4.9. ハイパフォーマンス仮想マシン、テンプレート、およびプールの設定
可能な限りベアメタルに近いパフォーマンスメトリックで動作するように、仮想マシンをハイパフォーマンスに設定することができます。ハイパフォーマンスの最適化を選択すると、最大限の効率を得るために、仮想マシンには自動設定および推奨される手動設定が適用されます。
ハイパフォーマンスのオプションは、管理ポータルからのみ設定可能です。仮想マシン、テンプレート、またはプールの 編集 または 新規 ウィンドウにおいて、最適化オプション のドロップダウンリストで ハイパフォーマンス を選択します。VM ユーザーポータルではこのオプションを利用することはできません。
ハイパフォーマンスのオプションは Red Hat Virtualization 4.2 以降でしかサポートされません。したがって、以前の互換バージョンでは利用することはできません。
仮想マシン
実行中の仮想マシンの最適化オプションをハイパフォーマンスに変更する際、設定の変更に仮想マシンの再起動が必要な場合があります。仮想マシンの最適化オプションをハイパフォーマンスに変更するには、まず始めにクラスターや固定したホストの設定に手動で変更を加えなければならない場合があります。
パフォーマンスを向上させる代わりに柔軟度が低下するので、ハイパフォーマンス仮想マシンには一定の制約が適用されます。
- ハイパフォーマンス仮想マシンを移行することはできません。
- 推奨設定に従って CPU スレッド、IO スレッド、エミュレータースレッド、または NUMA モードにピニングが設定されると、ハイパフォーマンス仮想マシンにはクラスターホストのサブセットしか割り当てることができません。
- 多くのデバイスが自動的に無効になり、仮想マシンのユーザビリティーが制限されます。
テンプレートとプール
仮想マシンと同様の手法で、ハイパフォーマンステンプレートおよびプールが作成/編集されます。ハイパフォーマンステンプレートまたはプールを使用して新規仮想マシンを作成した場合、その仮想マシンはこのプロパティーおよびその設定を引き継ぎます。ただし、一部の設定は引き継がれず、以下のような制約が適用されます。
- テンプレートには CPU ピニングを設定することはできません。CPU ピニングは、仮想マシンおよびハイパフォーマンス仮想マシンから作成されるプールに対して手動で設定する必要があります。
- テンプレートまたはプールには仮想 NUMA および NUMA ピニングトポロジーを設定することはできません。仮想 NUMA は、ハイパフォーマンステンプレートをベースに仮想マシンを作成する際に手動で設定する必要があります。
- プールでは、IO およびエミュレータースレッドピニングトポロジーはサポートされません。
4.9.1. ハイパフォーマンス仮想マシン、テンプレート、またはプールの作成
ハイパフォーマンス仮想マシン、テンプレート、またはプールを作成するには、以下の手順を実施します。
新規 または 編集 ウィンドウで、最適化オプション のドロップダウンメニューから ハイパフォーマンス を選択します。
このオプションを選択すると、この仮想マシンの設定の一部が自動的に変更されます。別のタブをクリックして、設定の変更を確認することができます。変更された設定を元の設定に戻すことや、さらに上書きすることができます (詳細については、「ハイパフォーマンス設定の自動定義」を参照してください)。設定を変更した場合には、最後の値が保存されます。
をクリックします。
手動で何も設定していない場合には、ハイパフォーマンス仮想マシン/プールの設定 画面が表示され、推奨される手動設定を確認することができます。
一部の項目を手動で設定している場合、ハイパフォーマンス仮想マシン/プールの設定 画面にはまだ設定していない項目が表示されます。
推奨されるすべての手動設定を適用している場合、ハイパフォーマンス仮想マシン/プールの設定 画面は表示されません。
ハイパフォーマンス仮想マシン/プールの設定 画面が表示されたら、 をクリックして 新規 または 編集 ウィンドウに戻って手動設定を行ってください。詳細については、「推奨される手動設定の定義」を参照してください。
あるいは、 をクリックして推奨設定を無視します。その結果、パフォーマンスのレベルが低下する場合があります。
をクリックします。
最適化のタイプは、仮想マシン、プール、またはテンプレートの詳細ビューの 全般 タブで確認することができます。
一部の設定により、ハイパフォーマンスに関する設定が上書きされる場合があります。たとえば、最適化オプション ドロップダウンメニューから ハイパフォーマンス を選択して手動設定を行う前に仮想マシンのインスタンスタイプを選択した場合、インスタンスタイプの設定はハイパフォーマンスに関する設定に影響を及ぼしません。ただし、ハイパフォーマンスに関する設定を行った後にインスタンスタイプを選択した場合は、別のタブで最終的な設定を確認して、ハイパフォーマンスに関する設定がインスタンスタイプによって上書きされていないことを確認する必要があります。
通常は、最後に保存した設定が優先されます。
4.9.1.1. ハイパフォーマンス設定の自動定義
自動設定の概要を以下の表に示します。有効/無効 列に、設定の有効/無効を示します。対象 列には、設定が適用されるリソースを示します。
- VM: 仮想マシン
- T: テンプレート
- P: プール
- C: クラスター
表4.3 ハイパフォーマンス設定の自動定義
| 設定 | 有効/無効 | 対象 |
|---|---|---|
|
ヘッドレスモード (コンソール タブ) |
|
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|
USB サポート (コンソール タブ) |
|
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|
スマートカードを有効にする (コンソール タブ) |
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サウンドカードを有効にする (コンソール タブ) |
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VirtIO シリアルコンソールを有効にする (コンソール タブ) |
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|
移行を許可しない (ホスト タブ) |
|
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|
ホストの CPU をパススルーする (ホスト タブ) |
|
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|
高可用性 [a] (高可用性 タブ) |
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|
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ウォッチドッグなし (高可用性 タブ) |
|
|
|
メモリーバルーンデバイスを有効にする (リソースの割り当て タブ) |
|
|
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IO スレッドを有効にする [b] (リソースの割り当て タブ) |
|
|
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乱数ジェネレーターを有効にする (準仮想化乱数ジェネレーター PCI (virtio-rng) デバイス) (乱数ジェネレーター タブ) |
|
|
|
IO およびエミュレータースレッドピニングトポロジー |
|
|
|
CPU キャッシュレイヤー 3 |
|
|
[a]
高可用性 は自動的には有効になりません。手動で有効にする場合は、固定されたホストに対してのみ高可用性を有効にしてください。
[b]
IO スレッド数 = 1
| ||
4.9.1.2. IO およびエミュレータースレッドピニングトポロジー (自動設定)
IO およびエミュレータースレッドピニングトポロジーは、Red Hat Virtualization 4.2 で新たに導入された構成設定です。設定するには、IO スレッド、NUMA ノード、および NUMA ピニングが有効で仮想マシンに設定されている必要があります。この条件が満たされていない場合は、警告が engine ログに記録されます。
ピニングトポロジー:
- 各 NUMA ノードの最初の 2 つの CPU がピニングされます。
すべての vCPU がホストの単一の NUMA ノードに属している場合:
- 最初の 2 つの vCPU が自動的に予約/ピニングされます
- 残りの vCPU は vCPU の手動ピニングに使用することができます
仮想マシンが複数の NUMA ノードにまたがる場合:
- 最もピニングの多い NUMA ノードの最初の 2 つの CPU が予約/ピニングされます
- 残りのピニングされた NUMA ノードは、vCPU ピニング用途に限られます
プールは IO およびエミュレータースレッドピニングをサポートしません。
ホストの CPU が vCPU および IO/エミュレータースレッドの両方にピニングされると、警告がログに記録され、この状況を避けるために CPU ピニングトポロジーの変更を検討するよう要求されます。
4.9.1.3. ハイパフォーマンスアイコン
以下のアイコンにより、 → 画面でハイパフォーマン仮想マシンのステータスが表示されます。
表4.4 ハイパフォーマンスアイコン
| アイコン | 説明 |
|---|---|
|
|
ハイパフォーマンス仮想マシン |
|
|
「新しい設定が次回の実行時に適用される」状況にあるハイパフォーマンス仮想マシン |
|
|
ステートレスのハイパフォーマンス仮想マシン |
|
|
「新しい設定が次回の実行時に適用される」状況にあるステートレスのハイパフォーマンス仮想マシン |
|
|
ハイパフォーマンスプール内の仮想マシン |
|
|
「新しい設定が次回の実行時に適用される」状況にあるハイパフォーマンスプール内の仮想マシン |
4.9.2. 推奨される手動設定の定義
新規 または 編集 ウィンドウのどちらかで、推奨される手動設定を定義することができます。
推奨される設定を行わないと、リソースの保存時に ハイパフォーマンス仮想マシン/プールの設定 画面に推奨される設定が表示されます。
推奨される手動設定は以下のとおりです。
4.9.2.1. ハイパフォーマンス設定の手動定義
推奨される手動設定の概要を以下の表に示します。有効/無効 列に、設定を有効/無効にすべきかどうかを示します。対象 列には、設定が適用されるリソースを示します。
- VM: 仮想マシン
- T: テンプレート
- P: プール
- C: クラスター
表4.5 ハイパフォーマンス設定の手動定義
| 設定 | 有効/無効 | 対象 |
|---|---|---|
|
NUMA ノード数 (ホスト タブ) |
|
|
|
チューニングモード (ホスト タブ) |
|
|
|
NUMA 固定 (ホスト タブ) |
|
|
|
CPU ピニングトポロジー (リソースの割り当て タブ) |
|
|
|
hugepages (カスタムプロパティー タブ) |
|
|
|
KSM (最適化 タブ) |
|
|
4.9.2.2. CPU のピニング
vCPU を特定ホストの物理 CPU にピニングするには、以下の手順を実施します。
- ホスト タブで 特定のホスト ラジオボタンを選択します。
- リソースの割り当て タブで CPU ピニングトポロジー を入力し、設定が固定されたホストの設定に適合することを確認します。このフィールドの構文については、「仮想マシンにおけるリソースの割り当ての設定」を参照してください。
仮想マシンの設定がホストの設定に適合することを確認します。
- 仮想マシンのソケット数は、ホストのソケット数を超えてはいけません。
- 仮想マシンの仮想ソケットごとのコア数は、ホストのコア数を超えてはいけません。
- 仮想マシンのコアごとのスレッド数は、ホストのコアごとのスレッド数を超えてはいけません。
CPU ピニングには以下の要件があります。
- 仮想マシンはホストの NUMA 設定 (メモリーおよび CPU) に適合しなければならないので、ホストの NUMA が有効な場合はホストの NUMA 設定を考慮する必要があります。
- IO およびエミュレータースレッドピニングトポロジー を考慮する必要があります。
- CPU ピニングを設定することができるのは仮想マシンおよびプールだけであり、テンプレートに設定することはできません。したがって、ハイパフォーマンステンプレートをベースにする場合であっても、ハイパフォーマンス仮想マシンまたはプールを作成する際には、必ず CPU ピニングを手動で設定する必要があります。
4.9.2.3. NUMA ノードおよびピニングトポロジーの設定
NUMA ノードおよびピニングトポロジーを設定するには、固定されたホストの NUMA が有効で、少なくとも 2 つの NUMA ノードを持っている必要があります。
- ホスト タブにおいて、2 以上の数値を NUMA ノード数 に入力し、ドロップダウンリストから チューニングモード を選択します。
- をクリックします。
- NUMA トポロジー ウィンドウで、必要に応じて右側のボックスの仮想 NUMA ノードをクリックして、左側のホストの物理 NUMA ノードにドラッグします。
宣言した仮想 NUMA ノード数および NUMA ピニングポリシーを考慮する必要があります。
- ホストの NUMA 設定 (メモリーおよび CPU)
- ホストデバイスが宣言される NUMA ノード
- CPU ピニングトポロジー
- IO およびエミュレータースレッドピニングトポロジー
- ヒュージページのサイズ
- NUMA ピニングを設定することができるのは仮想マシンだけであり、プールまたはテンプレートに設定することはできません。テンプレートをベースにハイパフォーマンス仮想マシンを作成する際には、NUMA ピニングを手動で設定する必要があります。
4.9.2.4. ヒュージページの設定
ヒュージページのサポートは、RHV 4.2 で新たに導入された構成設定です。ヒュージページは、仮想マシンが動作を開始する際に事前割り当てされます (デフォルトでは、動的な割り当ては無効です)。
ヒュージページを設定するには、以下の手順を実施します。
- カスタムプロパティー タブで、カスタムプロパティーリストから hugepages を選択します (始めは キーを選択してください と表示されています)。
ヒュージページのサイズを KB 単位で入力します。
Red Hat では、ヒュージページのサイズを固定されたホストがサポートする最大値に設定することを推奨します。x86_64 に対する推奨サイズは 1 GB です。
ヒュージページのサイズには以下の要件があります。
- 仮想マシンのヒュージページサイズは、固定されたホストのヒュージページサイズと一致している必要があります。
- 仮想マシンのメモリーサイズは、固定されたホストの空きヒュージページの選択サイズに収まらなければなりません。
- NUMA ノードのサイズは、ヒュージページの選択サイズの倍数でなければなりません。
以下の制限が適用されます。
- メモリーのホットプラグ/アンプラグが無効である
- 移行が無効である
- ホストのメモリーリソースが制限されている
4.9.2.5. KSM の無効化
クラスターの Kernel Same-page Merging (KSM) を無効にするには、以下の手順を実施します。
- → をクリックし、クラスターを選択します。
- をクリックします。
- 最適化 タブで KSM を有効にする チェックボックスのチェックを外します。







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