第10章 Red Hat Decision Manager について

Red Hat Decision Manager は、ビジネスルール管理、複合イベント処理、Decision Model & Notation (DMN) 実行、およびプランニングの問題を解決するための Red Hat ビルドの OptaPlanner を組み合わせた、オープンソースの意思決定管理プラットフォームです。これにより、ビジネス上の意思決定を自動化し、そのロジックをビジネス全体で利用できるようにします。

ルール、デシジョンテーブル、DMN モデルなどのビジネスアセットはプロジェクト内で組織化され、Business Central リポジトリーに保存されます。これにより、ビジネス全体で一貫性や透明性を維持し、監査を行えます。ビジネスユーザーは、IT 担当者からのサポートなしでビジネスロジックを編集できます。

Red Hat Process Automation Manager は、Business Central および KIE Server で設定されます。

  • KIE Server では、ルール、およびその他のアーティファクトが実行されます。これは、ルールをインスタンス化して実行し、計画の問題を解決するために使用されます。KIE Server はビジネスアセットのランタイム環境を提供し、アセットリポジトリー (ナレッジストア) に保存されたデータにアクセスします。
  • Business Central は、KIE Server が実行するビジネスルールを作成して管理するグラフィカルユーザーインターフェイスです。

Business Central は、スタンドアロンの JAR ファイルとしても使用できます。Business Central スタンドアロンの JAR ファイルとして使用して、アプリケーションサーバーにデプロイせずに Business Central を実行できます。

Red Hat JBoss Enterprise Application Platform (Red Hat JBoss EAP) 7.3 は、Java Enterprise Edition 8 (Java EE 8) の Full Profile 仕様および Web Profile 仕様の認定実装です。Red Hat JBoss EAP には、高可用性クラスターリング、メッセージング、分散キャッシングなどの機能に対する事前設定オプションが用意されています。ユーザーは、Red Hat JBoss EAP が提供するさまざまな API およびサービスを使用して、アプリケーションを開発、デプロイ、および実行することもできます。

本書では、Red Hat JBoss EAP 7.3 サーバーインスタンスに Red Hat Decision Manager をインストールする方法を説明します。

他の環境への Red Hat Decision Manager のインストール方法に関する説明は、以下のドキュメントを参照してください。

サポートされるコンポーネントについては、以下のドキュメントを参照してください。