第5章 テクノロジープレビュー、非推奨、および削除された機能

5.1. テクノロジープレビューの機能

重要

テクノロジープレビューの機能は、Red Hat の本番環境のサービスレベルアグリーメント (SLA) ではサポートされず、機能的に完全ではないことがあるため、Red Hat では実稼働環境での使用を推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行いフィードバックをご提供いただくことを目的としています。詳しい情報は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。

以下の表で、テクノロジープレビューとして利用可能な Red Hat Virtualization の機能を説明します。

表5.1 テクノロジープレビューの機能

テクノロジープレビューの機能詳細

IPv6

静的 IPv6 割り当ては Red Hat Virtualization 4.3 および 4.4 で完全にサポートされていますが、Dynamic IPv6 割り当てをテクノロジープレビューとして利用できます。

注記

デュアルスタックはサポートされていないため、クラスター内のすべてのホストは、IPv4 と IPv6 を同時に使用するのではなく、RHV ネットワークに IPv4 または IPv6 を使用する必要があります。

IPv6 サポートの詳細は、管理ガイドの IPv6 ネットワークサポート を参照してください。

noVNC コンソールオプション

HTML5 を使用してブラウザーで仮想マシンのコンソールを開くためのオプション。

Websocket プロキシー

ユーザーは noVNC コンソールから仮想マシンに接続することができます。

ネストされた仮想化のための VDSM フック

仮想マシンはホストとして動作することができます。詳細は、Administration Guide の Enabling nested virtualization for all virtual machines を参照してください。

VMware および RHEL 5 Xen からの Debian および Ubuntu 仮想マシンのインポート

virt-v2v が Debian および Ubuntu 仮想マシンを VMware または RHEL 5 Xen から KVM に変換できるようにします。

既知の問題:

  • virt-v2v は、GRUB2 設定内のデフォルトのカーネルを変更できません。ゲストオペレーティングシステムで設定されているカーネルは、より最適なバージョンが利用できる場合でも、変換中には変更されません。
  • Debian または Ubuntu 仮想マシンを VMware から KVM に変換した後には、仮想マシンのネットワークインターフェイスの名前が変わる場合があり、手動での設定が必要となります。

NVDIMM ホストデバイス

ホストマシンで NVDIMM にサポートされる仮想マシンに、エミュレーションされた NVDIMM を割り当てることをサポートします。詳細は、NVDIMM Host Devices を参照してください。

Open vSwitch (OVS) クラスタータイプのサポート

Open vSwitch ネットワーク設定機能が追加されます。

同一データセンター内の共有およびローカルストレージ

単一ブリックの Gluster ボリュームの作成が可能です。これにより、ローカルストレージを共有データセンターのストレージドメインとして使用することができます。

Cinderlib の統合

CinderLib ライブラリーを活用し、完全な Cinder-OpenStack デプロイメントがない状態でも Red Hat Virtualization で Cinder 対応のストレージドライバーを使用します。ファイバーチャネルおよび iSCSI ストレージに加えて、Ceph ストレージのサポートが追加されます。Cinder ボリュームは Red Hat Virtualization Host でのマルチパスに対応します。

OpenID Connect を使用した SSO

Keycloak を使用した外部 OpenID Connect 認証に対するサポートが追加されます (ユーザーインターフェイスおよび REST API 使用の両方)。

oVirt Engine のバックアップ

Ansible ovirt-engine-backup ロールを使用した Red Hat Virtualization Manager のバックアップ/復元に対するサポートが追加します。

仮想 NIC プロファイルのフェイルオーバー

ユーザーは移行時にアクティブ化されるフェイルオーバーネットワークを使用して、ダウンタイムを最小限に抑え、SR-IOV 経由で接続された仮想マシンを移行することができます。

専用の CPU ピニングポリシー

ゲスト vCPU は、ホスト pCPU のセットに排他的に固定されます (静的 CPU 固定と同様)。pCPU のセットは、必要なゲスト CPU トポロジーに一致するように選択されます。ホストに SMT アーキテクチャーがある場合は、スレッドシブリングが優先されます。