2.2. インタラクティブインストーラーを使用してコマンドラインで新規インスタンスの設定

管理者は、新規インスタンスの設定に関する質問に回答して、Directory Server インタラクティブインストーラーが新規インスタンスを設定できます。

インタラクティブインストーラーで対応している設定の一覧は、「インタラクティブインストーラーでサポートされている設定」 を参照してください。

このセクションでは、以下について説明します。

インストール時に追加設定をカスタマイズする場合は、インタラクティブインストーラーの代わりに .inf ファイルを使用します。詳細は、.inf ファイルを使用したコマンドラインで新規インスタンスの設定」 を参照してください。

2.2.1. インタラクティブインストーラーでサポートされている設定

インタラクティブインストーラーを使用する場合は、以下の設定を設定できます。

  • システムのホスト名
  • 厳密なホスト名検証の有効化または無効化
  • インスタンスの名前
  • LDAP ポート番号
  • LDAPS ポート番号
  • 自己署名証明書の自動作成
  • ディレクトリーマネージャーアカウントの DN
  • ディレクトリーマネージャーアカウントのパスワード
  • データベースの接尾辞の任意の作成

2.2.2. インタラクティブインストーラーを使用したインスタンスの作成

インタラクティブインストーラーを起動して新規インスタンスを設定するには、以下を入力します。

# dscreate interactive

インストーラーのほとんどの質問の後ろにある角括弧内に表示されるデフォルト値を使用するには、値を入力せずに Enter キーを押します。

例2.1 対話式インストーラーの使用

# dscreate interactive
Install Directory Server (interactive mode)
===========================================

Enter system's hostname [server.example.com]:

Enter the instance name [server]: instance_name

Enter port number [389]:

Create self-signed certificate database [yes]:

Enter secure port number [636]:

Enter Directory Manager DN [cn=Directory Manager]:

Enter the Directory Manager password: password
Confirm the Directory Manager Password: password

Enter the database suffix (or enter "none" to skip) [dc=server,dc=example,dc=com]: dc=example,dc=com

Create sample entries in the suffix [no]:

Create just the top suffix entry [no]: yes

Do you want to start the instance after the installation? [yes]:

Are you ready to install? [no]: yes
Starting installation...
Completed installation for instance_name
注記

クリアテキストでパスワードを設定する代わりに、pwdhash ユーティリティーで生成された {algorithm}hash 文字列を設定できます。

2.2.3. ファイアウォールで必要なポートを開く

他のマシンがネットワーク経由で Directory Server に接続できるようにするには、ローカルのファイアウォールで必要なポートを開きます。

インスタンスの作成時にポートが指定されていないと、そのインスタンスは LDAP にポート 389 を使用し、LDAPS プロトコルにはポート 636 を使用します。

前提条件
  • インスタンスの作成時に設定される LDAP プロトコルおよび LDAPS プロトコルのポート番号。
手順
  1. firewalld サービスが実行していることを確認します。

    • firewalld が実行中であることを確認するには、次のコマンドを実行します。

      # systemctl status firewalld
      ● firewalld.service - firewalld - dynamic firewall daemon
         Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/firewalld.service; enabled; vendor preset: enabled)
         Active: active (running) since Fri 2018-06-15 14:06:33 CEST; 1h 17min ago
         ...
    • firewalld を起動し、システムの起動時にサービスが自動的に起動するように設定するには、次のコマンドを実行します。

      # systemctl start firewalld
      # systemctl enable firewalld
  2. firewall-cmd ユーティリティーを使用して必要なポートを開きます。たとえば、デフォルトのファイアウォールゾーンで LDAP および LDAPS のデフォルトポートを開くには、次を実行します。

    # firewall-cmd --permanent --add-port={389/tcp,636/tcp}
  3. ファイアウォール設定を再読み込みし、変更が即座に行われることを確認します。

    # firewall-cmd --reload
関連情報
  • firewall-cmd を使用してシステムでポートを開く方法は、Red Hat Enterprise Linux の セキュリティーガイド または man ページ firewall-cmd(1) を参照してください。