Red Hat build of Quarkus Life Cycle and Support Policies です。
概要
Red Hat build of Quarkus は、Quarkus コミュニティープロジェクトの実装です。
Red Hat build of Quarkus は、Quarkus および Quarkiverse コミュニティーで提供されるエクステンションのサブセットを製品化します。Red Hat build of Quarkus コンポーネントの詳細 ページには、製品化されている拡張とそのサポート状況に関する詳細情報が記載されています。Red Hat build of Quarkus は、Red Hat build of Quarkus でサポートされる構成 ページで説明されているように、さまざまなプラットフォームと JVM でテストおよび検証されています。
メジャーバージョン
Red Hat build of Quarkus 3.x 以降のメジャーバージョンでは、最低 3 年間のサポートライフサイクル (フルおよびメンテナンス) を示しています。通常、新しいメジャーバージョンが準備されたときに、フルサポートが終了します。フルサポートが終了した時点で次のメジャーバージョンが準備されていない場合は、新しいメジャーバージョンが利用可能になるまで最新バージョンのフルサポートが継続します。新しいメジャーバージョンがリリースされると、以前のメジャーバージョンは、顧客がアップグレードできるように少なくとも 6 カ月間メンテナンスされます。メジャーリリースでは、下位互換性、サポートされる設定、以前のメジャーバージョンと同じコンポーネントのサポートは保証されません。
マイナーバージョン
マイナーバージョンでは、下位互換性を損なうものではないと考えられる新しい機能や変更を導入しています。Quarkus と連携する Red Hat チームは、マイナーバージョン間の変更により顧客のアプリケーションが破損しないように細心の注意を払っています。ただし、Quarkus はさまざまな API (Jakarta、Microprofile など) やその他の一般的なコミュニティーに基づいているため、絶対的な下位互換性は保証されません。下位互換性を維持できない場合のもう 1 つの例として、セキュリティー修正があります。ほとんどの場合は、アプリケーションが古い動作を維持できるよう、動作などの変更はフィーチャーフラグによって導入されます。
Red Hat build of Quarkus のマイナーバージョンは、動きが少し特別です。コミュニティー LTS リリースに基づくものであり、正確には 1 バージョンずつの増加ではありません。たとえば、Red Hat build of Quarkus 3.2 の後、次に想定されるマイナーバージョンは 3.8 で、その次のバージョンは 3.14 になる可能性があります。最新のマイナーバージョンはフルサポートされ、以前のバージョンは、新しいマイナーバージョンがリリースされてから 6 カ月間、メンテナンス対象とみなされます。
コンポーネントとサポートされる構成の非推奨
Red Hat では、メジャーライフサイクル全体を通じてコンポーネントとサポートされるプラットフォームの一貫性を維持することを目指しています。それでも、メジャーライフサイクル内でコンポーネントやプラットフォームのサポートを非推奨にして削除しなければならない状況があります。こうした例を挙げます。
- サポートされているプラットフォーム (Java バージョン、OS バージョンなど) がフルサポートの対象外になると、Red Hat でもそのプラットフォームのテストと検証を停止します。
- 標準における機能の削除: たとえば、Java コミュニティー、MicroProfile、Jakarta EE ガバナンスがレガシーと考えられる標準/機能の削除を決定する場合があります。Red Hat では、通常、最新バージョンの標準を新たに採用することについては慎重です。ただし、新しい標準を採用するために、標準化からも削除されるコンポーネントを削除する権利を留保しています。
- レガシーコンポーネントの非推奨。開発者コミュニティーでは、時間の経過とともに、さまざまなコンポーネントの人気が変化する可能性があります。アップストリームプロジェクトが資金を失ったり、不人気になったりした場合、そのコンポーネントが次のマイナーリリースで削除される可能性があることを示すために、非推奨にする権利を留保します。たとえば、以前のバージョンの Quarkus では、補完的なテクノロジーである MicroProfile Metrics と Micrometer をサポートしていました。その後、業界は OpenTelemetry Metrics へと移行してきました。Micrometer は OpenTelemetry Metrics の動作と密接に関連しているため、Red Hat build of Quarkus 3.2 では MicroProfile Metrics を非推奨にすることにしました。将来のバージョンでは MicroProfile Metrics のサポートが削除される可能性があります。この詳細は、Quarkus Observability Roadmap 2023 を参照してください。
マイナーライフサイクル内にコンポーネントまたはサポートされる設定を削除する必要がある場合、Red Hat は、コンポーネントまたはサポートされる設定を削除する前に、少なくとも 1 つの完全なマイナーリリースで合理的な通知を行う (非推奨とする) ことをコミットしています。つまり、顧客には、別のコンポーネントを使用するか、Red Hat build of Quarkus が稼働しているシステムをアップグレードするまでに、約 1 年間 (次のマイナーリリースまでの期間 + 6 カ月) の猶予があるということです。
ライフサイクル
Red Hat build of Quarkus のメジャーリリースのライフサイクルは、フルサポートフェーズとメンテナンスフェーズの 2 つの主要なフェーズに分かれています。
Red Hat build of Quarkus は、次のライフサイクルフェーズに準拠しています。
フェーズ 1: フルサポート
フルサポートは公開された 対象範囲 および サービスレベルアグリーメント に従って提供されます。同様に、開発サポートも公開された 対象範囲 および サービスレベルアグリーメント に従って提供されます。利用可能で認定済みのパッチはすべて、定期的な製品アップデートおよびパッチを通じて、または必要に応じて認定セキュリティーパッチとして適用されます。
フルサポートは、Red Hat build of Quarkus の新しいメジャーリリースから開始し、Red Hat build of Quarkus の新しいメジャーバージョンがリリースされると終了します。
フェーズ 2: メンテナンスサポート
製品サポートは公開された 対象範囲 および サービスレベルアグリーメント に従って提供されます。同様に、開発サポートも公開された 対象範囲 および サービスレベルアグリーメント に従って提供されます。メンテナンスフェーズの期間中、影響度が「重大」および「重要」の認定セキュリティーパッチと、一部のミッションクリティカルなバグ修正パッチがリリースされます。
新しい Red Hat build of Quarkus メジャーバージョンがリリースされると、以前の既存のメジャーバージョンのメンテナンスサポートが開始します。これは通常 6 カ月間です。
次の表に、通常のライフサイクルで行われる各種のソフトウェアメンテナンスの詳細を示します。
| ライフサイクルフェーズ | ||
|---|---|---|
| 説明 | フルサポート | メンテナンスサポート |
| インシデント数が無制限の技術サポート1 | ◯ | ◯ |
| 製品ナレッジベースの利用 | ◯ | ◯ |
| 製品ダウンロードの利用 | ◯ | ◯ |
| 製品ディスカッションの利用 | ◯ | ◯ |
| サポート、設定、およびトラブルシューティングツールの利用 | ◯ | ◯ |
| パッチリリース2 | ◯ | ◯ |
| 「重大」および「重要」のセキュリティー修正3 | ◯ | ◯ |
| 「中程度」の CVE 修正 | ◯ | Red Hat の裁量による |
| ソフトウェア機能拡張 | はい4 | ❌ |
| 新しい認定 (JVMs、DBs など) | ◯ | ❌ |
- サポートサービスの詳細は、サブスクリプション契約の一部として提供されます。
- Red Hat は、バグ修正を作成する一方で、お客様のビジネスに多大な影響を与える深刻な問題に対処するための一時的な措置としてホットフィックスを提供する場合があります。後続のバグ修正リリースには、以前にホットフィックスとして提供された問題が含まれます。
- 最新のセキュリティーアップデート情報は、https://access.redhat.com/security/ でご覧いただけます。
- マイナーリリースは、ソフトウェアの下位互換性を損なわない機能拡張の代表的な方法です。ソフトウェアの下位互換性を損なう機能強化は、通常、メジャーバージョンで行われます。
製品ライフサイクルの日付
現在サポートされている Red Hat build of Quarkus リリースのライフサイクルの日付を以下にリストします。