第11章 Red Hat Fuse および Red Hat Decision Manager
Red Hat Fuse は、アジャイル統合ソリューションの一部である、分散型のクラウドネイティブ統合プラットフォームです。チームはこの分散アプローチを使用することで、必要に応じて統合サービスをデプロイできます。Fuse には、統合エキスパート、アプリケーション開発者、ビジネスユーザーなど、さまざまなユーザーに柔軟にサービスを提供でき、各自がデプロイメント、アーキテクチャー、ツールを選択できます。API 中心のコンテナーベースのアーキテクチャーは、各サービスを切り離して、個別に作成、展開、デプロイできるようにします。その結果、企業全体のコラボレーションをサポートする統合ソリューションが実現できます。
Red Hat Decision Manager は、ビジネスルール管理、複合イベント処理、Decision Model & Notation (DMN) 実行、およびプランニングの問題を解決するための Red Hat ビルドの OptaPlanner を組み合わせた、オープンソースの意思決定管理プラットフォームです。これにより、ビジネス上の意思決定を自動化し、そのロジックをビジネス全体で利用できるようにします。
ルール、デシジョンテーブル、DMN モデルなどのビジネスアセットはプロジェクト内で組織化され、Business Central リポジトリーに保存されます。これにより、ビジネス全体で一貫性や透明性を維持し、監査を行えます。ビジネスユーザーは、IT 担当者からのサポートなしでビジネスロジックを編集できます。
Apache Karaf コンテナープラットフォームに Red Hat Fuse をインストールしてから、このコンテナーに Red Hat Decision Manager をインストールし、設定してください。
Red Hat JBoss Enterprise Application Platform の別のインスタンスに Red Hat Fuse をインストールし、Red Hat Decision Manager と統合することもできます。kie-camel
モジュールは、Red Hat Fuse と Red Hat Decision Manager 間の統合を提供します。
kie-camel
モジュールで MarshallingFormat.JSON
を使用することはできません。
Red Hat Decision Manager 7.11 がサポートする Red Hat Fuse のバージョンについては、Red Hat Process Automation Manager 7 でサポートされる設定 を参照してください。
Red Hat Fuse on Spring Boot をインストールできます。Red Hat Decision Manager では、このシナリオ向けの特別な統合はありません。
Red Hat Fuse on Spring Boot で実行しているアプリケーションの kie-server-client
ライブラリーを使用して、KIE Server で実行している Red Hat Decision Manager サービスと通信できるようにします。Red Hat Fuse と kie-server-client
ライブラリーの依存関係バージョンの一部が一致しません。これらの不一致が原因で、以下の制限があります。
-
Jackson バージョンの不一致: このアプリケーションでは、
kie-server-client
ライブラリーとMarshallingFormat.JSON
を併用できません。 -
ActiveMQ バージョンの不一致: このアプリケーションでは
kie-server-client
ライブラリーと JMS メッセージングを併用できません。
kie-server-client
ライブラリーの使用に関する詳細は、KIE API を使った Red Hat Decision Manager の操作 を参照してください。