11.2. xfsdump で XFS ファイルシステムのバックアップ

この手順では、XFS ファイルシステムのコンテンツのバックアップを、ファイルまたはテープに作成する方法を説明します。

前提条件

  • バックアップが可能な XFS ファイルシステム
  • バックアップを保存できる別のファイルシステムまたはテープドライブ

手順

  • 次のコマンドを使用して、XFS ファイルシステムのバックアップを作成します。

    # xfsdump -l level [-L label] \
              -f backup-destination path-to-xfs-filesystem
    • level を、バックアップのダンプレベルに置き換えます。フルバックアップを実行する場合は 0 を使用し、それに続く増分バックアップを実行する場合は 1 から 9 を使用します。
    • backup-destination を、バックアップを保存する場所のパスに置き換えます。保存場所は、通常のファイル、テープドライブ、またはリモートテープデバイスです。たとえば、ファイルの場合は /backup-files/Data.xfsdump、テープドライブの場合は /dev/st0 に置き換えます。
    • path-to-xfs-filesystem を、バックアップを作成する XFS ファイルシステムのマウントポイントに置き換えます。たとえば、/mnt/data/ に置き換えます。ファイルシステムをマウントする必要があります。
    • 複数のファイルシステムのバックアップを作成して 1 つのテープデバイスに保存する場合は、復元時にそれらを簡単に識別できるように -L label オプションを使用して、各バックアップにセッションラベルを追加します。label を、バックアップの名前 (例: backup_data) に置き換えます。

例11.1 複数の XFS ファイルシステムのバックアップ

  • /boot/ ディレクトリーおよび /data/ ディレクトリーにマウントされている XFS ファイルシステムのコンテンツのバックアップを作成し、作成したバックアップ内容をファイルとして /backup-files/ ディレクトリーに保存するには、次のコマンドを実行します。

    # xfsdump -l 0 -f /backup-files/boot.xfsdump /boot
    # xfsdump -l 0 -f /backup-files/data.xfsdump /data
  • 1 つのテープデバイスにある複数のファイルシステムのバックアップを作成する場合は、-L label オプションを使用して、各バックアップにセッションラベルを追加します。

    # xfsdump -l 0 -L "backup_boot" -f /dev/st0 /boot
    # xfsdump -l 0 -L "backup_data" -f /dev/st0 /data

関連情報

  • xfsdump(8) man ページ