queues Enabled |
マルチキューを有効にします。このチェックボックスは、デフォルトで選択されています。利用可能な vCPU の数に応じて、vNIC ごとに最大で 4 つのキューが作成されます。 以下のようにカスタムプロパティーを作成して、vNIC ごとに異なる数のキューを定義することができます。
ここで、other-nic-properties は既存の NIC カスタムプロパティーのセミコロン区切りリストです。 |
ストレージの割り当て |
ストレージの割り当て オプションは、テンプレートをベースに仮想マシンを作成する場合のみ使用可能です。 | |
シンプロビジョニング |
ストレージ容量の使用率を最適化します。必要な場合のみ、ディスク容量を割り当てます。選択した場合には、ディスク形式は QCOW2 とマークされ、これは変更できません。 | |
クローン |
ゲストの読み取り/書き込み操作の速度を最適化します。テンプレートで要求した全ディスク容量がクローン作成時に割り当てられます。ディスク形式は、QCOW2 または Raw に指定可能です。 | |
VirtIO-SCSI を有効にする |
ユーザーは、仮想マシン上での VirtIO-SCSI の使用を有効化/無効化することができます。 | |
ディスクの割り当て |
ディスクの割り当て オプションは、テンプレートをベースに仮想マシンを作成する場合のみ使用可能です。 | |
エイリアス |
テンプレートが使用する仮想ディスクのエイリアス。デフォルトでは、エイリアスはテンプレートの仮想マシンと同じ値に設定されます。 | |
仮想サイズ |
テンプレートをベースとする仮想マシンが使用可能なディスク容量。この値は編集不可で、参考のためにのみ提供されます。 | |
形式 |
仮想ディスクの形式。利用できるオプションは QCOW2 および Raw です。ストレージの割り当て が シンプロビジョニング の場合、ディスク形式は QCOW2 になります。ストレージの割り当て が クローン の場合には、QCOW2 または Raw を選択します。 | |
ターゲット |
テンプレートが使用する仮想ディスクが保管されるストレージドメイン。デフォルトでは、ストレージドメインはテンプレートの仮想マシンと同じ値に設定されます。 | |
ディスクプロファイル |
仮想ディスクに割り当てるディスクプロファイル。ディスクプロファイルは、データセンター内に定義されたストレージプロファイルをベースに作成されています。 |
A.1.8. 仮想マシンのブートオプションの設定
以下の表には、新規仮想マシン および 仮想マシンの編集 ウィンドウの ブートオプション タブで使用可能なオプションについての説明をまとめています。
表A.8 仮想マシン: ブートオプションの設定
フィールド名 | 説明 |
---|---|
1番目のデバイス |
仮想マシンを新たにインストールした後には、その新規仮想マシンを起動する前にブートモードに設定しておく必要があります。仮想マシンがブートを最初に試みる必要のあるデバイスを選択してください。
|
2番目のデバイス |
1 番目のデバイスが使用できない場合に、仮想マシンがブートに使用する 2 番目のデバイスを選択します。1 番目のデバイスとして選択したオプションは、ここでは表示されません。 |
CD/DVD をアタッチ |
ブートデバイスとして CD/DVD-ROM を選択した場合は、このチェックボックスにチェックを入れ、ドロップダウンメニューから CD/DVD-ROM イメージを選択してください。イメージは ISO ドメインから入手できる状態でなければなりません。 |
ブートメニューを有効にする |
ブートデバイスを選択するメニューを有効化します。仮想マシンの電源を投入してコンソールに接続した後で、仮想マシン起動が開始する前に、ブートデバイスを選択できるメニューが表示されます。必要なインストールメディアを選択できるように、初期ブートの前にこのオプションを有効化する必要があります。 |
A.1.9. 仮想マシンの乱数ジェネレーターの設定
以下の表には、新規仮想マシン および 仮想マシンの編集 ウィンドウの 乱数ジェネレーター タブで使用可能なオプションについての説明をまとめています。
表A.9 仮想マシン: 乱数ジェネレーターの設定
フィールド名 | 説明 |
---|---|
乱数ジェネレーターを有効にする |
このチェックボックスを選択すると、準仮想化の乱数ジェネレーター PCI デバイス (virtio-rng) が有効になります。このデバイスにより、ホストから仮想マシンにエントロピーが渡され、より高度な乱数を生成できるようになります。このチェックボックスは、RNG デバイスがホスト上に存在し、かつホストのクラスターで有効になっている場合のみ選択できる点に注意してください。 |
期間 (ミリ秒) |
期間をミリ秒単位で指定します。省略した場合には、libvirt のデフォルトである 1000 ミリ秒 (1 秒) が使用されます。このフィールドに値を設定する場合は、バイト数/期間 も入力する必要があります。 |
バイト数/期間 |
指定した期間ごとに消費可能なバイト数を指定します。 |
デバイスソース |
乱数ジェネレーターのソース。これは、ホストのクラスターでサポートされるソースに合わせて自動的に選択されます。
|
A.1.10. 仮想マシンのカスタムプロパティーの設定
以下の表には、新規仮想マシン および 仮想マシンの編集 ウィンドウの カスタムプロパティー タブで使用可能なオプションについての説明をまとめています。
表A.10 仮想マシン: カスタムプロパティーの設定
フィールド名 | 説明 | 推奨事項および制限事項 |
---|---|---|
sap_agent |
仮想マシンの SAP モニタリングを有効にします。true または false に設定します。 |
- |
sndbuf |
ソケット経由で仮想マシンの送信データを送るバッファーのサイズを入力します。デフォルト値は 0 です。 |
- |
vhost |
vhost-net (仮想マシンにアタッチされている仮想ネットワークインターフェースカード上のカーネルベース virtio ネットワークドライバー) を無効にします。vhost を無効にするには、このプロパティーを このように設定すると、仮想マシンは LogicalNetworkName にアタッチされている仮想 NIC 上の vhost-net 設定なしに明示的に起動されます。 |
vhost-net は、virtio-net よりも高いパフォーマンスを提供し、存在する場合にはデフォルトで全仮想マシン NIC で有効化されます。このプロパティーを無効にすると、パフォーマンス問題の切り分け/診断や、vhost-net エラー (例: vhost が存在しない仮想マシンで移行が失敗した場合) のデバッグをより容易に行うことができます。 |
viodiskcache |
virtio ディスクのキャッシュモード。writethrough はキャッシュとディスクに並行してデータを書き込みます。writeback は、キャッシュからの変更をディスクにコピーせず、none はキャッシュを無効にします。 |
viodiskcache が有効化されている場合は、仮想マシンのライブマイグレーションは実行できません。 |
sndbuf カスタムプロパティーの値を高くすると、ホストと応答なしの仮想マシンとの間で、通信上の問題が発生する可能性が高くなります。
A.1.11. 仮想マシンのアイコンの設定
カスタムのアイコンを仮想マシンおよびテンプレートに追加することができます。カスタムのアイコンを使用すると、VM ユーザーポータルで仮想マシンを区別しやすくなります。以下の表には、新規仮想マシン および 仮想マシンの編集 ウィンドウの アイコン タブで使用可能なオプションについての説明をまとめています。
表A.11 仮想マシン: アイコンの設定
ボタン名 | 説明 |
---|---|
アップロード |
このボタンをクリックして、仮想マシンのアイコンとして使用するカスタムのイメージを選択します。以下の制約が適用されます。
|
デフォルトを使用 |
このボタンを使用して、オペレーティングシステムのデフォルトのイメージを仮想マシンのアイコンとして設定します。 |
A.1.12. 仮想マシンの Foreman/Satellite の設定
以下の表には、新規仮想マシン および 仮想マシンの編集 ウィンドウの Foreman/Satellite タブで使用可能なオプションについての説明をまとめています。
表A.12 仮想マシン: Foreman/Satellite の設定
フィールド名 | 説明 |
---|---|
プロバイダー |
仮想マシンが Red Hat Enterprise Linux を実行しており、そのシステムが Satellite サーバーと連携するように設定されている場合には、一覧から Satellite の名前を選択します。これにより、Satellite のコンテンツ管理機能を使用して、仮想マシンに適したエラータを表示することができます。詳しくは、「仮想マシンの Red Hat Satellite エラータ管理の設定」を参照してください。 |