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RHEL 7、RHEL 8、RHEL 9 で virt-v2v を使用して仮想マシンを他のハイパーバイザーから KVM に変換する

更新 -

virt-v2v ツールは、外部のハイパーバイザーからディスクイメージやメタデータを含む仮想マシンを、libvirt で管理される KVM を備えた Red Hat Enterprise Linux、Red Hat Virtualization、および Red Hat OpenStack Platform で使用できるように変換します。virt-v2v は、Xen および VMware ESXi 環境で実行される Red Hat Enterprise Linux および Windows 仮想マシンを変換できます。

この記事では、仮想マシン変換の概要と、具体的な種類の変換手順へのリンクを示します。

virt-v2v は、Red Hat Enterprise Linux 7 (RHEL 7)、Red Hat Enterprise Linux 8 (RHEL 8)、および Red Hat Enterprise Linux 9 (RHEL 9) に含まれており、virt-v2v パッケージでインストールされます。Red Hat Enterprise Linux 7 では、virt-v2v は Red Hat OpenStack Platform チャネルからも入手できます。

重要: virt-v2v は現在、x86_64 とも呼ばれる AMD 64 および Intel 64 アーキテクチャーでのみサポートされています。v2v 変換については、IBM Z、IBM POWER、64 ビット ARM を含め、他のアーキテクチャーは一切、サポートされていません。

また、RHEL 9 以降では、virt-v2v パッケージの一部としてインストールされる virt-v2v-in-place ツールが導入されています。ただし、virt-v2v-in-place は Migration Toolkit for Virtualization (MTV) の一部としてのみサポートされており、Red Hat では RHEL ではこのツールを使用しないことを強く推奨しています。

サポート対象の変換

変換のサポート対象のゲストオペレーティングシステム

virt-v2v で、特定のゲストオペレーティングシステムを実行している仮想マシンのみを KVM 上で実行するように変換できます。RHEL 7、RHEL 8、RHEL 9 で virt-v2v を使用する場合も、状況は異なります。

ゲスト OS RHEL 7 ホスト RHEL 8 ホスト RHEL 9 ホスト
Red Hat Enterprise Linux 5 サポート対象 サポート対象外 サポート対象外
Red Hat Enterprise Linux 6 サポート対象 サポート対象 サポート対象外
Red Hat Enterprise Linux 7 サポート対象 サポート対象 サポート対象
Red Hat Enterprise Linux 8 サポート対象外 サポート対象 サポート対象
Red Hat Enterprise Linux 9 サポート対象外 サポート対象外 サポート対象
SUSE Linux Enterprise Server 11、SP4 以降 [1] サポート対象 RHEL 7.7 以降 サポート対象外 サポート対象外
SUSE Linux Enterprise Server 12 サポート対象 サポート対象 サポート対象
SUSE Linux Enterprise Server 15 サポート対象 サポート対象 サポート対象
Windows 8 サポート対象 サポート対象外 サポート対象外
Windows 8.1 サポート対象 サポート対象外 サポート対象外
Windows 10 サポート対象 サポート対象 サポート対象
Windows 11 サポート対象外 サポート対象 サポート対象
Windows Server 2008 サポート対象 サポート対象外 サポート対象外
Windows Server 2008 R2 サポート対象 サポート対象外 サポート対象外
Windows Server 2012 サポート対象 サポート対象外 サポート対象外
Windows Server 2012 R2 サポート対象 サポート対象外 サポート対象外
Windows Server 2016 サポート対象 サポート対象 サポート対象
Windows Server 2019 サポート対象 サポート対象 サポート対象
Windows Server 2022 サポート対象外 サポート対象 サポート対象
Debian [2] RHEL 7.4 以降のテクノロジープレビュー テクノロジープレビュー テクノロジープレビュー
Ubuntu [2] RHEL 7.4 以降のテクノロジープレビュー テクノロジープレビュー テクノロジープレビュー

[1] X グラフィックスと SUSE Linux Enterprise Server 11 オペレーティングシステムを使用する仮想マシンは、変換後、グラフィックスが正しく動作するように再調整する必要があります。これを行うには、移行が完了した後、ゲスト OS で sax2 配布ツールを使用します。
[2] テクノロジープレビューとして、Debian および Ubuntu 仮想マシンの変換はサポートされていません。さらに、現在この変換には次の既知の問題があります。
* virt-v2v は、GRUB2 設定内のデフォルトカーネルを変更できず、仮想マシンで構成されたカーネルは、仮想マシンでより最適なバージョンのカーネルが利用可能であっても、変換中に変更されません。
* Linux 仮想マシンを KVM に変換すると、仮想マシンのネットワークインターフェイス名が変わり、手動での設定が必要になる場合があります。

注記: 上記にリストされていないオペレーティングシステムの virt-v2v 変換は、場合により機能する可能性はありますが、Red Hat ではサポートされていません。

変換のサポート対象のハイパーバイザー

次のハイパーバイザーからの変換がサポートされています。

  • Red Hat Enterprise Linux 5 Xen - RHEL 9 では非推奨、RHEL 10 では削除
  • VMware vSphere ESX(i) - バージョン 6.0、6.5、6.7、7.0、および 8.0

注記: 上記にリストされていないハイパーバイザーからの virt-v2v 変換は、場合により機能する可能性はありますが、Red Hat ではサポートされていません。

v2v 変換サポートに関するその他の留意事項

UEFI ファームウェアを使用する仮想マシンは、現在、次の KVM ハイパーバイザーへの変換のみがサポートされています。

  • Red Hat Virtualization 4.2 以降 - これには virt-v2v バージョン 1.39.12 以降が必要
  • RHEL 7、RHEL 8、および RHEL 9
  • Red Hat OpenStack Platform

ただし、これらの機能がサポートされるのは、インフラストラクチャー移行ソリューション を使用する場合であることに注意してください。

V2V 変換を実行する方法

v2v 変換を準備して実行するための具体的な手順は、仮想マシンのゲスト OS と元のハイパーバイザーによって異なる場合があります。具体的な変換の詳細は、次のいずれかを参照してください。

関連リンク

仮想マシンを Red Hat Virtualization 上で実行するように変換する詳細は、Importing a Virtual Machine from a VMware Provider を参照してください。

仮想マシンを Red Hat OpenStack Platform で実行できるように変換する詳細は、Converting VMware virtual machines to import to Red Hat OpenStack Platform を参照してください。

virt-v2v および virt-p2v を使用して物理マシンを別のハイパーバイザーから変換する詳細は、Converting physical machines to KVM virtual machines using virt-p2v in RHEL7 を参照してください。

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