対象範囲の詳細

Red Hat 製品のコア機能のサポート

Red Hat Enterprise Linux 6 および Red Hat Enterprise Linux 7

Red Hat Enterprise Linux、および Red Hat Enterprise MRG 等のその他の Red Hat 製品には、多くの新機能および拡張機能が含まれています。これらの製品では、機能が追加されるのと同時に、新しいパッケージおよびサポートのガイドラインも導入されています。これらの製品でサポートされる機能は、コンポーネントグループとパッケージの概念で説明すると分かりやすいでしょう。

コンポーネントグループは Red Hat 製品のコア機能を定義し、これには 1 つまたは複数のパッケージが含まれています。ユーザーはこれらの各コンポーネントグループをインストール時に選択することができるので、最大限の柔軟性が得られます。コンポーネントグループは、インストール後も Red Hat Network から入手して追加することができます。

コンポーネントグループおよびそれらのパッケージに加えて、Red Hat 製品にはさまざまなサポートパッケージも含まれています。コンポーネントグループの機能には、これらのサポートパッケージ (依存パッケージとも呼ばれます) が必要です。依存パッケージのサポートは、メインのソフトウェアパッケージの主機能とリンクしています。Red Hat が依存パッケージのサポートを提供するのは、その主たるユースケース (依存パッケージが関連付けられたメインのパッケージによって使用される場合) に限られます。たとえば、「libpurple」(Pidgin のライブラリー) は、Pidgin のサポートで使用される必要があります。

製品サポート および 開発サポート の正式なサポートガイドラインは、オンラインで入手することができます。

パッケージのリストおよび各パッケージがコアパッケージかどうかの情報については、各リリースの技術ノート 内にあるパッケージマニフェストをご確認ください。

Red Hat Enterprise Linux バージョン 8

Red Hat Enterprise Linux バージョン 8 の BaseOS リポジトリーおよび AppStream リポジトリーで提供されるパッケージの大半は、10 年間の Red Hat Enterprise Linux 8 ライフサイクルの全期間にわたって維持されます。これら 2 つのリポジトリーで提供される各パッケージがどのようにサポート/維持されるかを判断するには、以下のデシジョンツリーを使用してください。たとえば nginx の場合、Red Hat Enterprise Linux 8 Application Streams ライフサイクル に含まれているため、そのポリシーで指定される期間においてサポートされることがわかります。また、その維持はリリースの 運用フェーズ に対するエラータの基準に従います。別の例として glibc と libgfortran を見てみましょう。これは Red Hat Enterprise Linux 8 Application Streams のライフサイクル に含まれず、glibc は Red Hat Enterprise Linux 8: アプリケーション互換性ガイド (RHEL 8 ACG) の互換性レベル 1 の表に、libgfortran は互換性レベル 2 の表に含まれています。したがって、これらのパッケージは共に 10 年間の Red Hat Enterprise Linux 8 ライフサイクルの全期間にわたってサポートされ、その維持はリリースの 運用フェーズ に対するエラータのクライテリアに従います。最後に openssl の例を見てみましょう。これは Red Hat Enterprise Linux 8 Application Streams ライフサイクル に含まれず、RHEL 8 ACG にもリストされていません。「RHEL 8 ACG」の互換性レベルのリストに含まれていないコンポーネントは、すべてレベル 2 と考えることができます。したがって、10 年間の Red Hat Enterprise Linux 8 ライフサイクルの全期間にわたってサポートされ、その維持はリリースの 運用フェーズ に対するエラータのクライテリアに従います。

デシジョンツリー Red Hat Enterprise Application Stream ライフサイクルポリシーを確認する Red Hat Enterprise Application Compatibility ガイドを確認する Red Hat Enterprise Application Compatibility ガイドを確認する Red Hat Enterprise Application Compatibility ガイドを確認する Red Hat Enterprise Application Stream ライフサイクルポリシーを確認する Red Hat Enterprise Linux ライフサイクルポリシーを確認する Red Hat Enterprise Linux ライフサイクルポリシーを確認する Red Hat Enterprise Linux ライフサイクルポリシーを確認する Red Hat Enterprise Linux ライフサイクルポリシーを確認する Red Hat Enterprise Linux ライフサイクルポリシーを確認する Red Hat Enterprise Linux ライフサイクルポリシーを確認する

Red Hat Enterprise Linux バージョン 9

Red Hat Enterprise Linux バージョン 8 と同様に、Red Hat Enterprise Linux バージョン 9 の BaseOS リポジトリーおよび AppStream リポジトリーで提供されるパッケージの大半は、10 年間の Red Hat Enterprise Linux 9 ライフサイクルの全期間で維持されます。これら 2 つのリポジトリー内の各パッケージがどのようにサポートおよび維持されるかを確認するには、まず Red Hat Enterprise Linux 9: Red Hat Enterprise Linux 9 のパッケージリスト を使用して、パッケージのアプリケーション互換性レベルを確認します。次に、Red Hat Enterprise Linux 9: アプリケーションの互換性ガイド を使用して、互換性の保証と追加で考慮が必要な部分を確認します。

推奨管理インターフェイスのサポート

KVM ハイパーバイザー (Red Hat Enterprise Linux 5 およびそれ以降 で qemu-kvm として提供) は、コマンドラインから直接起動すべきではありません。コマンドラインからではなく、libvirt 管理 API とその関連ツールから起動してください。安定したパブリックインターフェースを確保するために、Red Hat では qemu-kvm の直接起動ではなく、libvert API による KVM の管理を推奨しています。

Red Hat JBoss 製品の本来目的の機能のサポート

Red Hat JBoss 製品はさまざまな方法で導入できます。Enterprise Application Server (EAP) などの一部のテクノロジーは、技術的に切り離して隔離することができます。ただし、Red Hat のサポートは、スタンドアロン製品として隔離された状態の製品ではなく、テスト済みの出荷時状態の製品に対して提供されます。Red Hat では、異なる使用方法ではテストしておらず、予期せぬ結果を招く場合があります。Red Hat 製品のエンタープライズ品質のエンジニアリングと意図されたユースケースになされたテストを活用するには、テストされた方法での導入が最善の方法になります。

さらに、Red Hat Enterprise MRG: Messaging には、コンポーネントグループと依存パッケージが含まれています。コアパッケージおよび依存パッケージに関するその他の詳細については、上記ガイドラインを参照してください。

オプションおよび追加のソフトウェア

Red Hat では、Red Hat/Red Hat JBoss 製品の機能に加えて、お客様の利便性を向上させるソフトウェアパッケージ (RPM) を追加で提供しています。これらのソフトウェアパッケージには、オープンソースライセンスのソフトウェア (「Optional」Red Hat Network チャンネル) および商用ライセンスのソフトウェア (「Supplementary」Red Hat Network チャンネル) があります。Optional および Supplementary チャンネルのソフトウェアパッケージはサポート対象ではなく、ABI の保証も適用されません。

注記: Virtio Windows ドライバーは、Red Hat Enterprise Linux 5 および Red Hat Enterprise Linux 6 のすべてのリリースにおいて該当チャンネルで入手可能であり、完全にサポートされています。また、Virtio Windows ドライバーは、Red Hat Enterprise Virtualization および Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform チャンネル上でも入手可能で、これらの製品で完全にサポートされています。この変更についての詳細は、「How are the virtio drivers supported in Red Hat products?」を参照してください。

テクノロジープレビュー

テクノロジープレビュー機能では、今後予定されている製品の技術革新にいち早くアクセスし、開発プロセス中に機能のテストとフィードバック提供が可能になります。ただし、これらの機能は Red Hat Enterprise Linux サブスクリプションレベル契約では完全にサポートされているわけではありません。機能が完全でない場合もあり、運用環境での使用を意図していません。Red Hat ではテクノロジープレビュー機能を今後も一般リリースすることを検討しており、お客様がこの機能を使用する際に発生した問題の解決に取り組みます。

テクノロジープレビュー機能の開発中に、追加コンポーネントをテスト用に一般リリースする場合があります。テクノロジープレビュー機能は開発中のものであるため、Red Hat では機能の安定性は保証していません。したがって、テクノロジープレビュー機能を使用すると、その機能の後続リリースにシームレスにアップグレードできない場合があります。Red Hat では、今後のリリースで当該テクノロジープレビュー機能を完全にサポートすることを想定していますが、この機能がエンタープライズ向けに実用化するための基準を満たしていないことが明らかになる場合もあります。そのような場合には、テクノロジープレビュー機能がサポート対象の機能としてリリースされる保証はありません。テクノロジープレビュー機能の中には、特定のハードウェアアーキテクチャーでのみ利用可能なものもあります。