Red Hat Training

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第39章 認証および相互運用性

AD および LDAP の sudo プロバイダーの使用

AD (Active Directory) プロバイダーは、AD サーバーへの接続に使用するバックエンドです。Red Hat Enterprise Linux 7.2 以降では、AD sudo プロバイダーを LDAP プロバイダーとともに使用することがテクノロジープレビューとして利用できます。AD sudo プロバイダーを有効にするには、sssd.conf ファイルターミナルの [domain] セクションにsudo_provider=ad 設定を追加します。(BZ#1068725)

DNSSEC が IdM でテクノロジープレビューとして利用可能になりました。

統合 DNS のある Identity Management (IdM) サーバーは、DNS プロトコルのセキュリティーを強化する DNS に対する拡張セットである DNS Security Extensions (DNSSEC) に対応するようになりました。IdM サーバーでホストされる DNS ゾーンは、DNSSEC を使用して自動的に署名できます。暗号鍵は、自動的に生成およびローテートされます。
DNSSEC で DNS ゾーンの安全性を強化する場合は、以下のドキュメントを参照することが推奨されます。
統合 DNS のある IdM サーバーは、DNSSEC を使用して、他の DNS サーバーから取得した DNS 回答を検証することに注意してください。これは、Red Hat Enterprise Linux Networking Guide https://access.redhat.com/documentation/ja-JP/Red_Hat_Enterprise_Linux/7/html/Networking_Guide/ch-Configure_Host_Names.html#sec-Recommended_Naming_Practices で説明されている、推奨される命名方法に従って設定されていない DNS ゾーンの可用性に影響を与える可能性があります。(BZ#1115294)

Identity Management JSON-RPC API がテクノロジープレビューとして利用可能になりました。

Identity Management (IdM) では API が利用できます。API を表示するために、IdM は、テクノロジープレビューとして API ブラウザーも提供します。
Red Hat Enterprise Linux 7.3 では、複数のバージョンの API コマンドを有効にするために、IdM API が拡張されました。以前は、機能拡張により、互換性のない方法でコマンドの動作が変更することがありました。IdM API を変更しても、既存のツールおよびスクリプトを引き続き使用できるようになりました。これにより、以下が可能になります。
  • 管理者は、管理しているクライアント以外のサーバーで、IdM の以前のバージョンもしくは最近のバージョンを使用できます。
  • サーバーで IdM のバージョンを変更しても、開発者は特定バージョンの IdM コールを使用できます。
すべてのケースでサーバーとの通信が可能になります。たとえば、ある機能向けの新オプションが新しいバージョンに追加されていて、通信の一方の側でこれを使用していたとしても、特に問題はありません。
API の使用方法は、https://access.redhat.com/articles/2728021 (BZ#1298286) 参照してください。

Custodia シークレットサービスプロバイダーが利用可能に

テクノロジープレビューとして、シークレットサービスプロバイダーの Custodia を使用できるようになりました。Custodia は鍵やパスワードなどのシークレットのプロキシーとして保存または機能します。
詳細は、http://custodia.readthedocs.io のアップストリームのドキュメントを参照してください。(BZ#1403214)

コンテナー化された Identity Management サーバーがテクノロジープレビューとして利用可能に

rhel7/ipa-server コンテナーイメージはテクノロジープレビュー機能として利用できます。rhel7/sssd コンテナーイメージが完全にサポートされるようになりました。