1.4. DM Multipath コンポーネント

以下の表は、DM Multipath コンポーネントを示しています。

表1.1 DM Multipath のコンポーネント

コンポーネント

説明

dm_multipath カーネルモジュール

I/O を再ルーティングし、パスとパスグループのフェイルオーバーに対応します。

mpathconf ユーティリティー

デバイスマッパーマルチパスを設定して有効にします。

multipath コマンド

マルチパスデバイスをリスト表示して設定します。これは、ブロックデバイスが追加されるたびに udev により実行され、デバイスがマルチパスデバイスの一部であるかどうかを判断します。

multipathd デーモン

マルチパスデバイスを自動的に作成および削除し、パスを監視します。パスが失敗して戻ってくると、マルチパスデバイスが更新される場合があります。マルチパスデバイスへのインタラクティブな変更を許可します。/etc/multipath.conf ファイルに変更がある場合は、サービスを再読み込みします。

kpartx コマンド

デバイス上のパーティションのデバイスマッパーデバイスを作成します。このコマンドは、マルチパスデバイスが作成され、その上にパーティションデバイスが作成されると、udev により自動的に実行されます。kpartx コマンドは独自のパッケージで提供されますが、device-mapper-multipath パッケージはそれに依存しています。

mpathpersist

マルチパスデバイスに SCSI-3 永続予約を設定します。このコマンドは、sg_persist が SCSI デバイスに対して行う方法と似ていますが、マルチパスデバイスのすべてのパスで永続的な予約の設定を処理します。multipathd と調整して、後で追加されるパスに予約が正しく設定されるようにします。この機能を使用するには、reservation_key 属性を /etc/multipath.conf ファイルで定義する必要があります。定義しないと、multipathd デーモンは、新しく検出されたパスまたは復元されたパスの永続的な予約を確認しません。