2015 年 5 月 29 日に Red Hat Satellite サーバー 5.5 以前のバージョンのライフサイクルが終了しますが、アップグレードオプションにはどんなものがありますか?
アップグレードオプション
Red Hat Satellite and Proxy Server Life Cycle によると、2015 年 5 月 29 日、Red Hat Satellite 5.5 以前のすべてのバージョンのライフサイクルが終了 (EOL) します。End-of-Life (EOL) notification for Red Hat Satellite 5.5 and older versions も併せて参照してください。
Red Hat Satellite ならびに Proxy Serverの 5.6 と 5.7 は、2017 年 3 月 31 日までサポートされます。Red Hat Satellite および Proxy Serverの 5.7 で利用できる延長ライフサイクルサポート (ELS) は 2019 年 6 月に終了します。詳細と更新情報については、Red Hat Satellite Lifecycle Page を参照してください。
アップグレード後の Satellite バージョン.. | 現在の OS バージョン.. | 手順.. |
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Satellite 5.6 | RHEL 5 または 6 | このナレッジで詳細されている手順を実施します。 |
Satellite 5.7 | RHEL 5 | OS を、最新の RHEL 6 バージョン (現時点では RHEL 6.6) にアップグレードする必要があります。rhn-upgrade パッケージで提供されている /etc/sysconfig/rhn/satellite-upgrade/README に記載される最初のシナリオ "Upgrading the Red Hat Satellite to version 5.7 and upgrading the underlying operating system" を参照してください。 |
Satellite 5.7 | RHEL 6 | このナレッジで詳細されている手順を実施します。 |
Satellite 6 | RHEL 6 | Satellite 5 データを Satellite 6 に移行せずに、新しい Satellite 6 サーバーをインストールまたは設定できます。または最初に Satellite 5.6 または 5.7 にアップグレードしてから、既存の Satellite 5 サーバーからデータを Satellite 6 に移行する必要があります。(Satellite 6 supports both RHEL 6 and 7 as an underlying OS.)。Satellite 5 to 6 Transition FAQ および Transitioning from Red Hat Satellite 5 to Satellite 6 を参照してください。また、公式の Satellite 5.6 / 5.7 / 6 documentation の Transition Guides を参照してください。このナレッジで説明している手順を実施することはできません。 |
重要!
- 外部の Oracle データベースを構成していて、その設定を持続させたい場合は、このナレッジに記載される方法でアップグレードをインストールすることはできません。run-upgrade パッケージが提供しており、アップグレード時にインストールされる /etc/sysconfig/rhn/satellite-upgrade/doc/ の最新ドキュメントを参照してください。
- 組み込みの Oracle データベースを構成している場合は、このナレッジに記載されている方法でアップデートできます。データベースは、アップグレード時に pgsql に変換されます。
- 以前サポートしていた Satellite 5.x バージョンから 5.7 に直接アップグレードできます。
注意:
- Satellite [5.7] の Release Notes および Hardware/Software Requirements、または 5.6 の Release Notes および Hardware/Software Requirements を確認してください。
- Frequently Asked Questions about Satellite Certificates も併せて参照してください。
- スクリプトはすべて root 権限で実行してください。
作業を開始する前に
前提条件
前提条件の詳細なリストについては /etc/sysconfig/rhn/satellite-upgrade/doc/preparations.txt を参照します。
Satellite をアップグレードするのに必要な手順
手順 1. README ファイルと、ハードウェアおよびソフトウェア要件を確認する
- /etc/sysconfig/rhn/satellite-upgrade/README は rhn-upgrade パッケージが提供しています。
- Satellite 5.7 または 5.6 ドキュメントのハードウェアおよびソフトウェア要件を確認してください。
手順 2. Satellite 5 証明書を新たに取得する
- カスタマーポータルの self-service Satellite Certificate tool に移動して、新しい証明書を取得します。
手順 3. Red Hat Satellite 5.6または5.7 のISOファイル を取得する
- カスタマーポータルの Downloads から Satellite ISO をダウンロードします。
アップグレード後の Satellite バージョンとアーキテクチャーをダウンロードしてください。
手順 4. 最新のアップグレードドキュメントとスクリプトを取得する
-
Satellite に
rhn-upgrade
パッケージをインストールします。注意:
Satellite 5.x から (5.7ではなく) 5.6 にアップグレードした場合は、 バージョン 5.6 と現在のアーキテクチャー用のrhn-upgrade
パッケージをダウンロードしてインストールします。
手順 5. システムを最新の状態にする
-
以下のスクリプトを実行します。
# yum upgrade
警告: アップグレードは、カーネルまたは glibc をアップデートしてサーバーを再起動します。
手順 6. アップグレードを見積もる
-
rhn-upgrade パッケージが提供する以下のスクリプトを実行します。
# /etc/sysconfig/rhn/satellite-upgrade/scripts/satellite-upgrade-estimates
このスクリプトは、アップグレード手順にかかる時間と、必要なディスク領域を見積もります (適用できる場合はデータベース移行に対するディスク領域を要件を含みます)。
手順 7. システムの文字エンコードを確認する
-
システムの文字エンコードは UTF-8 にする必要があります。
なぜなら、Satellite 5 サーバーではこの文字エンコードだけがサポートされるからです (Satellite がインストールされているサーバーと、 データベースがインストールされているサーバーで構成されている場合は両方のサーバーで文字エンコードがUTF-8であるか確認します)。確認する点.. 例.. すべての関連サーバーで/etc/sysconfig/i18n にある以下に類似した行 言語設定が English で場所が United States の場合のLANG 設定 LANG=[
language_TERRITORY
].UTF-8
(language と TERRITORY は 2 文字のコード)LANG=en_US.UTF-8
警告: UTF-8 を使用するようにこの設定を変更する必要がある場合は、インストールを継続する前にマシンを再起動する必要があります。
手順 8. エンタイトルメントを確認する
-
以下のスクリプトを実行してください。
# cd /etc/sysconfig/rhn/satellite-upgrade/scripts # ./entitlement-check.py --rhn-cert=~/new.cert
~/new.cert
は、アップグレード時に使用する新しいエンタイトルメント証明書へのパスです。手順 2 で、この証明書を取得しているはずです。注意:
このスクリプトを実行すると、エンタイトルメントの使用量と組織のディストリビューションを確認して、アップグレードが問題なく実行できるかどうかを判断します。このスクリプトは、問題が発生した場合に、その解決方法を提供します。ただし、Red Hat サポートへの問い合わせが必要になる場合もあります。
重要!
- 警告メッセージ "You do not have enough entitlements in the base org," が表示された場合は問題が修正されていないため、アップグレードサーバーをアクティベートすることができません。また、Satellite も停止する可能性があります。最も一般的な問題については、Satellite certificate activation error: "You do not have enough entitlements in the base org." を参照してください。
-
このスクリプトは、物理エンタイトルメントを使用しているゲストシステム (たとえば、RHEL 5.1 に登録された VMware ゲスト) を検出する場合がありますが、現在はゲストとしては認識しません。したがって、以下のスクリプトを実行する必要があります。これにより、検出されたすべてのゲストが変換されます。
# /etc/sysconfig/rhn/satellite-upgrade/scripts/recognize_guests.py
-
このコマンドを実行したら、
entitlement-check.py
を再度実行して新しい証明書を再度テストします。
手順 9. kickstart プロファイル名を確認する
この名前は Satellite 5.6 または 5.7 の仕様を満たす必要があります。
-
Red Hat Satellite 5.3 以降の kickstart プロファイルラベルには、以下の文字だけが利用できます。
- 英数字
- ハイフン ( - )
- アンダーバー ( _ )
-
kickstart プロファイルが必要な場合は、Satellite webui を手動で使用したり、以下のコマンドを実行したりして変換することができます。
# /etc/sysconfig/rhn/satellite-upgrade/scripts/update-ks-profiles.py
手順 10. バックアップがない場合は取得する
Satellite の現在の全バージョンのバックアップを取得する方法は、Red Hat Network Satellite ドキュメントを参照してください。
アップグレード手順
注意:
ここで説明する手順は単なる参考情報です。以下の手順は、最新の rhn-upgrade パッケージで提供されている /etc/sysconfig/rhn/satellite-upgrade/doc/ に記載されている手順の代わりにはなりません。
-
以下のコマンドを実行して、Satellite ISO をマウントします。
# mkdir /mnt/sat # mount -o loop /path/to/iso /mnt/sat
-
Satellite サーバーのサービスをすべて無効にします。
# /usr/sbin/rhn-satellite stop
-
Oracle を起動します。
# service oracle start
-
アップグレードを開始します。
# /mnt/sat/install.pl --upgrade
-
データベースをアップグレードします。
# /usr/bin/spacewalk-schema-upgrade
-
新しい証明書で Satellite をアクティベートします。
# rhn-satellite-activate --rhn-cert [PATH-TO-NEW-CERT] --ignore-version-mismatch
-
次のコマンドで検索インデックスを再構築します。
# service rhn-search cleanindex
-
Satellite サービスを再起動します。
# /usr/sbin/rhn-satellite restart
-
Oracle データベースパッケージとデータベースファイルを削除します。
# service oracle stop # yum remove oracle-instantclient-jdbc oracle-rhnsat-selinux oracle-server-admin oracle-server-admin oracle-server-scripts oracle-server-i386 oracle-server-x86_64 oracle-server-s390x spacewalk-java-oracle spacewalk-backend-sql-oracle -y
-
Oracle データベースファイルを削除します。
# rm -rf /opt/apps/oracle
-
Satellite サービスを再起動します。
# /usr/sbin/rhn-satellite restart
ご不明な点などがありましたら Red Hat サポートまでご連絡ください。新たに作成したケースに、最新の sosreport と spacewalk-debug を添付する必要があります。
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