OpenShift Dedicated のライフサイクル

概要

Red Hat は、OpenShift Dedicated の製品ライフサイクルを公開しています。これにより、お客様およびパートナー様は、プラットフォーム上で実行されるアプリケーションの計画、デプロイ、サポートを効果的に行えます。Red Hat は、最大限の透明性を確保できるようにこのライフサイクルを公開し、競合する状況が生じる場合はこれらのポリシーから例外を設ける場合があります。

OpenShift Dedicated は Red Hat OpenShift のマネージドインスタンスであり、独立したリリーススケジュールを維持します。マネージドオファリングの詳細は、OpenShift Dedicated サービス定義 を参照してください。特定バージョンのセキュリティーアドバイザリーおよびバグ修正アドバイザリーは、Red Hat OpenShift Container Platform のライフサイクルポリシーに基づいて利用可能となり、OpenShift Dedicated のメンテナンススケジュールに基づいて提供されます。

定義

バージョンの形式 メジャー マイナー Patch major.minor.patch
  x y z x.y.z
4 5 21 4.5.21

メジャーリリースまたは X リリース:

メジャーリリース または X リリース (X.y.z) としてのみ言及されます。

以下に例を示します。

  • "メジャーリリース 5" -> 5.y.z
  • "メジャーリリース 4" -> 4.y.z
  • "メジャーリリース 3" -> 3.y.z

マイナーリリースまたは Y リリース:

マイナーリリース または Y リリース (x.Y.z) としてのみ言及されます。

以下に例を示します。

  • "マイナーリリース 4" -> 4.4.z
  • "マイナーリリース 5" -> 4.5.z
  • "マイナーリリース 6" -> 4.6.z

パッチリリースまたは Z リリース:

パッチリリース または Z リリース (x.y.Z) としてのみ言及されます。

以下に例を示します。

  • "マイナーリリース 5 のパッチリリース 14" -> 4.5.14
  • "マイナーリリース 5 のパッチリリース 25" -> 4.5.25
  • "マイナーリリース 6 のパッチリリース 26" -> 4.6.26

メジャーバージョン (X.y.z)

Red Hat OpenShift Dedicated のメジャーバージョン (バージョン 4 など) は、後続のメジャーバージョンのリリースまたは製品の終了後 1 年間サポートされます。

Red Hat OpenShift Dedicated でバージョン 5 が 1 月 1 日に利用可能になった場合、バージョン 4 は 12 月 31 日までの 12 カ月間、マネージドクラスターで引き続き実行できます。その後、クラスターはアップグレード、またはバージョン 5 に移行する必要があります。

マイナーバージョン (x.Y.z)

Red Hat は、メジャーリリースの 2 つのマイナーバージョンをサポートします。

  • Y: 利用可能な最新のマイナーリリース。例: 4.8
  • Y - 1: 直前のマイナーバージョン。例: 4.7

直前のマイナーバージョン (Y-1) から最新のマイナーバージョン (Y) へのアップグレードパスが利用可能になると、Y-2 を実行しているクラスターでは 30 日以内にクラスターをアップグレードする必要があります。アップグレードが利用可能であるとの通知が出されてから 30 日後に Y-2 のままのクラスターがある場合、これらのクラスターは、クラスターがサポートされるリリースにアップグレードされるまで、サポートの制限付きステータス (limited support status) のクラスターとして分類されます。

  1. 現時点で、お客様のクラスターは 4.5.18 で実行されているとします。4.6 の最新バージョンは 4.6.27 です。
  2. 2 月 25 日に、4.7.2 が 4.6.27 から利用可能なアップグレードパスとしてリリースされ、お客様に通知されます。
  3. クラスターは、3 月 25 日までに 4.6.27 以降にアップグレードする必要があります。
  4. アップグレードが実行されていない場合、クラスターでは SRE アラートが無効にされ、クラスターは 4.6.27 以降にアップグレードされるまでサポートされなくなります。

パッチバージョン (x.y.Z)

マイナーリリースがサポートされる期間中、特に指定されない限り、すべての OpenShift Container Platform パッチリリースがサポートされます。

プラットフォームのセキュリティーおよび安定性に関する理由により、パッチリリースが非推奨になる可能性があり、これによりこのリリースのインストールが禁止され、そのリリースからの強制的なアップグレードがトリガーされる可能性があります。


  1. 4.7.6 に重要な CVE が含まれることが確認されるとします。
  2. CVE の影響を受けるすべてのリリースは、サポートされるパッチリリースの一覧から削除されます。さらに、4.7.6 を実行するクラスターについては、48 時間以内に自動アップグレードがスケジュールされます。

サポートの制限付きステータス (limited support status)

サポート対象のバージョン一覧にないバージョンを使用する場合、バージョンが非推奨になってから 30 日が経過していない場合を除き、サポートをリクエストするとクラスターをサポート対象のバージョンにアップグレードするよう求められる場合があります。さらに、Red Hat は、30 日間の終了時に、サポート対象のバージョン一覧にないバージョンのクラスターのランタイムまたは SLA を保証しません。

Red Hat は、サポート対象外のリリースからサポート対象のリリースへのアップグレードパスを利用できるように最善の努力を払います。ただし、サポートされるアップグレードパスが利用できなくなった場合には、新規クラスターを作成し、ワークロードを移行するよう求められる場合があります。

サポート対象バージョンの例外ポリシー

Red Hat は、事前の通知なしに新規または既存のバージョンを追加または削除したり、実稼働環境に影響を与える重要なバグまたはセキュリティーの問題があることが確認された今後のマイナーリリースを遅らせたりする権利を有します。

インストールポリシー

Red Hat では、最新のサポートリリースのインストールを推奨していますが、Red Hat OpenShift Dedicated は前述のポリシーに記載されているサポート対象のリリースのインストールをサポートします。

必須アップグレード

「Critical (重大)」または「Important (重要)」の CVE、または Red Hat が特定するその他のバグが、クラスターのセキュリティーまたは安定性に大幅に影響を与える場合、お客様は 48 時間以内にサポート対象の次のパッチリリースにアップグレードする必要があります。

極端な場合で、かつ Red Hat による CVE の環境に対する重大度の評価に基づき、次のサポート対象のパッチリリースへのアップグレードが通知後 48 時間以内に実行されていない場合に、セキュリティー違反または不安定な状態が発生する可能性を軽減するために、クラスターは最新のパッチリリースに自動的に更新されます。

ライフサイクルの日付 (v4)