第4章 ユーザー認証

ユーザー認証では、ユーザー名を追加してセキュリティーロールに割り当てることで、ユーザーのアイデンティティーを検証できます。AMQ Broker 7 では、このプロセスは AMQ 6 に似ています。ただし、用語、設定ファイルの場所、設定構文にはいくつかの違いがあります。相違点を理解すると、ブローカーインスタンスへのユーザーアクセスの設定に使用できる方法がいくつかあります。

4.1. ユーザー認証の変更

AMQ Broker 7 と AMQ 6 の両方の認証は、Java Authentication and Authorization Service (JAAS) をベースとしたプラグ可能なログインモジュールによって提供されます。ただし、AMQ 6 の グループ は AMQ Broker 7 では ロール と呼ばれます。

さらに、ログインモジュールの名前と場所が AMQ Broker 7 で変更になりました。

ログインモジュールAMQ 6 での場所AMQ Broker 7 での場所

ユーザー

etc/users.properties

BROKER_INSTANCE_DIR/etc/artemis-users.properties

ロール (グループ)

etc/groups.properties

BROKER_INSTANCE_DIR/etc/artemis-roles.properties

ユーザーとロールを追加する構文も異なります。

AMQ 6 の場合

特権のないユーザーを追加して、users.properties ファイルでパスワードおよびセキュリティーロールを割り当てることができました。

USER=PASSWORD,ROLE
AMQ Broker 7 の場合

ユーザーとロールは、別のログインモジュールで割り当てられます。artemis-users.properties ファイルにユーザーを追加します。

USER=PASSWORD

artemis-roles.properties ファイルで、ユーザーをセキュリティーロールに割り当てます。

ROLE=USER