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A Red Hat training course is available for Red Hat JBoss Data Virtualization

E.8. VDB Editor

E.8.1. VDB Editor

VDB (仮想データベース) は複数のデータソースからデータを統合するために使用されるコンポーネントのコンテナーであるため、単一の統一 API を介してフェデレーションにてアクセスできます。VDB にはデータソースの構造的な性質を定義するモデル、ビュー、および Web サービスが含まれます。VDB Editor は VDB の内容やデプロイ可能 (検証) な状態を管理する方法を提供します。
VDB Editor には以下のように上部パネルと下部パネルが含まれます。上部パネルには Models タブと Other Files タブが含まれます。下部パネルには、Data Roles、VDB Description、および Translator Overrides タブが含まれます。
VDB Editor

図E.19 VDB Editor

VDB の内容を管理するには、右のボタンでモデルの追加または削除を使用します。
各モデルの Visibility チェックボックでモデルの表示を設定します。特定モデルおよびそれらのメタデータコンテンツを GUI ツールで公開されたスキーマから削除し、低レベルのデータアクセスセキュリティーを提供します。
VDB を完全にクエリー可能にするには、Source Name、Translator、および JNDI Names に有効な値を指定する必要があり、JBoss Data Virtualization サーバーでデプロイされたアーティファクトを表すひつようがあります。
Deiid Designer ランタイムプラグインがインストールされ、JBoss Data Virtualization サーバーが稼働している場合、VDB エディターでソースモデルを選択し、右クリックで Change Translator または Change JNDI Data Source を選択すると、サーバーで適用可能なアーティファクトを選択できます。
トランスレーターまたはデータソースの変更

図E.20 トランスレーターまたはデータソースの変更

デフォルトの JBoss Data Virtualization サーバーインスタンスが定義および接続されている場合、トランスレーターおよび JNDI テーブルセルに利用可能なトランスレーターのドロップダウンリストとそのサーバーで利用可能な JNDI 名が含まれます。

E.8.2. Data Roles の編集

Teiid Designer は VDB 固有のデータロールを作成、編集、および管理する方法を提供します。セキュリティーオプションが有効な状態 (デフォルト) で JBoss Data Virtualization サーバー内にデプロイされると、Teiid JDBC 接続よりこの VDB に対して実行されたクエリーは、VDB のデータロールによって定義されたデータアクセスパーミッションに準拠します。
VDB Editor には、List of current data roles および New...Edit... および Remove アクションボタンで構成される VDB Data Roles セクションが含まれます。
VDB Data Roles パネル

図E.21 VDB Data Roles パネル

New... または Edit... をクリックすると New VDB Data Role エディターダイアログが表示されます。一意なデータロール名を指定し、説明を任意で追加します。Models セクションのエントリーを選択または選択解除して、各モデル要素の CRUD 値を編集します。
VDB Data Roles タブ

図E.22 VDB Data Roles タブ

E.8.3. Translator Overrides の編集

Teiid Designer では、Translator Overrides タブで VDB に固有のトランスレーターオーバーライドプロパティーを作成、編集、および管理できます。トランスレーターオーバーライドは、特定のソースモデルのデータソースを対象とするデフォルトでないプロパティーのセットです。そのため、各トランスレーターオーバーライドには oracle、db2、mysql などのターゲットトランスレーター名と、デフォルトでないキーと値のプロパティーセットが必要です。
VDB Editor には、左側の List of current translator overrides、右側のプロパティーエディターパネル、およびパネル下部の Add (+) および Remove (-) アクションボタンで構成される Translator Overrides セクションが含まれます。
VDB Translator Overrides タブ

図E.23 VDB Translator Overrides タブ

特定のトランスレータータイプをオーバーライドするには、(+) をクリックしてトランスレーターを追加します。デフォルトの JBoss Data Virtualization サーバーインスタンスが接続され、利用可能であると以下の Add Translator Override ダイアログが表示されます。既存のトランスレータータイプを選択し、OK をクリックします。オーバーライドは VDB 内のソースのみに適用できるため、必ず VDB のソースモデルの 1 つに対応するトランスレータータイプを選択してください。パネル右側のプロパティーパネルには、プロパティーのデータタイプ (boolean、integer、string など) を基にした各プロパティータイプの編集可能なセルが含まれます。
Add Translator Override ダイアログ

図E.24 Add Translator Override ダイアログ

デフォルトの Teiid サーバーインスタンスがない場合は、Add New Translator Override ダイアログが表示されます。トランスレーターオーバーライドの一意な名前 (例: oracle_override) と有効なトランスレータータイプ名 (例: oracle) を入力し、OK をクリックします。パネルの右側にあるプロパティーパネルでは、キーと値の文字列ベースのプロパティーセットを追加、編集、および削除します。これらのプロパティーを編集するとき、すべての値は型文字列として処理されます。
Add New Translator Override ダイアログ

図E.25 Add New Translator Override ダイアログ