12.2.6. Jenkins Kubernetes プラグインの設定

OpenShift Container Platform Jenkins イメージには、事前にインストール済みの Kubernetes プラグイン が含まれ、Kubernetes および OpenShift Container Platform を使用して、Jenkins エージェントを複数のコンテナーホストで動的にプロビジョニングできるようにします。

OpenShift Container Platform は、Kubernetes プラグインを使用するために、Jenkins エージェントとして使用するのに適したイメージ (BaseMaven、および Node.js イメージ) を提供します。

Maven および Node.js のエージェントイメージは、Kubernetes プラグイン用の OpenShift Container Platform Jenkins イメージの設定内で、Kubernetes Pod テンプレートイメージとして自動的に設定されます。この設定にはイメージごとのラベルが含まれており、Restrict where this project can be run の設定にある Jenkins ジョブのいずれかに適用できます。ラベルが適用されている場合、ジョブはそれぞれのエージェントイメージを実行する OpenShift Container Platform Pod の下で実行されます。

Jenkins イメージは、Kubernetes プラグインの追加のエージェントイメージの自動検出および自動設定を実行します。

OpenShift Container Platform 同期プラグインでは、Jenkins イメージは、Jenkins の起動時に、実行中のプロジェクトまたはプラグインの設定に具体的に一覧表示されているプロジェクト内で以下を検索します。

  • ラベル rolejenkins-slave に設定されているイメージストリーム。
  • アノテーション rolejenkins-slave に設定されているイメージストリームタグ。
  • ラベル rolejenkins-slave に設定されている ConfigMap

適切なラベルが付いたイメージストリーム、または適切なアノテーションが付いたイメージストリームタグが見つかると、対応する Kubernetes プラグイン設定が生成されるため、イメージストリームから提供されるコンテナーイメージを実行する Pod で、Jenkins ジョブを実行するように割り当てることができます。

イメージストリームまたはイメージストリームタグの名前およびイメージ参照が、Kubernetes プラグインの Pod テンプレートにある名前およびイメージフィールドにマッピングされます。Kubernetes プラグインの Pod テンプレートのラベルフィールドは、slave-label キーを使用し、イメージストリームまたはイメージストリームタグのオブジェクトにアノテーションを設定して制御できます。これらを使用しない場合には、名前をラベルとして使用します。

注記

Jenkins コンソールにログインして、Pod テンプレート設定を変更しないでください。Pod テンプレートが作成された後にこれを行い、OpenShift 同期プラグインが ImageStream または ImageStreamTag に関連付けられたイメージが変更されたことを検知した場合、Pod テンプレートを置き換え、これらの設定変更を上書きします。新しい設定を既存の設定とマージすることはできません。

より複雑な設定が必要な場合は、ConfigMap を使用する方法を検討してください。

適切なラベルが指定された ConfigMap が検出される場合は、ConfigMap のキーと値のデータペイロードの値に、Jenkins および Kubernetes プラグインの Pod テンプレートの設定形式に準拠する XML が含まれることが想定されます。イメージストリームまたはイメージストリームタグではなく、ConfigMap を使用する際に注意すべき主な違いとして、Kubernetes プラグインの Pod テンプレートのすべてのパラメーターを制御できる点に留意してください。

jenkins-agent の ConfigMap の例:

kind: ConfigMap
apiVersion: v1
metadata:
  name: jenkins-agent
  labels:
    role: jenkins-slave
data:
  template1: |-
    <org.csanchez.jenkins.plugins.kubernetes.PodTemplate>
      <inheritFrom></inheritFrom>
      <name>template1</name>
      <instanceCap>2147483647</instanceCap>
      <idleMinutes>0</idleMinutes>
      <label>template1</label>
      <serviceAccount>jenkins</serviceAccount>
      <nodeSelector></nodeSelector>
      <volumes/>
      <containers>
        <org.csanchez.jenkins.plugins.kubernetes.ContainerTemplate>
          <name>jnlp</name>
          <image>openshift/jenkins-agent-maven-35-centos7:v3.10</image>
          <privileged>false</privileged>
          <alwaysPullImage>true</alwaysPullImage>
          <workingDir>/tmp</workingDir>
          <command></command>
          <args>${computer.jnlpmac} ${computer.name}</args>
          <ttyEnabled>false</ttyEnabled>
          <resourceRequestCpu></resourceRequestCpu>
          <resourceRequestMemory></resourceRequestMemory>
          <resourceLimitCpu></resourceLimitCpu>
          <resourceLimitMemory></resourceLimitMemory>
          <envVars/>
        </org.csanchez.jenkins.plugins.kubernetes.ContainerTemplate>
      </containers>
      <envVars/>
      <annotations/>
      <imagePullSecrets/>
      <nodeProperties/>
    </org.csanchez.jenkins.plugins.kubernetes.PodTemplate>
注記

Jenkins コンソールにログインして、Pod テンプレートの作成後に Pod テンプレート設定をさらに変更し、OpenShift 同期プラグインが ConfigMap が変更されたことを検知すると、これは Pod テンプレートを置き換え、この設定変更を上書きします。新しい設定を既存の設定とマージすることはできません。

Jenkins コンソールにログインして、Pod テンプレート設定を変更しないでください。Pod テンプレートが作成された後にこれを行い、OpenShift 同期プラグインが ImageStream または ImageStreamTag に関連付けられたイメージが変更されたことを検知した場合、Pod テンプレートを置き換え、これらの設定変更を上書きします。新しい設定を既存の設定とマージすることはできません。

より複雑な設定が必要な場合は、ConfigMap を使用する方法を検討してください。

インストールされた後、OpenShift 同期プラグインは ImageStreamsImageStreamTags、および ConfigMaps に更新がないか、OpenShift Container Platform の API サーバーをモニターリングして、Kubernetes プラグインの設定を調整します。

以下のルールが適用されます。

  • ConfigMapImageStream、または ImageStreamTag からラベルまたはアノテーションを削除すると、既存の PodTemplate が Kubernetes プラグインの設定から削除されます。
  • これらのオブジェクトが削除されると、対応する設定が Kubernetes プラグインから削除されます。
  • 適切なラベルおよびアノテーションが付いた ConfigMapImageStream、または ImageStreamTag オブジェクトを作成するか、初回作成後にラベルを追加すると、Kubernetes プラグイン設定に PodTemplate が作成されます。
  • ConfigMap フォームの PodTemplate の場合には、PodTemplateConfigMap データへの変更は、Kubernetes プラグイン設定の PodTemplate 設定に適用され、ConfigMap に変更を加えてから次に変更を加えるまでの間に、Jenkins UI で加えた PodTemplate の変更が上書きされます。

Jenkins エージェントとしてコンテナーイメージを使用するには、イメージは、エントリーポイントとしてスレーブエージェントを実行する必要があります。これに関する詳細情報は、公式の Jenkins ドキュメント を参照してください。