OpenShift Operator のライフサイクル

このドキュメントでは、OpenShift Container Platform で使用するために Red Hat が同梱する Operator に適用されるソフトウェアメンテナンスライフサイクルの分類について概説します。

  • 注記:Operator の使用状況を確認する際は、Red Hat Life Cycles アプリケーション を使用し、実行中の Red Hat OpenShift クラスターバージョンに対応する ライフサイクル のコンテキストでレビューすることで、関連するすべてのライフサイクル情報を一元的に把握できます。

OpenShift Operator は追加機能をもたらし、OpenShift クラスターの機能を拡張します。Red Hat は、OpenShift OperatorHub を通じて多数の Operator を提供します。これは、対応する製品オファリングごとにエンタイトルメントが与えられ、サポートされています。各オファリングとそれに含まれる Operator は、独自のリリース周期とメンテナンスライフサイクルに従う場合があります。各 Operator をインストールする場合、クラスター管理者は対応するライフサイクルを確認し、サポート範囲を理解して遵守する必要があります。

Red Hat は、このタスクを簡素化するために、メンテナンスライフサイクルの 3 つの新しい分類 (Platform Aligned、Platform Agnostic、Rolling Stream) を導入しています。 これらの各カテゴリーは、Operator が満たすべき基準 (最低限の機能要件やサポート期間など) を定めています。これは OpenShift 4.14 以降で適用されています。OCP 4.14 以降で利用できない Operator のバージョンは、これらのカテゴリーには分類されません。

Platform Aligned

OpenShift Container Platform に対応した、複数のメンテナンスストリームで構成されるライフサイクルストラテジー。

Platform Agnostic

OpenShift Container Platform とは独立してリリースされた、複数のメンテナンスストリームで構成されるライフサイクルストラテジー。

Rolling Stream

Operator アップデートの単一のローリングストリーム。

OpenShift Operator の更新チャネルに関する情報は、Operator Update Information Checker アプリケーションで確認できます。

Platform Aligned Operator

以下の Operator は、基盤となる OpenShift Container Platform (OCP) クラスターのサポートライフサイクルに密接に関連してリリースおよび保守されます。

Operator が準拠する OCP の新しいマイナーバージョンの一部として、またはその新バージョンから 1 カ月以内にリリースされると、Operator のフルサポートフェーズとメンテナンスサポートフェーズの期間はその新バージョンと同じになります。このカテゴリーの Operator は古い OCP バージョンとも互換性がありますが、これによりクラスター管理者は、対応する OCP クラスターバージョンと同じサポートを受けられます。また、特定のマイナーバージョンの Operator を継続して利用することで、検証やアップグレードの計画を簡素化できます。最新のバグ修正とセキュリティーアドバイザリーを受け取るために、お客様には引き続き Operator にパッチを適用していただくことになります。

Platform Agnostic Operator

以下の Operator は OpenShift Container Platform のリリースとは独立してリリースされるため、頻繁に新機能を導入できます。

Operator は一般に、OCP リリースで複数のマイナーバージョンブランチを並行してサポートしますが、それぞれのライフサイクルは通常、特定の OCP リリースよりも短くなります。お客様は、Operator パッケージの各 OLM リリースチャネルを使用して、必要なマイナーバージョンを選択できます。お客様は、現行バージョンの Operator のライフサイクルが終了する場合や、継続してサポートを受けるために OCP クラスターをアップデートする際には、Operator も新しいマイナーバージョンへ更新する必要がある点にご注意ください。特定の Operator のマイナーバージョンは、利用可能な最新の OCP リリースをサポートしない場合がありますが、OpenShift のサポートされているすべてのバージョンに対しては、任意の時点で利用可能な Operator のバージョンが常に存在します。

Rolling-Stream Operator

以下の Operator は単一のローリングストリームで、修正と機能が導入されています。

独立したリリースでリリース周期も変動するため、クラスター管理者は、サポート状態を維持するために Rolling Stream Operator を継続的に検証し、最新リリースにアップグレードする必要があります。新しいリリースでは、メンテナンスフェーズの OpenShift Container Platform バージョンをすべてサポートする必要があります。これにより、クラスター管理者は、引き続きサポートを受けながら、最新バージョン以外のクラスターを使用し続けることができます。

次の Operator は単一の Rolling Stream リリースですが、バージョン情報は公開されていません。

脚注

  • Red Hat は、バグ修正パッチが作成されている間の一時的な措置として、リクエストに応じて、お客様のビジネスに多大な影響を与える重大または重要なバグに対処するために Hotfix を提供する場合があります。
  • 最新のメジャーおよびマイナーリリースは、ソフトウェアの機能拡張のための主要な方法です。ロールアップ、アップデート、およびパッチはとくにバグ修正に使用されます。
  • 最新のセキュリティーアップデート情報: Product Security Center
  • Red Hat は、利用可能な影響度が「重大」のセキュリティー修正と一部の優先度が「緊急」のバグ修正を提供します。
  • サブスクリプション情報は、OpenShift Container Platform OperatorHub の Operator Bundle ごとに提供され、Red Hat オファリングごとに異なる場合があります。 さまざまな OpenShift 製品に関する情報については、Self-managed Red Hat OpenShift sizing and subscription guide を参照してください。
  • 対象範囲: https://access.redhat.com/support/offerings/production/soc/
  • サービスレベルアグリーメント: https://access.redhat.com/support/offerings/production/sla
  • 利用できるのは、特定のアーキテクチャーに限定されます。
  • サードパーティーサポート: https://access.redhat.com/third-party-software-support