第4章 新機能および改良された機能

本章では、Red Hat Satellite 6.5 の新機能について説明しています。

Red Hat Enterprise Linux 8 プロビジョニングおよびパッチ適用

Satellite 6.5 は、Red Hat Enterprise Linux 6 および Red Hat Enterprise Linux 7 で現在利用可能なプロビジョニングおよびパッチサポートと同じ内容を Red Hat Enterprise Linux 8 でもサポートします。

以前の Red Hat Satellite バージョンは Red Hat Enterprise Linux 8 をサポートしません。

Red Hat Enterprise Linux 8 アプリケーションストリーム
Satellite 6.5 では、Red Hat Enterprise Linux 8 アプリケーションストリーム (AppStreams) のサポートが導入されました。これは、Satellite ではモジュールストリームと呼ばれます。AppStream の追加オプションを使用して、作業フローの複雑性を軽減することができます。たとえば、ニーズに合わせて、RPM の依存関係の競合を考慮したり、追加のリポジトリー設定をしたりせずに、PostgreSQL 10 または PostgreSQL 9.6 を選択できます。
Red Hat Enterprise Linux 8 システムの目的

システムの目的属性を設定して、 Red Hat Enterprise Linux 8 ホストの用途を記述できるようになりました。システムの目的属性では、ホスト作成時に自動的にアタッチするサブスクリプションを定義します。これには以下のような利点があります。

  • システム管理者およびビジネス運営に向けた詳細にわたるシステムレベルの情報
  • システムのプロビジョニングの理由やその用途を判断してオーバーヘッドを削減
  • サブスクリプションマネージャーの自動アタッチ、システム使用状況の自動検出および照合のユーザーエクスペリエンスを改善
Red Hat Enterprise Linux システムロール
Satellite 6.5 には Red Hat Enterprise Linux システムロールのサポートがあります。このようなシステムロールには、Satellite で管理するホストに実行可能な Ansible Playbook が割り当てられます。これには、SELinux の設定、システムの時間の設定、Red Hat Insights クライアントの設定などが含まれます。
FIPS が有効な Red Hat Enterprise Linux 7 ホストへの Satellite 6.5 のインストール

FIPS が有効な Red Hat Enterprise Linux 7 ホストに Satellite Server と Capsule Server をインストールできるようになりました。この機能により、Satellite 6.5 は Red Hat Enterprise Linux の FIPS レベルを継承します。

注記

FIPS が有効な Red Hat Enterprise Linux 7 ホストに Satellite 6.5 を新規インストールできるようになりました。Satellite がインストール済みの既存のホストで FIPS を有効化することはできません。そのため、既存のシステムを Satellite 6.5 にアップグレードして FIPS を有効にすることはできません。FIPS を Satellite Server で有効化する場合は、その Satellite に接続されている全 Capsule Server で FIPS を有効にする必要があります。

OpenSCAP 機能拡張
Satellite 6.5 では、個別の OpenSCAP ルールに違反する全ホストを表示できるようになりました。
Satellite 管理者ロール
Satellite 6.5 には新たに Satellite 管理者ロールが追加されました。このユーザータイプでは、Satellite インフラストラクチャーを管理して、新しい組織を作成できますが、ホストの管理はできません。
コンテンツビューのエクスポート

Hammer CLI ツールを使用して Satellite からコンテンツビューをエクスポートして、別の Satellite のコンテンツビューにインポートできるようになりました。コンテンツビューのエクスポート、インポート、公開、コンテンツビューのバージョンの作成には、Hammer CLI を使用できます。これにより、ネットワーク接続のない Satellite のプロセスが簡素化されます。

Changes to the hammer content-view version export command

The new hammer content-view version export and hammer content-view version import commands work differently from the commands in the previous versions of Satellite. The old feature is still available with the hammer content-view version export-legacy command but is deprecated.

コンテナー機能への機能拡張

Satellite 6.5 では新しいコンテナーイメージの管理機能が拡張されました。新しい機能は以下のとおりです。

  • リポジトリーの機能拡張
  • Docker リポジトリーの検出。これで、イメージ名でレジストリーを検索して、検索結果からローカルのリポジトリーを作成できます。
  • 新しい認証機能のあるレジストリー
  • カスタマイズされたイメージのネーミング
主要なクラウドプロバイダーでの Satellite または Capsule の実行

クラウドアクセスを使用するお客様は、以下のクラウドプロバイダーでのサポート例外を使用せずに Satellite または Capsule をデプロイできるようになりました。

  • AWS
  • Azure
  • Google
  • Alibaba
  • IBM

    注記

    他のプロバイダーは、サポート例外が必要です。現在、AWS および Google でホストプロビジョニングのサポートがあります。

Infoblox IPAM サポート
Satellite 6.5 は Infoblox IPAM をサポートするようになりました。Infoblox アプリケーションを使用して DNS と DHCP を管理できます。
Reporting Engine

Satellite 6.5 には、以下のレポーティングテンプレートが含まれるレポーティングエンジンが導入されました。

  • ホストのステータス
  • サブスクリプション
  • 登録済みのホスト
  • 適用可能なエラータ

    テンプレートをコピーして、ニーズに合わせてカスタマイズしたり、独自のレポートを作成したりできます。

MongoDB Storage Engine

Satellite 6.5 supports the new MongoDB WiredTiger storage engine. For more information about the WiredTiger storage engine, see WiredTiger Storage Engine in MongoDB Manual.

On new installations, Satellite version 6.4 and later uses WiredTiger as a MongoDB storage engine by default. On earlier installations, you must upgrade to Satellite 6.5 or later to upgrade the MongoDB storage engine to WiredTiger. For more information, see Upgrading the MongoDB Storage Engine in Upgrading and Updating Red Hat Satellite.