2.2. ファイル共有

OpenStack Shared File Systems サービス (manila)、Ceph File System (CephFS)、および NFS バックエンドに Ceph を使用する設定では、ファイル共有の取り扱いが異なります。

Shared File Systems サービスが提供するそれぞれのファイル共有は、個別のファイルシステムの名前空間であり、また特定のサイズを持つストレージのユニットです。元来、共有ファイルシステムのストレージでは、複数のクライアントが任意のファイル共有に接続してデータの読み取りおよび書き込みが可能ですが、クライアントが接続できるためには、Shared File Systems サービスのアクセス制御 API を通じて各クライアントにファイル共有へのアクセス権限を付与する必要があります。

CephFS では、ファイル共有は、特定のストレージプールまたは名前空間をポイントする、クォータおよびレイアウトが定義されたディレクトリーとして扱われます。CephFS のクォータは、ディレクトリーのサイズを Shared File Systems サービスが作成するファイル共有のサイズに制限します。クライアントの IP アドレスを指定して、NFS 共有を介した CephFS へのアクセスを提供します。

NFS バックエンドに CephFS を使用する設定では、ファイル共有のプロビジョニングおよびアクセスに NFS プロトコルが使用されます。NFS プロトコルはセキュリティーにも対応します。