Red Hat OpenShift Container Platform へのパッチの適用またはアップグレードに関するプロアクティブケースの作成方法
Environment
- Red Hat OpenShift Container Platform
Issue
- 実稼働環境の OpenShift Container Platform クラスターのアップグレード方法を教えてください。
- アップグレードが実行中であることを Red Hat に通知し、適切なリソースを利用できるようにするには、どのようにケースを作成すればよいですか?
- 週末や勤務時間外にプロアクティブチケットを作成する場合、Red Hat サポートにとって役立つ情報は何ですか?
注記: 新規のインストールの場合は、プロアクティブケースを作成する必要はありません。このような状況で問題が発生した場合は、通常のサポートチケットを作成してください。また、新規のインストールは、 Red Hat サポートにおける重大度レベルの定義 に従い、重大度 1 (緊急) とみなされない点に注意してください。
Resolution
はじめに - プロアクティブケースとは
プロアクティブケースとは、Premium 契約のお客様が、計画的なアップグレード、移行、パッチ適用、またはその他のメンテナンスアクティビティーについて、Red Hat サポートに事前に通知する方法です。一般に、これらのイベントは、通常の営業時間外に発生します。
計画的なアクティビティーについて事前に知ることで、Red Hat は、より適切なテクニカルサポートを準備し、お客様に問題が発生した場合に正しい情報を確実に提供できるようになります。
注記: 新規のインストールは、重大度 1 の 重大度レベルの定義 に一致しないため、プロアクティブケースの対象外となります。新規のインストール中に問題が発生した場合は、通常のサポートケースを作成してください。
前提条件
- アカウントには、アクティブな Premium OpenShift サブスクリプションが 必要 です。
- アカウントにアクティブな Standard:Red Hat Cloud Suite、Standard (2 ソケット、32 コア) サブスクリプションがある場合、または (Red Hat ではなく Microsoft がサブスクリプションを提供する) パートナー製品として ARO (Azure Red Hat OpenShift) を統合している場合は、プロアクティブケースを作成する対象となります。
- 今後予定されるイベントに適切なリソースを割り当てるために、アクティビティーの開始予定の数日前 (可能であれば 7 - 14 日前) までに、プロアクティブケースを作成することが推奨されます。
- アクティビティーの対象期間に週末が含まれる場合は、予定されるアクティビティーの 少なくとも 4 営業日前 までにプロアクティブケースを作成する必要があります (たとえば、予定されるアクティビティーの前の火曜日の営業終了前までに作成)。
- 注記: 予定されるアクティビティーの 4 営業日前までに、週末対象のプロアクティブケースが作成されなかった場合は、"遅いエントリー" とみなされ、通常の 24時間体制 のワークフローで処理されます。このような場合、Red Hat では、週末に適切なリソースが配置されることを保証できません。
- プロアクティブサポートケースの対象言語は 英語のみ となっています。これは、世界中のあらゆる場所の、さまざまなチームから最適なエンジニアを割り当てるためです。
- Red Hat サポートを利用する際のベストプラクティスが記載されたアーティクル記事 Reference Guide for Engaging with Red Hat Support を参照し、サポートケースに関する理解を深めることが推奨されます。
- 今後予定されるイベントに関連したあらゆる詳細情報を準備してください。変更やアクティビティーについて話し合う上で役に立ちます。
- テクニカルアカウントマネージャー (TAM)、ソリューションアーキテクト (SA)、または カスタマーサクセスマネージャー (CSM) がいる場合は、プロアクティブケースを計画する際に彼らと協力してください。
プロアクティブサポートケースの作成
サポートケース を作成し、以下のように必要な情報を入力します。
- ケースのタイトル - 冒頭 に "[Proactive]" と付け、バージョンアップグレードを要約する必要があります。
- 以下に例を示します。
[PROACTIVE] Production/Integration/Development OpenShift cluster upgrade from 3.X to 3.Y
- 重大度 - 重大度レベル 3 でケースを作成します。Red Hat では、問題が発生した場合に適切なリソースが割り当てられるように、アクティビティーの当日またはアクティビティーの開始時に、重大度を 1 にリセットすることをお客様に推奨しています。
- ケースの説明 - できるだけ多くの詳細を説明します。以下に例を示します。
- イベント中に発生する特定のアクティビティー
- 環境
- インフラストラクチャー
- 関連するシステム
- アップグレード中の他のコンポーネント
- イベントの日付/時刻 - メンテナンスウィンドウ期間の予定された 開始日/時刻 および 終了日/時刻 を UTC 形式で記述します。
- 連絡先情報 - 第一連絡先と第二連絡先、電子メールアドレス、電話番号 (国コードと地域コード付き) を入力します。これは、ケースを作成した人とメンテナンス作業を行っている人が同じではない場合に特に重要です。
- データの添付 - アップグレード作業を実行する前に、関係するすべてのシステムの
sosreportsやmust-gatherのログを取得します (以下の 診断セクション を参照)。- システムが少ない場合は、
sosreportsを収集する際にケースに添付してください。それ以外の場合は、ローカルに保管し、すべて取得済みであることを確認するメモをケースの説明に記載してください。これは、すでに存在する潜在的な問題を阻止し、アップグレード後の新たな問題を特定する上で役に立ちます。
- システムが少ない場合は、
注記: TAM または CSM (存在する場合) によって例外的に推奨されない限り、一度に複数のマイナーバージョンを更新することは推奨できません。それにもかかわらず、同じメンテナンスウィンドウ内で複数のバージョンをアップグレードする必要がある場合は、ワークロード上の理由により、専用のリソースを確実に配置することはできない点に留意してください。
プロアクティブケースの例
- ケースのタイトル:
[PROACTIVE] Production OpenShift cluster upgrade from 3.9 to 3.10
- ケースの説明:
On next Sunday, July 22nd, we are planning to upgrade our production cluster from OCP 3.9.78 to OCP 3.10.149 on RHEL7.5.
These guest systems are installed on Red Hat Virtualization 4.2. All systems have 8 vCPU's and 32GB of RAM. No memory or CPU over commitment is being used.
Cluster details:
3 MASTERS.
3 ETCD NODES.
3 INFRA NODES.
20 APP NODES.
50 PROJECTS.
200 SERVICES.
400 PODS.
Maintenance Window Information:
- Date - Sunday, July 22nd
- Time frame - 6 hours
- Timezone - CEST
- Start Time - 08:00 AM UTC+2
- End Time - 14:00 PM UTC+2
Primary Contact Information:
- Name: Jane Doe
- Email: jane.doe@example.com
- Phone: +1-123-456-7890
Secondary Contact Information:
- Name: John Doe
- Email: john.doe@example.com
- Phone: +1-123-456-7891
- ケースへの添付:
sos-report.tar.gz
Diagnostic Steps
OCP 3
- OCP 3.x で
sosreportsを適切に収集するには、以下の手順を実行するか、こちらの リンク を参照してください。
$ sosreport -e docker -k docker.all=on -k docker.logs=on -k origin.diag=off
- Azure Red Hat OpenShift (ARO) を使用する場合は、こちらの アーティクル記事 で説明されている手順を実行し、
sosreportを取得してください。
OCP 4
- クラスターの一般的なステータスと設定の全体像を含む
must-gatherログバンドルを抽出してください。以下の手順、またはこちらの ドキュメント を参照してください。- must-gather データを保存するディレクトリーに移動します。
- oc adm must-gather コマンドを実行します。
$ oc adm must-gather
- 作業ディレクトリーに作成された must-gather ディレクトリーから、圧縮ファイルを作成します。たとえば、Linux オペレーティングシステムを使用するコンピューターで以下のコマンドを実行します。
$ tar cvaf must-gather.tar.gz must-gather.local.5421342344627712289/
- must-gather-local.5421342344627712289/ を実際のディレクトリー名に置き換え、Red Hat カスタマーポータルのサポートケースに圧縮ファイルを添付してください。
- リクエストがあれば、
sosreportsは、OCP4 内の RHCOS 基盤ノードから抽出することもできます。必要に応じて、こちらの ソリューション記事 を確認してください。
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