第31章 アプリケーションのパフォーマンスの分析

perf はパフォーマンス分析ツールです。これは、簡単なコマンドラインインターフェイスを提供し、Linux のパフォーマンス測定における CPU ハードウェアの相違点を抽出します。Perf は、カーネルがエクスポートした perf_events インターフェイスに基づいています。

perf の利点の 1 つは、カーネルとアーキテクチャーの両方に依存しないことです。分析データは、特定のシステム設定なしに確認できます。

前提条件

  • perf パッケージがシステムにインストールされている。
  • 管理者権限がある。

31.1. システム全体の統計の収集

perf record コマンドは、システム全体の統計を収集するために使用されます。すべてのプロセッサーで使用できます。

手順

  • システム全体のパフォーマンス統計を収集します。

    # perf record -a
    ^C[ perf record: Woken up 1 times to write data ]
    [ perf record: Captured and wrote 0.725 MB perf.data (~31655 samples) ]

    この例では、オプション -a によりすべての CPU が表示され、数秒後にプロセスが終了しています。結果には、収集したデータは 0.725 MB で、新しく作成した perf.data ファイルに保存されたことが示されています。

検証

  • 結果のファイルが作成されたことを確認します。

    # ls
    perf.data