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1.6. Multipath コマンドの出力
マルチパスデバイスの作成、修正、一覧表示を行うと、現在のデバイス設定が表示されます。形式を以下に示します。
- マルチパスデバイス
action_if_any: alias (wwid_if_different_from_alias) dm_device_name_if_known vendor,product size=size features='features' hwhandler='hardware_handler' wp=write_permission_if_known
- パスグループ
-+- policy='scheduling_policy' prio=prio_if_known status=path_group_status_if_known
- パス
`- host:channel:id:lun devnode major:minor dm_status_if_known path_status online_status
マルチパスコマンドの出力例を以下に示します。
3600d0230000000000e13955cc3757800 dm-1 WINSYS,SF2372 size=269G features='0' hwhandler='0' wp=rw |-+- policy='round-robin 0' prio=1 status=active | `- 6:0:0:0 sdb 8:16 active ready running `-+- policy='round-robin 0' prio=1 status=enabled `- 7:0:0:0 sdf 8:80 active ready running
パスが有効になり、I/O が可能になると、パスのステータスが ready
または ghost
になります。パスが停止している場合は、ステータスが faulty
または shaky
になります。パスの状態は、/etc/multipath.conf
ファイルに定義されているポーリング間隔に応じ、multipathd
デーモンによって定期的に更新されます。
その他の可能なパスのステータス値は以下のとおりです。
-
i/o pending
- チェッカーがアクティブにこのパスを確認し、ステータスはまもなく更新されます。 -
i/o timeout
-faulty
と同じです。タイムアウトする前にチェッカーが成功または失敗のいずれかを返さなかったことをユーザーに通知します。 -
removed
- システムからパスが削除され、マルチパスデバイスからまもなく削除されます。faulty
と同様に処理されます。 -
wild
- 内部エラーまたは設定の問題によって、multipathd
はパスチェッカーを実行できませんでした。マルチパスがパス上の多くのアクションをスキップすることを除いて、faulty
とほぼ同じです。 -
unchecked
- パスが今検出された、割り当てられたパスチェッカーがない、パスチェッカーにエラーが発生したなどの理由で、このパスでパスチェッカーが実行していません。これはwild
と同じように処理されます。 -
delayed
- パスチェッカーはパスが有効であると返すにも関わらず、パスが複数回失敗し、パスを遅延するようにマルチパスが設定されているため、マルチパスがパスの復元を遅らせています。
カーネルに関しては、dm ステータスはパスステータスに似ています。dm のステータスが active
の場合は、パスのステータスが ready
および ghost
になります。pending
パスのステータスと同等の dm ステータスはありません。その他のパスのステータスはすべて、dm のステータスでは failed
となります。dm のステータスは、パスチェッカーが完了するまで現在のステータスを保持します。
online_status
に使用できる値は running
と offline
です。offline
ステータスは、この SCSI デバイスが無効になっていることを表します。
マルチパスデバイスを作成または変更すると、マルチパスはデバイス設定を出力します。ただし、書き込み権限などの一部の機能や、その他の機能情報は不明な場合があります。出力と、作成または変更中に選択した機能との間に違いがある場合があります。これは通常の動作です。正しい状態を表示するには、作成後にデバイスを一覧表示してください。