第2章 OpenShift Dedicated クラスターのアップグレード

自動アップグレードまたは手動アップグレードポリシーをスケジュールして、OpenShift Dedicated クラスターのバージョンを更新できます。OpenShift Dedicated クラスターのアップグレードは、Red Hat OpenShift Cluster Manager または OpenShift Cluster Manager CLI を介して実行できます。

Red Hat Site Reliability Engineers (SRE) はアップグレードの進捗を監視し、発生した問題に対応します。

2.1. OpenShift Dedicated クラスターのアップグレードについて

OpenShift Dedicated クラスターのアップグレードが利用可能になったら、Red Hat OpenShift Cluster Manager または OpenShift Cluster Manager CLI を使用して最新バージョンにアップグレードできます。既存クラスターに対して、またはクラスターを作成する際に、アップグレードポリシーを設定できます。アップグレードは、自動または手動で行うようにスケジュールできます。

Red Hat Site Reliability Engineers (SRE) は、OpenShift Dedicated クラスターで利用可能なバージョンのリストを提供します。クラスターごとに、利用可能なリリースの完全なリストに加え、対応するリリースノートを確認できます。OpenShift Cluster Manager により、サポートされている最新バージョンのクラスターのインストールが可能になります。アップグレードはいつでもキャンセルできます。

PodDisruptionBudget で保護されたワークロードがアップグレード時に尊重される期間に対し、猶予期間を設定することもできます。この猶予期間の後に、PodDisruptionBudget によって保護されたワークロードで、ノードから正常にドレインされていないものは、強制的に削除されます。

注記

各 OpenShift Dedicated クラスターの Kubernetes オブジェクトおよび PV は、すべて OpenShift Dedicated サービスの一部としてバックアップされます。アプリケーションおよびアプリケーションデータのバックアップは、OpenShift Dedicated サービスの一部ではありません。アップグレードをスケジューリングする前に、アプリケーションとアプリケーションデータのバックアップポリシーが適用されていることを確認してください。

注記

スケジュールされたアップグレードポリシーに従う場合、即時アップグレードであっても、アップグレードプロセスが開始されるまでに 1 時間以上の遅延が生じる可能性があります。アップグレードの所要時間は、ワークロードの設定によって異なる場合もあります。

2.1.1. 定期的なアップグレード

アップグレードは、クラスターの所有者または管理者が指定した日時に、自動的に実行されるようにスケジュールできます。アップグレードは、その週にアップグレードが利用できない場合を除いて、毎週行われます。

クラスターの定期的な更新を選択する場合は、管理者承認を指定する必要があります。OpenShift Cluster Manager が、管理者承認なしでマイナーバージョンのスケジュールされた y-stream 更新を開始することはありません。管理者承認については、OpenShift 4.9 へのアップグレード時の管理者承認 を参照してください。

注記

定期的なアップグレードポリシーは任意で設定できます。設定されていない場合、アップグレードポリシーはデフォルトで個別に設定されます。

2.1.2. 個別のアップグレード

個別のアップグレードを選択した場合は、ユーザー自身でクラスターを更新する必要があります。承認が必要な更新バージョンを選択する場合は、管理者承認を指定する必要があります。管理者の確認は、OpenShift4.9 にアップグレードする際の管理者の確認 を参照してください。

クラスターのバージョンが古くなると、限定サポートステータスに移行します。OpenShift ライフサイクルポリシーの詳細は、OpenShift Dedicated 更新ライフサイクル を参照してください。

2.1.3. アップグレードの通知

OpenShift Cluster Manager コンソールの Overview タブからクラスターの履歴を表示できます。アップグレードの状態は、サービスログの Cluster history の見出しの下に表示されます。

状態が変更されるたびに、クラスターの所有者とサブスクライブしているユーザーへの電子メール通知もトリガーされます。以下のイベントに対するメール通知が送信されます。

  • アップグレードがスケジュールされた。
  • アップグレードが開始された。
  • アップグレードが完了した。
  • アップグレードがキャンセルされた。
注記

定期的なアップグレードの場合は、アップグレードが実行される前にも、以下の頻度でメール通知が送信されます。

  • 2 週間前に通知
  • 1 週間前に通知
  • 1 日前に通知

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