3.2.2. CLI を使用した Operator のデプロイ

本セクションの手順では、OpenShift コマンドラインインターフェース (CLI) を使用して、OpenShift プロジェクトに最新バージョンの Operator for AMQ Broker 7.8 をデプロイする方法を説明します。

前提条件

  • Operator デプロイメントのために OpenShift プロジェクトを準備している必要があります。「Operator コードの取得」 を参照してください。
  • AMQ Broker 7.3 以降では、新しいバージョンの Red Hat Ecosystem Catalog を使用してコンテナーイメージにアクセスします。この新しいバージョンのレジストリーでは、イメージにアクセスする前に認証されたユーザーである必要があります。本セクションの手順を実行する前に、「Red Hat Container Registry Authentication」で説明されている手順を完了する必要があります。
  • 永続ストレージでブローカーをデプロイし、OpenShift クラスターに Container-native ストレージがない場合、永続ボリューム (PV) を手動でプロビジョニングし、これらが Operator で要求できるようにする必要があります。たとえば、永続ストレージ (Custom Resource に persistenceEnabled=true を設定して) とともに 2 つのブローカーで構成されるクラスターを作成する場合は、2 つの PV が利用可能である必要があります。デフォルトでは、各ブローカーインスタンスには 2 GiB のストレージが必要です。

    カスタムリソースで persistenceEnabled=false を指定した場合、デプロイされたブローカーは一時ストレージを使用します。一時ストレージは、ブローカー Pod を再起動するたびに、既存のデータが失われることを意味します。

    永続ストレージのプロビジョニングの詳細は、以下を参照してください。

手順

  1. OpenShift コマンドラインインターフェース (CLI) で、クラスター管理者として OpenShift にログインします。以下に例を示します。

    $ oc login -u system:admin
  2. Operator デプロイメント用に以前に準備したプロジェクトに切り替えます。以下に例を示します。

    $ oc project <project_name>
  3. 以前の手順で Operator インストールアーカイブを展開する際に作成されたディレクトリーに移動します。以下に例を示します。

    $ cd ~/broker/operator/amq-broker-operator-7.8.5-ocp-install-examples
  4. Operator に含まれる CRD をデプロイします。Operator をデプロイし、起動する前に CRD を OpenShift クラスターにインストールする必要があります。

    1. メインブローカー CRD をデプロイします。

      $ oc create -f deploy/crds/broker_activemqartemis_crd.yaml
    2. アドレス CRD をデプロイします。

      $ oc create -f deploy/crds/broker_activemqartemisaddress_crd.yaml
    3. スケールダウンコントローラー CRD をデプロイします。

      $ oc create -f deploy/crds/broker_activemqartemisscaledown_crd.yaml
  5. Red Hat Ecosystem Catalog での認証に使用されるアカウントに関連付けられたプルシークレットを、OpenShift プロジェクトの defaultdeployer、および builder サービスアカウントにリンクします。

    $ oc secrets link --for=pull default <secret_name>
    $ oc secrets link --for=pull deployer <secret_name>
    $ oc secrets link --for=pull builder <secret_name>
  6. ダウンロードした Operator アーカイブの deploy ディレクトリーで、operator.yaml ファイルを開きます。

    注記

    operator.yaml ファイルでは、Operator は Secure Hash Algorithm (SHA) 値で表されるイメージを使用します。数字記号 (#) 記号で始まるコメント行は、SHA 値が特定のコンテナーイメージタグに対応していることを示します。

  7. Operator をデプロイします。

    $ oc create -f deploy/operator.yaml

    OpenShift プロジェクトで、Operator は新規 Pod で起動します。

    OpenShift Container Platform Web コンソールで、Operator Pod の Events タブにある情報により、OpenShift が指定した Operator イメージがデプロイされ、新規コンテナーが OpenShift クラスターのノードに割り当てられ、新規コンテナーが起動されていることを確認します。

    さらに、Pod 内の Logs タブをクリックしても、出力には、以下のような行が含まれるはずです。

    ...
    {"level":"info","ts":1553619035.8302743,"logger":"kubebuilder.controller","msg":"Starting Controller","controller":"activemqartemisaddress-controller"}
    {"level":"info","ts":1553619035.830541,"logger":"kubebuilder.controller","msg":"Starting Controller","controller":"activemqartemis-controller"}
    {"level":"info","ts":1553619035.9306898,"logger":"kubebuilder.controller","msg":"Starting workers","controller":"activemqartemisaddress-controller","worker count":1}
    {"level":"info","ts":1553619035.9311671,"logger":"kubebuilder.controller","msg":"Starting workers","controller":"activemqartemis-controller","worker count":1}

    上記の出力では、新たにデプロイされた Operator が Kubernetes と通信していること、ブローカーおよびアドレス指定のコントローラーが実行されていることと、これらのコントローラーが一部のワーカーを起動していることを確認します。

注記

所定の OpenShift プロジェクトに AMQ Interconnect Operator の 単一のインスタンス のみをデプロイすることが推奨されます。Operator デプロイメントの spec.replicas プロパティーを 1 より大きい値に設定し、同じプロジェクトで Operator を複数回デプロイしたりすることは推奨されません

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