付録A リファレンス資料
A.1. JacORB サブシステム移行操作の警告
migrate
操作はすべてのリソースや属性を処理することはできません。jacorb
サブシステムの migrate
または describe-migration
操作を実行すると表示される可能性がある警告の一部を以下に示します。
migrate
操作の出力に「Could not migrate」または「Can not migrate」エントリーが記録された場合、サーバー設定の移行は正常に完了したにも関わらず、すべての要素および属性を自動的に移行できなかったことを表します。「migration-warnings」の提案に従ってこれらの設定を変更する必要があります。
警告メッセージ | メッセージの意味 / 修正方法 |
---|---|
The |
$ EAP_HOME/bin/standalone.sh --admin-only |
Properties X cannot be emulated using OpenJDK ORB and are not supported (プロパティー X は OpenJDK ORB を使用してエミュレートできず、サポートされていません) | 指定プロパティーの設定はサポートされず、新しい サポートされないプロパティーには以下が含まれます: |
The properties X use expressions. Configuration properties that are used to resolve those expressions should be transformed manually to the new | 式を使用するプロパティーは管理者が手作業で設定する必要があります。 たとえば、JBoss EAP 6 の |
Can not migrate: the new | メッセージには説明が含まれています。 |
A.2. Messaging サブシステム移行操作の警告
migrate
操作はすべてのリソースや属性を処理することはできません。messaging
サブシステムの migrate
または describe-migration
操作を実行すると表示される可能性がある警告の一部を以下に示します。
migrate
操作の出力に「Could not migrate」または「Can not migrate」エントリーが記録された場合、サーバー設定の移行は正常に完了したにも関わらず、すべての要素および属性を自動的に移行できなかったことを表します。「migration-warnings」の提案に従ってこれらの設定を変更する必要があります。
警告メッセージ | メッセージの意味 / 修正方法 |
---|---|
The |
$ EAP_HOME/bin/standalone.sh --admin-only |
Can not migrate attribute | メッセージには説明が含まれています。 |
Can not migrate attribute | メッセージには説明が含まれています。 |
Can not migrate attribute | メッセージには説明が含まれています。 |
Can not migrate attribute |
|
Classes providing the X are discarded during the migration. To use them in the new | JBoss EAP 7 のメッセージングインターセプターのサポートは大幅に異なります。以前のバージョンのサブシステムに設定されたインターセプターはすべて移行中に破棄されます。詳細は メッセージングインターセプターの移行を参照してください。 |
Can not migrate the HA configuration of X. Its | これは、 |
Can not migrate attribute | メッセージには説明が含まれています。 |
Can not migrate attribute | メッセージには説明が含まれています。 |
Can not migrate attribute | メッセージには説明が含まれています。 |
Can not migrate attribute |
|
Can not create a | JBoss EAP 6 クライアントが JBoss EAP 7 に接続できるようにするため、レガシーの HornetQ リモート |
Can not migrate attribute X from resource Y. The attribute uses an expression that can be resolved differently depending on system properties. After migration, this attribute must be added back with an actual value instead of the expression. (リソース Y から属性 X を移行できません。属性はシステムプロパティーに応じて異なって解決される式を使用します。移行後、式の代わりに実際の値を用いてこの属性を戻す必要があります。) | この警告は、移行処理中に属性 X を具体的な値に解決できないときに表示されます。値は破棄され、属性を手作業で移行する必要があります。これは以下の場合に発生します。
|
Can not migrate attribute X from resource Y. This attribute is not supported by the new | 一部の属性は新しい
|
Can not migrate attribute | メッセージには説明が含まれています。 |
非推奨の broadcast-group または discovery-group 属性の置き換え
非推奨の broadcast-group
または discovery-group
属性を socket-binding
属性に置き換えるよう通知された場合、管理 CLI を使用して socket-binding
属性を追加できます。
以下の例では、messaging
サブシステムに以下の discovery-group
設定が含まれるスタンドアロンサーバーを移行することを前提とします。
<discovery-groups> <discovery-group name="my-discovery-group"> <group-address>224.0.1.105</group-address> <group-port>56789</group-port> </discovery-group> </discovery-groups>
messaging
サブシステムに対して migrate
操作を実行すると、以下の出力および警告が表示されます。
[standalone@localhost:9999 /] /subsystem=messaging:migrate { "outcome" => "success", "result" => {"migration-warnings" => [ "WFLYMSG0084: Can not migrate attribute group-address from resource [ (\"subsystem\" => \"messaging-activemq\"), (\"server\" => \"default\"), (\"discovery-group\" => \"my-discovery-group\") ]. Use instead the socket-binding attribute to configure this discovery-group.", "WFLYMSG0084: Can not migrate attribute group-port from resource [ (\"subsystem\" => \"messaging-activemq\"), (\"server\" => \"default\"), (\"discovery-group\" => \"my-discovery-group\") ]. Use instead the socket-binding attribute to configure this discovery-group." ]} }
migrate
操作によって、"my-discovery-group" という名前の discovery-group
が新しい messaging-activemq
サブシステムに作成され、以下のように設定されます。
<discovery-group name="my-discovery-group"/>
ここで、以下の管理 CLI コマンドを使用して、"my-discovery-group-socket-binding" という名前のサーバー設定ファイルに socket-binding
要素を作成する必要があります。
/socket-binding-group=standard-sockets/socket-binding=my-discovery-group-socket-binding:add(multicast-address=224.0.1.105, multicast-port=56789)
次に、以下の管理 CLI コマンドを使用して、新たに作成された socket-binding
をサーバー設定ファイルにある messaging-activemq
サブシステムの "my-discovery-group" という名前の discovery-group
に追加します。
/subsystem=messaging-activemq/server=default/discovery-group=my-discovery-group:write-attribute(name=socket-binding,value=my-discovery-group-socket-binding)
これらのコマンドによって、サーバー設定ファイルに以下の XML が作成されます。
<subsystem xmlns="urn:jboss:domain:messaging-activemq:1.0"> <server name="default"> ... <discovery-group name="my-discovery-group" socket-binding="my-discovery-group-socket-binding"/> ... </server> </subsystem> ... <socket-binding-group name="standard-sockets" default-interface="public" port-offset="${jboss.socket.binding.port-offset:0}"> ... <socket-binding name="my-discovery-group-socket-binding" multicast-address="224.0.1.105" multicast-port="56789"/> ... </socket-binding-group>
A.3. Web サブシステム移行操作の警告
migrate
操作はすべてのリソースや属性を処理することはできません。web
サブシステムの migrate
または describe-migration
操作を実行すると表示される可能性がある警告の一部を以下に示します。
migrate
操作の出力に「Could not migrate」または「Can not migrate」エントリーが記録された場合、サーバー設定の移行は正常に完了したにも関わらず、すべての要素および属性を自動的に移行できなかったことを表します。「migration-warnings」の提案に従ってこれらの設定を変更する必要があります。
警告メッセージ | メッセージの意味 / 修正方法 |
---|---|
Migrate operation only allowed in admin only mode (移行操作は管理専用モードのみで許可されます) |
$ EAP_HOME/bin/standalone.sh --admin-only |
Could not migrate resource X (リソース X を移行できませんでした) | 以前のリリースの JBoss EAP でこのリソースによって示された動作は移行されませんでした。管理者は JBoss EAP 7 の新しい |
Could not migrate attribute X from resource Y. (リソース Y から属性 X を移行できません。) | 以前のリリースの JBoss EAP でこのリソース属性によって示された動作は移行されませんでした。管理者は JBoss EAP 7 の新しい |
Could not migrate SSL connector as no SSL config is defined (定義された SSL 設定がないため SSL コネクターを移行できませんでした) | メッセージには説明が含まれています。 |
Could not migrate | メッセージには説明が含まれています。 |
Could not migrate | メッセージには説明が含まれています。 |
Could not migrate valve X (バルブ X を移行できませんでした) | 以前のリリースの JBoss EAP でこのバルブによって示された動作は移行されませんでした。管理者は JBoss EAP 7 の新しい この警告は以下のバルブに対して発生する可能性があります。
|
Could not migrate attribute X from valve Y (バルブ Y から属性 X を移行できませんでした) | 以前のリリースの JBoss EAP でこのバルブ属性によって示された動作は移行されませんでした。管理者は JBoss EAP 7 の新しい
|
A.4. リリース間の互換性および相互運用性
ここでは、JBoss EAP 5、JBoss EAP 6、および JBoss EAP 7 リリース間での、クライアントおよびサーバー EJB とメッセージングコンポーネントの互換性および相互運用性について説明します。
IIOP 上の EJB リモーティング
以下の設定では問題が発生しません。
- JBoss EAP 5 クライアントから JBoss EAP 7 サーバーへの接続
- JBoss EAP 6 クライアントから JBoss EAP 7 サーバーへの接続
- JBoss EAP 7 クライアントから JBoss EAP 6 サーバーへの接続
- JBoss EAP 7 クライアントから JBoss EAP 5 サーバーへの接続
JNDI を使用した EJB リモーティング
以下の設定では問題が発生しません。
- JBoss EAP 6 クライアントから JBoss EAP 7 サーバーへの接続
- JBoss EAP 7 クライアントから JBoss EAP 6 サーバーへの接続
JBoss EAP 6 では、EJB 3.1 仕様のサポートが提供され、標準化されたグローバル JNDI ネームスペースが導入されました。JBoss EAP 7 でも標準化されたグローバル JNDI ネームスペースは使用されますが、JNDI ネームスペースの名前が変更になったため、以下の設定は互換性がありません。
- JBoss EAP 5 クライアントから JBoss EAP 7 または JBoss EAP 6 サーバーへの接続
- JBoss EAP 7 または JBoss EAP 6 クライアントから JBoss EAP 5 サーバーへの接続
標準化された JNDI ネームスペースの変更に関する詳細は、JBoss EAP 6 移行ガイドの JNDI の変更を参照してください。
@WebService を使用した EJB リモーティング
以下の設定では問題が発生しません。
- JBoss EAP 5 クライアントから JBoss EAP 7 サーバーへの接続
- JBoss EAP 6 クライアントから JBoss EAP 7 サーバーへの接続
- JBoss EAP 7 クライアントから JBoss EAP 6 サーバーへの接続
- JBoss EAP 7 クライアントから JBoss EAP 5 サーバーへの接続
メッセージングスタンドアロンクライアント
以下の設定では問題が発生しません。
- JBoss EAP 6 クライアントから JBoss EAP 7 サーバーへの接続
- JBoss EAP 7 クライアントから JBoss EAP 6 サーバーへの接続
以下の設定では、クライアントが汎用 JMS API ではなくメッセージングブローカー専用の HornetQ API を使用すれば接続が可能です。しかし、JBoss EAP 7 に同梱される JBoss EAP レガシー JNDI ネーミング拡張を使用して JNDI ルックアップに対応する必要があります。
- JBoss EAP 5 クライアントから JBoss EAP 7 サーバーへの接続
プロトコル互換性の問題があるため、JBoss EAP 7 のビルトインメッセージングは JBoss EAP 5 に同梱された HornetQ 2.2.x へは接続できません。そのため、以下の設定は互換性がありません。
- JBoss EAP 7 クライアントから JBoss EAP 5 サーバーへの接続
メッセージング MDB
以下の設定では問題が発生しません。
- JBoss EAP 6 クライアントから JBoss EAP 7 サーバーへの接続
- JBoss EAP 7 クライアントから JBoss EAP 6 サーバーへの接続
以下の設定では、クライアントが汎用 JMS API ではなくメッセージングブローカー専用の HornetQ API を使用すれば接続が可能です。しかし、JBoss EAP 7 に同梱される JBoss EAP レガシー JNDI ネーミング拡張を使用して JNDI ルックアップに対応する必要があります。
- JBoss EAP 5 クライアントから JBoss EAP 7 サーバーへの接続
プロトコル互換性の問題があるため、JBoss EAP 7 のビルトインメッセージングは JBoss EAP 5 に同梱された HornetQ 2.2.x へは接続できません。そのため、以下の設定は互換性がありません。
- JBoss EAP 7 クライアントから JBoss EAP 5 サーバーへの接続
JMS ブリッジ
以下の設定では問題が発生しません。
- JBoss EAP 5 クライアントから JBoss EAP 7 サーバーへの接続
- JBoss EAP 6 クライアントから JBoss EAP 7 サーバーへの接続
- JBoss EAP 7 クライアントから JBoss EAP 6 サーバーへの接続
- JBoss EAP 7 クライアントから JBoss EAP 5 サーバーへの接続
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