1.8. Operator を使用したアップグレード
Red Hat OpenShift Container Platform コンソールの Operator サブスクリプション設定を使用して、Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes のアップグレードを制御できます。Operator を使用して Red Hat Advanced Cluster Management の初回デプロ時に、以下の選択を行います。
- Channel: インストールする製品のバージョンに合わせます。多くの場合、最初のチャネル設定は、インストール時に利用可能な最新のチャネルです。
-
Approval: チャネル内での更新に承認が必要であるか、または更新を自動で行うかを指定します。
Automatic
に設定されている場合には、選択したチャネルのマイナーリリースの更新は、管理者の介入なしにデプロイされます。Manual
設定を選択した場合は、チャネル内でマイナーリリースに更新するたびに、管理者が更新を承認する必要があります。
operator を使用して Red Hat Advanced Cluster Management をアップグレードする場合にも、上記の設定を使用します。
必要なアクセス: OpenShift Container Platform の管理者
以下の手順を実行して Operator をアップグレードします。
- OpenShift Container Platform 3 の Operator ハブにログインします。
- OpenShift Container Platform ナビゲーションで、Operators > Installed Operators に移動します。
- Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes Operator を選択します。
- Subscription タブを選択して、サブスクリプション設定を編集します。
Upgrade Status のラベルが Up to date であることを確認します。このステータスは、Operator が、選択したチャネルで利用可能な最新レベルであることを示します。Upgrade Status でアップグレード保留中と示されている場合は、以下の手順を実行して、チャネルで利用可能な最新のマイナーリリースに更新します。
- Approval フィールドの Manual 設定をクリックして、値を編集します。
- Automatic を選択して自動更新を有効にします。
- Save を選択して変更をコミットします。
- 自動更新が Operator に適用されるまで待ちます。更新すると、必要な更新が選択したチャネルの最新バージョンに自動的に追加されます。更新がすべて完了したら、Upgrade Status フィールドには Up to date と表示されます。
- Upgrade Status が Up to date に なったので、Channel フィールドの値をクリックして編集します。
次に利用可能な機能リリースのチャネルを選択します。アップグレード時は、チャネルをスキップできません。
重要: チャネルの選択で、新しいバージョンにアップグレード後に、以前のバージョンに戻すことはできません。以前のバージョンを使用するには、Operator をアンインストールし、以前のバージョンを再インストールする必要があります。
- Save を選択して変更を保存します。
- 自動アップグレードが完了するまで待ちます。次の機能リリースへのアップグレードが完了すると、チャネル内の最新のパッチリリースへの更新がデプロイされます。
- 以降の機能リリースにアップグレードする必要がある場合は、Operator が任意のチャネルで最新レベルになるまで、手順 7 から 9を繰り返します。すべてのパッチリリースが最終チャネルにデプロイされていることを確認します。
- オプション: チャネル内の今後の更新を手動で承認させる必要がある場合は、Approval 設定を Manual に設定できます。
Red Hat Advanced Cluster Management は、選択したチャンネルの最新バージョンで稼働しています。
1.8.1. OpenShift Container Platform のアップグレード
Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes ハブクラスターをホストする Red Hat OpenShift Container Platform のバージョンをアップグレードしてください。クラスター全体のアップグレードを開始する前に、データをバックアップします。
OpenShift Container Platform バージョンのアップグレード時に、Red Hat Advanced Cluster Management Web コンソールに短期間、ページまたはデータを利用できないと表示されることがあります。インジケーターには、HTTP 500 (内部サーバーエラー)、HTTP 504 (ゲートウェイタイムアウトエラー)、以前に利用できたデータが利用できないというエラーなどがあります。これも通常のアップグレードの一部で、このようなエラーが発生してもデータが失われることはありません。最終的にページまたはデータは利用できるようになります。
検索インデックスもこのアップグレード中に再ビルドされるため、アップグレード中に送信されるクエリーは完全でない可能性があります。
以下の表には、OpenShift Container Platform バージョン 4.4.3 から 4.4.10 へのアップグレードでの主な観察内容についてまとめています。
表1.2 OpenShift Container Platform バージョン 4.3.3 から 4.4.10 へのアップグレードでの観察内容の表
アップグレードプロセスの経過時間 (分 : 秒) | 確認された変化 | 期間 |
---|---|---|
03:40 | ガバナンスおよびリスクコンソールで HTTP 500 の発生 | サービスが 20 秒以内に復元 |
05:30 | AppUI で HTTP 504 ゲートウェイタイムアウトの発生 | サービスが 60 秒以内に復元 |
06:05 | Cluster+Search UI で HTTP 504 Gateway Timeout の発生 | サービスが 20 秒以内に復元 |
07:00 | Cluster+Search UI で HTTP 504 Gateway Timeout の発生 | サービスが 20 秒以内に復元 |
07:10 | Topology+Cluster UI ページ内でエラーメッセージの表示 | サービスが 20 秒以内に復元 |
07:35 | ほとんどの UI ページで HTTP 500 の発生 | サービスが 60 秒以内に復元 |
08:30 | 全ページのサービスの復元 |