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3.5. 管理者アカウントおよび Identity サービスエンドポイントの作成
以下の手順では、管理ユーザーアカウントと関連付けられたテナントおよびロールを作成します。Identity サービスのエンドポイントは同時に作成されます。
以下の手順に記載するステップは、Identity サービスをホストするシステムで実行する必要があります。
手順3.8 管理者アカウントおよび Identity サービスエンドポイントの作成
admin
ユーザー、ロール、テナントを作成します。#
keystone-manage bootstrap \
--bootstrap-password PASSWORD \
--bootstrap-username admin \
--bootstrap-project-name admin \
--bootstrap-role-name admin \
--bootstrap-service-name keystone \
--bootstrap-region-id RegionOne \
--bootstrap-admin-url http://IP:35357 \
--bootstrap-public-url http://IP:5000 \
--bootstrap-internal-url http://IP:5000
PASSWORD はadmin
ユーザーのパスワードに、IP は Identity サーバーの IP アドレスまたはホスト名に置き換えます。- 新規作成された
admin
アカウントは、Identity サービスの今後の管理に使用されます。認証を円滑化するためには、セキュリティー保護された場所 (root
ユーザーのホームディレクトリーなど) にkeystonerc_admin
ファイルを作成します。ファイルに以下の行を追加して、認証に使用する環境変数を設定します。export OS_USERNAME=admin export OS_TENANT_NAME=admin export OS_PASSWORD=PASSWORD export OS_AUTH_URL=http://IP:35357/v2.0/ export PS1='[\u@\h \W(keystone_admin)]\$ '
今回も PASSWORD はadmin
ユーザーのパスワードに、IP は Identity サーバーの IP アドレスまたはホスト名に置き換えます。 - 認証に使用する環境変数を読み込みます。
#
source ~/keystonerc_admin
注記
Red Hat は、以前使用されていた 管理トークン に代わり、
keystone-manage bootstrap
コマンドを使用して管理者アカウントを作成することを推奨します。管理トークンを設定して使用する場合は、『Red Hat OpenStack Platform 8 のインストールリファレンス』の 管理者アカウントの作成 のセクションを参照してください。 3.5.1. サービスのリージョン
Identity サービスにカタログ化されている各サービスは、そのリージョンによって特定されます。リージョンは通常、地理的な場所およびそのエンドポイントを示します。複数の Compute デプロイメントを使用する Red Hat OpenStack Platform 環境では、リージョンによりサービスを個別に分離することが可能となります。これは、Compute がインストールされた複数のシステム間でインフラストラクチャーを共有する強固な方法であるとともに、高度の耐障害性を実現します。
管理者は、複数のリージョン間で共有するサービスと、特定のリージョンのみで使用されるサービスを決定します。デフォルトでは、エンドポイントが定義されていてリージョンの指定がない場合には、
RegionOne
という名前のリージョンに作成されます。 個別のリージョンの使用を開始するには、サービスエンドポイントの追加時に
--region
の引数を指定します。 [(keystone_admin)]#
openstack endpoint create --region REGION \
--publicurl PUBLICURL \
--adminurl ADMINURL \
--internalurl INTERNALURL \
SERVICENAME
REGION は、エンドポイントが属するリージョンの名前に置き換えます。リージョン間でエンドポイントを共有する場合には、該当する各リージョンに、同じ URL を含むエンドポイントエントリーを作成します。各サービスの URL を設定する方法についての説明は、対象とするサービスの Identity サービスの設定情報を参照してください。
例3.1 個別のリージョン内のエンドポイント
以下に記載する例では、
APAC
および EMEA
のリージョンが Identity サーバー (identity.example.com
) エンドポイントを共有する一方、リージョン固有の Compute API エンドポイントを提供します。 $
openstack endpoint list --long
+--------+-----------+--------------+--------------+-----------------------------------------------------+...
| ID | Region | Service Name | Service Type | PublicURL |...
+--------+-----------+--------------+--------------+-----------------------------------------------------+...
| b02... | APAC | compute | compute | http://nova-apac.example.com:8774/v2/%(tenant_id)s |...
| c46... | APAC | keystone | identity | http://identity.example.com:5000/v3 |...
| 31d... | EMEA | compute | compute | http://nova-emea.example.com:8774/v2/%(tenant_id)s |...
| 727... | EMEA | keystone | identity | http://identity.example.com:5000/v3 |...
+--------+-----------+--------------+--------------+-----------------------------------------------------+...
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