第4章 代替コンテンツソースの管理

代替コンテンツソースは、同期時にコンテンツをダウンロードする代替パスを定義します。コンテンツ自体は、代わりのコンテンツソースからダウンロードされますが、メタデータは設定に応じて Satellite Server またはアップストリーム URL からダウンロードされます。コンテンツがローカルファイルシステムまたは近くのネットワークにある場合は、代替コンテンツソースを使用して同期を高速化できます。Satellite Server および Capsule の代替コンテンツソースを設定できます。作成後または変更後は、代替コンテンツソースを更新する必要があります。毎週の cron ジョブにより、すべての代替コンテンツソースが更新されます。また、Satellite Web UI または Hammer CLI を使用して、代替コンテンツソースを手動で更新することもできます。Satellite Server に関連付けられた代替コンテンツソース、または複数の組織に接続された Capsule Server は、すべての組織に影響します。

代替コンテンツソースには 3 つのタイプがあります。

Custom
カスタムの代替コンテンツソースは、ネットワークまたはファイルシステムにある任意のアップストリームリポジトリーからコンテンツをダウンロードします。
Simplified
簡易代替コンテンツソースは、選択した製品の Satellite Server からアップストリームリポジトリー情報をコピーします。簡易代替コンテンツソースは、Capsule からアップストリームリポジトリーへの接続が Satellite Server からの接続よりも高速な場合に、最適です。簡易代替コンテンツソースを作成するときに Red Hat 製品を選択すると、コンテンツが Red Hat CDN から Capsule にダウンロードされます。
RHUI
RHUI の代替コンテンツソースは、Red Hat Update Infrastructure サーバーからコンテンツをダウンロードします。SatelliteWeb UI には、ネットワークパスの検索と認証クレデンシャルのインポートに役立つ例が用意されています。RHUI 代替コンテンツソースは RHUI バージョン 4 以降であり、デフォルトのインストール設定を使用する必要があります。たとえば、AWS RHUI は、独自の認証要件が求められるインストールシナリオを使用するため、サポートされていません。

代替コンテンツソースのパーミッション要件

管理者以外のユーザーが代替コンテンツソースを管理するには、以下の権限が必要です。

  1. view_smart_proxies
  2. view_content_credentials
  3. view_organizations
  4. view_products

上記の権限に加えて、ユーザーが実行できるアクションに応じて、代替コンテンツソースに固有の権限を割り当てます。

  1. view_alternate_content_sources
  2. create_alternate_content_sources
  3. edit_alternate_content_sources
  4. destroy_alternate_content_sources

4.1. カスタム代替コンテンツソースの設定

前提条件

手順

  1. Satellite Web UI で、Content > Alternate Content Sources に移動します。
  2. Add Source をクリックし、Source typeCustom に設定します。
  3. Content type を選択します。
  4. Name フィールドに、代替コンテンツソースの名前を入力します。
  5. オプション: Description フィールドに、ACS の説明を入力します。
  6. 代替コンテンツソースを同期する Capsules を選択します。
  7. 代替コンテンツソースのベース URL を入力します。
  8. サブパスのコンマ区切りリストを入力します。
  9. 必要に応じて、Manual Authentication または Content Authentication の認証情報を提供します。
  10. SSL 検証が必要な場合は、Verify SSL を有効にして、SSL CA 証明書を選択します。
  11. 詳細を確認し、Add をクリックします。
  12. Content > Alternate Content Sources に移動し、新しく作成した代替コンテンツソースの横にある縦の省略記号をクリックして、Refresh を選択します。

CLI 手順

  1. Satellite Server で以下のコマンドを入力します。

    # hammer alternate-content-source create \
    --alternate-content-source-type custom \
    --base-url "https://local-repo.example.com:port" \
    --name "My_ACS_Name" \
    --smart-proxy-ids My_Capsule_ID
  2. 新しく作成した代替コンテンツソースが一覧表示されるかどうかを確認します。

    # hammer alternate-content-source list
  3. 代替コンテンツソースを更新します。

    # hammer alternate-content-source refresh --id My_Alternate_Content_Source_ID
  4. 代替コンテンツソースを同期する Capsule を追加します。

    # hammer alternate-content-source update \
    --id My_Alternate_Content_Source_ID \
    --smart-proxy-ids My_Capsule_ID
  5. 代替コンテンツソースを更新します。

    # hammer alternate-content-source refresh --id My_Alternate_Content_Source_ID