5.7. よく使用される SMB マウントオプション

SMB 共有をマウントすると、マウントオプションにより次のことが決まります。

  • サーバーとの接続がどのように確立されるか。たとえば、サーバーに接続するときに使用される SMB プロトコルバージョンはどれか。
  • 共有が、ローカルファイルシステムにどのようにマウントされるか。たとえば、複数のローカルユーザーが、サーバーのコンテンツにアクセスできるようにするために、システムがリモートファイルとディレクトリーのパーミッションを上書きする場合など。

/etc/fstab ファイルの 4 番目のフィールド、またはマウントコマンドの -o パラメーターで複数のオプションを設定するには、オプションをコンマで区切ります。たとえば、multiuser オプションを使用した共有のマウント を参照してください。

次のリストは、よく使用されるマウントオプションを示しています。

オプション説明

credentials=file_name

認証情報ファイルへのパスを設定します。認証情報ファイルを使用した SMB 共有への認証 を参照してください。

dir_mode=mode

サーバーが CIFS UNIX 拡張機能をサポートしていない場合は、ディレクトリーモードを設定します。

file_mode=mode

サーバーが CIFS UNIX 拡張機能をサポートしていない場合は、ファイルモードを設定します。

password=password

SMB サーバーへの認証に使用されるパスワードを設定します。あるいは、credentials オプションを使用して認証情報ファイルを指定します。

seal

SMB 3.0 以降のプロトコルバージョンを使用した接続に対する暗号化サポートを有効にします。そのため、seal3.0 以降に設定された vers マウントオプションと一緒に使用します。SMB 共有の手動マウント の例を参照してください。

sec=security_mode

ntlmsspi などのセキュリティーモードを設定して、NTLMv2 パスワードハッシュとパケット署名を有効にします。対応している値のリストは、man ページの mount.cifs(8) にあるオプションの説明を参照してください。

サーバーが ntlmv2 セキュリティーモードに対応していない場合は、sec=ntlmssp (デフォルト) を使用します。

セキュリティー上の理由から、安全でない ntlm セキュリティーモードは使用しないでください。

username=user_name

SMB サーバーへの認証に使用されるユーザー名を設定します。あるいは、credentials オプションを使用して認証情報ファイルを指定します。

vers=SMB_protocol_version

サーバーとの通信に使用される SMB プロトコルバージョンを設定します。

完全なリストは、man ページの mount.cifs(8)OPTIONS セクションを参照してください。