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VMware vCenter における Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform サポート

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目次

  1. 概要
    1. アーキテクチャー
    2. 制限
    3. 既知の問題
  2. デプロイメント
    1. Manual デプロイメント
    2. PackStack デプロイメント
    3. Foreman デプロイメント

概要

Red Hat は、VMware 社と協力して、VMware vCenter を同梱する Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform 4 におけるハイパーバイザーサポート範囲を拡げました。これにより、これまでハイパーバイザーに行ってきた投資を利用できるようになります。

VMware vCenter ドライバーを使用すると、ESX ハイパーバイザーのクラスターを 1 つまたは複数管理する VMware vCenter サーバーと OpenStack Compute (Nova) サービスを接続できるようになります。ドライバーは各クラスターの ESX ホストを統合して、OpenStack Compute スケジューラーにハイパーバイザーのエントリを 1 つ表示します。個々の ESX ホストは OpenStack Compute スケジューラーには公開されていないため、クラスターの粒度に合わせてスケジュールを作成し、Dynamic Resource Scheduling (DRS) を基にクラスター内の ESX ホストを選択してインスタンスを配置します。

アーキテクチャ

OpenStack Compute の VMware vCenter ドライバーを使用している場合は、計算サービスのインスタンス (openstack-nova-compute) を、vCenter に知られる各クラスターに対して実行するように設定します。vCenter ドライバーは、openstack-nova-compute サービスの一部です。計算サービスの各インスタンスは、計算スケジューラー (openstack-nova-scheduler) への独立したハイパーバイザーとして表示されます。このスケジューラーは、ユーザーから受け取った各インスタンス作成要求をホストするハイパーバイザーを選択します。

openstack-nova-scheduler は、クラスターの粒度でインスタンス作成をスケジュールしますが、openstack-nova-compute サービス内の VMware vCenter ドライバーは、インスタンスを配置するクラスター内で適切な ESX ホストを特定するために vCenter API と相互に作用します。vCenter は内部的に、配置に DRS を使用します。

VMware vCenter Driver Architecture Diagram

また、VMware vCenter ドライバーは OpenStack Image Service と相互に作用して、Image Service バックエンドストアから VMDK イメージをコピーします。アーキテクチャダイアグラムの点線は、 OpenStack Image Service から vSphere データストアにコピーした VMDK イメージを示しています。VMDK イメージは、データストアにキャッシュされるため、コピー操作は、VMDK イメージが最初に使用される場合に限り必要になります。

OpenStack が vSphere クラスターにインスタンスを起動すると、インスタンスは vCenter に表示され、vSphere の高度な機能にアクセスできるようになります。同時に、インスタンスは OpenStack ダッシュボードに表示され、その他の OpenStack インスタンスと同じように管理することができます。OpenStack ダッシュボードを経由してインスタンスなどの OpenStack リソースを設定し、vCenter で高度な vSphere 操作を実行できます。

アーキテクチャダイアグラムではネットワーク設定が簡略化されています。ネットワークの設定方法は、このアーティクルの後半で提供します。

制限

以下の制限は、Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform における VMware vCenter ドライバーのサポートに適用されます。

  • 廃止予定の "direct-to-ESX" OpenStack Compute ドライバーには明確なサポートが提供されません。
  • OpenStack Networking (Neutron) サポートは、VMware NSX ネットワークプラグイン (従来は Nicira NVP) にのみ提供されます。
  • nova-network の使用には明確なサポートが提供されませんが、プロダクション環境の vCenter デプロイメントにネットワーク機能を提供します。
  • OpenStack Block Storage (Cinder) サポートは、VMware VMDK ブロックストレージバックエンドにのみ提供されます。
  • vCenter ドライバーとともに使用するために OpenStack Image Service にアップロードされるイメージは、VMDK フォーマットにする必要があります。

vSphere のサポートマトリクス

以下の vSphere の特定バージョンに、vCenter ドライバーに接続するためのサポートが提供されます。

vSphere バージョン Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform 3 Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform 4
4.0 サポート対象外 サポート対象外
4.1 サポート対象外 サポート対象†
5.0 サポート対象外 サポート対象†
5.1 サポート対象外 サポート対象
5.5 サポート対象外 サポート対象‡

† このドライバーに公開された一部の機能は、これらの vSphere バージョンには利用できない可能性があります。vSphere バージョン 5.0 以上を使用することが強く推奨されます。
‡ VMware NSX カーネル内の仮想スイッチのサポートが、VMware vSphere 5.5 に追加されました。

Neutron は、VMware NSX ネットワーク仮想化をサポートします。これには、VMware vSphere 5.5 のカーネル内の仮想スイッチ、負荷分散 (LBaaS)、およびステートフルファイアウォール (FWaaS) が含まれます。

推奨される基礎

  • 現在、VMware は、各 vCenter に最大 1000 ホスト、そして各クラスターに最大 32 ホストを推奨しています。これにより、 各 vCenter に対して、理論的にはこれらの推奨に基づいたサイズで 30 クラスターが許可されます。

既知の問題

  • VMDK ファイルのコピー (vSphere 5.1 のみ): vSphere 5.1 の場合、OpenStack Image Service (Glance) から大きなイメージファイル (たとえば 12 GB 以上) をコピーすると長時間かかります。パフォーマンスを向上するためには、VMware 社は、VMware vCenter Server 5.1 Update 1 以降にアップグレードすることを推奨しています。アップデートの詳細については、Release Notes を参照してください。

  • Dynamic Resource Scheduling (DRS): クラスターが複数の ESX ホストを含む場合は、DRS を有効にし、完全自動化配置を有効にします。

  • 共有ストレージ: 共有ストレージだけがサポートされ、データストアは、クラスター内のすべてのホストで共有される必要がああります。OpenStack に使用しないデータストアを、OpenStack に設定されたクラスターから削除することは推奨されていません。

  • クラスターおよびデータストア:OpenStack クラスターとデータストアを他の目的には使用しないでください。他の目的に使用すると、OpenStack は誤った使用量情報を表示します。

  • セキュリティグループ: VMware ドライバーを OpenStack Networking および NSX プラグインとともに使用した場合に限り、セキュリティグループはサポートされます。nova-network を使用していると、セキュリティグループはサポート対象外になります。

  • VNC: OpenStack コントロール下で、すべてのクラスターにあるすべての ESX ホストの VNC 接続に対して、ポート範囲 5900 - 6105 (包括的) が自動的に有効になります。VNC クライアントを使用して仮想マシンに接続する方法については、以下を参照してください。
    http://kb.vmware.com/selfservice/microsites/search.do?language=en_US&cmd=displayKC&externalId=1246

    ESXi ファイアウォール設定を変更して VNC ポートを許可する必要があります。また、再起動後もファイアウォールの変更を持続させるには、カスタムの vSphere Installation Bundle (VIB) を作成する必要があります。これにより、VIB は、実行している ESXi ホストにインストールされるか、ESXi ホストをインストールするために使用されるカスタムイメージプロファイルに追加されます。ファイアウォールの設定変更を持続させるために VIB を作成する方法については、http://kb.vmware.com/selfservice/microsites/search.do?language=en_US&cmd=displayKC&externalId=2007381 を参照してください。

  • 一時ディスク: 一時ディスクはサポート対象外です。この制限については、今後のリリースで対処されます。

  • VMWARE NSX: NSX を使用するには、OpenStack Networking (Neutron) プラグインと、ESXi の NSX Open vSwitch プラグインが必要になります。また、OpenStack Networking サービスを実行している Red Hat Enterprise Linux ホストには、VMWARE NSX カーネルモジュールもインストールする必要があります。OpenStack Networking は、NSX Manager に呼び出しを作成してネットワークインフラストラクチャを作成します。これにより、各ハイパーバイザーで Open vSwitch カーネルモジュールが制限されます。通常の NSX デプロイメントには 6 つの物理ホスト (マネージャー、ゲートウェイ、サービスノード、そして 3 つのコントローラー) が含まれます。OpenStack ネットワークホストは neutron-dhcp-agent サービスを実行しますが、neutron-l3-agent サービスは実行しません。

  • 複数の vCenter: OpenStack で複数の vCenter インストールを使用するのをサポートするには、各 vCenter をそれぞれ別の利用可能なゾーンに割り当てる必要があります。これは、OpenStack Block として必要になります。 ストレージ VMDK ドライバーは、現在、複数の vCenter インストールに対しては有効ではありません。

デプロイメント

Manual デプロイメント

vCenter ドライバー、ネットワーク、イメージストレージ、およびボリュームストレージを手動で設定する方法については、Configuration Reference Guide を参照してください。

PackStack デプロイメント

現時点では、Foreman を使用して OpenStack Compute をデプロイし、vCenter ドライバーを使用して OpenStack Compute を vSphere インストールに接続することはサポートされていません。

Foreman デプロイメント

現時点では、Foreman を使用して OpenStack Compute をデプロイし、vCenter ドライバーを使用して OpenStack Compute を vSphere インストールに接続することはサポートされていません。

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