5.4.5. Ceph のバックフィルおよびリカバリー操作のチューニング
Ceph はバックフィルおよびリカバリープロセスを使用して、OSD が削除されるたびにストレージクラスターのリバランスを行います。これは、配置グループポリシーに従って、データの複数のコピーを保持するために行われます。これらの 2 つの操作はシステムリソースを使用するため、Ceph ストレージクラスターが負荷がかかっている場合、Ceph はリソースをバックフィルおよびリカバリープロセスに迂回するため、Ceph のパフォーマンスが低下します。OSD の削除時に Ceph ストレージの許容可能なパフォーマンスを維持するには、バックフィルおよびリカバリー操作の優先度を下げます。優先度を減らすためのトレードオフは、長期間のデータレプリカが少なく、データを若干リスクにさらすことです。
変更する 3 つの変数は以下のとおりです。
osd_recovery_max_active
- OSD ごとに一度のアクティブな復旧要求の数。リクエストが増えれば復旧も早くなりますが、その分クラスターへの負荷も大きくなります。
osd_max_backfills
- 単一の OSD との間で許容されるバックフィルの最大数。
osd_recovery_op_priority
- 復元の操作に設定されている優先順位。これは、osd client op priority と相対的になります。
osd_recovery_max_active
パラメーターおよび osd_max_backfills
パラメーターはすでに正しい値に設定されているため、ceph.yaml
ファイルに追加する必要はありません。デフォルト値である 3
と 1
をそれぞれ上書きする場合は、それらを ceph.yaml
ファイルに追加します。
関連情報
- OSD の設定可能なパラメーターの詳細は、Red Hat Ceph Storage 設定ガイド を参照してください。