第9章 Data Grid Operator を使用したキャッシュの作成
Cache
CR を使用して、Data Grid Operator でキャッシュ設定を追加し、Data Grid がデータを保存する方法を制御します。
Data Grid Operator を使用したキャッシュの作成は、テクノロジープレビューとして利用可能です。
テクノロジープレビュー機能は、Red Hat の実稼働環境でのサービスレベルアグリーメント (SLA) ではサポートされておらず、機能的に完全でない可能性があります。Red Hat は、実稼働環境での使用は推奨していません。これらの機能は、近々発表予定の製品機能をリリースに先駆けてご提供することにより、お客様は機能性をテストし、開発プロセス中にフィードバックをお寄せいただくことができます。
Cache
CR を使用する場合、以下のルールが適用されます。
-
Cache
CR は Data Grid サービスノードにのみ適用されます。 -
各
Cache
CR に 1 つのキャッシュを作成できます。 -
Cache
CR にテンプレートと XML 設定の両方が含まれる場合、Data Grid Operator はテンプレートを使用します。 - OpenShift Web コンソールのキャッシュを編集すると、変更はユーザーインターフェイスに反映されますが、Data Grid クラスターには反映されません。キャッシュの編集はできません。キャッシュ設定を変更するには、まずコンソールまたは CLI でキャッシュを削除してからキャッシュを再作成する必要があります。
-
OpenShift Web コンソールで
Cache
CR を削除しても、Data Grid クラスターからキャッシュは削除されません。コンソールまたは CLI を使用してキャッシュを削除する必要があります。
9.1. Data Grid Operator の認証情報の追加
Data Grid Operator は、キャッシュを作成するために Data Grid サービスクラスターで認証する必要があります。キャッシュの作成時に Data Grid Operator がクラスターにアクセスできるように、シークレットに認証情報を追加します。
次の手順では、新しいシークレットに認証情報を追加する方法について説明します。認証情報を含むカスタムシークレットがすでにある場合は、新しいシークレットを作成する代わりにそれを使用できます。
手順
StringData
マップ内の Data Grid サービスクラスターにアクセスするための有効なユーザー認証情報を提供する Secret オブジェクトタイプを定義します。たとえば、次のように
developer
ユーザーの認証情報を提供するbasic-auth.yaml
ファイルを作成します。apiVersion: v1 stringData: username: developer 1 password: G8ZdJvSaY3lOOwfM 2 kind: Secret metadata: name: basic-auth 3 type: Opaque
次の例のように、ファイルからシークレットを作成します。
$ oc apply -f basic-auth.yaml
9.1.1. カスタム認証情報シークレットの使用
Data Grid Operator では、認証情報がシークレット内の username
キーと password
キーの値として存在する必要があります。Data Grid 認証情報を含むカスタムシークレットがあるが、別のキー名を使用している場合は、Cache
CR でそれらの名前をオーバーライドできます。
たとえば、次のように Data Grid ユーザーとそのパスワードのリストを保持する "my-credentials" という名前のシークレットがあるとします。
stringData: app_user1: spock app_user1_pw: G8ZdJvSaY3lOOwfM app_user2: jim app_user2_pw: zTzz2gVyyF4JsYsH
手順
-
Cache
CR で、次のようにカスタムキー名をusername
とpassword
でオーバーライドします。
spec: adminAuth: username: key: app_user1 1 name: my-credentials 2 password: key: app_user1_pw 3 name: my-credentials