リアルタイムスケジューリングを必要とするプロセスが "sched_setscheduler: Operation not permitted" エラーまたは同様のエラーで失敗する

Diagnostic Steps

• systemd が cpu および cpuacct CGroup コントローラーを使用していることを確認します。

  # ls -d /sys/fs/cgroup/{cpu,cpuacct}/*.slice
  ls: cannot access /sys/fs/cgroup/cpu/*.slice: No such file or directory
  ls: cannot access /sys/fs/cgroup/cpuacct/*.slice: No such file or directory
  

  上記の例では、systemd は現在 cpu および cpuacct CGroup コントローラーを使用していません。
  このような場合、直面している問題はこのソリューションでは処理されません。

  # ls -d /sys/fs/cgroup/{cpu,cpuacct}/*.slice
  /sys/fs/cgroup/cpuacct/system.slice    /sys/fs/cgroup/cpu/system.slice
  /sys/fs/cgroup/cpuacct/user.slice      /sys/fs/cgroup/cpu/user.slice
  

  上記の例では、systemd は現在 cpu および cpuacct CGroup コントローラーを使用しています。
  これは、起動時または実行時に CPU Accounting が有効になっている場合に発生します。
  先に進んでください。

• 起動時に CPU Accounting が有効となるように systemd が設定されているかどうかを確認します。

  # grep ^DefaultCPUAccounting= /etc/systemd/system.conf
  DefaultCPUAccounting=yes
  

  上記の例では、起動時に CPU Accounting が有効になっています。そうでない場合は、次の診断ステップに直接進みます。

  健全性テストとして、起動された initramfs が起動時に CPU Accounting も設定していることを確認します。そうしないと、予期しない動作が発生する可能性があります。

  # lsinitrd /boot/initramfs-$(uname -r).img /etc/systemd/system.conf | grep ^DefaultCPUAccounting=
  

  上記の例では、システム上と initramfs 内の /etc/systemd/system.conf ファイルが同期されていないため、予期しない動作が発生する可能性があります。
  そのような場合は、initramfs を再度ビルドしてください。

  # dracut -f /boot/initramfs-$(uname -r).img $(uname -r)
  

  CPU Accounting は起動時に有効になっているため、解決策 セクションに直接進んでください。

• systemd が実行時に CPU Accounting を有効にした理由を調べます。

  起動時に CPU Accounting が無効になっている場合でも、起動中のユニットが CPU* プロパティー (CPUAccounting=yes または CPUQuota=<value> など) を使用すると、systemd が自動的に有効化することがあります (完全なリストについては、systemd.resource-control man ページを参照してください)。
  Delegate=yes を指定すると、CPU アカウンティングも有効になることに注意してください。

  どのユニットが systemd で CPU アカウンティングを有効にしたかを調べるには、次のコマンドを実行します。

  # egrep -ri "^(Startup)?CPU.*=(.*%|1|yes|true|on)" /usr/lib/systemd/system /etc/systemd/system
  /etc/systemd/system/mariadb.service.d/quota.conf
  CPUQuota=20%
  

  上記の例では、mariadb.service ユニットへのカスタムドロップインは、CPUQuota を使用するため、暗黙的に CPU Accounting を有効化しています。

  暗黙的または明示的に CPU Accounting を有効化するサービスを開始すると、実行時に CPU Accounting が有効になるため、解決策 セクションに進みます。

• このステップに到達した場合、このソリューションでは対処できない何らかの不明な理由により、CPU Accounting が有効になっています。Red Hat サポート担当者にお問い合わせください。