14.2. アップグレード中の Open vSwitch との互換性の維持

Red Hat OpenStack Platform 13 では、OpenStack Networking (neutron) のデフォルト ML2 バックエンドとして Open vSwitch (OVS) が使用されます。新しいバージョンの Red Hat OpenStack Platform では、OVS 機能を拡張した Open Virtual Network (OVN) が使用されます。ただし、安定したアップグレードを確保するには、アップグレードの期間中 OVS 機能を維持し、アップグレードの完了後に OVN に移行する必要があります。

アップグレード中に OVS との互換性を維持するには、環境ファイルコレクションの一部として以下の環境ファイルを追加します。

  • /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/services/neutron-ovs.yaml
注記

neutron-ovs.yaml 環境ファイルを追加する場合は、neutron-ovs-dvr.yaml 環境ファイルが環境ファイルコレクションに含まれているかどうかを確認します。アップグレード中にエラーが発生するのを防ぐためには、neutron-ovs-dvr.yaml ファイルの前に neutron-ovs.yaml 環境ファイルを追加する必要があります。

OVN への移行が完了するまで、このファイルをデプロイメントの一部として扱います。すべてのオーバークラウドアップグレードコマンドおよびデプロイメントコマンドに、このファイルを追加します。

  • openstack overcloud upgrade prepare
  • openstack overcloud upgrade converge
  • openstack overcloud deploy
  • openstack overcloud update prepare
  • openstack overcloud update converge
  • 環境ファイルを使用するその他すべてのコマンド

OVS の互換性に関するトラブルシューティング

neutron-ovs.yaml ファイルで定義されたパラメーターが neutron-ovs-dvr.yaml で定義されたパラメーターを上書きするためにアップグレードプロセスが失敗する場合は、これらのファイルを追加する順序を変更し、影響を受けるノードで再度 openstack overcloud upgrade prepare および openstack overcloud upgrade run を実行します。影響を受けるノードの 1 つが Compute ノードである場合は、そのノードから openstack-neutron* パッケージを削除します。