第16章 ストレージ

VDO によるデータ重複の排除および圧縮

Red Hat Enterprise Linux 7.5 では、Virtual Data Optimizer (VDO) が導入されました。この機能によりブロックデバイスを作成し、ユーザーが意識することなくデータ重複の排除、圧縮およびシンプロビジョニングを行うことができます。標準のファイルシステムおよびアプリケーションをこれらの仮想ブロックデバイス上で実行するのに、変更などは必要ありません。
VDO は、現在 AMD64 および Intel 64 アーキテクチャー上でのみ利用可能です。
VDO に関する詳細については、『Storage Administration Guide』の「Data Deduplication and Compression with VDO」の章を参照してください (https://access.redhat.com/documentation/en-us/red_hat_enterprise_linux/7/html/storage_administration_guide/vdo)。(BZ#1480047)

LVM スナップショットやイメージのブートエントリーを管理する新たな boom ユーティリティー

このリリースで boom コマンドが追加され、システムの新たなブートローダーエントリーを管理できるようになりました。このコマンドを使用して、システムスナップショットおよびイメージ用の新たなブートエントリーを作成、削除、一覧表示、および修正することができます。このユーティリティーは、LVM スナップショットのブートメニューエントリーを一元的に管理するツールとして機能します。したがって、ブートローダーの設定ファイルを手動で編集して詳細なカーネルパラメーターを設定する必要はなくなりました。ツールは lvm2-python-boom パッケージにより提供されます。(BZ#1278192)

DM Multipath で事前の予約鍵は不要

DM Multipath において、multipath.conf ファイルで新たな 2 つの設定オプションがサポートされるようになりました。
  • unpriv_sgio
  • prkeys_file
defaults および multipaths セクションの reservation_key オプションに、新たなキーワードとして file を設定することができます。設定すると、multipathd サービスは defaults セクションの prkeys_file オプションで設定したファイルを使用して、マルチパスデバイスのパスに使用される予約鍵を取得するようになります。prkeys ファイルは、mpathpersist ユーティリティーによって自動的に更新されます。reservation_key オプションのデフォルトは定義されないままです。また、prkeys_file のデフォルトは /etc/multipath/prkeys です。
新たな unpriv_sgio オプションが yes に設定されると、DM Multipath は新たなデバイスおよびそのパスをすべて unpriv_sgio 属性で作成するようになります。このオプションは他のソフトウェアによって内部的に使用されるものなので、ほとんどの DM Multipath ユーザーにとっては不必要です。デフォルトでは no に設定されています。
これらの変更によって、使われる予約鍵を事前に把握してそれらを multipath.conf 設定ファイルに追加しなくても、mpathpersist ユーティリティーを使用することができます。その結果、mpathpersist ユーティリティーを使用して、複数のセットアップでマルチパスの永続予約を管理するのが容易になります。(BZ#1452210)

multipath.confblacklist および blacklist_exception セクションで新たな property パラメーターをサポート

multipath.conf 設定ファイルの blacklist および blacklist_exception セクションで、property パラメーターがサポートされるようになりました。このパラメーターにより、特定のタイプのデバイスをブラックリストに登録することができます。property パラメーターには、そのデバイスの udev 環境変数名の参照対象となる正規表現ストリングが使われます。
blacklist_exceptionproperty パラメーターの働きは、blacklist_exception の他のパラメーターとは異なります。パラメーターが設定されると、デバイスには一致する udev 変数がなければなりません。もしなければ、デバイスはブラックリストに登録されます。
このパラメーターの最も役に立つ点は、マルチパスが無視する USB スティックやローカルハードドライブ等の SCSI デバイスをブラックリストに登録することができるということです。マルチパス対応にすることが妥当な SCSI デバイスだけを許可するには、multipath.conf ファイルの blacklist_exceptions セクションでこのパラメーターを (SCSI_IDENT_|ID_WWN) に設定します。(BZ#1456955)

smartmontools が NVMe デバイスをサポート可能に

今回の更新で、smartmontools パッケージに Nonvolatile Memory Express (NVMe) デバイス (特に、ソリッドステートドライブ (SSD)) のサポートが追加されました。その結果、smartmontools ユーティリティーにより Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technology System (S.M.A.R.T.) を使用して NVMe ディスクを監視できるようになりました。(BZ#1369731)

特定ハードウェアにおける DIF/DIX (T10 PI) のサポート

ハードウェアベンダーが認定し、特定の HBA およびストレージアレイの構成を完全にサポートしている場合、SCSI T10 DIF/DIX は Red Hat Enterprise Linux 7.5 で完全にサポートされます。DIF/DIX は他の構成ではサポートされません。また、ブートデバイスでの使用や仮想化ゲストでの使用もサポートされません。
現時点では、以下のベンダーがこのサポートを提供しています。
FUJITSU は以下の構成で DIF と DIX をサポートします。
EMULEX 16G FC HBA:
  • EMULEX LPe16000/LPe16002、10.2.254.0 BIOS、10.4.255.23 FW と
  • FUJITSU ETERNUS DX100 S3、DX200 S3、DX500 S3、DX600 S3、DX8100 S3、DX8700 S3、DX8900 S3、DX200F、DX60 S3、AF250、AF650、DX60 S4、DX100 S4、DX200 S4、DX500 S4、DX600 S4、AF250 S2、AF650 S2
QLOGIC 16G FC HBA:
  • QLOGIC QLE2670/QLE2672、3.28 BIOS、8.00.00 FW と
  • FUJITSU ETERNUS DX100 S3、DX200 S3、DX500 S3、DX600 S3、DX8100 S3、DX8700 S3、DX8900 S3、DX200F、DX60 S3、AF250、AF650、DX60 S4、DX100 S4、DX200 S4、DX500 S4、DX600 S4、AF250 S2、AF650 S2
T10 DIX にはディスクブロックでのチェックサム生成と検証を行う他のソフトウェアまたはデータベースが必要になることに注意してください。現在サポートされている Linux ファイルシステムは、いずれもこの機能を持ちません。
EMC は以下の構成で DIF をサポートします。
EMULEX 8G FC HBA:
  • ファームウェア 2.01a10 以降の LPe12000-E および LPe12002-E と
  • EMC VMAX3 Series with Enginuity 5977、EMC Symmetrix VMAX Series with Enginuity 5876.82.57 以降
EMULEX 16G FC HBA:
  • ファームウェア 10.0.803.25 以降の LPe16000B-E および LPe16002B-E と
  • EMC VMAX3 Series with Enginuity 5977、EMC Symmetrix VMAX Series with Enginuity 5876.82.57 以降
QLOGIC 16G FC HBA:
  • QLE2670-E-SP および QLE2672-E-SP と
  • EMC VMAX3 Series with Enginuity 5977、EMC Symmetrix VMAX Series with Enginuity 5876.82.57 以降
最新の状況については、ハードウェアベンダーのサポート情報を確認してください。
他の HBA およびストレージアレイに関する DIF/DIX のサポートは、引き続きテクノロジープレビューとして提供されます。(BZ#1499059)

ファイルシステム Direct Access (DAX) およびデバイス DAX がヒュージページをサポート可能に

以前のリリースでは、それぞれのファイルシステム DAX およびデバイス DAX のページフォールトは、ユーザー空間の単一ページをマッピングしていました。今回の更新で、ファイルシステム DAX およびデバイス DAX は、ヒュージページと呼ばれる大きな永続メモリーをマッピングできるようになりました。
AMD64 および Intel 64 アーキテクチャーのファイルシステム DAX では、たとえばサイズ 2 MiB のヒュージページがサポートされます。AMD64 および Intel 64 のデバイス DAX では、2 MiB または 1 GiB のヒュージページの使用がサポートされます。ちなみに、これらのアーキテクチャー上の標準ページは、4 KiB のサイズです。
DAX 名前空間を作成する際に、名前空間がすべてのページフォールトに使用するページサイズを設定することができます。
ヒュージページによりページフォールトが減少し、ページテーブルが小さくなり、Translation Lookaside Buffer (TLB) の競合が減ります。その結果、ファイルシステム DAX およびデバイス DAX は少ないメモリー使用でより優れたパフォーマンスを発揮するようになりました。(BZ#1457561、BZ#1383493)

fsadm が LUKS 暗号化 LVM ボリュームを拡張および縮小可能に

fsadm ユーティリティーにより、Linux Unified Key Setup (LUKS) を使用して暗号化された論理ボリュームマネージャー (LVM) のボリュームを拡張および縮小できるようになりました。fsadm --lvresize コマンドにより直接 fsadm を使用する場合と、lvresize --resizefs コマンドにより間接的に使用する場合の両方で、この機能拡張を利用することができます。
技術的な制約から、ヘッダーの削除された暗号化デバイスのサイズ変更はサポートされない点に注意してください。(BZ#1113681)

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