クラスターの管理
Red Hat OpenShift Cluster Manager を使用した OpenShift クラスターとの対話
概要
第1章 Red Hat OpenShift Cluster Manager とは
Red Hat OpenShift Cluster Manager は Red Hat Hybrid Cloud Console 上の管理サービスで、Red Hat OpenShift 4 クラスターを作成、操作、アップグレードすることができます。
OpenShift Cluster Manager は、Red Hat OpenShift Container Platform クラスターをインストールするためのリンクおよび手順、ならびに Red Hat OpenShift Dedicated および Red Hat OpenShift Service on AWS (ROSA) クラスターを作成するツールを提供します。
OpenShift Cluster Manager から、組織のすべての OpenShift Container Platform および OpenShift クラウドサービスクラスターを単一のダッシュボードから操作し、クラスターを管理するための洞察と推奨事項を得ることができます。
OpenShift Cluster Manager からは、以下のことができます。
- 高レベルのクラスター情報の表示
- 新規クラスターの作成
- クラスターでの Red Hat サブスクリプションサービスの設定
- Red Hat Hybrid Cloud Console 上の他のサービスを使用したクラスターの管理
- クラスターで問題の有無の監視
- OpenShift クラスター管理コンソールへのアクセス
- 最新の OpenShift バージョンに関する情報の取得
- クラスターで使用するツールのダウンロード
- クラスターに関するサポートの取得および Red Hat サポートケースの管理
1.1. OpenShift Cluster Manager の使用開始
- OpenShift Cluster Manager にアクセスするには、https://console.redhat.com/openshift/ にアクセスします。
OpenShift Cluster Manager の使用を開始するには、以下が必要です。
Red Hat ログイン。
- Red Hat ログインをお持ちでない場合は、ここ で作成してください。
- サポートされる Web ブラウザーWeb ブラウザーの要件の詳細は、Red Hat Hybrid Cloud Console のランディングページの下部にある Browser Support のリンクを参照してください。
関連情報
これらの関連製品およびサービスに関するドキュメントは、以下を参照してください。
1.2. OpenShift Container Platform と OpenShift Dedicated の相違点
Red Hat OpenShift Container Platform クラスターは自己管理型であり、オンプレミスまたはクラウドプロバイダーで実行します。OpenShift Dedicated クラスターは Red Hat によって管理され、クラウドプロバイダーで実行されます。
OpenShift Container Platform は自己管理のハイブリッドクラウドプラットフォームです。OpenShift Container Platform では、独自のインフラストラクチャーを使用して、クラスターをプライベートクラウド、パブリッククラウド、またはベアメタルに作成できます。
Red Hat OpenShift Dedicated は、Amazon Web Services (AWS) または Google Cloud Platform を使用する Red Hat OpenShift の完全に管理されたサービスです。OpenShift Dedicated では、Red Hat の管理クラウドアカウント、または独自の AWS または Google Cloud Platform (GCP) クラウドプロバイダーアカウントでクラスターを実行できます。
OpenShift Cluster Manager を使用すると、1 つのダッシュボードから OpenShift Container Platform クラスターおよび OpenShift Dedicated クラスターを作成し、管理できます。
関連情報
- OpenShift 製品の詳細は、https://www.openshift.com/products を参照してください。
- 各種 OpenShift デプロイメントに関する詳細は、OpenShift デプロイメント方法 を参照してください。
1.3. OpenShift Container Platform での OpenShift Cluster Manager の使用
OpenShift Cluster Manager は、OpenShift Container Platform クラスターを作成し、サポートのために Red Hat にクラスターをサブスクライブするためのユーザーインターフェイスを提供します。
OpenShift Cluster Manager には、OpenShift Container Platform のサポートされる各環境で自己管理クラスターを作成するためのインストーラーおよび手順が記載されています。
次に、OpenShift Cluster Manager で OpenShift Container Platform クラスターを表示して管理するか、OpenShift Container Platform Web コンソールにログインしてクラスターにアクセスし、設定できます。
利用可能な最新の OpenShift Container Platform リリースバージョンに関する情報や、OpenShift Cluster Manager の Releases メニューからクラスターの更新チャネルを確認できます。
また、Red Hat Insights Advisor、Subscription、コスト管理などの Red Hat Hybrid Cloud Console 内の統合サービスを使用して、クラスターに関する洞察を得ることができます。
関連情報
- OpenShift Container Platform の使用の詳細は、OpenShift Container Platform のインストール を参照してください。
1.4. OpenShift Dedicated での OpenShift Cluster Manager の使用
OpenShift Cluster Manager は、OpenShift Dedicated クラスターを作成し、表示し、管理するためのユーザーインターフェイスを提供します。
OpenShift Dedicated クラスターは Red Hat によって管理され、マネージドクラスター として知られています。Red Hat の管理クラウドアカウントまたは独自のクラウドプロバイダーアカウントを使用して、AWS または Google Cloud Platform で OpenShift Dedicated クラスターを作成できます。独自のクラウドプロバイダーアカウントを使用する場合、この請求モデルは OpenShift Cluster Manager では Customer Cloud Subscription (CCS) と呼ばれます。
関連情報
- OpenShift Dedicated の使用およびクラスターへのアクセスの詳細は、OpenShift Dedicated ドキュメント を参照してください。
1.5. Red Hat OpenShift Service on AWS での OpenShift Cluster Manager の使用
OpenShift Cluster Manager は、Red Hat OpenShift Service on AWS (ROSA) クラスターを作成し、表示し、管理するためのユーザーインターフェイスを提供します。
ROSA は、Red Hat と Amazon Web Services (AWS) が共同で管理およびサポートするフルマネージド OpenShift サービスです。このサービスの使用は、AWS アカウントで直接購入します。ROSA の料金設定はサービスを消費した分だけ支払う消費ベースとなっており、AWS アカウントに直接請求されます。
OpenShift Cluster Manager または rosa
CLI から ROSA を迅速にデプロイできます。OpenShift Cluster Manager では、ROSA クラスターおよびクラスターのアドオンサービスを管理できます。
関連情報
- ROSA クラスターの使用の詳細は、ROSA ドキュメント を参照してください。
1.6. Red Hat Hybrid Cloud Console での OpenShift Cluster Manager の使用
OpenShift Cluster Manager は、Red Hat Hybrid Cloud Console でホストされる他のサービスと統合されており、これを使用して OpenShift クラスターをより深く把握し、管理することができます。
- OpenShift Container Platform の Insights Advisor は、OpenShift Container Platform クラスターの正常性を監視し、サービスの可用性、フォールトトレランス、パフォーマンス、およびセキュリティーのリスクを特定し、優先順位を付け、解決するのに役立ちます。
- Subscriptions を使用すると、OpenShift クラスターの使用状況およびサブスクリプション情報を監視できます。
- Cost Management は、AWS や Microsoft Azure を含むベアメタルサーバー、仮想マシン、プライベートクラウド、およびパブリッククラウドインフラストラクチャー全体の OpenShift デプロイメントおよびインフラストラクチャーのコストが集められ、表示します。
OpenShift Cluster Manager および Red Hat Hybrid Cloud Console にアクセスするには Red Hat アカウントが必要です。その後、OpenShift Cluster Manager に OpenShift クラスターをデプロイできます。
セキュリティーを強化するために、2 要素認証 (2FA) を使用して OpenShift Cluster Manager および Red Hat Hybrid Cloud Console にアクセスできます。OpenShift Cluster Manager へのアクセスに 2 要素認証を使用するには、Red Hat アカウントで 2 要素認証を有効にする必要があります。組織の管理者は、組織内のすべてのユーザーが 2 要素認証を有効にするか、個々のユーザーが独自の Red Hat アカウントに 2 要素認証を設定することができます。
Red Hat アカウントで 2 要素認証を有効にする方法は、2 要素認証の使用 を参照してください。
関連情報
- OpenShift Container Platform 向けの Red Hat Insights Advisor の詳細は、接続クラスターを使用したリモートヘルスモニタリング を参照してください。
- Red Hat Hybrid Cloud Console でのサブスクリプションサービスの使用に関する詳細は、サブスクリプションに関するドキュメント を参照してください。
- OpenShift のコスト管理を簡素化するための詳細は、Cost Management に関するドキュメント を参照してください。
- Red Hat Hybrid Cloud Console およびそのサービスの使用に関する詳細は、Red Hat Hybrid Cloud Console ドキュメント を参照してください。
- https://www.redhat.com/wapps/ugc/register.html で無料の Red Hat アカウントにサインアップします。
1.7. OpenShift クラウドサービスクラスターでのアドオンサービスの使用
Add-ons は、既存の Red Hat OpenShift Dedicated および Red Hat OpenShift Service on AWS (ROSA) クラスターにインストールして、クラスター機能を強化できる追加のサービスです。
OpenShift Cluster Manager のクラスターの Add-ons タブからアドオンサービスをインストールし、管理できます。
アドオンサービスによっては、サービスを使用するために、追加の Red Hat サブスクリプションまたはクォータが必要になる場合があります。アドオンを使用するための要件および手順は、アドオンのドキュメントを参照してください。
- OpenShift Dedicated のアドオンに関する詳細は、OpenShift Dedicated で利用可能なアドオンサービス を参照してください。
- ROSA のアドオンに関する詳細は、Red Hat OpenShift Service on AWS で利用可能なアドオンサービス を参照してください。
関連情報
- アドオンの管理の詳細は、アドオンサービスの管理 を参照してください。
第2章 クラスターのライフサイクルの管理
Red Hat OpenShift Cluster Manager を使用して、OpenShift クラスターを作成および削除し、クラスターライフサイクルを管理できます。
2.1. クラスターの作成
OpenShift Cluster Manager から、異なるタイプの OpenShift クラスターを作成できます。
2.1.1. OpenShift Container Platform クラスターの作成
OpenShift Container Platform クラスターは独自のインフラストラクチャーで実行します。OpenShift Container Platform を使用して、コマンドラインインストーラーを使用して、プライベートクラウド、パブリッククラウド、またはベアメタルにクラスターを作成できます。
OpenShift Cluster Manager と、環境またはクラウドアカウント用のインストールプログラムを使用して、クラスターを作成します。
クラスターのプロビジョニング後に、Red Hat サブスクリプションを設定してクラスターのサポートを取得します。手順およびクラスターで利用可能なサブスクリプションタイプの詳細は、OpenShift Container Platform クラスターのサブスクライブ を参照してください。
前提条件
- Red Hat ログイン
- 独自のオンプレミスインフラストラクチャー。たとえば、Red Hat Virtualization や Red Hat OpenStack などのプラットフォーム、AWS などのクラウドプロバイダー、またはベアメタル Linux マシンなどです。
手順
- OpenShift Cluster Manager にアクセスし、Create cluster をクリックします。
- クラスターをインストールする場所 (パブリッククラウド (Cloud)、データセンター (Datacenter)、またはローカルラップトップ (Local)) を選択します。
-
提供された
openshift-install
プログラムをダウンロードします。 プルシークレットをダウンロードします。
重要プルシークレットは共有しないでください。プルシークレットをパスワードのように扱います。
- OpenShift Cluster Manager ユーザーインターフェイスに記載されている手順に従って、OpenShift クラスターを作成します。
デフォルトでは、インストール後のクラスターの初回起動時に、および Telemetry サービスに接続されるときに、クラスターが OpenShift Cluster Manager サービスに自動的に登録されます。クラスターは、Red Hat サポートを含まない 60 日間の評価サブスクリプションに登録します。
Assisted Installer を使用して、オンプレミスクラスターを作成することもできます。この方法の詳細は、Assisted Installer を使用したオンプレミスのインストール を参照してください。
検証手順
- クラスターをプロビジョニングした後、OpenShift Cluster Manager の クラスター リストでそれを表示できます。
次のステップ
OpenShift Container Platform クラスターの作成後に、Red Hat Hybrid Cloud Console を使用して以下を行うことができます。
- クラスターのサポートを受けられるように、OpenShift Cluster Manager の Edit subscription settings メニューから Red Hat サブスクリプションを設定します。OpenShift Container Platform クラスターを、Red Hat Marketplace からの Red Hat の年間サブスクリプションまたは On-Demand サブスクリプションにサブスクライブできます。
クラスターの手順およびサブスクリプションタイプの詳細は、OpenShift Container Platform クラスターサブスクリプションの設定 を参照してください。
- Insights Advisor からクラスターのヘルスモニタリングデータおよび推奨事項を表示します。
- 問題がある場合は、Red Hat サポート にお問い合わせください。
関連情報
- クラスターの設定および操作の詳細は、OpenShift Container Platform インストールのドキュメント を参照してください。
- Telemetry および Insights Operator を使用した OpenShift ヘルスモニタリングは、接続クラスターを使用したリモートヘルスモニタリング を参照してください。
- OpenShift Cluster Manager の Releases ページで、最新の OpenShift Container Platform リリースバージョンの情報を見つけます。
2.1.2. OpenShift Dedicated クラスターの作成
OpenShift Dedicated クラスターは Red Hat によって管理され、Amazon Web Services (AWS) または Google Cloud Platform (GCP) でプロビジョニングされます。このポリシーは、マネージドクラスター と呼ばれます。
OpenShift Cluster Manager を使用すると、Red Hat が所有するクラウドアカウントを使用するか、Customer Cloud Subscription (CCS) モデルを通じて独自のクラウドアカウントを使用して、AWS または GCP で OpenShift Dedicated クラスターを作成できます。
OpenShift Dedicated クラスターの作成時に、使用するクラスターの Red Hat サブスクリプションのタイプも設定する必要があります。その結果、クラスターは Red Hat サブスクリプションに自動的にサブスクライブされ、プレミアムレベルのサポートが提供されます。
OpenShift Dedicated クラスターをサポートするのに、以下のタイプの Red Hat サブスクリプションを使用できます。
- 年間: Red Hat から購入した固定容量のリソースを提供するサブスクリプション。クラスターのプロビジョニングは、利用可能なクォータに基づいています。クォータは Red Hat サブスクリプションから割り当てられ、クラスターを拡大するのに必要です。「年間サブスクリプションを使用した OpenShift Dedicated クラスターの作成」 を参照してください。
- オンデマンド: 柔軟な使用を実現し、Red Hat Marketplace で請求されるサブスクリプション。Red Hat Marketplace で On-Demand サブスクリプションを有効にすると、サービスのリソース制限を設定して、使用状況を自動的に制御します。「On-Demand サブスクリプションを使用した OpenShift Dedicated クラスターの作成」 を参照してください。
- OpenShift Dedicated 試用版: 試用版 Red Hat サブスクリプションを使用して、OpenShift Dedicated を 60 日間無料で試すことができます。クラスターを有料の Red Hat サブスクリプションにいつでもアップグレードできます。詳細は、About the OpenShift Dedicated Trial および 「無料試用版 Red Hat サブスクリプションを使用した OpenShift Dedicated クラスターの作成」 を参照してください。
OpenShift Cluster Manager の Subscription セクションから、有効な OpenShift Dedicated クラスターに基づいて、クラスターの使用状況と共にクォータおよびリソース制限を表示できます。
試用版サブスクリプションのアップグレードを除き、既存の OpenShift Dedicated クラスターでサブスクリプションタイプを変更することはできません。クラスターの新規作成の詳細手順は、OpenShift Dedicated ドキュメントの クラスターの作成 を参照してください。
関連情報
- OpenShift Dedicated クラスターのスタートガイドは、OpenShift Dedicated ドキュメントの スタートガイド を参照してください。
- サブスクリプションタイプの詳細は、OpenShift Dedicated クラスターサブスクリプションの管理 を参照してください。
- Red Hat Marketplace サブスクリプションの詳細を確認してください。
- OpenShift Dedicated の試用版に関する詳細は、About the OpenShift Dedicated Trial を参照してください。
2.1.2.1. 年間サブスクリプションを使用した OpenShift Dedicated クラスターの作成
独自の AWS または Google Cloud Platform クラウドプロバイダー (Customer Cloud Subscription) で、年間 (固定容量) の Red Hat サブスクリプションを使用して OpenShift Dedicated クラスターを作成するか、Red Hat の完全に管理されたクラウドを使用して OpenShift Dedicated クラスターを実行できます。
これは従来の Red Hat サブスクリプションタイプであり、サポートは Red Hat から早期に購入され、毎年請求されます。クラスターのプロビジョニングは、利用可能なクォータに基づいています。クォータは Red Hat サブスクリプションから割り当てられ、クラスターを拡大するのに必要です。
また、クラスターに On-Demand (フレキシブルな使用) サブスクリプションを使用するには、「On-Demand サブスクリプションを使用した OpenShift Dedicated クラスターの作成」 を参照してください。
クラスターの作成後にサブスクリプションタイプを変更することはできません。
前提条件
- Red Hat ログイン
- 組織には、クラスターを作成するのに十分なクォータを持つ有効な Red Hat OpenShift Dedicated サブスクリプションが必要です。Subscriptions > Dedicated (Annual) から利用可能なクォータを確認します。
- 独自の AWS または Google Cloud (Customer Cloud Subscription) でクラスターを作成する場合は、クラスターを作成する前にクラウドアカウントを設定する必要があります。Customer Cloud サブスクリプションの要件を理解するには、OpenShift Dedicated 環境計画 ガイドを参照してください。
手順
- OpenShift Cluster Manager から、Create cluster をクリックします。
- OpenShift Dedicated の横にある Cloud タブで、Create cluster をクリックします。この画面からクラスターを作成する前に、利用可能なクォータを表示することもできます。
Billing Model 画面で、Subscription type として Annual を選択します。
重要クラスターの作成後にサブスクリプションタイプを変更することはできません。
Infrastructure type を選択します。
- Customer Cloud Subscription の場合は、独自のクラウドアカウントを使用します。ここで、請求を制御し、Red Hat はクラスターを管理します。クラスターを作成する前に、クラウドアカウントを設定する必要があります。手順は、OpenShift Dedicated の プランニング を参照してください。
- Red Hat クラウドアカウント の場合は、Red Hat が所有するクラウドプロバイダーアカウントにクラスターをデプロイします。このオプションでは、Red Hat はクラスターのすべての課金と管理を処理します。
クラウドプロバイダー、マシンプール、ネットワーク、および更新ポリシーなど、基本的なクラスター設定を行います。
注記クラスター設定の詳細は、OpenShift Dedicated ドキュメント を参照してください。
- Create cluster をクリックしてクラスターをプロビジョニングします。
検証
- クラスターがプロビジョニングされている間は、OpenShift Cluster Manager の Clusters リストでこれを確認できます。プロビジョニングが完了すると、クラスターの ステータス が Ready と表示されます。
次のステップ
OpenShift Dedicated クラスターを作成して、そのステータスが Ready になったら、以下を実行できます。
- アイデンティティープロバイダーを設定して、ユーザーアクセスを設定します。手順は、アイデンティティープロバイダーの設定 を参照してください。
-
クラスターにアクセスする、特権付きの
dedicated-admin
ユーザーおよびcluster-admin
ユーザーを設定します。OpenShift Dedicated ロールの詳細は、Managing administration roles and users を参照してください。 - クラスターをアップグレードします。詳細は、OpenShift Dedicated クラスターのアップグレード を参照してください。
- クラスターに関するログと通知を表示します。詳細は、ロギング を参照してください。
- クラスターにマシンプールを作成します。詳細は、マシンプールについて を参照してください。
- 監視スタックを使用して、Red Hat Site Reliability Engineer (SRE) プラットフォームのメトリックから切り離してプロジェクトをチェックします。詳細は、モニタリングスタックについて 参照してください。
- クラスターの正常性を監視します。詳細は、リモートヘルスモニタリングについて を参照してください。
- 必要なサブスクリプションを購入している場合は、OpenShift Dedicated クラスターを拡大または縮小します。手順は、クラスターのスケーリング を参照してください。
- アドオンをインストールして、クラスターの機能を拡張します。詳細は、クラスターへのサービスの追加 を参照してください。
- Red Hat Hybrid Cloud Console の Subscriptions > Dedicated (Annual) で、クラスターのリソース制限と使用状況の概要を表示します。
関連情報
- OpenShift Dedicated クラスターのスタートガイドは、OpenShift Dedicated ドキュメントの スタートガイド を参照してください。
- サブスクリプションの種類は、OpenShift Dedicated クラスターサブスクリプションの管理 を参照してください。
2.1.2.2. On-Demand サブスクリプションを使用した OpenShift Dedicated クラスターの作成
On-Demand サブスクリプションタイプを使用して、使用ごとに請求される OpenShift Dedicated クラスターを作成できます。請求は後払いで、Red Hat Marketplace で対応します。
Red Hat Marketplace で On-Demand サブスクリプションを有効にすると、サービスのリソース制限を設定して、最大使用状況を自動的に制御します。
このオプションを使用すると、必要に応じてクラスターをスケールアップおよびスケールダウンし、それに応じて調整できます。Subscriptions > Dedicated (On-Demand) で、クラスターの使用状況を追跡できます。
そうではなく、クラスターに年間 (固定容量) サブスクリプションを使用するには、「年間サブスクリプションを使用した OpenShift Dedicated クラスターの作成」 を参照してください。
クラスターの作成後にサブスクリプションタイプを変更することはできません。
前提条件
- Red Hat ログイン
組織には、リソース制限が設定された Red Hat Marketplace から有効な OpenShift Dedicated On-Demand サブスクリプションが有効になっている。
- OpenShift Cluster Manager の Subscriptions > Dedicated (On-Demand Limits) エリアからリソース制限を確認します。リソース制限が表示されない場合は、Red Hat Marketplace に移動し、OpenShift Dedicated の On-Demand サブスクリプションを有効にします。
- OpenShift Dedicated 環境計画 ドキュメントの説明に従って設定された、独自の AWS または Google Cloud アカウント。
手順
- OpenShift Cluster Manager から、Create cluster をクリックします。
- OpenShift Dedicated の横にある Cloud タブで、Create cluster をクリックします。この画面からクラスターを作成する前に、利用可能なクォータを表示することもできます。
Billing Model 画面で、Subscription type に On-Demand を選択します。
注記On-Demand がオプションとして利用できない場合は、OpenShift Cluster Manager ユーザーインターフェイスのプロンプトに従ってアカウントを有効にし、Red Hat Marketplace で請求情報をリンクさせます。OpenShift Cluster Manager の Subscriptions > Dedicated (On-Demand Limits) から、On-Demand 請求 (Red Hat Marketplace サブスクリプション) が設定されているかどうかを確認することもできます。
クラスターの作成後にサブスクリプションタイプを変更することはできません。
Infrastructure type で Customer Cloud Subscription を選択します。これは、On-Demand のサブスクリプションオプションに必要です。
注記Customer Cloud Subscription オプションは、独自のクラウドアカウントを使用します。ここで、請求を制御し、Red Hat はクラスターを管理します。クラスターを作成する前に、クラウドアカウントを設定する必要があります。手順は、OpenShift Dedicated の プランニング を参照してください。
クラウドプロバイダー、クラスター詳細、マシンプール、ネットワーク、更新ポリシーなど、基本的なクラスター設定を行います。
注記クラスター設定の詳細は、OpenShift Dedicated ドキュメント を参照してください。
- Create cluster をクリックしてクラスターをプロビジョニングします。
検証
- クラスターがプロビジョニングされている間は、OpenShift Cluster Manager の Clusters リストでこれを確認できます。プロビジョニングが完了すると、クラスターの ステータス が Ready と表示されます。
次のステップ
OpenShift Dedicated クラスターを作成して、そのステータスが Ready になったら、以下を実行できます。
- アイデンティティープロバイダーを設定して、ユーザーアクセスを設定します。手順は、アイデンティティープロバイダーの設定 を参照してください。
-
クラスターにアクセスする、特権付きの
dedicated-admin
ユーザーおよびcluster-admin
ユーザーを設定します。OpenShift Dedicated ロールの詳細は、Managing administration roles and users を参照してください。 - クラスターをアップグレードします。詳細は、OpenShift Dedicated クラスターのアップグレード を参照してください。
- クラスターに関するログと通知を表示します。詳細は、ロギング を参照してください。
- クラスターにマシンプールを作成します。詳細は、マシンプールについて を参照してください。
- 監視スタックを使用して、Red Hat Site Reliability Engineer (SRE) プラットフォームのメトリックから切り離してプロジェクトをチェックします。詳細は、モニタリングスタックについて 参照してください。
- クラスターの正常性を監視します。詳細は、リモートヘルスモニタリングについて を参照してください。
- 必要なサブスクリプションを購入している場合は、OpenShift Dedicated クラスターを拡大または縮小します。手順は、クラスターのスケーリング を参照してください。
- アドオンをインストールして、クラスターの機能を拡張します。詳細は、クラスターへのサービスの追加 を参照してください。
- Red Hat Hybrid Cloud Console の Subscriptions > Dedicated (On-Demand) で、クラスターの使用状況の概要を表示します。
- Red Hat Hybrid Cloud Console の Subscriptions > Dedicated (On-Demand Limits) で、クラスターのリソース制限の概要を表示します。
関連情報
- OpenShift Dedicated クラスターのスタートガイドは、OpenShift Dedicated ドキュメントの スタートガイド を参照してください。
- サブスクリプションの種類は、OpenShift Dedicated クラスターサブスクリプションの管理 を参照してください。
- On-Demand サブスクリプションおよび請求の詳細は、Red Hat Marketplace ドキュメント を参照してください。
- サブスクリプションの詳細は、サブスクリプションのドキュメント を参照してください。
2.1.2.3. 無料試用版 Red Hat サブスクリプションを使用した OpenShift Dedicated クラスターの作成
試用版 Red Hat サブスクリプションを使用して、OpenShift Dedicated を 60 日間無料で試用できます。
OpenShift Dedicated 試用版クラスターは、アップタイムサービスレベルアグリーメント (SLA) なしで提供され、セルフサポートとなります。
クラスターに無料試用版サブスクリプションを使用するには、独自の AWS または Google Cloud アカウント (カスタマークラウドサブスクリプション) を使用してインフラストラクチャーを提供する必要があります。
60 日間の試用版が終了する前にいつでも、独自の Red Hat サブスクリプションの詳細でクラスターをアップグレードし、OpenShift Dedicated を引き続き使用できます。60 日間の試用版期間が終了すると、試用版クラスターをアップグレードしていない場合は、OpenShift Dedicated 試用版クラスターおよびインストールされたアドオンサービスがすべて永続的な削除用としてマークされます。
OpenShift Dedicated のトライアル版サブスクリプションの詳細を確認してサインアップするには、About the OpenShift Dedicated Trial または Try OpenShift にアクセスしてください。
前提条件
- Red Hat ログイン
- OpenShift Dedicated 試用版サブスクリプションが有効になっている。詳細は、About the OpenShift Dedicated Trial を参照してください。
- OpenShift Dedicated 環境計画 ドキュメントの説明に従って設定された、独自の AWS または Google Cloud アカウント。
手順
- OpenShift Cluster Manager から、Create cluster をクリックします。
Red Hat OpenShift Dedicated Trial の横にある Cloud タブで、Create trial cluster をクリックします。この画面からクラスターを作成する前に、利用可能なクォータを表示することもできます。
次の画面 (Billing model) では、Subscription type に Free trial (upgradeable) が自動的に選択され、Infrastructure type に Customer Cloud Subscription が自動的に選択されます。
注記- Free trial (upgradeable) がオプションとして利用できない場合は、ユーザーインターフェイスのプロンプトに従って Red Hat アカウントを有効にします。
- Customer Cloud Subscription の場合は、独自のクラウドアカウントを使用します。ここで、請求を制御し、Red Hat はクラスターを管理します。クラスターを作成する前に、クラウドアカウントを設定する必要があります。手順は、OpenShift Dedicated の プランニング を参照してください。
クラウドプロバイダー、マシンプール、ネットワーク、および更新ポリシーなど、基本的なクラスター設定を行います。
注記クラスター設定の詳細は、OpenShift Dedicated ドキュメント を参照してください。
- Create cluster をクリックしてクラスターをプロビジョニングします。
検証
- クラスターがプロビジョニングされている間は、OpenShift Cluster Manager の Clusters リストでこれを確認できます。プロビジョニングが完了すると、クラスターの ステータス が Ready と表示されます。
試用版サブスクリプションおよびその他の詳細情報を表示するには、クラスターの概要ページを参照してください。この情報は、Created コラムの Clusters リストにも表示されます。
次のステップ
OpenShift Dedicated クラスターを作成して、そのステータスが Ready になったら、以下を実行できます。
- アイデンティティープロバイダーを設定して、ユーザーアクセスを設定します。手順は、アイデンティティープロバイダーの設定 を参照してください。
-
クラスターにアクセスする、特権付きの
dedicated-admin
ユーザーおよびcluster-admin
ユーザーを設定します。OpenShift Dedicated ロールの詳細は、Managing administration roles and users を参照してください。 - クラスターをアップグレードします。詳細は、OpenShift Dedicated クラスターのアップグレード を参照してください。
- クラスターに関するログと通知を表示します。詳細は、ロギング を参照してください。
- クラスターにマシンプールを作成します。詳細は、マシンプールについて を参照してください。
- 監視スタックを使用して、Red Hat Site Reliability Engineer (SRE) プラットフォームのメトリックから切り離してプロジェクトをチェックします。詳細は、モニタリングスタックについて 参照してください。
- クラスターの正常性を監視します。詳細は、リモートヘルスモニタリングについて を参照してください。
- 必要なサブスクリプションを購入している場合は、OpenShift Dedicated クラスターを拡大または縮小します。手順は、クラスターのスケーリング を参照してください。
- アドオンをインストールして、クラスターの機能を拡張します。詳細は、クラスターへのサービスの追加 を参照してください。
- Red Hat Hybrid Cloud Console の Subscriptions > Dedicated (Annual) で、クラスターのリソース制限と使用状況の概要を表示します。
60 日間の試用版の期限が切れる前に、クラスターの使用を継続するために、クラスターを有料で完全にサポートされる Red Hat サブスクリプションにアップグレードしてください。OpenShift Dedicated 試用版のクラスターを完全にサポートされるクラスターへのアップグレード を参照してください。
関連情報
OpenShift Dedicated 試用版クラスターの詳細は、以下を参照してください。
- OpenShift Dedicated クラスターのスタートガイドは、OpenShift Dedicated ドキュメントの スタートガイド を参照してください。
- サブスクリプションの種類は、OpenShift Dedicated クラスターサブスクリプションの管理 を参照してください。
- 詳細は、Red Hat OpenShift Dedicated を参照してください。
2.1.3. Red Hat OpenShift Service on AWS (ROSA) クラスターの作成
Red Hat OpenShift Service on AWS (ROSA) は、Red Hat と Amazon Web Services (AWS) によって共同で管理され、サポートされるフルマネージド OpenShift サービスです。このサービスでクラスターを管理することで、お客様はアプリケーションのデプロイに集中することができます。
このサービスの使用は、AWS アカウントで直接許諾されます。ROSA の料金は使用量に基づいており、AWS アカウントに直接請求されます。
ROSA クラスターは、OpenShift Cluster Manager から、または rosa
CLI を使用して作成できます。
OpenShift Cluster Manager で ROSA クラスターを作成するには、クラスター作成ページ に移動して Red Hat OpenShift Service on AWS を探し、クラスターの作成 をクリックします。
OpenShift Cluster Manager または rosa
CLI から ROSA クラスターを作成する方法の詳細は、ROSA ドキュメントの スタートガイド を参照してください。
2.2. クラスターの更新
2.2.1. OpenShift クラウドサービスクラスターの更新
OpenShift Cluster Manager を使用すると、クラウドサービスクラスターを更新またはアップグレードできます。クラスターを最新バージョンに更新すると、クラスターの安全性とサポートが保証されます。クラスターの更新はノードごとにローリングされ、クラスターまたはワークロードをオフラインにする必要はありません。
OpenShift Cluster Manager のクラスターの 概要 タブと 設定 タブは、Red Hat OpenShift Dedicated (OSD) または Red Hat OpenShift Service on AWS (ROSA) クラスターで OpenShift バージョンの更新が利用可能かどうかを通知します。Settings タブから更新をクラスターに適用するか、または今後のクラスター更新用に更新ストラテジーを設定できます。
Settings タブで以下の更新のいずれかを選択して、クラスターの定期的な更新または個別更新をスケジュールすることができます。
- 個々の更新 により、一度に 1 つの更新を手動でスケジュールできます。
- 定期的な更新 を使用すると、更新が利用可能な場合に、毎週希望する時間に更新が行われるようにスケジュールを設定できます。定期的な更新は、選択した開始時刻の少なくとも 2 日前に新しいパッチ (z-stream) の更新が利用可能になった場合にのみ発生します。定期的な更新は、OpenShift Cluster Manager の Settings タブで更新が手動で確認された場合にのみ、マイナー (y-stream) 更新をスケジュールします。
マイナーバージョンとパッチ (z-stream) の両方の更新に対していずれかの更新戦略を設定できます。
クラスターのセキュリティーまたは安定性に重大な影響を与える Critical なセキュリティー上の懸念 (CVE) が発生し、お客様がまだ更新をスケジュールしていなければ、お客様への通知後 2 営業日 以内に、Red Hat Site Reliability Engineering (SRE) により、CVE の影響を受けない最新の z-stream バージョンへの更新が自動的にスケジュールされる場合があります。
関連情報
クラスターの更新に関する詳細は、クラスタータイプのドキュメントを参照してください。
2.3. クラスターの削除
2.3.1. OpenShift Cluster Manager からの OpenShift Container Platform クラスターの削除
OpenShift Container Platform クラスターをアーカイブして、OpenShift Cluster Manager から削除できます。クラスターをアーカイブすると、サブスクリプション管理および OpenShift Cluster Manager のクラスターリストからクラスターが削除されます。
OpenShift Cluster Manager を使用して、OpenShift Container Platform クラスターをインフラストラクチャーから削除できません。
OpenShift Container Platform クラスターを完全に削除するには、OpenShift Container Platform の インストール ドキュメントで、お使いのインフラストラクチャータイプでクラスターを破棄する手順を参照してください。
前提条件
- Red Hat ログイン
- OpenShift Container Platform クラスター
- Red Hat アカウントで、クラスターまたは組織管理者に Cluster Owner または Cluster Editor ロールがある。
手順
- OpenShift Cluster Manager で、アーカイブするクラスターを選択します。
-
(more options) > Archive cluster をクリックしてアーカイブダイアログを開きます。
- Archive cluster をクリックして確定します。
検証
アーカイブが完了すると、クラスターは OpenShift Cluster Manager の Clusters 一覧に表示されなくなります。
OpenShift Cluster Manager の Cluster Archives リストでアーカイブされたクラスターをすべて表示することができます。
https://console.redhat.com/openshift/archived を探し、クラスターの横にある Unarchive をクリックして、アーカイブから OpenShift Cluster Manager クラスターを復元することができます。アーカイブが解除されると、クラスター リストに表示されます。
関連情報
- クラスターを削除するコマンドは、:ocp: ドキュメントの インストール を参照してください。
2.3.2. OpenShift Cluster Manager からの OpenShift Dedicated クラスターの削除
OpenShift Cluster Manager を使用して OpenShift Dedicated クラスターを削除できます。
前提条件
- Red Hat ログイン
- OpenShift Dedicated クラスター
- Red Hat アカウントで、クラスターまたは組織管理者に Cluster Owner または Cluster Editor ロールがある。
手順
- OpenShift Cluster Manager で、削除するクラスターを選択します。
(more options) > Delete cluster をクリックして Delete cluster ダイアログを開きます。
警告このアクションは元に戻せません。クラスターがアンインストールされ、すべてのデータが削除されます。
- ダイアログフィールドにクラスター名を入力し、Delete をクリックして、クラスターを削除します。
検証
- クラスターには、Clusters ページの Status 列に Uninstalling が表示されます。
- クラスターの削除中、クラスター詳細の Overview ページを開いて アンインストールログ を表示できます。
削除が完了すると、クラスターは OpenShift Cluster Manager の Clusters 一覧に表示されなくなります。
削除されたクラスターは、Clusters リストから
(more options) > View cluster archives をクリックして表示できます。
2.3.3. OpenShift Cluster Manager からの Red Hat OpenShift Service on AWS クラスターの削除
OpenShift Cluster Manager を使用して、Red Hat OpenShift Service on AWS (ROSA) クラスターを削除できます。
前提条件
- Red Hat ログイン
- Red Hat OpenShift Service on AWS (ROSA) クラスター
- Red Hat アカウントで、クラスターまたは組織管理者に Cluster Owner または Cluster Editor ロールがある。
手順
- OpenShift Cluster Manager で、削除するクラスターを選択します。
(more options) > Delete cluster をクリックして Delete cluster ダイアログを開きます。
警告このアクションは元に戻せません。クラスターがアンインストールされ、すべてのデータが削除されます。
- ダイアログフィールドにクラスター名を入力し、Delete をクリックして、クラスターを削除します。
検証
- クラスターには、Clusters ページの Status 列に Uninstalling が表示されます。
- クラスターの削除中、クラスター詳細の Overview ページを開いて アンインストールログ を表示できます。
削除が完了すると、クラスターは OpenShift Cluster Manager の Clusters 一覧に表示されなくなります。
削除されたクラスターは、Clusters リストから
(more options) > View cluster archives をクリックして表示できます。
2.3.4. アーカイブおよび削除されたクラスターの表示
OpenShift Cluster Manager の クラスターアーカイブ リストから、組織内の削除およびアーカイブされたすべての OpenShift クラスターを表示できます。
OpenShift Dedicated クラスターは OpenShift Cluster Manager で完全に削除できますが、OpenShift Container Platform クラスターはアーカイブのみにすることができます。OpenShift Container Platform クラスターをアーカイブすると、OpenShift Cluster Manager クラスターのリストとサブスクリプション管理から削除されます。
前提条件
- Red Hat ログイン
手順
- Cluster Archives をクリックし、OpenShift Cluster Manager で削除済みおよびアーカイブされたクラスターのリストを表示します。
https://console.redhat.com/openshift/archived でクラスターを探し、クラスターの横にある Unarchive をクリックしてアーカイブから OpenShift Container Platform クラスターを復元することができます。アーカイブが解除されると、クラスター リストに表示されます。
関連情報
- クラスターを削除するコマンドは、OpenShift Container Platform ドキュメントの インストール を参照してください。
第3章 クラスターのサブスクリプションおよび登録
すべての Red Hat OpenShift 機能を使用するには、クラスターを Red Hat OpenShift Cluster Manager に登録し、Red Hat Subscription Management にサブスクライブする必要があります。
クラスターの作成後、OpenShift Cluster Manager に自動的に登録され、Red Hat サポートおよび更新にアクセスできる Red Hat サブスクリプションにサブスクライブされます。
- OpenShift Container Platform クラスターは、作成時に 60 日間限定の Red Hat 評価サブスクリプションに自動的にサブスクライブされます。OpenShift Container Platform クラスターを独自の Red Hat サブスクリプションにアップグレードするには、「OpenShift Container Platform クラスターサブスクリプションの設定」 を参照してください。
- OpenShift Dedicated クラスターを作成するには、作成時に Red Hat サブスクリプションの詳細を入力する必要があります。OpenShift Dedicated クラスターの作成時に独自の Red Hat サブスクリプションを使用するか、60 日間の試用版サブスクリプションを使用して OpenShift Dedicated を後でアップグレードできます。OpenShift Dedicated クラスターでサブスクリプションを設定するには、「OpenShift Dedicated クラスターサブスクリプションの管理」 を参照してください。
- Red Hat OpenShift Service on AWS (ROSA) クラスターの場合、このサービスは AWS アカウントから直接ライセンスが付与されるため、OpenShift Cluster Manager でサブスクリプションを設定する必要はありません。ROSA の料金は使用量に基づいており、AWS アカウントに直接請求されます。
関連情報
- OpenShift Container Platform クラスターのサブスクリプションの使用状況を確認するには、Subscriptions > Container Platform に移動します。詳細は、Subscriptions ドキュメント を参照してください。
- OpenShift Container Platform クラスターは OpenShift Cluster Manager に自動的に登録されないか、または非接続クラスターが再登録する必要があることがあります。「OpenShift Container Platform クラスターの OpenShift Cluster Manager への登録」を参照してください。
- OpenShift Container Platform クラスターの登録およびサブスクリプションのステータスを確認するには、「OpenShift Container Platform クラスターが登録およびサブスクライブされていることの確認」 を参照してください。
3.1. OpenShift Container Platform クラスターサブスクリプションの設定
デフォルトでは、OpenShift Container Platform クラスターは、作成後に OpenShift Cluster Manager サービス (https://console.redhat.com/openshift/) に自動的に登録され、Red Hat サポートおよび更新にアクセスできるように 60 日間限定で Red Hat 評価サブスクリプションにサブスクライブします。
クラスターでダウンタイムを回避するには、OpenShift Cluster Manager のクラスターサブスクリプション設定を編集して、評価サブスクリプションの期限が切れる 前 に Red Hat サブスクリプションを使用する必要があります。
以下の Red Hat サブスクリプションタイプのいずれかを使用して、OpenShift Container Platform クラスターをサポートすることができます。
- 年間: 固定容量のリソースを提供し、Red Hat から事前購入されるサブスクリプション。
オンデマンド: このサブスクリプションは、柔軟な使用を実現し、Red Hat Marketplace で請求されます。このサブスクリプションタイプを使用するには、クラスターが OpenShift Cluster Manager の Telemetry に接続されている必要があります。
Red Hat Marketplace で On-Demand サブスクリプションを有効にすると、サービスのリソース制限を設定して、使用状況を自動的に制御します。
アクティブな OpenShift Container Platform サブスクリプションは、OpenShift Cluster Manager の Subscriptions エリアから表示できます。
Telemetry を無効にするか、クラスターが api.openshift.com に接続できない場合は、Red Hat 登録プロセスをオンライン (https://console.redhat.com/openshift/register) で完了することもできます。詳細は、非接続クラスターの登録 を参照してください。
前提条件
- Red Hat ログイン
- OpenShift Container Platform クラスター
Red Hat の年間サブスクリプションまたは OpenShift Container Platform の On-Demand サブスクリプションが、リソース制限が設定された Red Hat Marketplace から有効になっている。
- OpenShift Cluster Manager の サブスクリプション エリアからリソース制限を確認します。リソース制限の表示がない場合は、Red Hat Marketplace で On-Demand サブスクリプションを有効にします。
- クラスターのサブスクリプション設定を編集するために、Red Hat アカウントで、クラスターまたは組織管理者に Cluster Owner または Cluster Editor ロールが付与されている。
手順
- OpenShift Cluster Manager に OpenShift Container Platform クラスターを表示します。
- Actions > Edit subscription settings をクリックします。これは、クラスターの Overview ページの Subscription settings セクションからアクセスできます。
サブスクリプションタイプ を選択します。
- Annual: Red Hat 固定容量サブスクリプションを使用
On-Demand: Red Hat Marketplace の柔軟な使用サブスクリプションの使用
重要オプションとして On-Demand が利用できない場合は、Red Hat セールス に連絡してアカウントを有効にし、Red Hat Marketplace で請求情報をリンクさせます。また、Marketplace が OpenShift Container Platform の Subscriptions セクションで Enabled と表示される場合は、On-Demand の請求が有効になっているかどうかを確認することもできます。
サブスクリプションタイプの設定後に、クラスターのサブスクリプションタイプを On-Demand から年間サブスクリプションに変更することはできません。
- Annual を選択した場合は、ダイアログで Red Hat サブスクリプションに適用されるオプションを選択します。利用可能な設定の詳細は、OpenShift Container Platform クラスターのサブスクリプション設定 を参照してください。クラスターが非接続の場合、サブスクリプションタイプは自動的に Annual に設定されます。On-Demand の場合、その他のすべての設定は事前設定されています。
- Save settings をクリックします。
Red Hat カスタマーポータルで Red Hat サブスクリプションの変更後に、Subscriptions の概要と Red Hat Subscription Management のクラスターの更新に最大 2 時間かかる場合があります。
検証手順
Subscription > Container Platform でクラスターのサブスクリプションステータスと使用状況を表示します。
関連情報
- サブスクリプションの詳細は、サブスクリプションのドキュメント を参照してください。
- Telemetry および Insights Operator を使用したリモートヘルスモニタリングは、OpenShift Container Platform ドキュメント を参照してください。
- On-Demand のサブスクリプションおよび請求の詳細は、Red Hat Marketplace のドキュメント を参照してください。
3.1.1. OpenShift Container Platform クラスターのサブスクリプション設定
OpenShift Container Platform クラスターの適切なレベルのサポートを確実に取得するには、Red Hat サブスクリプションの値と一致するように、OpenShift Cluster Manager でクラスターサブスクリプション設定を行います。
OpenShift Dedicated クラスターの場合、サブスクリプションタイプを選択したら、それ以上のサブスクリプション設定は必要ありません。OpenShift Dedicated クラスターは、Red Hat サブスクリプションに自動的にサブスクライブされ、Premium レベルのサポートが付属しています。
サブスクリプションの詳細は、Red Hat カスタマーポータルで サブスクリプションインベントリー を表示します。
Red Hat OpenShift Cluster Manager で初期化した後に OpenShift Container Platform クラスターのサポートタイプを変更するには、クラスターの
(more options)> Edit subscription settings をクリックします。
以下のオプションは OpenShift Container Platform クラスターで利用できます。
サブスクリプション設定 | オプション | 概要 | 詳細情報 |
---|---|---|---|
サブスクリプションのタイプ |
| このクラスターに使用するサブスクリプションのタイプ | OpenShift Container Platform クラスターの Red Hat Marketplace から On-Demand サブスクリプションを有効にするには、Red Hat セールス にお問い合わせください。 |
サービスレベルアグリーメント (SLA) |
| このクラスターのサポート状況 | 対象範囲、サポートチケットの応答時間、およびサービスレベルアグリーメント (SLA) で定義されるその他の期間です。製品サポートのサービスレベルアグリーメント を参照してください。 |
サポートタイプ |
| プライマリーサポートに連絡するチーム | Red Hat からサブスクリプションを購入した場合は、L1-L3 を選択してください。 |
クラスターの使用 |
| このクラスターの使用用途 | クラスターの目的を説明します。たとえば、運用ワークロードの実行や内部開発プロジェクトのテストなどです。 |
サブスクリプションユニット |
| サブスクリプションの使用状況の測定方法 | クラスターが購入した Red Hat サブスクリプションをどのように消費するかを定義します。 |
コンピュートコアの数 | 1-999 の値 | お使いのクラスターはコンピュートコアをいくつ使用していますか ? | 注記: 設定は非接続クラスターのみで必要です。 これにより、クラスターで使用される物理コアの数が定義されます。これには、RHCOS を使用しないコントロールプレーンノードとノードは含まれません。詳細は、「クラスターのコンピュートコア数の計算」 を参照してください。 |
3.1.2. OpenShift Container Platform クラスターのサブスクリプションの使用について
Red Hat Hybrid Cloud Console の サブスクリプションサービス は、Red Hat OpenShift の使用状況を物理システムと仮想システムの クラスターサイズ として追跡します。クラスターサイズは、サブスクライブしたすべてのノードの合計となります。サブスクライブされたノード は、ワークロードを実行するコンピュートノードまたはワーカーノードであり、クラスターを管理するコントロールプレーンまたはインフラストラクチャーノードとは異なります。
サブスクリプションサービスは、クラスターの物理 CPU コアまたはソケットでの Red Hat OpenShift Container Platform の使用状況を追跡し、このデータをアカウントビューに集約します。
サブスクリプションは、1 つの物理コアまたは 2 つの vCPU コアのレートに基づいて使用されます。
例として、サブスクリプション Red Hat OpenShift Container Platform、Standard/Premium (64 コアまたは 128 vCPU) は、以下の測定値のいずれかを使用する環境をサポートします。
- 64 個の物理コア、または
- 32 個の物理コアと 64 個の vCPU
どちらの設定でも同じようにカウントされます。この情報は、Red Hat Hybrid Cloud Console のサブスクリプションサービスの使用状況記録の Cores フィールドで確認できます。
関連情報
- OpenShift サブスクリプションのタイプ、サイジング、および最初のセルフマネージド Red Hat OpenShift デプロイメントの計算例の詳細は、セフルマネージの Red Hat OpenShift サイジングおよびサブスクリプションガイド を参照してください。
- OpenShift に関連するサブスクリプション情報は、サブスクリプションサービスドキュメントの Red Hat OpenShift および Red Hat OpenShift の使用量と容量の測定 のタイトルのセクションを参照してください。
3.1.3. クラスターのコンピュートコア数の計算
OpenShift Container Platform サブスクリプションは、サブスクリプション条件に応じて、物理コア/vCPU またはソケットによって測定されます。
OpenShift Cluster Manager で コンピュートコア数 を設定する必要があるのは、切断されたクラスターの場合のみです。
ほとんどの場合、OpenShift Container Platform クラスターで コンピュートコア数 を設定するときは、Red Hat サブスクリプションに含まれるコンピュートコア/vCPU またはソケットの数を入力します (制御プレーンノードは除く)。これは、オペレーティングシステムとして Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) を使用するすべてのクラスターに適用されます。
ただし、クラスターにワーカーノードがない場合、またはノードが (RHCOS ではなく) Red Hat Enterprise Linux のみを使用している場合、これらのノードの使用状況は OpenShift Container Platform サブスクリプションに対して計算されません。この場合、これらのノードの コンピュートコア数 に値 1
を入力します。
サブスクリプションで使用される測定単位やその他の詳細を確認するには、Red Hat カスタマーポータルの Red Hat Subscription Management エリアにログインします。
3.1.3.1. クラスターの CPU 情報の取得
ワーカーノードに必要なサブスクリプションの計算に使用される CPU 情報を見つけるには、OpenShift Container Platform クラスターの OpenShift コマンドライン (oc
) で以下のコマンドを実行します。
前提条件
- OpenShift Container Platform クラスター
- クラスター管理者のパーミッション。
-
OpenShift Container Platform
oc
CLI ツールがインストールされている。
手順
OpenShift Container Platform クラスターにログインし、username、password、および openshift-server の値を置き換えて、このコマンドを実行します。
$ oc login -u=<username> -p=<password> --server=<your-openshift-server> --insecure-skip-tls-verify
クラスター内のノードのロール (マスター、インフラストラクチャー、またはワーカー) を取得します。
$ oc get nodes -o wide
ワーカーノードをカバーするために必要なサブスクリプションを計算するために使用される CPU 情報を取得します。
$ oc describe nodes | egrep 'Name:|InternalIP:|cpu:'
OpenShift Cluster Manager で、クラスターの コンピュートコア数 フィールドにこの値を入力します。
- OpenShift Cluster Manager の Clusters リストでクラスターを見つけます。
-
クラスターの
(more options) > Edit subscription settings をクリックします。
- コンピュートコア数 フィールドに値を入力し、変更を保存します。
その後、Red Hat Hybrid Cloud Console サブスクリプション サービスで OpenShift の使用状況データを使用して、サブスクリプションの更新または購入を通知することができます。OpenShift Cluster Manager、Red Hat Subscription Management、および Red Hat Hybrid Cloud Console のインベントリーで OpenShift ホストとノードを表示すると、ホストが認識しているコアまたは vCPU の数が表示されます。
ハイパーバイザーで OpenShift を実行していて、コンピュートコア数が正しくないように見える場合は、サブスクリプションの設定に合わせて vCPU をグループ化するようにハイパーバイザーを設定してください。詳細は、こちらの ナレッジベースの記事を を参照してください。
関連情報
- OpenShift に関連するサブスクリプション情報は、サブスクリプションサービスドキュメントの Red Hat OpenShift および Red Hat OpenShift の使用量と容量の測定 のタイトルのセクションを参照してください。
- Red Hat サブスクリプションと使用状況の詳細は、Red Hat Subscription Management ドキュメントの Using Red Hat Subscription Management にある Using Notifications and Reports with Red Hat Subscription Management および Managing subscription usage の Counting subscriptions を参照してください。
- RHCOS の詳細は、Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) ドキュメント を参照してください。
3.2. OpenShift Dedicated クラスターサブスクリプションの管理
OpenShift Cluster Manager では、Red Hat サブスクリプションを使用して OpenShift Dedicated クラスターを作成できます。これらのクラスターは Red Hat によって管理され、Premium レベルのサポートで提供されます。OpenShift Dedicated クラスターの作成時にサブスクリプションの詳細を入力する必要があります。
以下のタイプの Red Hat サブスクリプションのいずれかを使用して、OpenShift Dedicated クラスターを作成できます。
- 年間: Red Hat から購入した固定容量のリソースを提供するサブスクリプション。クラスターのプロビジョニングは、利用可能なクォータに基づいています。クォータは Red Hat サブスクリプションから割り当てられ、クラスターを拡大するのに必要です。
- オンデマンド: 柔軟な使用を実現し、Red Hat Marketplace で請求されるサブスクリプション。Red Hat Marketplace で On-Demand サブスクリプションを有効にすると、サービスのリソース制限を設定して、使用状況を自動的に制御します。
- OpenShift Dedicated 試用版: 試用版 Red Hat サブスクリプションを使用して、OpenShift Dedicated を 60 日間無料で試すことができます。クラスターを有料の Red Hat サブスクリプションにいつでもアップグレードできます。詳細は、OpenShift Dedicated Trial を参照してください。
OpenShift Cluster Manager の Subscription メニューから、有効な OpenShift Dedicated クラスターに基づいて、クォータおよびリソース制限を表示できます。
クラスターの作成時にサブスクリプションタイプを選択する必要があります。試用版サブスクリプションのアップグレードを除き、既存の OpenShift Dedicated クラスターでサブスクリプションタイプを変更することはできません。新規クラスターを作成するには、OpenShift Dedicated クラスターの作成 を参照してください。
前提条件
- Red Hat ログイン
- クラスターを作成するのに十分なクォータを持つアクティブな Red Hat OpenShift Dedicated サブスクリプション。詳細は、https://www.openshift.com/products/dedicated/ を参照してください。
- クラスターのサブスクリプション設定を編集するために、Red Hat アカウントで、クラスターまたは組織管理者に Cluster Owner または Cluster Editor ロールが付与されている。
手順
組織が購入した OpenShift Dedicated の全サブスクリプションの概要を表示するには、OpenShift Cluster Manager に移動し、Subscription をクリックします。また、概要では、サブスクリプションタイプ別に分類された、OpenShift Dedicated クラスターで使用されているクォータおよびリソース制限の量も表示されます。
Red Hat の年間サブスクリプションは、Subscriptions > Dedicated (Annual) で使用状況やクォータを確認できます。Red Hat カスタマーポータルでは、サブスクリプションの詳細を Red Hat Customer Portal で確認し、必要に応じてクォータをさらに購入できます。
注記Red Hat カスタマーポータルでの変更後に、クラスターのサブスクリプションステータスが OpenShift Cluster Manager で更新されるまでに最長 2 時間かかる場合があります。
Red Hat Marketplace の On-Demand サブスクリプションは、Subscriptions > Dedicated (On-Demand) で、クラスターごとの合計使用量および使用状況を確認できます。Subscriptions > Dedicated (On-Demand Limits) でリソース制限を表示できます。Red Hat Marketplace で On-Demand の OpenShift Dedicated クラスターの合計使用状況を表示することもできます。
On-Demand サブスクリプションの請求に関する情報は、Red Hat Marketplace ドキュメントの Pay as you go products を参照してください。
- 試用版サブスクリプションの場合は、試用版の終了前にクラスターを有料の Red Hat サブスクリプションにアップグレードしてください。詳細は、About the OpenShift Dedicated Trial および 「OpenShift Dedicated 試用版のクラスターを完全にサポートされるクラスターへのアップグレード」 を参照してください。
3.2.1. OpenShift Dedicated 試用版のクラスターを完全にサポートされるクラスターへのアップグレード
無料試用版を開始した後に、OpenShift Dedicated (OSD) 試用版クラスターをいつでもアップグレードできます。
実稼働サービスを実行したり、自動スケーリング、特定のアドオンサービス、割り当ての増加など、無料試用版に含まれていない機能を使用したりする場合は、試用版終了前に試用版のクラスターをアップグレードすることを選択できます。
OpenShift Dedicated の無料試用版は、クラスターを削除したとき、または 60 日後のいずれか早い方で終了します。その時点で、OpenShift Dedicated の試用版クラスターとインストールされているすべてのアドオンサービスは完全削除のマークが付けられます。
試用版の経過前にクラスターをアップグレードする場合は、試用版中に作成したリソースを中断せずに使用することができます。
前提条件
- Red Hat ログイン
- 試用版サブスクリプションを使用した OpenShift Dedicated クラスター
- OpenShift Dedicated の Red Hat サブスクリプション
- クラスターのサブスクリプション設定を編集するために、Red Hat アカウントで、クラスターまたは組織管理者に Cluster Owner または Cluster Editor ロールが付与されている。
手順
- OpenShift Cluster Manager の Clusters リストに移動します。
- Cluster Type で OSD Trial のラベルを付けて、OpenShift Dedicated 試用版クラスターを見つけます。
- Upgrade from trial をクリックし、手順に従ってクラスターをアップグレードします。
Upgrade from trial オプションが表示されない場合、理由には次のようなものがあります。
- このクラスターを完全にサポートされるクラスターへのアップグレードに必要なパーミッションがありません。アカウントをアップグレードするには、Red Hat アカウントまたはクラスター所有者の組織管理者である必要があります。
- このクラスターアカウントは、完全にサポートされている OpenShift Dedicated クラスターにアップグレードされています。
検証手順
- OpenShift Cluster Manager の Clusters リストで、OpenShift Dedicated クラスターを検索します。クラスタータイプ は、OSD Trial として表示されなくなりました。
関連情報
- OpenShift Dedicated クラスターのサブスクリプションタイプに関する詳細は、OpenShift Dedicated クラスターサブスクリプションの管理 を参照してください。
OpenShift Dedicated 試用版クラスターの詳細は、以下を参照してください。
3.3. OpenShift Container Platform クラスターの OpenShift Cluster Manager への登録
Insights Advisor を使用して OpenShift Container Platform クラスターの正常性を監視し、Red Hat Insights からアラート、更新、および推奨事項を受け取るには、クラスターを OpenShift Cluster Manager に登録し、Red Hat サブスクリプションにサブスクライブする必要があります。
デフォルトでは、インストール後にクラスターの初回起動時に、すべての OpenShift Container Platform クラスターが自動的に OpenShift Cluster Manager に登録されます。
OpenShift Container Platform クラスターは、OpenShift Cluster Manager に登録する際に、Telemetry および Insights Operator 経由で健全性および使用状況に関するデータを Red Hat にレポートします。これらは 接続クラスター と呼ばれます。
OpenShift Container Platform クラスターは、以下の場合に OpenShift Cluster Manager サービス (非接続クラスター と呼ばれる) に自動的に登録されないことがあります。
- クラスターはエアギャップ環境で作成されており、OpenShift Cluster Manager に到達して OpenShift Cluster Manager に作成されたことを通知することができない
- Telemeter クライアントを無効にした
-
クラスターが
api.openshift.com
に接続できない
このような状況では、https://console.redhat.com/openshift/register から、非接続クラスターを OpenShift Cluster Manager に手動で登録できます。ここから Red Hat サブスクリプションの詳細を入力し、クラスターを Red Hat サポートにサブスクライブすることもできます。
OpenShift Container Platform クラスターを登録してサブスクライブした後に、サブスクリプションの容量と使用状況を Subscriptions > Container Platform で監視できます。
3.3.1. OpenShift Container Platform クラスターが登録およびサブスクライブされていることの確認
OpenShift Container Platform クラスターが OpenShift Cluster Manager に登録されており、OpenShift Cluster Manager から Red Hat サブスクリプションにサブスクライブしていることを確認します。
OpenShift Cluster Manager に登録されている OpenShift Container Platform クラスターは 接続クラスター と呼ばれています。たとえば、Telemetry がユーザーのネットワークで無効またはブロックされている場合は、クラスターを自動的に登録できず、OpenShift Cluster Manager に手動で登録する必要があります。
前提条件
- Red Hat ログイン
- OpenShift Container Platform クラスター
- クラスターのサブスクリプション設定を編集するには、Red Hat アカウントで、クラスターまたは組織管理者に Cluster Owner または Cluster Editor ロールが必要である。
手順
OpenShift Cluster Manager の Clusters リストに移動し、OpenShift Container Platform クラスターを見つけます。
注記クラスターが Clusters リストに表示されない場合は、クラスターを登録する必要があります。手順は、非接続クラスターの登録 を参照してください。
クラスターの Status 列を確認します。
- Status が Ready の場合、これは OpenShift Cluster Manager に接続され、Telemetry データを報告します。手動登録は必要ありません。
- Status が Disconnected になっている場合、Telemetry データは OpenShift Cluster Manager に送信されません。これは、クラスターがプライベートネットワークにインストールされているか、Telemetry が無効にされたことが原因です。
- Status が Stale の場合、クラスターは接続されていますが、Telemetry データが最近 OpenShift Cluster Manager に送信されませんでした。
クラスター用に Created 列を確認し、クラスターのサブスクリプションステータスを確認します。
- 日付: クラスターは Red Hat サブスクリプションにサブスクライブし、サポートおよび更新を受け取っています。
-
60 日間の評価: クラスターは、一時的な評価サブスクリプションで Red Hat サポートにサブスクライブされています。
(more options) > Edit subscription settings をクリックして、独自の Red Hat サブスクリプションで Red Hat サポートにアクセスするようにクラスターを設定します。
評価の有効期限: クラスターは Red Hat サポートにサブスクライブされていません。
(more options) > Edit subscription settings をクリックして、クラスターのサブスクリプションの詳細を設定します。
注記- また、クラスターの Overview ページからクラスターのサブスクリプション設定を確認することもできます。
- クラスターのサブスクリプション設定を編集するために、Red Hat アカウントで、クラスターまたは組織管理者に Cluster Owner または Cluster Editor ロールが付与されている。
次のステップ
- クラスターが OpenShift Cluster Manager に登録されていない (非接続クラスター) 場合は、非接続クラスターの登録 の手順で登録してください。
- クラスターが Red Hat サブスクリプションにサブスクライブしていない場合や、サブスクリプション設定を更新する必要がある場合は、OpenShift Container Platform クラスターサブスクリプションの設定 を参照してください。
3.3.2. 非接続クラスターの登録
OpenShift Container Platform クラスターの正常性を監視し、Insights Advisor からアラート、更新、および推奨事項を受け取るするには、クラスターは OpenShift Cluster Manager に登録する必要があります。クラスターが OpenShift Cluster Manager の Clusters リストに表示されない場合は、これを登録する必要があります。
クラスターがすでに OpenShift Cluster Manager に登録されており、クラスターのサブスクリプション設定のみを編集する必要がある場合は、
(more options) > Edit subscription settings をクリックするか、クラスターの詳細ページからサブスクリプション設定を行います。詳細は、OpenShift Container Platform クラスターサブスクリプションの設定 を参照してください。
前提条件
- Red Hat ログイン
- OpenShift Container Platform クラスター
- Red Hat サブスクリプション
- クラスターのサブスクリプション設定を編集するために、Red Hat アカウントで、クラスターまたは組織管理者に Cluster Owner または Cluster Editor ロールが付与されている。
手順
非接続クラスターを登録するには、OpenShift Cluster Manager でクラスターのプロファイルを手動で作成します。
- OpenShift Cluster Manager の Clusters リストに移動します。
-
Clusters リストの上部で、
(more options) > Register cluster をクリックして、Register disconnected cluster ページを開きます。
登録するクラスターの Cluster ID を入力します。たとえば、00000c9e-f75e-44e4-86e1-ebf60ec0b000 となります。
注記クラスター ID は、OpenShift Container Platform のクラスター Web コンソールで見つけることができます。
- クラスターの 表示名 を入力します。これには、OpenShift Cluster Manager でクラスターを識別する任意の名前を指定できます。この名前で、組織のクラスターリストにあるクラスターを検索できます。
- クラスターの Web コンソール URL を入力します。これは、OpenShift Container Platform クラスター Web コンソールにログインするための URL です。
クラスターを Red Hat サポートにサブスクライブするには、Subscription settings で Red Hat サブスクリプションの詳細を入力します。
- クラスターの サービスレベルアグリーメント (SLA) を選択します。
- サポートの種類 を選択します。
- クラスターの使用状況 で、クラスターの使用方法を指定します。
- サブスクリプションの測定単位 (コア/vCPU またはソケット) を サブスクリプション単位 で指定します。
- お使いのクラスターが消費するコンピュートコア数を入力します。
- Register cluster をクリックして、登録およびサブスクリプションを確認します。
OpenShift Cluster Manager でのサブスクリプション設定の詳細は、OpenShift Container Platform cluster subscription settings を参照してください。
これで、クラスターが OpenShift Cluster Manager に登録され、Red Hat サポートにサブスクライブされています。
検証手順
- OpenShift Cluster Manager の Clusters リストに表示されるクラスターを見つけます。
- サブスクリプション設定は、Subscription settings セクションに表示されます。これにより編集が可能になります。
- Subscriptions > Container Platform に移動して、容量やサブスクリプションの使用状況など、クラスターのサブスクリプション情報を表示できることを確認します。
第4章 クラスターの管理
Red Hat OpenShift Cluster Manager では、Red Hat OpenShift クラスターを表示し、さまざまなクラスター管理タスクを実行できます。
4.1. クラスター情報の表示
Red Hat Hybrid Cloud Console Organization Administrator、Cloud Administrator、または Notifications Administrator 権限を持つユーザーの場合は、メール以外の方法でクラスターイベント通知を受け取ることができます。Hybrid Cloud Console 設定を開くには、歯車アイコンをクリックし、Integrations > Communications > Add integration を選択します。統合ページで、Communications タブをクリックして、Slack、Google Chat、Microsoft Teams と統合します。
HCC 通知の統合の詳細は、Red Hat Hybrid Cloud Console とサードパーティーアプリケーションのインテグレーション を参照してください。
OpenShift Cluster Manager の クラスター リストには以下のような、組織内のすべてのクラスターの詳細を表示します。
- OpenShift Container Platform
- OpenShift Dedicated
- Azure Red Hat OpenShift (ARO)
- Red Hat OpenShift Service on AWS (ROSA)
以前に作成したクラスターのみを表示するには、View only my clusters を on に設定します。組織のすべてのクラスターを再度表示するには、スイッチを off に設定します。
クラスターを選択して、その設定の確認し、使用方法の確認、問題の解決、およびその他の管理タスクの実行を行うことができます。
手順
リストからクラスターをクリックして、以下の内容を含む詳細を表示します。
- Overview ページには、リソースの使用状況とクラスターに関する基本ファクトが表示されます。
- クラスター履歴には、このクラスターで何が発生したかが表示されます (例: Red Hat サブスクリプションへの登録時やサブスクライブ時など)。
- Monitoring タブには、OpenShift Container Platform クラスターの正常性が示され、Telemetry サービスを使用して OpenShift Cluster Manager でクラスターのステータスを報告します。モニタリングエリアには、クラスターの Operator が失敗する場合などに重要なアラートが表示されます。このエリアでは、リソースの使用量も表示されます。
関連情報
- OpenShift Cluster Manager でのクラスターのモニタリングに関する詳細は、OpenShift Container Platform ドキュメント の 接続クラスターを使用したリモートヘルスモニタリング を参照してください。
4.1.1. クラスター ID の指定
すべての OpenShift クラスターには ID (UUID の形式) が割り当てられますが、各クラスターには OpenShift Cluster Manager で使用される内部クラスター ID もあります。必要な場合は、内部の OpenShift Cluster Manager に表示されるクラスター ID を、人間が判読可能な名前に変更できます。
この情報は、OpenShift Cluster Manager、コマンドライン、または OpenShift Web コンソールで確認できます。
さらに、OpenShift Container Platform クラスターが OpenShift Cluster Manager に登録する時の識別情報がクラスターの UUID のみになる場合があります。複数の OpenShift Container Platform クラスターが同時に登録されている場合は、クラスター UUID を使用してそれらを区別する必要がある場合があります。
前提条件
- Red Hat ログイン
- Red Hat OpenShift クラスター
手順
クラスター ID を表示する方法は複数あります。
クラスターは、Clusters エリアの OpenShift Cluster Manager の ID でリスト表示されます。
ここから、名前または ID でクラスターを検索することもできます。OpenShift Container Platform (OCP)、OpenShift Dedicated (OSD)、Red Hat OpenShift Service on AWS (ROSA) などのクラスタータイプで検索をフィルタリングすることもできます。
クラスターの名前を人間が読める形式に変更するには、「クラスターの名前変更」 を参照してください。
-
(
oc login
を使用してクラスターにログインした後に) ローカルまたはクラスター自体で以下のコマンドを実行して、OpenShift クラスター ID を取得することもできます。
$ oc get clusterversion <version> -o jsonpath='{.spec.clusterID}{"\n"}'
管理者としてログインしている場合は、OpenShift Container Platform Web コンソールで OpenShift クラスター ID を確認することもできます。
- Home/Dashboards ページの詳細ペインで
- Administration/Cluster Settings ページで
4.2. OpenShift Service on AWS Hosted Control Planes クラスターの請求アカウントの更新
Red Hat OpenShift Cluster Manager クラスター管理者であり、Red Hat 組織にリンクされた請求アカウントが少なくとも 2 つある場合は、Red Hat OpenShift Service on AWS Hosted Control Planes クラスターをプロビジョニングするときに、ROSA CLI または OpenShift Cluster Manager UI を使用して請求書アカウントをチェックし、アカウントを更新できます。
手順
請求書アカウントを更新するには、次の手順に従います。
- Red Hat Hybrid Cloud Console にログインします。
- OpenShift ナビゲーションメニューから、クラスターリスト を選択します。OpenShift Cluster Manager が開きます。
- クラスターのリストから、管理する請求書アカウントを持つクラスターの名前をクリックします。Overview タブが開きます。
- AWS billing account フィールドが表示されるまでスクロールします。そのフィールドの下のアカウント番号をクリックします。Edit AWS billing account モーダルが開きます。
- Update をクリックします。
4.3. クラスターの名前変更
接続クラスターに、クラスターの UUID ではなく人間が判読できる名前を指定して、Red Hat サポートに連絡したり、サポートケースを作成したり、OpenShift Cluster Manager でクラスターの一覧を確認したりする場合に簡単に参照できるようにします。
OpenShift クラスターが作成されると、すべての OpenShift クラスターには、他のクラスターと区別するために 36 文字の UUID 文字列が名前として割り当てられます。ただし、UUID の検索または参照が困難であるため、Red Hat は、リソースの検索と OpenShift 環境の管理を簡素化するためにクラスターのカスタム名を指定することを推奨します。
前提条件
- Red Hat ログイン
- Red Hat OpenShift クラスター
- OpenShift Cluster Manager でクラスターの表示名を変更するには、Red Hat アカウントの Cluster Owner または Cluster Editor ロール、または組織の管理者権限が必要。
組織の管理者は、組織内の任意のクラスターの表示名を編集できます。
手順
- OpenShift Cluster Manager の Clusters リストに移動します。
-
名前を変更するクラスターの横にある
(more options) をクリックします。
- Edit display name をクリックし、クラスターの名前を入力します。
- Edit をクリックして新しい名前を保存します。
また、Actions メニューの Edit display name から、詳細ページのクラスターの名前を変更することもできます。
新しいクラスター名は OpenShift Cluster Manager のクラスターリストに表示されます。
関連情報
- クラスター ID の検索に関する詳細は、「クラスター ID の指定」 を参照してください。
4.4. プルシークレットのダウンロードおよび更新
4.4.1. OpenShift Cluster Manager からのプルシークレットのダウンロード
イメージプルシークレットは、OpenShift コンポーネントのコンテナーイメージを提供するサービスおよびレジストリーにアクセスするための認証を提供します。各ユーザーには単一のプルシークレットが生成されます。
プルシークレットは、OpenShift Container Platform クラスターのインストール時に使用されます。また、OpenShift Cluster Manager は、クラスターの所有権を転送する際に特定の Red Hat ユーザーを識別するためにも使用されます。クラスターを別の所有者に転送するには、クラスターの所有権を取得するユーザーのプルシークレットをダウンロードする必要があります。
前提条件
- Red Hat ログイン
手順
プルシークレットをダウンロードする Red Hat ユーザーとして OpenShift Cluster Manager にログインします。
重要各プルシークレットは特定のユーザーに固有です。クラスターを別の所有者に譲渡するためにプルシークレットをダウンロードする場合は、クラスターの所有権を取得するユーザーとして OpenShift Cluster Manager にログインし、そのユーザーのプルシークレットを取得する必要があります。
OpenShift Cluster Manager の Downloads に移動し、Tokens カテゴリーでプルシークレットを探します。
- Copy をクリックして、プルシークレットをクリップボードにコピーします。
- Download をクリックしてプルシークレットをダウンロードします。
プルシークレットは共有しないでください。プルシークレットはパスワードのように扱う必要があります。
これで、このプルシークレットを使用して、OpenShift Container Platform クラスターを作成したり、クラスターの所有権を譲渡したりできます。
関連情報
- クラスターを別の所有者に譲渡するには、クラスターの所有権の譲渡 を参照してください。
- OpenShift Container Platform クラスターを作成するには、OpenShift Container Platform ドキュメント を参照してください。
- プルシークレットの使用の詳細は、OpenShift Container Platform のドキュメントの イメージプルシークレットの使用 を参照してください。
4.4.2. グローバルのプルシークレットの更新
イメージプルシークレットは、OpenShift コンポーネントのコンテナーイメージを提供するサービスおよびレジストリーにアクセスするための認証を提供します。各ユーザーには単一のプルシークレットが生成されます。
プルシークレットは、OpenShift Container Platform クラスターをインストールするときおよびクラスターの所有権を譲渡するときに使用されます。
接続クラスターを新しい所有者に移譲するには、OpenShift Cluster Manager でクラスターの移譲を開始した後に、クラスターのプルシークレットを新しい所有者のプルシークレットに更新する必要があります。プルシークレットは、移譲プロセスの開始後 5 日以内に更新する必要があります。更新しないと、OpenShift Cluster Manager からプロセスを最初からやり直す必要があります。「クラスター所有権の移動」を参照してください。
4.7.4 より前のバージョンの OpenShift Container Platform を使用するクラスターでは、クラスターリソースは新しいプルシークレットに調整する必要があります。これにより、クラスターのユーザービリティーが一時的に制限される可能性があります。これは、プルシークレットを更新すると、Machine Config オペレーターがノードをドレインし、変更を適用して、ノードのコードを解除するために発生します。
これは、OpenShift Container Platform バージョン 4.7.4 以降を使用するクラスターには影響しません。プルシークレットを変更しても、ノードのドレインまたはリブートは発生しません。
前提条件
- OpenShift Container Platform クラスター
- OpenShift Cluster Manager のクラスターの所有者または組織管理者権限を持つ Red Hat ログイン
- アップロードする新規または変更されたプルシークレットファイル。Tokens エリアから Downloads からプルシークレットをダウンロードできます。
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。クラスターロールの詳細は、OpenShift Container Platform ドキュメントの 認証および認可 を参照してください。 - クラスターを新しい所有者に移譲する場合は、Telemetry メトリックを受け取ってクラスターを監視できるように、グローバルプルシークレットを変更する前に OpenShift Cluster Manager で移譲を開始する必要がある。
手順
OpenShift Cluster Manager からダウンロードしたプルシークレットを使用して、以下のコマンドを実行し、クラスターのプルシークレットを変更します。
# oc set data secret/pull-secret -n openshift-config --from-file=.dockerconfigjson=pull-secret.txt
シークレットがまだ作成されていない場合は、以下のコマンドを実行してシークレットを作成します。
# oc create secret generic pull-secret -n openshift-config --type=kubernetes.io/dockerconfigjson --from-file=.dockerconfigjson=/path/to/downloaded/pull-secret
これにより、クラスターにある全ノードの更新が始まります。このとき、クラスターのサイズに応じて多少時間がかかる場合があります。
検証手順
OpenShift Cluster Manager の ダウンロード に移動し、トークン カテゴリーでプルシークレットを見つけて変更を確認します。
- Copy をクリックして、プルシークレットをクリップボードにコピーします。
- Download をクリックしてプルシークレットをダウンロードします。
関連情報
- OpenShift Container Platform ドキュメントの イメージプルシークレットの使用 を参照してください。
- クラスターの所有権を譲渡するには、「クラスター所有権の移動」 を参照してください。
4.4.3. 新規プルシークレットの作成
特定のケースでは、新しいプルシークレットを作成できます。たとえば、現在のプルシークレットが機能しない場合、またはセキュリティー上の理由から新しいプルシークレットが必要な場合です。
新しいプルシークレットを作成するには、KCS の記事 How to request pull-secret rotation の手順に従ってください。
この方法を使用するには、ocm
CLI ツールを使用する必要があります。ocm
CLI ツールの詳細は、Using the ocm-cli to manage clusters in OpenShift Cluster Manager を参照してください。
4.5. クラスター所有権の移動
OpenShift Cluster Manager を使用して、OpenShift Container Platform クラスターの所有権を組織内の別のユーザー、または別の組織に移すことができます。
たとえば、ある Red Hat アカウントを使用して OpenShift Container Platform クラスターを作成し、関連するサブスクリプションにクラスターを登録するために別の Red Hat アカウントに移す場合は、クラスターの所有権をそのユーザーに移す必要があります。接続クラスターの所有権または非接続クラスターの所有権を移すことができます。
OpenShift Dedicated または Red Hat OpenShift Service on AWS (ROSA) クラスターの所有権を別のユーザーに移譲するには、Red Hat サポートで カスタマーサポートケース を作成してください。
接続クラスター
接続クラスターの所有権を移譲するには、OpenShift Cluster Manager で転送を開始し、続いてクラスターのプルシークレットをコマンドラインから変更するという、2 つの手順が必要です。クラスタープルシークレットを 5 日以内に変更してから移動を開始するか、移動手順を再起動する必要があります。
OpenShift Cluster Manager が、新しいプルシークレットを使用してクラスターから Telemetry データを受信し始めると、移譲は完了します。手順は、接続クラスターの所有権の移譲 を参照してください。
プルシークレットのみが新しいクラスター所有者に更新されても、クラスターの移譲は正常に完了しません。その結果、クラスターはモニタリング用の Telemetry メトリクスの報告を停止する可能性があります。移譲を完了するには、クラスターのプルシークレットを変更するだけでなく、OpenShift Cluster Manager で所有権の移譲を開始する必要があります。
非接続クラスター
非接続クラスターの所有権を移譲するのに必要なのは、OpenShift Cluster Manager で移譲を開始することだけです。プルシークレットの更新は必要ありません。新しいクラスターの所有者がクラスターを OpenShift Cluster Manager に登録すると、移譲が完了します。手順は、非接続クラスターの所有権の移譲 を参照してください。
4.5.1. 接続クラスターの所有権の移譲
OpenShift Cluster Manager を使用して、接続された OpenShift Container Platform クラスターの所有権を、同一組織内の別のユーザーに、または別の組織のユーザーに移譲できます。
この手順では、接続されたクラスターの転送の概要を説明します。切断されたクラスターを転送する場合は、「非接続クラスターの所有権の移譲」 を参照してください。
接続クラスターを別の所有者に移譲するには、以下を行う必要があります。
- OpenShift Cluster Manager で移譲を開始します。
- 移譲開始後 5 日以内に、クラスターのプルシークレットをコマンドラインから新しい所有者のプルシークレットに変更します。
前提条件
- Red Hat ログイン
- OpenShift Container Platform クラスター
- クラスターのクラスター所有者、または関連付けられた Red Hat アカウントの組織管理者である。詳細は、OpenShift Cluster Manager でのユーザーアクセスの概念 を参照してください。
クラスターの所有権を引き継ぐために新しいユーザーを作成するには、Red Hat カスタマーポータルで How to Create and Manage Users を参照してください。
手順
- クラスターの現在の所有者として OpenShift Cluster Manager にログインします。
移譲を開始します。
- Clusters リストから、移譲するクラスターを選択します。
- クラスターの詳細ページの上部にある Actions > Transfer cluster ownership をクリックします。
- Initiate transfer をクリックして、この操作を確認します。
クラスターのプルシークレットを 5 日以内に変更し、クラスターを新しい Red Hat アカウントに登録する必要があります。登録しないと移譲がキャンセルされます。
プルシークレットの変更前に所有権の移譲をキャンセルするには、Actions > Cancel ownership transfer をクリックします。
これで、所有権の移譲が開始します。次のステップでは、クラスターのプルシークレットを新しいクラスター所有者のプルシークレットに変更します。
4.5.1.1. クラスターの所有権を移譲する際のグローバルプルシークレットの更新
接続クラスターを新しい所有者に移譲するには、OpenShift Cluster Manager でクラスターの移譲を開始した後に、クラスターのプルシークレットを新しい所有者のプルシークレットに更新する必要があります。プルシークレットは、移譲プロセスの開始後 5 日以内に更新する必要があります。更新しないと、OpenShift Cluster Manager からプロセスを最初からやり直す必要があります。
4.7.4 より前のバージョンの OpenShift Container Platform を使用するクラスターでは、クラスターリソースは新しいプルシークレットに調整する必要があります。これにより、クラスターのユーザービリティーが一時的に制限される可能性があります。これは、プルシークレットを更新すると、Machine Config オペレーターがノードをドレインし、変更を適用して、ノードのコードを解除するために発生します。
これは、OpenShift Container Platform バージョン 4.7.4 以降を使用するクラスターには影響しません。プルシークレットを変更しても、ノードのドレインまたはリブートは発生しません。
前提条件
- OpenShift Container Platform クラスター
- OpenShift Cluster Manager のクラスターの所有者または組織管理者権限を持つ Red Hat ログイン
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。クラスターロールの詳細は、OpenShift Container Platform ドキュメントの 認証および認可 を参照してください。 - クラスターの所有権の移譲が、過去 5 日間以内に OpenShift Cluster Manager で開始されている。
手順
クラスターの所有権を引き継ぐユーザー (ターゲットアカウント) として、以下を実行します。
- OpenShift Cluster Manager にログインします。
Downloads ページの Tokens セクションから、プルシークレットをダウンロードまたはコピーします。
重要プルシークレットは共有しないでください。プルシークレットはパスワードのように扱う必要があります。
OpenShift Cluster Manager からダウンロードしたプルシークレットを使用して、以下のコマンドを実行し、クラスターのプルシークレットを変更します。
# oc set data secret/pull-secret -n openshift-config --from-file=.dockerconfigjson=pull-secret.txt
シークレットがまだ作成されていない場合は、以下のコマンドを実行してシークレットを作成します。
# oc create secret generic pull-secret -n openshift-config --type=kubernetes.io/dockerconfigjson --from-file=.dockerconfigjson=/path/to/downloaded/pull-secret
これにより、クラスターにある全ノードの更新が始まります。このとき、クラスターのサイズに応じて多少時間がかかる場合があります。
検証手順
クラスターの新しい所有者として OpenShift Cluster Manager にログインします。クラスターの Overview で以下の詳細を確認して、移譲が正常に行われたことを確認できます。
- Details の Owner が更新されました。
- Cluster history には、移動の詳細が表示されます。
クラスターが別の組織に移譲されていた場合は、その組織にログインして更新を確認できます。クラスターはターゲットの Red Hat アカウントのクラスターリストに表示されるようになり、以前の Red Hat アカウントのクラスターリストから削除されます。
この移動は、OpenShift Cluster Manager が新規プルシークレットを使用してクラスターから Telemetry データを受け取ると完了します。
4.5.2. 非接続クラスターの所有権の移譲
OpenShift Cluster Manager を使用して、接続されていない OpenShift Container Platform クラスターの所有権を、同一組織内の別のユーザーに、または別の組織のユーザーに移譲できます。
非接続クラスターの所有権を移譲するのに必要なのは、OpenShift Cluster Manager で移譲を開始することだけです。
前提条件
- Red Hat ログイン
- OpenShift Container Platform クラスター
- クラスターのクラスター所有者、または関連付けられた Red Hat アカウントの組織管理者である。詳細は、OpenShift Cluster Manager でのユーザーアクセスの概念 を参照してください。
手順
- クラスターの現在の所有者として OpenShift Cluster Manager にログインします。
移譲を開始します。
- Clusters リストから、移譲するクラスターを選択します。
- クラスターの詳細ページの上部にある Actions > Transfer cluster ownership をクリックします。
- Initiate transfer をクリックして、この操作を確認します。
クラスターの移譲先ユーザーにクラスターの UUID を提供します。
注記クラスターの UUID は、OpenShift Cluster Manager のクラスターの詳細ページ (Cluster ID) か、OpenShift Container Platform のクラスター Web コンソールの About ページで確認できます。
- 新しいクラスターの所有者として、OpenShift Cluster Manager にログインします。
- 非接続クラスターの登録 の手順を参考にして、クラスターの UUID で非接続クラスターを登録します。
クラスターが OpenShift Cluster Manager に正常に登録されると、クラスターの所有権の移譲が完了します。
検証手順
クラスターの新しい所有者として OpenShift Cluster Manager にログインします。クラスターの Overview で以下の詳細を確認して、移譲が正常に行われたことを確認できます。
- Details の Owner が更新されました。
- Cluster history には、移動の詳細が表示されます。
クラスターが別の組織に移譲されていた場合は、その組織にログインして更新を確認できます。クラスターはターゲットの Red Hat アカウントのクラスターリストに表示されるようになり、以前の Red Hat アカウントのクラスターリストから削除されます。
転送が完了したら、新しい所有者と一致するようにプルシークレットを更新することを推奨します。プルシークレットの更新の詳細は、クラスター所有権の譲渡時にグローバルプルシークレットの更新 を参照してください。
4.6. クラスターの監視
Red Hat Hybrid Cloud Console Organization Administrator、Cloud Administrator、または Notifications Administrator 権限を持つユーザーの場合は、メール以外の方法でクラスターイベント通知を受け取ることができます。Hybrid Cloud Console 設定を開くには、歯車アイコンをクリックし、Integrations > Communications > Add integration を選択します。統合ページで、Communications タブをクリックして、Slack、Google Chat、Microsoft Teams と統合します。
HCC 通知の統合の詳細は、Red Hat Hybrid Cloud Console とサードパーティーアプリケーションのインテグレーション を参照してください。
4.6.1. クラスターステータスのモニタリング
Red Hat OpenShift Cluster Manager を使用すると、クラスターを管理し、潜在的な問題をモニターできます。クラスター リストの ステータス 列には、各クラスターの状態が報告されるため、クラスターを一目で監視できます。
クラスターのステータスは、OpenShift Cluster Manager の Clusters リストに表示されます。通常、クラスターは Ready のステータスを示しますが、他にも考えられるクラスターステータスがあります。
クラスターの状態 | 説明 |
---|---|
Waiting | STS クラスターのみ。クラスターをインストールする前に、ユーザーが必要なタスクを完了するのを待っています。 |
Validating | CCS クラスターのみ。クラスターをインストールする前に、ユーザーが必要なタスクを完了するのを待っています。 |
Pending | ユーザーが必要なタスクを完了した後、クラスターのインストールが開始される前の暫定的な状態。 |
Installing | クラスターは現在インストール中です。 |
Ready | クラスターがインストールされ、使用できるようになりました。 クラスターは Red Hat OpenShift Cluster Manager に接続されており、テレメトリーデータをレポートします。手動登録は必要ありません。 |
Error | クラスターの作成または破棄の失敗。 |
Disconnected | クラスターはテレメトリーデータを OpenShift Cluster Manager に送信しません。切断は、クラスターがプライベートネットワークにインストールされているか、テレメトリーが無効になっていることが原因である可能性があります。 |
Stale | クラスターは接続されていますが、テレメトリーデータを OpenShift Cluster Manager に最近送信していません。 OpenShift Cluster Manager の Monitoring タブで、クラスターに関する内部情報 (アラートの発生、クラスターオペレーター、リソースの使用状況など) を表示できなくなりました。回避策の手順は、古いクラスターのトラブルシューティング を参照してください。 |
Limited support | クラスターが Limited Support ステータスに移行すると、SLA は適用されなくなり、SLA に対してリクエストされたクレジットは拒否されます。製品サポートがなくなったという意味ではありません。違反要因が修正されると、クラスターは完全にサポートされた状態に戻ることができます。詳細は、制限付きサポートステータス を参照してください。 |
Powering down | クラスターが休止状態になります。 |
Hibernating | クラスターは非アクティブです。ユーザーは、クラスターを休止状態に移行して、メンテナンスコストを削減することを選択できます。 |
Resuming | ユーザーが休止モードからクラスターを取得することを選択した後の中間状態。クラスターの電源は入っていますが、まだ完全には機能していません。 |
Uninstalling | クラスターをアンインストールしています。 |
Archived | クラスターは、クラスターリストビューからアーカイブリストに移動されます。アーカイブされたリストには、概要 と サポート の 2 つのタブのみが表示されます。 |
4.6.2. Insights Advisor 推奨事項を使用したクラスターの正常性の管理
Red Hat Insights Advisor for OpenShift Container Platform では、Red Hat Hybrid Cloud Console から OpenShift Container Platform クラスターの正常性を評価し、監視することができます。
Insights Advisor は、Red Hat の推奨事項に基づいて OpenShift Container Platform クラスターのサービスの可用性、フォールトトレランス、パフォーマンス、およびセキュリティーリスクを強調表示します。これにより、潜在的な問題を回避したり、予定外のダウンタイムなしに問題を迅速に解決したりできます。
推奨事項には、検出された問題に関する情報 (リスクレベル、影響を受けるクラスター、および該当する場合の解決手順など) が含まれます。
Insights Advisor を使用するには、クラスターを OpenShift Cluster Manager に登録する必要があります。非接続クラスターを登録するには、OpenShift Container Platform クラスターの OpenShift Cluster Manager への登録 を参照してください。
関連情報
- OpenShift Container Platform 向けの Insights Advisor の詳細は、接続クラスターを使用したリモートヘルスモニタリング および Insights Advisor を使用した OpenShift クラスターの正常性の監視 を参照してください。
- Red Hat Insights のデータ収集とコントロールの詳細は、Red Hat Insights のデータおよびアプリケーションセキュリティー を参照してください。
4.6.3. 古いクラスターのトラブルシューティング
OpenShift Cluster Manager を使用すると、クラスターを管理し、潜在的な問題がないかモニターできます。クラスター リストの ステータス 列には、各クラスターの状態が報告されるため、クラスターを一目で監視できます。
OpenShift Container Platform クラスターは、正常に稼働している場合でも OpenShift Cluster Manager の Stale として表示できます。ただし、クラスターのステータスが Stale になると、アラートの発生、クラスターオペレーター、リソースの使用状況など、クラスターに関する内部情報を OpenShift Cluster Manager Monitoring タブで表示できなくなります。
ほとんどの場合、telemeter-client
は Red Hat Telemetry エンドポイントと通信できないため、クラスターは Stale ステータスを報告します。Telemetry により、クラスターは OpenShift Cluster Manager と通信できます。クラスターが Stale ステータスを報告している場合は、本セクションの手順でこれを Ready に復元し、クラスターの正常性をモニターできます。
前提条件
- Red Hat ログイン
- OpenShift Container Platform クラスター
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 -
OpenShift CLI (
oc
) がインストールされている。
手順
古いクラスターを診断し、これを Ready ステータスに戻すには、以下を実行します。
- OpenShift Container Platform クラスターが Telemetry エンドポイントに接続できることを確認します。該当する場合は、クラスタープロキシー設定により Telemetry エンドポイントへのアクセスが許可されるようにします。必要なテレメトリーエンドポイントは、OpenShift Container Platform の インストール ドキュメントの OpenShift Container Platform のファイアウォールの設定 のファイアウォールの設定にあります。
openshift-monitoring
namespace で実行しているtelemeter-client
Pod のログでエラーの有無を確認します。$ oc get pods -n openshift-monitoring -l app.kubernetes.io/name=telemeter-client
openshift-monitoring
名前空間でtelemeter-client
Pod を再起動し、openshift-insights
名前空間でinsights-operator
Pod を再起動します。$ oc delete pod -n openshift-monitoring -l app.kubernetes.io/name=telemeter-client $ oc delete pod -n openshift-insights -l app=insights-operator
- Pod を再起動してから数分待ってから、OpenShift Cluster Manager の クラスター リストでクラスターを見つけ、ステータス 列に 準備 完了と表示されていることを確認します。
これらの手順を完了した後、OpenShift Cluster Manager でクラスターを表示できるが、ステータスがまだ Stale の場合は、クラスターが Red Hat 組織の非アクティブなユーザーによって所有されていることが原因である可能性があります。この場合は、組織のアクティブなユーザーにクラスターの所有権を転送して、クラスターを Ready に復元できます。
クラスターの所有者を確認するには、次のコマンドを使用してクラスターのプルシークレットを確認します。
$ oc get secret pull-secret -n openshift-config -o jsonpath='{.data.\.dockerconfigjson}' | base64 -d | jq
注記上記のコマンドを実行し、出力を読みやすくするには、
jq
JSON プロセッサーが必要です。コマンドから| jq
を削除することにより、jq
を使用せずに上記のコマンドを実行することもできます。ただし、出力が読みにくくなります。- Red Hat カスタマーポータル で、シークレットのユーザーアカウントがアクティブであることを確認します。
- ユーザーがアクティブでなくなった場合は、クラスターの所有権の譲渡 の手順を使用して、クラスターを別の所有者に譲渡します。所有権の転送が完了すると、クラスターは OpenShift Cluster Manager に Ready として表示されます。
検証手順
- OpenShift Cluster Manager の クラスター リストでクラスターを見つけ、ステータス 列に Ready と表示されていることを確認します。数分後、OpenShift Cluster Manager の Monitoring タブにクラスターに関する情報が表示されます。
4.7. コマンドラインツール (CLI) ツールのダウンロード
OpenShift Cluster Manager の Downloads ページには、CLI ツールをダウンロードし、OpenShift を管理するための認証トークンを検索するための単一の場所があります。
Downloads ページには、以下のようなコマンドラインツールが含まれます。
- ターミナルから OpenShift を管理し、操作するためのコマンドラインインターフェイス (CLI) ツール。
- Kubernetes の使用を簡素化する開発者ツール。
- OpenShift Container Platform および CodeReady Containers クラスターを作成するための OpenShift インストーラー。
- Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) ノードをカスタマイズするための RHCOS 管理ツール。
- プルシークレットおよび OpenShift Cluster Manager API トークンを含む、認証用のトークン。
手順
- ダウンロード に移動し、ダウンロードするリソースを見つけます。
- (オプション) ツールまたはトークンの説明を拡張して、ダウンロードの詳細を確認し、関連ドキュメントへのリンクを参照してください。
- OS タイプ および アーキテクチャータイプ のドロップダウンで使用しているオペレーティングシステムおよびアーキテクチャーを指定し、Download をクリックします。
関連情報
- プルシークレットの使用方法の詳細は、プルシークレットのダウンロードおよび更新 を参照してください。
4.8. OpenShift Cluster Manager API トークンのダウンロード
OpenShift Cluster Manager API トークンを使用して、OpenShift Cluster Manager アカウントに対して認証を行います。
OpenShift Cluster Manager に接続してrosa CLI
および ocm-cli
コマンドラインツールを使用するには、API トークンが必要です。両方のサービスで同じトークンを使用できます。
セキュリティー上、トークンはデフォルトでは OpenShift Cluster Manager に表示されません。OpenShift Cluster Manager の Downloads ページで API トークンにアクセスし、コマンドラインで使用するために表示またはコピーを行うことができます。
-
rosa CLI
の使用に関する詳細は、rosa CLI
のドキュメント を参照してください。 -
ocm-cli
の詳細は、Using the ocm-cli to manage your clusters in OpenShift Cluster Manager を参照してください。
ocm-cli
ツールは、現時点で開発プレビューのステータスです。
開発プレビューとして提供されるリリースは、初期段階の製品の評価や、製品開発チームへのフィードバックの収集のために、限定されたお客様のセットに提供されます。開発プレビューリリースは、実稼働環境ではサポートされません。
前提条件
- Red Hat ログイン
手順
- Downloads に移動し、Tokens セクションで OpenShift Cluster Manager API Token 行を探します。
- View API token をクリックして OpenShift Cluster Manager API Token ページに移動します。
- Load token をクリックしてトークンを表示します。デフォルトでは、トークンは非表示になっています。
-
(Copy to clipboard) をクリックして、ターミナルで使用するためにトークンをコピーします。
4.8.1. OpenShift Cluster Manager API トークンの取り消し
オフライントークンが不要になった場合、またはトークンの上限に達した場合は、オフライントークンを取り消すことができます。
手順
以前のトークンを管理および取り消すには:
- SSO アプリケーション管理 ページに移動します。
- cloud-services クライアント ID を探し、必要に応じて行を展開します。
- Remove access を選択します。
アクセスを削除すると、すべての更新トークンはすぐに機能しなくなりますが、既存のアクセストークン (ocm
および rosa
コマンドによってキャッシュされる) の有効期限が切れるまでに最大 15 分かかる場合があります。
その後ページを更新して新しいトークンを生成します。
4.9. アドオンサービスの管理
OpenShift Cluster Manager から、OpenShift クラウドサービスクラスターにインストールされているアドオンを管理できます。アドオンは、Red Hat OpenShift Dedicated および Red Hat OpenShift Service on AWS (ROSA) クラスターの機能を強化するためにインストールできるサービスです。
アドオンにアクセスしてその情報を取得するには、OpenShift Cluster Manager のクラスターの Add-ons タブに移動し、アドオンを選択します。
第5章 OpenShift Cluster Manager でのクラスターへのアクセスの設定
OpenShift Cluster Manager では、1 つのダッシュボードから組織内の OpenShift クラスターを表示し、管理できます。
OpenShift Cluster Manager でのクラスターへの表示および編集アクセス権限は、Red Hat アカウント設定 (通常は 組織 による) および OpenShift Cluster Manager で設定されたロールバインディングによって制御されます。
組織でのロールおよびクラスターに割り当てられたロールによって、クラスターをどのように管理できるかが決定されます。以下に例を示します。
- 組織内のクラスターリストの表示 (自分のクラスターおよび他のユーザーが作成したクラスターを含む)
- クラスターの概要、サブスクリプション設定、履歴、およびクラスター所有者など、クラスター詳細の表示
- サブスクリプション設定、クラスターの表示名、マシンプール、およびアドオンサービスなど、クラスター詳細の編集
Red Hat ログインを持つユーザーには、OpenShift Cluster Manager からクラスターを作成するパーミッションがあります。ただし、作成する OpenShift クラスターのタイプに応じて、組織に十分なサブスクリプションまたはクォータが必要です。これにより、クラスターを作成できます。クラスターのサブスクリプションおよびクォータに関する詳細は、クラスターのサブスクリプションおよび登録 を参照してください。
クラスターの作成時に、そのクラスターで Cluster Owner ロールが割り当てられます。
セキュリティーを強化するために、2 要素認証 (2FA) を使用して OpenShift Cluster Manager および Red Hat Hybrid Cloud Console にアクセスできます。2 要素認証の設定の詳細は、Red Hat Hybrid Cloud Console での OpenShift Cluster Manager の使用 および 2 要素認証の使用 を参照してください。
5.1. OpenShift Cluster Manager でのユーザーアクセスの概念
組織
組織 は Red Hat アカウントで定義されます。組織は、多くのユーザーを持つことができ、各ユーザーは Red Hat Hybrid Cloud Console や Red Hat カスタマーポータルなどの Red Hat リソースにアクセスするためのログインを持ちます。
OpenShift Cluster Manager では、デフォルトで、ユーザーは組織内に作成されたすべてのクラスターを表示できます。
組織管理者
各組織には、1 人または複数の組織管理者 がいます。
これは、組織の中で最も高いパーミッションレベルで、Red Hat アカウント内でユーザーアクセスとパーミッションを管理できる唯一のロールです。組織管理者は、組織内の任意のクラスターにアクセスおよび編集できるのに加えて、OpenShift Cluster Manager でクラスターでのユーザーロールを設定できます。
Red Hat アカウントロールの詳細は、Roles and Permissions for Red Hat Customer Portal および How To Create and Manage Users を参照してください。
クラスター所有者
OpenShift クラスターを作成するユーザーは クラスター所有者 です。このユーザーは、クラスターですべてのアクションを実行し、OpenShift Cluster Manager でクラスターの詳細をすべて表示できます。
クラスター所有者は、クラスターエディター ロールを付与することで、同じ組織内の他のユーザーがクラスターを管理しアクションを実行するのを許可できます。
組織管理者は、クラスター所有者と同じクラスターへのアクセス権限を持ちます。
別のユーザーがクラスターの所有権を転送する際に、既存のクラスターで Cluster Owner になることもできます。詳細は、Transferring cluster ownership を参照してください。
クラスターエディター
クラスターエディター ロールでは、クラスター所有者と同様に、そのクラスターを編集、管理、および削除できます。唯一の例外は、クラスターエディターがクラスターのロールを他のユーザーに付与できないことです。クラスター所有者または Red Hat アカウントの組織管理者のみが、クラスターでのロールバインディングを設定できます。
5.2. OpenShift Cluster Manager でのクラスターへのユーザーアクセスの設定
5.2.1. クラスターのユーザーロールとアクセスの表示
OCM Roles and Access 画面で、クラスターで割り当てられたロールと共にユーザーのリストを表示できます。
Red Hat アカウントの組織管理者またはクラスター所有者の場合は、この画面からユーザーおよびそのユーザーのクラスターへのアクセス権限を編集することもできます。他のユーザーは、ユーザーおよびクラスターでのロールの情報のみを表示できます。
前提条件
- Red Hat ログイン
- 組織の既存の OpenShift クラスター
手順
- Clusters リストからクラスターを選択します。
- Access Control > OCM Roles and Access をクリックし、クラスターにアクセスするために割り当てられたロールと共にユーザーのリストを表示します。
5.2.2. クラスターアクセス用のユーザーロールの付与
OpenShift クラスターを作成したら、クラスター上の他のユーザーにアクセスを許可できます。これにより、チームのメンバーは Red Hat アカウントの組織管理者でなくてもクラスターを管理または表示できます。
前提条件
- Red Hat ログイン
- 既存の OpenShift クラスター
- クラスターのクラスター所有者または Red Hat アカウントの組織管理者である必要性
- アクセス権限を付与するユーザーは、組織内のメンバーでなければならない
手順
組織内のユーザーにロールを付与するには、以下を行います。
- Clusters リストからクラスターを選択します。
- Access Control > OCM Roles and Access の順にクリックします。
- Grant role をクリックします。
- ユーザーの Red Hat ログインを入力します。
- リストから必要なロール (クラスタービューアーなど) を選択します。
- Grant role をクリックして、ロールの割り当てを確定します。
検証
そのユーザーが、ロールが割り当てられた状態で OCM Roles and Access 画面の一覧に記載されます。
5.2.3. クラスターのユーザーロールの取り消し
クラスター所有者または組織管理者は、ユーザーのクラスター権限を取り消すことができます。
前提条件
- Red Hat ログイン
- 既存の OpenShift クラスター
- クラスターのクラスター所有者または Red Hat アカウントの組織管理者である必要性
- クラスターにアクセスできる組織内のユーザー
手順
ユーザーからのアクセスを取り消すには、以下を行います。
- Clusters リストからクラスターを選択します。
- Access Control > OCM Roles and Access の順にクリックします。
-
リストのユーザーの横にある
(more options) をクリックしてから、Delete をクリックします。
- Confirm をクリックします。
検証
OCM Roles and Access のユーザー一覧にユーザーが表示されません。
5.2.4. ロールベースのアクセス制御を使用してユーザーとグループを割り当てる
ロールベースのアクセス制御 (RBAC) を使用して、ユーザーのグループを作成および管理できます。グループにロールを割り当てると、ユーザーのアクセスをグループとして管理できるようになります。RBAC を使用して割り当てられたロールは、特定のクラスターではなく、組織内のすべてのクラスターに適用されます。RBAC は、Red Hat Hybrid Cloud Console の Settings ギアの Identity & Access Management メニューで利用できます。
組織管理者のみが、ロールベースのアクセス制御 (RBAC) を使用してグループを管理し、グループにロールを割り当てることができます。
組織管理者は、組織内のユーザーのデフォルトのアクセス権限を変更できます。ロールベースのアクセス制御のデフォルトは 2 つのグループです。デフォルトのメンバーグループ には、組織内のすべてのユーザーがメンバーとして含まれます。デフォルトの管理者グループ には、組織管理者のロールを持つすべてのユーザーがメンバーとして含まれます。
OCM アクセスポリシーは、これらのデフォルトグループへのロール割り当てを通じて明示的に割り当てられます。このようにして、既存の RBAC ポリシーは明示的ではなくなり、顧客はそれらを変更できるようになります。組織管理者は、デフォルトグループからロールの割り当てを削除して、すべてのユーザーからデフォルトの権限を削除できます。その後、これらのロールを特定のユーザーまたはグループに選択的に割り当てて、組織内のユーザーの権限を管理できます。
デフォルトグループからすべての OCM ロールを削除すると、ユーザーはクラスターを表示およびプロビジョニングできなくなります。デフォルトグループからのアクセスを取り消す前に、ユーザーのグループを設定し、これらのグループに特定のロールを割り当てることが推奨されます。
スコープは、ロールがユーザーまたはグループに適用または付与されるレベルを制御します。OCM 内で使用されるスコープは 2 つあり、クラスタースコープ と 組織スコープ です。ロールは、クラスタースコープまたは組織スコープのいずれかでユーザーまたはグループに付与できます。
クラスタースコープでロールを付与すると、ユーザーはロールが付与されている特定のクラスターに対して許可されたアクション (ロールに含まれるパーミッションで指定されたアクション) を実行できるようになります。基本的に、クラスタースコープのロールの割り当ては、特定のクラスターを対象としています。
組織スコープでロールが付与されると、ユーザーは組織内のすべてのクラスターに対して許可されたアクションを (ロールに含まれるパケージで指定されたとおりに) 実行できるようになります。基本的に、組織スコープのロールの割り当てはクラスター間であり、組織内のすべてのクラスターに適用されます。
ユーザーは、Red Hat Hybrid Cloud Console 内の RBAC サービスを通じて、組織内のユーザーのグループとグループメンバーシップを作成および管理できます。
ユーザーは、RBAC を使用してグループにロールを割り当てることができます。RBAC で割り当てられたロールは組織レベルであり、組織内のすべてのクラスターに適用されます。
ユーザーは、OCM で特定のクラスターのユーザーにロールを割り当てることができます。これは特定のクラスターのコンテキスト内から行われ、このロールの割り当てはクラスターのスコープで行われます。
Red Hat Hybrid Cloud Console 内での RBAC の使用の詳細は、ロールベースアクセス制御 (RBAC) のユーザーアクセス設定ガイド を参照してください。
5.2.4.1. RBAC を使用してロールとユーザーをグループに割り当てる
作成したグループにロールを追加するときに、OCM 固有のロールを追加できます。これらの OCM 固有のロールを使用して、組織内のユーザーまたはグループにクラスターへのより正確なアクセスを許可します。グループ内にロールを追加する場合は、検索ボックスを使用して "OCM" と入力し、追加できる OCM 固有のロールをすべて検索します。
追加できるロールは次のとおりです。
- Cluster viewer: このロールにより、ユーザーはクラスターを表示できます。
- Cluster provisioner: このロールにより、ユーザーはクラスターをプロビジョニングできます。
- Cluster editor: このロールにより、ユーザーはクラスターを管理および削除できます。
- Organization administrator: このロールを使用すると、ユーザーはすべてのクラスターの OCM 内ですべてのタスクを実行できます。ユーザーには、OCM サービス内でのみ組織管理者の権限が付与され、これは他の Red Hat サービスには適用されません。
- IdP editor: このロールを使用すると、ユーザーはクラスターの ID プロバイダーを管理できます。
- Machine pool editor: このロールを使用すると、ユーザーはクラスター内でマシンプールを作成、スケーリング、および削除できます。
作成したグループにロールを追加するプロセスの詳細は、ロールとメンバーによるグループアクセスの管理 を参照してください。
第6章 クラスターのサポートの利用
6.1. OpenShift Container Platform のサポート
Red Hat OpenShift Container Platform クラスターに関するサポートが必要な場合は、Red Hat サポート にお問い合わせください。
ここから、以下を実行することができます。
- サポートケースを作成する手順は、OpenShift Container Platform ドキュメントの サポートケースの送信 も参照してください。
- 作成したサポートケースは、https://access.redhat.com/support/cases/#/case/list で確認できます。
- サポートエンジニアとのライブチャットの利用
- Red Hat サポートエキスパートへの電話またはメール
関連情報
- 詳細は、OpenShift Container Platform ドキュメントの サポートの利用 を参照してください。
6.2. OpenShift Dedicated サポート
既存の Red Hat OpenShift Dedicated クラスターに関する質問は、Red Hat サポート にお問い合わせください。
ここから、以下を実行することができます。
- サポートケースの作成: https://access.redhat.com/support/cases/#/case/
- 作成したサポートケースは、https://access.redhat.com/support/cases/#/case/list で確認できます。
- サポートエンジニアとのライブチャットの利用
- Red Hat サポートエキスパートへの電話またはメール
詳細は、OpenShift Dedicated ドキュメントの サポート を参照してください。
6.3. Red Hat OpenShift Service on AWS (ROSA) のサポート
既存の Red Hat OpenShift Service on AWS (ROSA) クラスターに関する質問は、Red Hat サポート にお問い合わせください。
ここから、以下を実行することができます。
- サポートケースの作成: https://access.redhat.com/support/cases/#/case/
- 作成したサポートケースは、https://access.redhat.com/support/cases/#/case/list で確認できます。
- サポートエンジニアとのライブチャットの利用
- Red Hat サポートエキスパートへの電話またはメール
詳細は、ROSA ドキュメントの Red Hat OpenShift Service on AWS のサポートの取得 を参照してください。