インストールガイド

JBoss Enterprise Application Platform 5

JBoss Enterprise Application Platform 5 ユーザー向け

エディッション 5.1.2

Jared Morgan

Laura Bailey

Joshua Wulf

概要

本インストールガイドには JBoss Enterprise Application Platform 5 およびその修正リリースのインストールに関する情報が記載されています。

第1章 はじめに

JBoss Enterprise Application Platform は Java EE サービススイートのオープンソース実装です。本プラットフォームは、検証・認証済みのJBoss エンタープライズミドルウェアコンポーネントを事前構成したプロファイルを求める法人顧客に適したオファリングで構成されており、統合運用を実現します。取扱いが容易なサーバーアーキテクチャーと高度な柔軟性により JBoss は J2EE を使いはじめたばかりのユーザーのみならずカスタマイズ可能なミドルウェアプラットフォームを求めるシニアアーキテクトの方にも理想的な選択となります。
Java ベースであるため、JBoss Enterprise Application Platform はクロスプラットフォームであり Java に対応するオペレーティングシステムであれば簡単にインストールして使用することができます。すぐにご利用いただけるソースコードは、サーバーのデバッグを行い理解するためのパワフルなラーニングツールとなります。また、個人で、またビジネスで使用できるようにカスタムバージョンの作成が柔軟に行えます。
JBoss Enterprise Web Platform のインストールはシンプルで簡単です。インストールしてすぐに利用できます。本ガイドでは JBoss のインストールとアンインストールの方法を説明しています。

1.1. その他のマニュアル

詳しい製品情報をお探しの場合は、オンラインで利用できるマニュアル http://docs.redhat.com を参照してください。

第2章 Enterprise Application Platform 5 への移行

本章は、エンタープライズサーバーを JBoss Enterprise Application Platform 4.2 あるいは 4.3 から新しい Enterprise Application Platform 5 に移行を計画している管理者向けの内容となっています。
第 1 項では、Enterprise Application Platform 5 の新機能について説明します。第 2 項では、Enterprise Application Platform 4.x から Enterprise Application Platform 5 の間で変更となった設定、管理、アプリケーションのデプロイメントについて説明します。
詳細情報は、本リリース提供の関連ガイドを参照してください。

2.1. Enterprise Application Platform 5 の新機能

本項では、Enterprise Application Platform 5 のコンポーネントの概要や、バージョン 4.x と 5 の間で加わった各コンポーネントの変更について説明します。

2.1.1. JBoss Application Server 5 GA

JBoss Application Server 5 は、新しいカーネルアーキテクチャーJBoss Microcontainer 上に構築された次世代の JBoss Application Server です。JBoss Microcontainer は、Plain Old Java Objects (POJOs) のデプロイメント、設定、ライフサイクルを管理する軽量コンテナーです。これは、4.x ベースの JMX カーネルとの互換性を維持しながら、アスペクト指向プログラミングの JBoss フレームワークである JBoss AOP と統合することができます。JBoss AS 5 で JMX のサポートも維持され、従来のマイクロカーネルに対して書かれた MBean サービスも予想通りに動作するはずです。さらに、JavaEE 6 プロファイル指向の設定や組み込みの JBoss AS の基礎となるため、単体テストや組み込みシナリオに対して細かなサービスの選択を行うことができます。

2.1.1.1. ProfileService ベースのデプロイメント設定

非カーネルのデプロイヤーとデプロイメント両方の定義が ProfileService より取得したプロファイルに含まれるようになりました。JBoss AS 4.x サーバー設定ProfileService に変更されました。JBoss AS 4.x では、デプロイメントスキャナーサービスによって deploy ディレクトリよりロードされたサービスやアプリケーションの集合がサーバー設定でした。Enterprise Application Platform 5 では、よりアクティブなプロファイルを使用し、他の サブプロファイル に依存することができます。
メインプロファイルは server profile で、${jboss.server.name} を基にしています。このプロファイルは 3 つのサブプロファイルを持っています。
  • bootstrapconf/jboss-service.xml を示します。
  • deployersdeployers/ ディレクトリです。
  • applicationsdeploy/ および追加のユーザーディレクトリのホットデプロイメントプロファイルです。
通常、プロファイルはサーバー上に存在するデプロイメントの集合名を表します。プロファイルは管理するデプロイメントに特定の動作を適応することもできます。application プロファイルなど、一部のプロファイルはホットデプロイメントのチェックを提供し、DeploymentManager よりデプロイしたアプリケーションをリモートで配布することができます。その他のプロファイルはファーミングサービスを提供し、クラスター上でデプロイメントを配布することができます。ProfileService は、エンタープライズアプリケーション管理コンソール (admin-console) が使用する ManagedDeployments/ManagedObjects に ManagementView も提供します。

2.1.2. Enterprise Java Beans (EJB) 3.0

EJB 仕様の最新バージョンの実装である JBoss EJB 3.0 は、以前の EJB 仕様のバージョンから大幅に変更され、かつ単純化されました。その結果、開発の簡易化やテスト中心のアプローチが実現されました。また、複雑な EJB API に対するコーディングではなく POJO を書くことに焦点が置かれています。

2.1.3. Java Enterprise Edition 5 対応

JBoss Enterprise Application Platform 5 は完全認定された Java EE 5 実装です。マイクロコンテナーを使用して、企業向けサービスを Servlet/JSP コンテナー、EJB コンテナー、デプロイヤー、管理ユーティリティと統合します。必要な機能性を実現するために Java EE に加えて追加サービスをデプロイできる柔軟性を持ち合わせた標準の Java EE 環境を提供します。互換性の詳細については、http://java.sun.com/javaee/overview/compatibility.jsp ページを参照してください。

2.1.4. Seam 2.2.0.GA

Seam は、Java Enterprise Edition のアプリケーションフレームワークです。AJAX (Asynchronous JavaScript and XML)、JSF (JavaServer Faces)、JPA (Java Persistence)、EJB (Enterprise JavaBeans 3.0)、BPM (Business Process Management) などの技術を統合します。Seam は、開発者が簡単なアノテーション付きの Java クラスや一連の UI コンポーネントを使用し、XML をほとんど使用せずに複雑な Web アプリケーションを構築できるようにします。

2.1.5. RESTEasy 1.1.GA

RESTEasy は、RESTful Web サービスや RESTful Java アプリケーションを構築するためのフレームワークを提供します。JAX-RS 仕様の完全認定されたポータブルな実装で、ハイパーテキスト転送プロトコル (HTTP) 上で RESTful Web サービスの Java API を定義します。

2.1.6. 強化されたエンタープライズ GUI インストーラー

エンタープライズインストーラーは、これまでの Enterprise Application Platform 4.3 インターフェースを維持しながら、完全な Enterprise Application Platform 5 のインストールを提供する拡張機能が備わっています。エンタープライズインストーラはローカライズされており、安全な JMX、Web、管理コンソールを提供します。
新しいエンタープライズインストーラーを使用すると、JBoss Nativemod_jk を含むオプションの Native パッケージをインストールすることもできます。Native パッケージは、HTTP デーモンで Tomcat または JBoss Web を使用するユーザーにとって便利なパッケージです。

2.1.7. Enterprise Application Platform 管理コンソール

今回の Enterprise Application Platform リリースに新しい管理コンソールが導入されました。この admin-console により、単一の Enterprise Application Platform サーバーインスタンスを設定管理することができます。この新しい管理コンソールについての詳細は、「管理コンソール」 を参照してください。

2.1.8. JBoss トランザクションに追加された Java トランザクションサービス

JBoss トランザクションに Java トランザクションサービスと XML トランザクションサービスが追加されました。Java トランザクションサービスは、Enterprise JavaBean コンテナー間の分散した相互運用トランザクションを処理します。XML トランザクションサービスは、Web サービスのトランザクションを処理します。

2.1.9. Red Hat 署名の JAR を持つディストリビューション

JBoss Enterprise Application Platform に付属している JAR ファイルには、Red Hat のデジタル署名がされています。これにより、システムで実行しているコードのソースおよび ID にさらなるレベルのセキュリティを提供します。
技術関連のマトリックス全一覧および同梱コンポーネントの改訂レベルについては、リリースノートを参照してください。

2.2. Enterprise Application Platform 5 の変更点

Enterprise Application Platform 5 ディストリビューションのディストリビューションレイアウトや設定情報は Enterprise Application Platform 4.x シリーズと同様ですが、重要な違いが数点あります。本項ではその違いを簡単に取り上げます。

2.2.1. ディストリビューションレイアウトの違い

jboss-as ディレクトリのディレクトリ構造を以下にまとめています。
  • /bin — スクリプトと run.jar の実行が含まれます。
  • /client — クライアント JAR が含まれます。

    注記

    以前は、JBoss クライアントライブラリは、jbossall-client.jar の中に保管されていました。現在はその代わりに、Classpath マニフェストエントリを通じて参照されるようになりました。これにより、すべてのライブラリを交換することなく、細かくライブラリを更新することができます。これには、実際の client/*.jar ライブラリだけでなくマップまたはインデックスの働きをする jbossall-client.jar が必要となります。
  • /common/lib — この新規共有場所に移動した各種設定に共通の共有ライブラリが含まれています。これにより、ディストリビューションで同じライブラリに複数のコピーを持つ必要性がなくなります。
    共通ライブラリディレクトリの場所は次のプロパティによって制御されます。
    • jboss.common.base.url — デフォルト値は ${jboss.home.url}/common です。
    • jboss.common.lib.url — デフォルト値は ${jboss.common.base.url}/lib です。
    -D のフラグが付いた JAVA_OPTSrun.conf でプロパティを設定できます。
    JAVA_OPTS="[...] -Djboss.common.base.url=$URL1 -Djboss.common.lib.url=$URL2"
    
    共通ライブラリディレクトリは minimal 設定以外の全ての設定タイプによって共有されます。共有ライブラリは、各設定の conf/jboss-service.xml の最初に参照されます。
    <classpath codebase="${jboss.server.lib.url}" archives="*"/>
    各ディレクトリの library ディレクトリは、空のディレクトリであるものもありますが ($JBOSS_HOME/server/default/lib/ など)、そのまま維持されます。
  • /docs — スキーマ、ドキュメントタイプの宣言、例、ライセンスが含まれます。大部分のデプロイメントの記述子は、XML スキーマ定義 (XSD、XML Schema Definitions) を使用するようになりました。jboss-app は例外で、jboss-app_5_0.dtd を使用します。JBoss Web は jboss-web_5_1.xsd を使用します。Enterprise JavaBeans 3.0 のデプロイメントには、jboss_5_1.xsd が推奨されるスキーマです。Enterprise JavaBeans 2.0 のデプロイメントは、jboss_x_x.dtd を使用する必要があります。
  • /lib — コアのブートストラップ JAR が含まれます。マイクロコンテナーと jboss-common の分割に対応するため若干変更がありました。
  • /server — サーバー設定用のディレクトリを格納します。
    • $PROFILE — 特定のサーバープロファイルの設定詳細が含まれます。
      • /conf
        • bootstrap.xml — 新しいカーネルのブートストラップの設定です。各サブシステムを設定する Beans を含む他の設定ファイルを参照します。
        • bindingservice.beans
          • /META-INF
            • bindings-jboss-beans.xml — 必要なポートバインディングが含まれます。
          • jboss-bindingservice.jar
        • /bootstrap
          • vfs.xml — 仮想ファイルシステムを初期化します。
          • classloader.xml
          • aop.xml
          • jmx.xml — JMX レガシーサポートです。
          • deployers.xml
          • profile-repository.xml — ProfileService が有効なデプロイメントリポジトリです。
        • jax-ws-catalog.xml — Oasis Catalog 主導の Schema/DTD 名前空間設定ファイルです。
        • jbossts-properties.xml — 新しい JBossTS プロパティが含まれます。
        • jboss-service.xml — 互換性を保持するためにレガシな静的に管理された Beans が含まれます。
        • jndi.properties — JNDI 設定プロパティが含まれます。
        • log4j.xml — log4j 設定情報が含まれます。
        • login-config.xml — JAAS ログイン設定情報が含まれます。
        • /props — デフォルトの JAAS ログインプロパティファイルを格納します。
        • standardjbosscmp-jdbc.xml — CMP2 設定情報が含まれます。
        • standardjboss.xml — Enterprise JavaBean 2.0 設定情報が含まれます。
        • /xmdesc — レガシな XML が管理する Bean 記述子を格納します。
      • /deploy
        • jca-jboss-beans.xml
        • hdscanner-jboss-beans.xml — ホットデプロイメントスキャナーが含まれます。
        • legacy-invokers-service.xml
        • profileservice-jboss-beans.xml
        • remoting-jboss-beans.xml
        • transaction-jboss-beans.xml
        • vfs-jboss-beans.xml
      • /deployers — 新しい VDF デプロイヤーを格納します。
        • /bsh-deployer — Beanshell デプロイヤーを格納します。
        • ejb3.deployer — Enterprise JavaBean 3.0 デプロイヤーを格納します。
        • jboss-aop-jboss5.deployer — アスペクトデプロイヤーを格納します。
        • jboss-jca.deployer — JCA デプロイヤーを格納します。
        • jbossweb.deployer — WAR デプロイヤーを格納します。
        • jbossws.deployer — Web サービスデプロイヤーを格納します。
        • seam.deployer — Seam デプロイヤーを格納します。
        • clustering-deployers-jboss-beans.xml
        • dependency-deployers-jboss-beans.xml
        • directory-deployer-jboss-beans.xml
        • ear-deployer-jboss-beans.xml
        • ejb-deployer-jboss-beans.xml
        • hibernate-deployer-jboss-beans.xml
        • logbridge-boss-beans.xml
        • jsr77-deployers-jboss-beans.xml — JSR-77 (J2EE 管理) サポートが含まれます。
        • metadata-deployer-jboss-beans.xml — メタデータハンドラが含まれます。
        • messaging-definitions-jboss-beans.xml — 管理オブジェクトに JMS デスティネーションをマップするために必要なデータが含まれます。
        • security-deployer-jboss-beans.xml — セキュリティデプロイヤが含まれます。
        • xnio.deployer
        • jboss-threads.deployer
      • /lib — 静的なライブラリ JAR を格納します。以前このディレクトリに格納されていた JAR の一部は common/lib ディレクトリのトップレベルに移動しました。

2.2.2. 標準と Web 設定

standardweb の 2 つサーバー設定が Enterprise Application Platform 5 に追加されました。
standard 設定は Java EE 5 対応であると認定されています。この設定では、デフォルトでコールバイバリューとデプロイメント分離の両方を有効にします。RMI-IIOP (Remote Method Invocation over the Internet Inter-Orb Protocol)、Java UDDI (Universal Description, Discovery and Integration)、all 設定タイプなどへのサポートも有効になります。
web 設定は JBoss Web 向けに作成された新しいライトウェイトの設定で、Web アプリケーションのデプロイメントに必要なサービスを提供する Java EE 技術のサブセットです。このプロファイルには、JBoss Transaction JTS もしくは XTS、Enterprise Java Bean 1.x もしくは 2.x の機能、JBoss Messaging、JCA、または JBoss IIOP は含まれません。

2.2.3. アプリケーションサーバー設定ファイルの違い

2.2.3.1. 一般

  • Enterprise Application Platform の RPM および ZIP ディストリビューションでは、JMX コンソール、Web コンソール、JMX Invoker、Admin Console、HTTP Invoker、およびプロファイルサービスの認証が有効になっています。デフォルトのユーザーやパスワードを用いた攻撃を防ぐため、デフォルトではユーザーアカウントはすべて無効となっています。
  • 次の通り、shutdown.sh が JNDI URL を許可するようになりました。
    shutdown.sh -s http://localhost:8080/invoker/JNDIFactory -S
    -s は動作を実行するサーバー名を定義し、-S はシャットダウン操作を指定します。
  • Enterprise Application Platform 4.x で JBoss Application Server のインスタンスを開始する際に -c オプションを省略すると、デフォルトで production 設定が開始されます。JBoss Enterprise Application Platform 5 では、-c を省略すると default 設定が使用されます。
  • bin/run.conf が 1303 メガバイトの Java ヒープサイズを使用するようになりました。このサイズはすべての設定に適応されます。
  • Document Type(ドキュメントタイプ)および Schema Declarations(スキーマ宣言)が更新されました。
  • Enterprise Application Platform 5 で提供される production サーバープロファイルは、ポート 8083 にアクセスできるクラスを制限します。リモートメソッド呼び出し (RMI:Remote Method Invocation) を使用する場合、このポートをクライアントが利用できるようにする必要があります。このオプションは、production/conf/jboss-service.xml で設定することができます。
    <!-- Should non-EJB .class files be downloadable -->
       <attribute name="DownloadServerClasses">false</attribute>
  • クラスターセーフな UUID ジェネレーターが server/production/deploy/uuid-key-generator.sar/META-INF/jboss-service.xml より使用されるようになりました。
  • server/production/deploy/hdscanner-jboss-beans.xml がデプロイメントの変更を再スキャンする遅延時間が、以前の 5 秒から 60 秒に延長されました。
    <!-- Frequency in milliseconds to rescan the URLs for changes-->
       <property name="scanPeriod">60000</property>

2.2.3.2. J2EE コネクタアーキテクチャー

  • *-ra.xml 内に指定されたプロパティを上書きするため、jboss-ra.xml が使用されるようになりました。
    jboss-ra.xml ファイルは、*-ra.xml ファイルと併せて、上書きしたいプロパティのリソースアダプターの META-INF ディレクトリにある必要があります。
    上書きしたい各プロパティの jboss-ra.xml ファイルの対応する <ra-config-property> を指定します。例は以下のとおりです。

    例2.1 リソースアダプター *-ra.xml ファイルからの代表的な引用

    <config-property>
      <config-property-name>StringRAR</config-property-name>
      <config-property-type>java.lang.String</config-property-type>
      <config-property-value>StringFromRARProperties</config-property-value>
    </config-property>
    

    例2.2 対応する jboss-ra.xml ファイルからの代表的な引用

    <ra-config-property>
      <ra-config-property-name>StringRAR</ra-config-property-name>
      <ra-config-property-type>java.lang.String</ra-config-property-type>
      <ra-config-property-value>XMLOVERRIDE</ra-config-property-value>
    </ra-config-property>
    
    実施例に関する全ソースは、この機能のテストケース https://anonsvn.jboss.org/repos/jbossas/trunk/testsuite/src/resources/jcaprops/xmloverride/META-INF/ で閲覧できます。
  • J2EE コネクタアーキテクチャー (JCA) アダプターの依存関係の定義に対してサポートが追加されました。
  • server/production/deploy/jca-jboss-beans.xml は JCA やデータベース接続のデバッグ監視を無効にします。
    <!-- Whether to track unclosed connections and close them -->
    <property name="debug">false</property>
    これは、アプリケーションサーバーのデバッグサポートを無効にするため、取得されたデータベースの接続元および接続リークは追跡できません。この属性の値に関係なく、管理データベース接続が終了されていなくても接続プールに返されます。

2.2.3.3. Web

  • JavaServer Pages をベースにしたページでは、DeleteWorkDirOnContextDestroy のデフォルト設定は、false です。これを true に設定すると、より速く簡単にページの再コンパイルを確認することができます。または JSP 設定を使用している場合は、再コンパイルが必要になります。
  • emptySessionPath="true" は、デフォルトでは cookie パス / を設定しなくなりました。代わりに、cookie パスは Context エレメント の <SessionCookie path="/" /> により設定されます。セッション cookie はデフォルトでコンテキストにスコープされます。
  • emptySessionPath により、セッションIDの再利用の有無が決定されなくなり、org.apache.catalina.connector.Request.SESSION_ID_CHECK システムプロパティによって処理されるようになりました。true に設定すると、Servlet コンテナーは、セッション ID が付いたセッションを作成する前に、特定のコンテキストにセッション ID がないことを確認します。-D スイッチを使用して、jboss-as/bin/run.conf ファイルのこのプロパティを設定できます。

2.2.3.4. クラスタリング

  • クラスター設定が新しい /deploy/cluster ディレクトリに移動されました。
    cluster
       |-- deploy-hasingleton-jboss-beans.xml
       |-- farm-deployment-jboss-beans.xml
       |-- ha-legacy-jboss-beans.xml
       |-- hajndi-jboss-beans.xml
       |-- hapartition-jboss-beans.xml
       |-- jboss-cache-manager.sar
       | `-- META-INF
       | |-- jboss-cache-configs.xml
       | `-- jboss-cache-manager-jboss-beans.xml
       |-- jbossweb-cluster.aop
       |-- jgroups-channelfactory.sar
       | `-- META-INF
       | |-- jgroups-channelfactory-jboss-beans.xml
       | `-- jgroups-channelfactory-stacks.xml
       `-- timestamps-jboss-beans.xml
  • SSO (Clustered Single Sign-On) に個別のキャッシュが使用されるようになりました。
  • UseJK やスナップショットモード、スナップショット周期をアプリケーション毎に設定できるようになりました。 UseJK のデフォルト値は jvmRoute が設定されているかによって異なります。
  • セッションレプリケーションのデフォルト設定が buddy レプリケーションから total レプリケーションに変更されました。
  • loopback がすべての JGroups ユーザーデータグラムプロトコルスタックに対してtrue に設定されるようになりました。
  • マルチキャストポートの設定に jboss.jgroups.udp.mcast_port プロパティが使用されるようになりました。run.sh または run.bat スクリプトへの -m オプションが jgroups.udp.mcast_port ではなく jboss.jgroups.udp.mcast_port を設定するようになりました。
    jgroups.udp.mcast_port は内部的に JGroups によってチェックされ、XML ベースの設定を上書きするために使用されます。 パラメーターが設定された場合、非共有トランスポートを持つ 2 つのチャンネルは異なるポートを使用することはできません。 jboss.jgroups.udp.mcast_port プロパティが、デフォルト UDP チャンネル設定のシステムプロパティの代わりとなります。

2.2.3.5. トランザクション

トランザクションマネージャの設定情報が conf/jboss-service.xml から deploy/transaction-service.xml に移動されました。

2.2.3.6. ロギング

  • デフォルトの conf/jboss-log4j.xml 設定に log/server.log のエントリのスレッド名が含まれるようになりました。
  • 新しい jboss.server.log.threshold システムプロパティを使用して log/server.log のしきい値を制御することができます。 デフォルト値は INFO です。
  • サーバーの再起動後に server.log が省略されずに追加されるようになりました。
  • 次の変更は server/production/conf/jboss-log4j.xml のみに適応されます。
    • コンソールロガーがデフォルトでコメントアウトされます。
    • 非同期ロガーがデフォルトで有効になります。
    • クラスター出力を保存する cluster.log ファイルが追加されました。

2.2.3.7. セキュリティ

セキュリティ関係の設定ファイルは deploy/security ディレクトリに格納されるようになりました。
security/
   |-- security-jboss-beans.xml
   `-- security-policies-jboss-beans.xml

2.2.3.8. Enterprise JavaBeans

  • Enterprise JavaBean の設定情報が deployers/ejb3.deployer/META-INF/ejb3-deployers-jboss-beans.xml に移動されました。
  • Java 永続 API の設定情報が deployers/ejb3.deployer/META-INF/jpa-deployers-jboss-beans.xml に移動されました。

2.3. 管理コンソール

初リリースの JBoss Enterprise Application Platform 管理コンソール (admin-console) は次の管理機能を提供します。
  • Enterprise Application Platform が実行されているシステムの設定情報。
  • サービスバインディングマネージャの設定情報。
  • 次を含むエンタープライズアプリケーションのデプロイ、アンデプロイ、更新。
    • Java EE エンタープライズアプリケーション (EAR)
    • Web アプリケーション (WAR)
    • リソースアダプター (RAR)
    • Enterprise JavaBean 2 および 3 (JARs)
  • 次のリソースに対する永続的な設定変更。
    • データソース
    • 接続ファクトリ
    • JMS キューおよびトピック (JBoss Messaging を基にする)
  • 制御操作:
    • スクリプトを実行し、アプリケーションサーバーの実行されているインスタンスに対してタスクを実行する。
    • アプリケーションの停止、起動、再起動。
    • リソースの統計を表示。
    • リソースのメトリック情報を表示。
JBoss Enterprise Application Platform が提供する新しい admin-console は JMX と Web コンソールを保持しています。admin-consoleproductionallwebdefault 設定をそのままサポートします。standard サーバープロファイルに対するテストも行われていますが、デフォルトでは標準的に含まれていません。standard プロファイルで admin-console を使用する場合は、サポートされているサーバープロファイルの一つから admin-console.war をコピーします。

注記

管理コンソールは、ディストリビューションが提供する minimal 設定での使用を目的としていません。これらの設定を基にしたカスタム設定にも管理コンソールを使用しないでください。
サーバーが開始されたら、admin-console を使用してアプリケーションサーバーの管理タスクを実行することができます。admin-console を使用するには、http://${hostname}:8080/admin-console に移動します。
Admin Consoleに関する詳細は、『Admin Console クイックスタートガイド』 を参照してください。

2.4. アプリケーション

JBoss Enterprise Application Platform 5 は、Java Enterprise Edition 5 (Java EE 5) Platform 仕様に完全対応しています。Java EE 5 は Java 言語のメタデータの関連を定義します。これにより、アプリケーションコードにアノテーションを付けることができ、可能な限り配備記述子の必要をなくします。デフォルト動作も定義されますが、必要な場合は変更することもできます。これは例外による設定と呼ばれます。
Enterprise Application Platform 4.x 上で実行されるポータブル Java EE アプリケーションは、変更せずに Enterprise Application Platform 5 へデプロイすることが可能です。他ベンダーのアプリケーションサーバーを JBoss Enterprise Application Platform 5 に移行する場合は、ランタイム固有のデプロイメント情報が必要になることがあります。
Enterprise Application Platform 5 ユーザーは、簡易化されたパッケージや Java EE 5 Platform 仕様で定義されているデプロイメントルールを活用することができます (エンタープライズアーカイブ (EAR) に application.xml ファイルを必要としないなど)。また、EAR のルートディレクトリにあるデフォルトのライブラリディレクトリ (lib) によって、JAR を EAR 内にパッケージされた全てのコンポーネントに対して使用できるようにします。application.xml ファイルが含まれている場合は、library-directory 要素を使用して lib ディレクトリの場所を指定することができます。
Enterprise Application Platform 5 には、JBoss マイクロコンテナーの後の新しいデプロイ可能ユニットである MCBeans archive も導入されました。通常、MCBeans アーカイブの接尾辞は .beans または .deployer になります。MCBeans アーカイブは、 POJO デプロイメントを META-INF/jboss-beans.xml 記述子と共に JAR ファイルにパッケージします。この形式は、 Enterprise Application Platform デプロイヤに共通しています。
全ファイルタイプのアプリケーション検証はデフォルトで有効になっています。次のように deployers/ear-deployer-jboss-beans.xml ファイル内で設定することができます。
<!-- uncomment to disable xml validation
   <property name="useValidation">false</property -->
<!-- in case xml validation is disabled, it's also better to turn off schema validation
   <property name="useSchemaValidation">false</property -->
Enterprise JavaBean 2.0 のアーカイブ検証は、Enterprise Application Platform 5 でも Enterprise Application Platform 4.x と同じです。ただし、検証を制御するプロパティが deploy/ejb-deployer.xml から deployers/ejb-deployer-jboss-beans.xml へ移動されました。
エンタープライズアーカイブにアプリケーションクライアントのみが含まれ、EJB へ参照する場合、jboss-client.xml デプロイメント記述子で ejb-ref または ejb-local-ref 定義に </ignore-dependency> 要素を追加する必要があります。これにより、参照される依存関係を解決せずにアーカイブをデプロイするよう、デプロイヤが指示されます。

2.4.1. クラスローティング

新しい ClassLoader は、通常の使用には影響しない 1 つの例外を除き、完全な後方互換性を提供します ( http://www.jboss.org/community/docs/DOC-12840 )。JBoss AS 4.x のクラスローティング設定はすべて新しい実装でも動作し、デフォルト設定のほとんどが前バージョンの動作を維持します。
新しい ClassLoader の設計や実装の多くは元の UnifiedClassLoader と同じですが、 次の改良が加えられています。
  • クラスローダーが JMX に依存しなくなったため、 すべての環境でスタンドアロンとして使用できるようになりました。
  • 独自のクラスローダーポリシーの実装がより簡単になりました。
  • 使用するクラスローダーが委譲するクラスローダーに対する制御が強化されました。
  • どのクラスを他のクラスローダーに表示するかといった制御が強化されました。
  • 階層レポジトリがドメインに変更になり、1 つのレベル以上に拡大できるようになりました。

注記

useJBossWebClassLoader="true" は、JBoss Enterprise Application Platform 5 では使用されません。Enterprise Application Platform 5 のすべての WAR クラスローダーは、JBoss ClassLoader のため、WarDeployer は、Web アプリケーションの詳細設定を処理しなくなりました。
WAR のクラスローティング設定を変更する方法は複数あります。
WarClassLoaderDeployer の削除
WarClassLoaderDeployer は WAR の定義されたクラスローディングルールを自動的に実装します。 各 WAR にはスコープされたクラスローティングドメインが割り当てされます。 他のアプリケーションや親 EAR はクラスを可視することはできず、可能な場合は WAR のクラスが最初に呼び出されます。 この動作を排除し、WAR クラスローダーが他のデプロイヤー同様に動作するようにするには、deployers/jbossweb.deploy/META-INF/war-deployers-jboss-beans.xmlWarClassLoaderDeployer をコメントアウトします。
WAR にクラスローディングルールを明示的に定義する
WAR に WEB-INF/jboss-classloading.xml と次の内容を追加することもできます。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<classloading xmlns="urn:jboss:classloading:1.0"
   name="mywar.war"
   domain="DefaultDomain"
   export-all="NON_EMPTY"
   import-all="true">
</classloading>
これは、WAR のクラスローダーの構築を定義します。 この例では、WAR のクラスローダーは、独自のドメインを定義しない他すべてのアプリケーションと共有する DefaultDomain に置かれています。 import-all が有効になっているため、クラスローダーは別のアプリケーションによってエクスポートされる他のクラスをすべて確認します。 export-all が設定され、アプリケーションのすべてのクラスを別のクラスに公開します。

2.4.2. EAR スコーピング

デプロイメント間におけるクラス分離の動作を制御するには、次のように deployers/ear-deployer-jboss-beans.xmlisolated プロパティを用います。
<!-- A flag indicating if ear deployments should have their own scoped
   class loader to isolate theirclasses from other deployments. -->
   <property name="isolated">false</property>

第3章 RPM を使った JBoss Enterprise Application Platform 4.3 から バージョン 5.1 へのアップグレード

JBoss Enterprise Application Platform 5 はメジャーリリースで、JBoss Enterprise Application Platform 4.3 からの主な変更が含まれています。
JBoss Enterprise Application Platform 5.1.1 以降のリリースは、JBoss Enterprise Application Platform 4.3 からの RPM アップグレードパスは利用できなくなっています。
JBoss Enterprise Application Platform 4.3 をお使いのお客様で JBoss Enterprise Application Platform 5 にアップグレードされたい場合は、本番システムをバックアップし、「インストールの手順」 に記載のインストールオプションを使い、当プラットフォームのインストールを進めてください。

第4章 JBoss Enterprise Application Platform のアップグレード前のテストに関するガイドライン

JBoss Enterprise Application Platform 5.1.2 は、JBoss Enterprise Application Platform 5.1 のマイナーリリースとなっています。
RPM を使って当プラットフォームをインストールされているお客様は、バージョン 5.1.x から最新版へのアップグレードも可能です。

重要

これは、プラットフォームのアップグレードでアシスタンス移行ではありません。
このプラットフォームソフトウェアは、最新版に更新されますが、設定ファイルを更新し、お使いのアプリケーションとの互換性を確認する必要があります。
RPM を使った JBoss Enterprise Application Platform 5.1.x から最新版 5.1.x へのアップグレード に従い、本番システムへ適用する前に全プロセスをテスト、検証してください。

RPM を使った JBoss Enterprise Application Platform 5.1.x から最新版 5.1.x へのアップグレード

このタスクの包括的なガイドラインに従い、非本番システムのアップグレード前のテストを実施します。プラットフォームのアップグレードにおけるベストプラクティスとして、本番システムをアップグレードする前にこのタスクを完了してください。
タスクのガイドラインを終え、収集した結果について満足した場合は、アップグレードのコマンドや、その他のオペレーティングシステムの前提条件が記載されている 8章Red Hat Network から RPM インストール を参照してください。

前提条件

  • JBoss Enterprise Application Platform データと設定をバックアップし、既知の状態にシステムをリストアできる状態であると確認済みであること
  1. JBoss インスタンスをすべて停止します。
  2. 5.1 のインストール設定を最新版にアップグレードします。
  3. アップグレードプロセスでシステムにインストールされたすべての .rpmnew ファイルの場所を特定し確認します。
    find $JBOSS_HOME -name *.rpmnew -ls
    これらの変更がご利用中のインフラストラクチャーやアプリケーションに与える影響を特定します。
    新規ファイルの過去バージョン同士を比較し、本番システムをアップグレードする前にファイルへ必要な変更を加えます。
    RPM アップグレード中に、RPM は新しいバージョンの設定ファイルをインストールします。これらの新しいバージョンは、 .rpmnew の拡張子を付けて保存されるため、既存の設定データは保護されます。アップグレード終了後、これらのファイルを探して既存の設定ファイルと比較し、必要な変更を加えます。
  4. JBoss インスタンスをすべて開始します。
  5. 体系的に全アプリケーションをテストし、元の仕様に従い全アプリケーションが機能するか確認します。
  6. テスト結果に満足した場合は、本番システムへのアップグレードを行います。

第5章 新規インストール

5.1. 前提条件

JBoss Enterprise Application Platform 5 バイナリには、約 500MB のディスク領域が必要です。当プラットフォーム の主要要件は RAM ですが、 64 ビットデベロッパーワークステーションにてJBoss Developer Studio を使い実稼働サーバープロファイルを快適に実行するには4GB 以上が必要です。32 ビット JVM は、64 ビット JVM より少ないリソースを使用しますが、ヒープは大きくありません。2 GB およびスワップ領域を持つサーバーを使用して、テストと開発を行います。
JBoss Enterprise Application Platform には、Java JDK1.6 が必要です。

5.1.1. ハードウェア、オペレーティングシステム、JVM 要件

ハードウェア要件

JBoss Enterprise Application Platformのインストール設定ですべてのサンプルを正しく実行可能にするための最低限必要なハードウェア要件を次の表で詳細に示しています。

表5.1 最小ハードウェア要件

コンポーネント 要件
CPU 簡単なアプリケーションの場合、Intel Pentium 1 GHz 以上
ハードディスク容量 1.5 GB
システム RAM 1.5 GB
対応オペレーティングシステム

JBoss Enterprise Application Platform 5 は 認定済み JVM を使用するすべてのオペレーティングシステムでサポートされます。また、Native コンポーネントは対応オペレーティングシステムでのみサポートされています。認定済み JVM および対応オペレーティングシステムについては JBoss Support Policy をご覧ください。: http://www.jboss.com/products/platforms/application/supportedconfigurations/

5.1.2. Java 環境の設定

Enterprise Application Platform 5 には、Java 6 JDK または JRE が必要です。JDK 1.6 のインストール手順については 付録C Red Hat Enterprise Linux への Java Development Kit のインストール を参照してください。

第6章 インストールのオプション

6.1. Web サービススタック

本リリースにより、Web サービススタックでは 2 つのオプションが利用できます。
JBoss Web Services Native
JBoss Web Services Native は、Web サービス規格の Java EE 5 に準拠する JBoss 実装です。これは、 JBoss Enterprise Application Platform 5.1 以前のバージョンに向けた唯一の Web サービススタックであり、JBoss Enterprise Application Platform 5 ではデフォルトの Web サービススタックです。
JBoss Web Services CXF
JBoss Web Services CXF では、Apache CXF で使用できる大部分の機能を提供します (WS-Security、WS-Policy、WS-Addressing、WS-ReliableMessaging、basic WS-Trust、MTOMなど)。加えて、エンドポイントメトリック、レコードマネジメント、エンドポイントアドレスの書き換えといった一般的な JBoss Web サービススタック機能があります。JBoss Enterprise Application Platform 5 は、オプションの Web サービススタックとして JBoss Web Services CXF スタックを導入しています。
インストール中に使用する Web サービススタックを選択します。後日、Web サービススタックを変更するには、Platform を再インストールします。

6.2. PicketLink Federation

本リリースには、対応製品として PicketLink Federation が含まれています。
PicketLink Federation は SAML 2.0、WS-Trust 1.3、XACML 2.0 (JBossXACML 使用) に対応しており、当 Platform にて Identity Federation および Single Sign-on が可能になっています。
PicketLink のインストール手順についてはインストールの項を参照してください。

6.3. インストールの手順

インストールには 3 つの方法があります。
ZIP ダウンロード
JBoss 技術に慣れている場合、またはテストもしくは開発向けに軽量な方法を探している場合は、ZIP インストール手順が最も簡単で速い方法です。この方法では、インストール後の設定が必要です。ZIP インストールの方法については 7章Red Hat Customer Portal からの ZIP インストール を参照してください。
RPM インストール
RPM インストールは、Red Hat Enterprise Linux システムの実稼働デプロイメントに適しています。RPM インストールでは、RPM の利点を活用して、更新、システム管理、管理ツールとの統合を行います。この方法では、インストール後の設定が必要です。RPM インストールの方法については 8章Red Hat Network から RPM インストール を参照してください。
グラフィカルインストーラー
グラフィカルインストーラーは、インストールおよび設定プロセスを簡略化します。基本ファイルのインストールに加えて、グラフィカルインストーラーは、オプションコンポーネントの自動インストール、すぐに使える基本的なセキュリティ設定を提供します。グラフィカルインストーラーの手順については 9章グラフィカルインストーラ­ーを使用したインストール を参照してください。

第7章 Red Hat Customer Portal からの ZIP インストール

手順7.1 ZIP ファイルを使用したインストール

この手順に従って、ZIP ファイルを使用して JBoss Enterprise Application Platform をインストールします。
  1. ソフトウェアのダウンロード

    ファイルのダウンロードの手順については 付録B Red Hat カスタマーポータル を参照してください。
    Application Platform <release> Binary のダウンロードを選択します。Platform に WS CXF を Web サービススタックとして使用したい場合は、jboss-ep-ws-cxf-<release>-installer.zip ファイルをダウンロードします。
  2. jboss-eap-<release>.zip を解凍し、アーカイブの内容を選択した場所に展開します。
    結果

    これにより、jboss-eap-<release> ディレクトリが作成され、Web Services スタックとして JBoss WS Native を、またメッセージプロバイダーとして JBoss Messaging を使用して JBoss Enterprise Application Platform がインストールされます。

  3. オプション : JBoss WS CXF を Web サービススタックとして使用

    このタスクを実行するには、Apache Ant がマシンにインストール、設定されている必要があります。
    1. jboss-ep-ws-cxf-<release>.GA-installer.zip を展開し、jbossws-cxf-installer を Enterprise Platform の jboss-as ディレクトリに移動します。
    2. コマンドラインで jboss-as/jbossws-cxf-installer ディレクトリに移動し、ant のコマンドを実行します。
      結果

      インストーラースクリプトが、WS CXF を WS Native と置き換えます。

  4. オプション:PicketLink Federation のインストール

    1. PicketLink Federation をインストールするには、$JBOSS_HOME/picketlink/picketlink-federation/picketlink-core-<VERSION>.jar ファイルを $JBOSS_HOME/common/lib へコピーします。
    2. ご希望の PicketLink Web アプリケーションをサーバーにデプロイしてください (任意)。これは、Web アプリケーションのディレクトリを$JBOSS_HOME/jboss-as/server/PROFILE/deploy/ へコピーすることで行います。コピーの方法は、アプリケーションのディレクトリをお使いの WEBAPP にして、以下のコマンドを実行します(idp.war, pdp.war, or picketlink-sts.war)。
      cp -r $JBOSS_HOME/picketlink/picketlink-federation-webapps/WEBAPP/
  5. オプション : Native Components (ネイティブコンポーネント) のインストール

    ネイティブコンポーネントのインストール手順については 10章ネーティブコンポーネントのインストール を参照してください。
  6. インストール後の設定

    インストール後の設定手順については 11章インストール後の設定 を参照してください。

7.1. HornetQ

HornetQ は、JBoss Messaging 以外のJMSプロバイダーとして含まれています。HornetQ 機能の詳細情報については、本リリースの『HornetQ ユーザーガイド』を参照してください。

手順7.2 HornetQのインストール

このタスクを実行するには、Apache Ant がマシンにインストール、設定されている必要があります。インストールの方法は付録E Apache Antのインストールを参照してください。
access.redhat.comの正しいエンタイトルメントがないとHornetQ のダウンロードおよびインストールはできません。
  1. カスタマーサポートポータルから HornetQ のZIP (jboss-eap-hornetq-release-installer.zip) をダウンロードします。
  2. jboss-eap-hornetq-release-installer.zip から Enterprise Application Platform インストレーション (このアーカイブには、全 jboss-eap-5.1 ディレクトリ構造が含まれているため、展開したディレクトリをご自身の jboss-eap-version ディレクトリとマージしてください) にファイルを展開します。
  3. $JBOSS_HOME/jboss-as/extras/hornetq に移動します。
  4. switch.sh が実行可能に設定されているか確認します。
  5. コマンドラインから HornetQ の切り替えスクリプトを実行します。
    [hornetq]$ ./switch.sh

第8章 Red Hat Network から RPM インストール

8.1. Red Hat Network

Red Hat Network (http://rhn.redhat.com) は、Red Hat Enterprise Linux 向けの完全なシステム管理プラットフォームであり、Red Hat Enterprise Linux をご使用のお客様は、更新や管理、プロビジョニング機能の利用が可能です。Red Hat Network は RPM形式でソフトウェアをサブスクライブする際の主要な配信メカニズムとなっています。
前提条件

Red Hat Network からインストールを実行するには、JBoss Enterprise Application Platform 用の有効なエンタイトルメントがある Red Hat Network アカウントが必要です。

8.2. Red Hat Enterprise Linux 4 へのインストール

手順8.1 Red Hat Enterprise Linux 4 へのインストール

この手順で、Red Hat Enterprise Linux 4 マシンへ JBoss Enterprise Application Platform 5 の最新版をインストールしていきます。
  1. Red Hat Network の正しいチャンネルにシステムのサブスクリプションを登録

    システムのサブスクリプションをチャンネルに登録する手順は、Red Hat Knowledgebase の "How do I subscribe a system to a sub-channel or a child channel using Red Hat Network (RHN)?" を参照してください。

    Red Hat Enterprise Linux 4 チャンネルの名前

    32-bit ES
    jbappplatform-5-i386-es-4-rpm
    rhel-i386-es-4-extras
    32-bit AS
    jbappplatform-5-i386-as-4-rpm
    rhel-i386-as-4-extras
    64-bit ES
    jbappplatform-5-x86_64-es-4-rpm
    rhel-x86_64-es-4-extras
    64-bit AS
    jbappplatform-5-x86_64-as-4-rpm
    rhel-x86_64-as-4-extras
  2. JBoss Enterprise Application Platform のインストール

    以下のコマンドを実行すると、jbossas-messagingあるいはjbossas-hornetqのいずれかとMESSAGING_CHOICE を置き換え、jbossas-ws-native あるいはjbossas-ws-cxfのいずれかとWS_CHOICEを置き換えます。
    up2date MESSAGING_CHOICE WS_CHOICE jbossas
    up2date jboss-seam2 resteasy rh-eap-docs
  3. オプション : PicketLink のインストール

    このコマンドを実行して、PicketLink をインストールします。
    up2date picketlink-federation
    picketlink-federation-webapp-idppicketlink-federation-webapp-pdppicketlink-federation-webapp-sts といった、別の picketlink パッケージをインストールしてください。これらのインストールは任意となっています。
  4. オプション : Native Components (ネイティブコンポーネント) のインストール

    ネイティブコンポーネントのインストール手順については 10章ネーティブコンポーネントのインストール を参照してください。
  5. インストール後の設定

    インストール後の設定手順については 11章インストール後の設定 を参照してください。

8.3. Red Hat Enterprise Linux 5 へのインストール

手順8.2 Red Hat Enterprise Linux 5 へのインストール

この手順にて、Red Hat Enterprise Linux 5 マシンへ JBoss Enterprise Application Platform 5 の最新版をインストールしていきます。
  1. Red Hat Network の正しいチャンネルにシステムのサブスクリプションを登録

    システムのサブスクリプションをチャンネルに登録する手順は、Red Hat Knowledgebase の "How do I subscribe a system to a sub-channel or a child channel using Red Hat Network (RHN)?" を参照してください。

    Red Hat Enterprise Linux 5 チャンネルの名前

    32-bit
    jbappplatform-5-i386-server-5-rpm
    rhel-i386-server-supplementary-5
    64-bit
    jbappplatform-5-x86_64-server-5-rpm
    rhel-x86_64-server-supplementary-5
  2. JBoss Enterprise Application Platform のインストール

    利用可能なオプション:
    • CURRENT_REPO: 32-bitにはrhel-i386-server-5を、 64-btにはrhel-x86_64-server-5を使います。
    • MESSAGING_CHOICE: jbossas-messaging あるいは jbossas-hornetq
    • WS_CHOICE: jbossas-ws-native あるいは jbossas-ws-cxf
    CURRENT_REPOMESSAGING_CHOICEWS_CHOICEに希望の値を入れ、これらのコマンドを実行します。
    yum remove classpathx-jaf
    yum install MESSAGING_CHOICE WS_CHOICE jbossas
    yum install jboss-seam2 resteasy rh-eap-docs
  3. オプション : PicketLink のインストール

    このコマンドを実行して、PicketLink をインストールします。
    yum install picketlink-federation
    picketlink-federation-webapp-idppicketlink-federation-webapp-pdppicketlink-federation-webapp-sts といった、別の picketlink パッケージをインストールしてください。これらのインストールは任意となっています。
  4. オプション : Native Components (ネイティブコンポーネント) のインストール

    ネイティブコンポーネントのインストール手順については 10章ネーティブコンポーネントのインストール を参照してください。
  5. インストール後の設定

    インストール後の設定手順については 11章インストール後の設定 を参照してください。

8.4. Red Hat Enterprise Linux 6 へのインストール

この手順でRed Hat Enterprise Linux 6 マシンへ JBoss Enterprise Application Platform 5 の最新版をインストールしていきます。

手順8.3 Red Hat Enterprise Linux 6 へのインストール

この手順で、Red Hat Enterprise Linux 6 マシンへ JBoss Enterprise Application Platform 5 の最新版をインストールしていきます。
  1. Red Hat Network の正しいチャンネルにシステムのサブスクリプションを登録

    システムのサブスクリプションをチャンネルに登録する手順は、Red Hat Knowledgebase の "How do I subscribe a system to a sub-channel or a child channel using Red Hat Network (RHN)?" を参照してください。

    Red Hat Enterprise Linux 6 チャンネルの名前

    32-bit
    jbappplatform-5-i386-server-6-rpm
    rhel-i386-server-supplementary-6
    64-bit
    jbappplatform-5-x86_64-server-6-rpm
    rhel-x86_64-server-supplementary-6
  2. JBoss Enterprise Application Platform のインストール

    利用可能なオプション:
    • CURRENT_REPO: 32-bitにはrhel-i386-server-6を、 64-btにはrhel-x86_64-server-6を使います。
    • MESSAGING_CHOICE: jbossas-messaging あるいは jbossas-hornetq
    • WS_CHOICE: jbossas-ws-native あるいは jbossas-ws-cxf
    CURRENT_REPOMESSAGING_CHOICEWS_CHOICEに希望の値を入れ、これらのコマンドを実行します。
    yum remove classpathx-jaf
    yum install MESSAGING_CHOICE WS_CHOICE jbossas
    yum install jboss-seam2 resteasy rh-eap-docs
  3. オプション : PicketLink のインストール

    このコマンドを実行して、PicketLink をインストールします。
    yum install picketlink-federation
    picketlink-federation-webapp-idppicketlink-federation-webapp-pdppicketlink-federation-webapp-sts といった、別の picketlink パッケージをインストールしてください。これらのインストールは任意となっています。
  4. オプション : Native Components (ネイティブコンポーネント) のインストール

    ネイティブコンポーネントのインストール手順については 10章ネーティブコンポーネントのインストール を参照してください。
  5. インストール後の設定

    インストール後の設定手順については 11章インストール後の設定 を参照してください。

第9章 グラフィカルインストーラ­ーを使用したインストール

タスク:Red Hat Enterprise Linux あるいは Microsoft Windows にてグラフィックインストーラーを使用し当 Platform をインストール

グラフィカルインストーラーを使用して当 Platform をインストールし、このタスクを完了してください。

前提条件

  1. ソフトウェアのダウンロード

    ファイルのダウンロードの手順については 付録B Red Hat カスタマーポータル を参照してください。
    グラフィカルインストーラーを使用して JBoss Enterprise Application Platform をインストールするには、Application Platform <release> Binary Installer ダウンロードを選択してください。
  2. インストーラーの実行

    ダウンロードしたインストーラー JAR があるディレクトリで次のコマンドを実行します。
    java -jar jboss-eap-installer-<release>.jar
    
    これは、Linux システムでは root で実行し、Windows では管理者権限のあるユーザーでコマンドプロンプトを実行します。
  3. 言語

    インストール手順で使用する言語を選択します。
  4. ライセンス契約

    ライセンス契約をよく読んでください。インストールを進めるには契約規定への同意が必要です。同意する場合は、「I accept the terms of this license agreement」のオプションを選択します。
  5. インストールパス

    JBoss Enterprise Application Platform の対象ディレクトリを選択します。完全パスを入力するか、対象のディレクトリを参照します。入力したディレクトリが存在しない場合は、インストーラーは指定パスに対象のディレクトリを作成します。すでにディレクトリが存在する場合は、インストーラーはディレクトリの内容を上書きします。いずれの場合も、インストーラーは実行したアクションの確認を促します。
    Linux のデフォルトのインストールパスは /usr/local/EnterprisePlatform-[version] です。
    Windows Server のデフォルトのインストールパスは C:\Program Files\EnterprisePlatform-[version] です。
  6. Web Services

    インストールしたい Web サービススタックを選択します。WSNative および WSCXF のどちらかを選択します。選択できるのはスタック1 つだけです。インストール後に Web サービススタックを変更すると、再インストールが必要です。
    別の方法については 6章インストールのオプション を参照してください。
  7. パックの選択

    本リリースには Federation Tech Preview というオプションコンポーネントが 1 つあります。
    PicketLink のインストール手順
    1. eap-core をクリックします。
    2. eap-core の左側の矢印をクリックし、オプションを展開します。
    3. picketlink-federation のチェックボックスをクリックします。
  8. JMX Security

    インストーラーは、有効なユーザーと新しい JAAS セキュリティドメインを作成します。
    オプション : このセキュリティドメインを使用したセキュアコンソールと Invoker
    1. 新しい JAAS セキュリティドメインで管理者ユーザーにパスワードを提供します。
    2. オプション : JAAS セキュリティドメイン管理ユーザーのユーザー名を変更します。
    3. オプション : JAAS セキュリティドメインの名前を変更します。
    4. オプション : 新しい JAAS セキュリティドメインを使用して JMX および Web コンソールならびに http および jmx invokers のセキュリティーを確保します。デフォルトでは、すべてのコンソールと Invoker のセキュリティを確保します。
    結果

    JAAS セキュリティドメインは、Admin Consoleと Tomcat Console のセキュリティを確保するために作成、使用されます。JAAS セキュリティドメインを使用して、この手順で指定した全コンソール、invoker を保護することもできます。

  9. リリースノート

    最新のリリースノートは http://docs.redhat.com でご覧いただけます。
  10. 選択項目の確定

    インストールの選択項目を確認して、次へ をクリックし、ディスクへのファイルの書き込みを開始します。
  11. ショートカットの設定

    この画面でデスクトップとスタートメニューのショートカットを作成します。(Windows を使用の場合は) 管理者、または (Linux を使用の場合は) ルートユーザーとしてインストーラーを実行している場合は、全ユーザー向けにデスクトップとスタートメニューのショートカットを作成することもできます。そうでない場合は、現在ログインしているユーザーに対してのみショートカットを作成できます。
  12. オプション : Native Components (ネイティブコンポーネント) のインストール

    ネイティブコンポーネントのインストール手順については 10章ネーティブコンポーネントのインストール を参照してください。
  13. インストール後の設定

    インストール後の設定手順については 11章インストール後の設定 を参照してください。

第10章 ネーティブコンポーネントのインストール

ネーティブコンポーネントパッケージ

ネーティブコンポーネントパッケージは、JBoss Enterprise Application Platform 向けのオプションコンポーネントです。これには、OpenSSL、JBoss Native、mod_jk、mod_cluster、Solaris のNSAPI および Windows の ISAPI、Red Hat Enterprise Linuxの HornetQ LibAIO Nativeなど、Web サーバー向けのネイティブオペレーティングシステムのコンポーネントとコネクタが含まれています。

JBoss Native をインストールすることで、サーバーにてネイティブのオペレーティングシステムコードを利用できるようになりタスクの最適化が行われるため、サーバーのパフォーマンスが向上します。
Web サーバーコネクタ設定の詳細情報については、『HTTP コネクターロードバランシングガイド』 を参照してください。

ネーティブコンポーネントマニフェスト

  • JBoss Native は、Apache Portable Runtime (APR)、OpenSSL、Tomcat Native (TC-native) で構成されています。
    • Apache Portable Runtime (APR) で、拡張性や性能の強化、ネーティブサーバー技術との統合の改善を図ります。APR は、Apache HTTP Server 2.x の中核にある非常にポータブルなライブラリです。これにより、高度な IO 機能 (例 : sendfile、epoll、OpenSSL)、オペレーティングシステムレベルの機能性 (例 : 乱数生成やシステムの状態)、ネイティブプロセス処理 (共有メモリ、NT パイプ、Unix ソケット) を活用できるようになります。
    • OpenSSL は、SSL (Secure Sockets Layer : セキュアソケットレイヤ) および TLS (Transport Layer Security : トランスポート層セキュリティ) プロトコルを実装しており、基本の暗号化ライブラリが含まれます。
    • Tomcat Native (TC-Native) は、Tomcat のコア機能の大部分を Java ではなくネイティブモードで提供する Java Native Interface (JNI) です。これにより、全体的なサーバー速度が向上します。
  • mod_jk は、Tomcat JSP コンテナ­ーと Apache Web サーバーを接続し、ロードバランシングを実現します。
  • mod_cluster は、httpd ベースのロードバランサーです。mod_jk とは対照的に、mod_cluster は、プロキシサーバーとワーカノードの間にフィードバックループを作り、ロードバランシングクラスター内で負荷分散とルーティングのインテリジェント化が可能になります。
  • ISAPI は、Microsoft IIS Web サーバーのコネクターです。
  • HornetQ LibAIO を使いHornetQ とLinux LibAIOのブリッジを行います。設定後はHornetQの高性能なジャーナルにて利用されます。

10.1. Red Hat Enterprise Linux 特有の注意事項

Red Hat Enterprise Linux では、ベースのオペレーティングシステムにネイティブコンポーネントがいくつか搭載されています。OpenSSL や APR (Apache Portable Runtime : アパッチポータブルランタイム) などです。Apache Portable Runtime は apr および apr-utils のパッケージで提供されます。
aprapr-utils のパッケージをサーバーを起動すると、次のようなメッセージがログに表示されます。
WARN [AprLifecycleListener] The Apache Tomcat Native library which allows optimal performance
in production environments was not found on the java.library.path:
/home/eapuser/jboss-eap-5.1/native/lib.

10.2. Solaris 特有の注意事項

jboss-ep-native の 32-bitバージョンと 64-bit バージョンの両方を同じマシンにインストールできます。32-bitバージョンのライブラリは lib のディレクトリ、64-bit バージョンのライブラリは lib64 のディレクトリにそれぞれ分かれており、使用する JVM バージョンに応じて自動的にロードされます。
jboss-ep-native の 32-bitバージョンと 64-bit バージョンの両方をインストールするには、unzip -qo を実行します。-o のオプションにより、インストール中にもう一方のバージョンと置き換わらないようにします。

10.3. ネイティブコンポーネントのインストール

以下にて、JBoss Enterprise Application Platform へmod_cluster あるいは mod_jk load-balancing モジュールをインストールする手順を説明しています。

手順10.1 RPMからネイティブコンポーネントのインストール

  1. JBOSS EAP5 RHN チャンネルにサブスクライブします。

    1. Web ブラウザーで http://access.redhat.com を開き、ご自身の認証情報を使ってログインします。
    2. 全システムのリストを参照し、Enterprise Platform をインストールしたシステムを探します。クリックし、そのシステムのサブスクリプションを表示します。
    3. Red Hat Enterprise Linuxのご利用中のバージョンに該当するJBoss Application Platform あるいは JBoss EWP チャンネルを追加します。
  2. jboss-eap5-native パッケージのインストール

    root ユーザーでアプリケーションサーバーのホストシステムにログインしてください。
    その後、yum install jboss-eap5-native コマンドを実行します。
  3. mod_cluster-jbossas パッケージのインストール

    root ユーザーでアプリケーションサーバーのホストシステムにログインしてください。
    yum install mod_cluster-jbossas コマンドを実行します。
  4. オプション: mod_jk-ap20 パッケージのインストール

    mod_cluster ではなく mod_jk を使う必要がある場合は、この手順に従います。
    root ユーザーでアプリケーションサーバーのホストシステムにログインしてください。
    yum install mod_jk-ap20 コマンドを実行します。

手順10.2 ZIP アーカイブからネイティブコンポーネントをインストール

この手順で、JBoss Enterprise Application Platform 向けネイティブコンポーネントをインストールします。
前提条件

この手順を実行する前に、ZIP、RPM、またはグラフィカルインストーラーを使用して JBoss Enterprise Application Platform をインストールします。詳細は 「インストールの手順」 を参照してください。

  1. ソフトウェアのダウンロード

    ファイルのダウンロードの手順については 付録B Red Hat カスタマーポータル を参照してください。
    ネイティブコンポーネントをインストールするには、ご使用のオペレーティングシステムに対応するネイティブコンポーネントのダウンロード、およびご使用の Java Virtual Machine (Java 仮想マシン) のアーキテクチャーを選択します。
  2. コンポーネントの解凍

    Zip ファイルから native ディレクトリを jboss-eap-5.x ディレクトリに展開します。これにより、ネイティブディレクトリは jboss-as ディレクトリと同じディレクトリレベルに置かれます。
    結果

    ネイティブコンポーネントがインストールされました。

  3. インストールの確認

    サーバーの始動中に、サーバーは Native ライブラリの存在を報告します。
    12:12:29,826 INFO [ServerInfo] VM arguments: -Dprogram.name=run.sh -Xms1303m -Xmx1303m
             -XX:MaxPermSize=256m -Dorg.jboss.resolver.warning=true -Dsun.rmi.dgc.client.gcInterval=3600000
             -Dsun.rmi.dgc.server.gcInterval=3600000 -Dsun.lang.ClassLoader.allowArraySyntax=true
             -Djava.protocol.handler.pkgs=org.jboss.handlers.stub -Djava.net.preferIPv4Stack=true
             -Djava.library.path=/home/eapuser/jboss-eap-5.1/native/lib64
             -Djava.endorsed.dirs=/home/eapuser/jboss-eap-5.1/jboss-as/lib/endorsed
    
    -Djava.library.path=/home/eapuser/jboss-eap-5.1/native/lib64 のオプションは、サーバーが Native ライブラリを検出し、ロードしていることを示します。

第11章 インストール後の設定

11.1. インストール後のセキュリティ設定

ZIP アーカイブからインストールする場合、管理サービスを含め大部分の JBoss サービスにアクセスするには認証が必要です。コンソールは JAAS セキュリティドメイン「mx-console」により保護されています。インストール時には、このセキュリティドメインにユーザーアカウントはありません。これは、デフォルトのユーザー名/パスワードをベースにした攻撃の可能性を排除するためのものです。コンソールにアクセスするためのユーザーアカウントの作成については 手順11.1「jmx コンソール、管理コンソール、http invoker ユーザーアカウントの作成」 を参照してください。
認証を 無効にする (開発作業には有益ですが、実稼働には推奨されません) ためには、付録A 認証の無効化 を参照してください。
グラフィカルインストーラーを使用してインストールする場合、JAAS セキュリティドメインとユーザーアカウントはインストールプロセスの一部として作成されます。インストール中に JAAS セキュリティドメインの名前を変更しても、ユーザーは同じ場所に保存されます。ユーザーアカウントの編集、または新規作成については 手順11.1「jmx コンソール、管理コンソール、http invoker ユーザーアカウントの作成」 の手順に従ってください。

11.1.1. セキュリティ設定 : JMX コンソール、管理コンソール、Http Invoker

手順11.1 jmx コンソール、管理コンソール、http invoker ユーザーアカウントの作成

この手順では、管理コンソール、jmx コンソール、http invoker へのアクセス権限を持つユーザーを作成します。
  1. デフォルトの JAAS セキュリティドメインでのユーザーの作成

    1. $JBOSS_HOME/server/$PROFILE/conf/props/jmx-console-users.properties ファイルを編集します。
    2. username = password のペアを作成します。

      重要

      コメントされた admin=admin のユーザー名とパスワードのペアは、ユーザー名/パスワードの定義の構文の例です。これをユーザーアカウントには使用しないでください。
  2. ユーザーに権限を付与

    1. $JBOSS_HOME/server/$PROFILE/conf/props/jmx-console-roles.properties ファイルを編集します。
    2. 以下のようにユーザーのエントリを作成します。
      username=JBossAdmin,HttpInvoker
      JBossAdmin
      ユーザーに JMX コンソールおよび管理コンソールへのアクセス権限を付与します。
      HttpInvoker
      ユーザーに httpinvoker へのアクセス権限を付与します。

重要

JMX Console、Admin Console、Web Consoleに適用される認証システムでは、総当たりパスワード攻撃は阻止できません。実稼働環境では、ファイヤーウォールあるいは総当たり攻撃軽減対策が含まれているリバースプロキシでJBoss サーバーを保護するよう推奨されます。

11.1.2. HTTPInvokerのセキュリティ強化

HTTP Invokerは、EJBとJNDIネーミングサービスにHTTPおよび Remote Method Invocation (RMI) を提供するサービスです。本サービスのセキュリティを確保し不正アクセスから保護します。

手順11.2 HTTP Invokerのセキュリティ確保

  1. セキュリティ制約の定義

    (ご利用中のサーバープロファイルに従い)、 server/$PROFILE/deploy/http-invoker.sar/invoker.war/WEB-INF/web.xml あるいは server/$PROFILE/deploy/httpha-invoker.sar/invoker.war/WEB-INF/web.xml ファイルでセキュリティレルム内のJNDIFactory、EJBInvokerServlet、JMXInvokerServlet を定義する必要あります。つまり、 security-constraint要素は以下のようになる必要があります。
    <security-constraint>
       <web-resource-collection>
          <web-resource-name>HttpInvokers</web-resource-name>
          <description>An example security config that only allows users with the role HttpInvoker to access the HTTP invoker servlets
          </description>
          <url-pattern>/restricted/*</url-pattern>
          <url-pattern>/JNDIFactory/*</url-pattern>
          <url-pattern>/EJBInvokerServlet/*</url-pattern>
          <url-pattern>/JMXInvokerServlet/*</url-pattern>
          <http-method>GET</http-method>
          <http-method>POST</http-method>
       </web-resource-collection>
       <auth-constraint>
          <role-name>HttpInvoker</role-name>
       </auth-constraint>
    </security-constraint>
  2. 関連のセキュリティドメインを定義

    jboss-web.xml の内容を以下と置き換えてください。
    <jboss-web>
       <security-domain>jmx-console</security-domain>
    </jboss-web>
  3. localhost にjmx-invoker をバインド

    注記

    セキュリティ関連の面で、localhost にjmx-invoker をバインドするよう強く推奨されます。ただし、バインドすることでリモート利用ができなくなります。
    以下のコードスニペットのように RMI/JRMP 呼び出しのServerAddressが localhostとなるよう、JBOSS_DIST/jboss-as/server/PROFILE/deploy/legacy-invokers-service.xml を編集します。
    <-- RMI/JRMP invoker -->
    <mbean code="org.jboss.invocation.jrmp.server.JRMPInvoker"
          name="jboss:service=invoker,type=jrmp">
       <attribute name="RMIObjectPort">4444</attribute>
       <attribute name="ServerAddress">localhost</attribute>
    ....
  4. server/$PROFILE/deploy/jmx-invoker-service.xmlserver 部分に以下の行を追加します。
    <-- A pooled invoker bound to localhost -->
    <mbean code="org.jboss.invocation.pooled.server.PooledInvoker"
             name="jboss:service=invoker,type=pooled,host=localhost">
       <attribute name="NumAcceptThreads">1</attribute>
       <attribute name="MaxPoolSize">300</attribute>
       <attribute name="ClientMaxPoolSize">300</attribute>
       <attribute name="SocketTimeout">60000</attribute>
       <attribute name="ServerBindAddress">localhost</attribute>
       <attribute name="ServerBindPort">4443</attribute>
       <attribute name="ClientConnectAddress">localhost</attribute>
       <attribute name="ClientConnectPort">0</attribute>
       <attribute name="ClientRetryCount">1</attribute>
       <attribute name="EnableTcpNoDelay">false</attribute>
       <depends optional-attribute-name="TransactionManagerService">jboss:service=TransactionManager</depends>
  5. <mbean code="org.jboss.invocation.jrmp.server.JRMPProxyFactory" の部分で<depends optional-attribute-name="InvokerName">を以下に変更します。
    <depends optional-attribute-name="InvokerName">
    jboss:service=invoker,type=pooled,host=localhost
    </depends>

11.1.3. セキュリティ設定 : Web コンソール

手順11.3 Web コンソールのユーザーアカウントの作成

この手順では、Web コンソールへのアクセス権限を持つユーザーを作成します。
  1. Web コンソールの JAAS セキュリティドメインでのユーザーの作成

    1. jboss-as/server/$PROFILE/deploy/management/console-mgr.sar/web-console.war/WEB-INF/classes/web-console-users.properties ファイルを編集します。
    2. username = password のペアを作成します。

      重要

      コメントされた admin=admin のユーザー名とパスワードは、ユーザー名/パスワードの定義の構文の例です。これをユーザーアカウントには使用しないでください。
  2. ユーザーに権限を付与

    1. jboss-as/server/$PROFILE/deploy/management/console-mgr.sar/web-console.war/WEB-INF/classes/web-console-roles.properties ファイルを編集します。
    2. 以下のようにユーザーのエントリを作成します。
      username=JBossAdmin,HttpInvoker
      
      JBossAdmin
      ユーザーに Web コンソールへのアクセス権限を付与します。
      HttpInvoker
      ユーザーに HTTP Invoker へのアクセス権限を付与します。

重要

JMX Console、Admin Console、Web Consoleに適用される認証システムでは、総当たりパスワード攻撃は阻止できません。実稼働環境では、ファイヤーウォールあるいは総当たり攻撃軽減対策が含まれているリバースプロキシでJBoss サーバーを保護するよう推奨されます。

11.1.4. セキュリティ設定 : JBoss Messaging

JBoss Messaging は、クラスター化された宛先間でメッセージを再分散するためにノード間で内部接続を行います。これらの接続は特別に用意されているユーザーのユーザー名で行われます。そのパスワードは、メッセージングおよびサーバー設定ファイルの suckerPassword プロパティで指定されます。
JBoss Messaging がクラスター環境で使う SuckerPassword は、jboss-as/server/$PROFILE/deploy/messaging/messaging-jboss-beans.xml ファイルと messaging-service.xml ファイルに含まれています。これらのファイルには、暗号化された suckerPassword を指定するディレクティブが含まれています。

タスク:暗号化された JBoss Messaging suckerPassword の作成

JBoss Messaging SecurityUtil ツールを使用して暗号化された suckerPassword を作成し、このタスクを完了してください。

前提条件

  1. ターミナルで $JBOSS_HOME/jboss-as/server/$PROFILE/deploy/messaging/ に移動します。
  2. 次のコマンドを実行します。
    [messaging]$ java -cp common/lib/jboss-messaging.jar org.jboss.messaging.util.SecurityUtil $Password
    java-cp "jboss-messaging-client.jar" org.jboss.messaging.util.SecurityUtil $Password 
  3. プロンプトで平文パスワードを入力します。
  4. 暗号化されたパスワードをテキストファイルにコピーします。
  5. 結果

    ユーティリティに渡したパスワードは暗号化され、設定ファイルで指定する準備ができています。

タスク:JBoss Messaging に対する暗号化 suckerPassword を指定

JBoss Messaging 設定ファイルに暗号化された suckerPassword を追加し、このタスクを完了してください。

前提条件

  1. テキストエディターで以下を開きます。

11.2. デフォルトのデータベース

警告

デフォルトでは、永続性は Hypersonic (HSQLDB) を使用するように設定されています。これにより JBoss Enterprise Application Platform はインストール後に開発プラットフォームとしてすぐに機能します。ただし、Hypersonic は実稼働ではサポートされていないため、実稼働環境では使用しないでください
Hypersonic データベースは、開発作業にライトウェイトなデータベースとして便利ですが、実稼働での使用には適していません。以下のような制限があります。
  • トランザクション分離がない
  • スレッドおよびソケットリーク ( connection.close() はリソースを整理しません)
  • 低い永続性 (通常ログはエラー後破損し、自動回復しません)
  • データベースの破損
  • 負荷時に不安定 (データベースのプロセスは、過度のデータを処理すると停止します)
  • クラスター環境で実行不可能
データベース設定の手順については 『スタートガイド』 を参照してください。

11.3. Enterprise Application Platform のメモリ設定

は利用中のアプリケーション、ユーザー数、インストール設定が仮想ホストと物理ホストのいずれに存在しているか、そのホストで実行されているサービスにより、アプリケーションサーバーの最適なメモリ設定は変わってきます。
Enterprise Application Platformには、JVMによる初期および最大ヒープ割り当てのデフォルト値が含まれています。これらの値は以下の通りです。
  • -Xms1303m:初期ヒープサイズ (メガバイト)
  • -Xmx1303m: 最大ヒープサイズ (メガバイト)
Enterprise Application Platform のメモリ設定に関するガイドライン
  • 初期および最大ヒープサイズに同じ値を割り当てること
  • ホストの割り当て可能メモリより少ない数値を利用すること
  • ホストで実行している他のサービスやアプリケーションに注意しこれらのサービスやアプリケーションが使うメモリも許容すること
このガイドライン以外でメモリ設定を微調整する場合、実稼働時のロードテストやメモリ使用量のログ解析などが必要になり、Enterprise Application Platformで利用するインストール設定やアプリケーションによりその作業は大きく変わってきます。

手順11.4 Linux 上でEnterprise Application Platform のメモリ設定を変更

  1. JBOSS_DIST/jboss-as/binに移動します。
  2. テキストエディタを使いrun.confを開きます。
  3. メモリオプションは、以下の行に設定されています。
    JAVA_OPTS="-Xms1303m -Xmx1303m -XX:MaxPermSize=256m -Dorg.jboss.resolver.warning=true -Dsun.rmi.dgc.client.gcInterval=3600000 -Dsun.rmi.dgc.server.gcInterval=3600000 -Dsun.lang.ClassLoader.allowArraySyntax=true"
    
    この行を編集し、JVMに対する新規の初期および最大ヒープサイズを含めます。
    JAVA_OPTS="-XmsINITIAL_HEAP_SIZEm -XmxMAX_HEAP_SIZEm -XX:MaxPermSize=256m -Dorg.jboss.resolver.warning=true -Dsun.rmi.dgc.client.gcInterval=3600000 -Dsun.rmi.dgc.server.gcInterval=3600000 -Dsun.lang.ClassLoader.allowArraySyntax=true"
    
  4. 新規設定は、Enterprise Application Platformをシャットダウンし再起動した時点で有効になります。

手順11.5 Windows 上でEnterprise Application Platform のメモリ設定を変更

  1. JBOSS_DIST\jboss-as\binに移動します。
  2. テキストエディタを使いrun.conf.batを開きます。
  3. メモリオプションは、以下の行に設定されています。
    set "JAVA_OPTS=-Xms1303m -Xmx1303m -XX:MaxPermSize=256m -Dorg.jboss.resolver.warning=true
                   -Dsun.rmi.dgc.client.gcInterval=3600000 -Dsun.rmi.dgc.server.gcInterval=3600000
                   -Dsun.lang.ClassLoader.allowArraySyntax=true"
    
    この行を編集し、JVMに対する新規の初期および最大ヒープサイズを入れます。
    set "JAVA_OPTS=-XmsINITIAL_HEAP_SIZEm -XmxMAX_HEAP_SIZEm -XX:MaxPermSize=256m -Dorg.jboss.resolver.warning=true -Dsun.rmi.dgc.client.gcInterval=3600000 -Dsun.rmi.dgc.server.gcInterval=3600000 -Dsun.lang.ClassLoader.allowArraySyntax=true"
    
  4. 新規設定は、Enterprise Application Platformをシャットダウンし再起動した時点で有効になります。

11.4. サービスとして Enterprise Application Platform を実行

11.4.1. Microsoft Windows でサービスとして Enterprise Application Platform を実行

手順11.6 Microsoft Windows でサービスとして実行

  1. 管理者権限にてコマンドプロンプトを開く

    C:\Windows\System32 に移動し、cmd.exe で右クリックします。Run as Administrator を選択します。
  2. サービスのインストールスクリプトがある Enterprise Application Platform ディレクトリに変更

    cd JBOSS_DIST\native\sbin
  3. オプション : services.bat を編集し、起動時にパラメーターを Application Server に渡す

    :cmdStart で、以下の行を変更します。
    call "%SVCPATH%\run.bat" < .r.lock >> run.log 2>&1
    「ローカルホスト」のアドレスに結合する「デフォルトの」プロファイルを実行するには、call "%SVCPATH%\run.bat" -c default -b localhost < .r.lock >> run.log 2>&1 に変更します。
    run.bat のパラメーターの全一覧については 『スタートガイド』の 『Using run.sh』 の項を参照してください。 run.shrun.bat に対するコマンドは同じです。

    注記

    同梱するプロファイルおよびサービスの全一覧については、『管理設定ガイド』の 『Standard サーバープロファイル』 の項を参照してください。
  4. サービスのインストールスクリプトを実行

    service.bat install
  5. サービスがインストールされていることを確認

    Windows サービス一覧で、これがショートネームの JBEAP5SVC とロングネームの JBoss EAP 5 で表示されているのが確認できます。

手順11.7 サービスの削除

  1. サービスの停止

    Service Manager からサービスを停止します。
  2. サービスの削除

    管理者権限でコマンドプロンプトからこのコマンド (sc delete "JBEAP5SVC") を実行します。

11.4.2. Red Hat Enterprise Linux にて、サービスとして Enterprise Application Platform を実行

Enterprise Application Platform が 『Red Hat Network 経由で RPM をインストール』 あるいは 『グラフィカルインストーラーを使ったインストール』 のいずれかの方法でインストールされている場合、サービスとしてインストールされています。/etc/init.d/jbossas という、新たな起動スクリプトをインストールすることで可能です。このスクリプトは、Red Hat Enterprise Linux が起動すると自動で実行されます。
このサービスが使うプロファイルは /etc/sysconfig/jbossas で設定されています。Default 以外のプロファイルを使いたい場合は、必要とするプロファイルを指定する形で、"JBOSSCONF=" の行を変更してください。この変更を有効にするには、サービスを再起動する必要があります。

注記

行頭に # がある場合、このマークはその行をコメント化するため変更が有効にならないため、削除してください。

注記

同梱するプロファイルおよびサービスの全一覧については、『管理設定ガイド』の 『Standard サーバープロファイル』 の項を参照してください。

第12章 インストールのテスト

手順12.1 Platform のインストールのテスト

この手順では Platform のインストールに対し基本的な確認を行います。
  1. サーバーの起動

    サーバーを起動するにはいくつかのオプションがあります。
    1. オプション 1 - ショートカット

      グラフィカルインストーラにより作成されたデスクトップまたはスタートメニューのショートカットを使用して、サーバーを起動します。
    2. オプション 2 - run.sh / run.bat

      run.sh (Linux) または run.bat (Windows) スクリプトを使用して、サーバーを起動します。

      注記

      run.bat のパラメーターの全一覧については 『スタートガイド』の 『Using run.sh』 の項を参照してください。 run.shrun.bat に対するコマンドは同じです。
      ターミナルから次のコマンドをjboss-as/bin ディレクトリで実行します。
      Linux
      ./run.sh
      Windows
      run.bat
    結果

    サーバーが default プロファイルを使用して起動します。

  2. サーバーホームページのテスト

    サーバーマシンの Web ブラウザで http://127.0.0.1:8080 を開きます。
    結果

    JBoss Enterprise Application Platform サーバーホームページが表示されます。

第13章 JBoss Enterprise Application Platform の削除

本項のタスクを参照し、最初に選択したインストール手順に従いプラットフォームを正しく削除します。

削除ユーティリティを仕様したプラットフォームの削除

システムから JBoss Enterprise Application Platform を削除するという、このタスクを完了してください。この手順は、全オペレーティングシステムを対象とします。

前提条件

  1. ご利用中のシステムで JBoss Platform メニューアイテムに移動します。
  2. Uninstall Platform メニューアイテムを選択します。
    IzPack - Uninstaller のウィンドウが開きます。
  3. ウィンドウにある Force Deletion オプションを確認し、このプラットフォームに関連するファイルとフォルダーをすべて削除します。このウィンドウにて示されるディレクトリ構造は、削除の対象となっています。
  4. 警告

    この手順で、プラットフォームと、Step 3 で示されている場所に保存されている全関連ファイルを完全に削除します。プラットフォームをのちに再インストールしようと考えている場合は、再利用したい設定ファイルのコピーを取るようにしてください。
    Uninstall をクリックします。
  5. プラットフォームがアンインストールされ、ファイル削除のステータスがウィンドウのステータスバーに表示されます。
  6. 削除プロセスが完了すると、ステータスバーで [Finished] と表示されます。
  7. Quit をクリックします。
  8. プラットフォームと、元々インストールされていた場所から関連の設定ファイルやフォルダーをすべて、完全に削除しました。JBoss Platform メニューアイテムは、Applicatkon メニューには表示されなくなります。

Root Installation ディレクトリを削除することでプラットフォームを削除

Root installation ディレクトリを削除するという、このタスクを完了します。このディレクトリを削除すると利用中のシステムから当プラットフォームが削除されます。Root installation ディレクトリを確認するには、そのディレクトリに jboss-as (JBoss Enterprise Application Platform 用) あるいは jboss-as-web (JBoss Enterprise Web Platform 用) が含まれていることを確認してください。

前提条件

  1. ターミナルを開きます。
  2. プラットフォームをインストールした場所に移動します。
  3. 警告

    この手順で、プラットフォームと、Step 2 で示されている場所に保存されている全関連ファイルを完全に削除します。プラットフォームをのちに再インストールしようと考えている場合は、再利用したい設定ファイルのコピーを取るようにしてください。
    [root_folder_name] の部分を、完全パスとプラットフォームの root installation フォルダー名で置き換え、以下のコマンドを実行してください。
    プラットフォームを保護ディレクトリとしてインストールしている場合は、正しいアクセス権限でこのコマンドを実行するようにしてください。
    [home]$ rm -r [root_folder_name]
  4. プラットフォームと、元々インストールしていた場所から関連の設定ファイルやフォルダーを完全に削除しました。

付録A 認証の無効化

本付録では、ユーザーが特定のサービスに対し認証を無効にする方法を紹介します。
以下のセクションで指定されるパスはすべて jboss-as ディレクトリを起点とした相対パスとなっています。
JXM Console の認証の無効化:

JMX コンソールの認証を無効にするには、次のファイルを編集し、security-constraint (セキュリティ制約) の部分をコメントアウトします。

server/$PROFILE/deploy/jmx-console.war/WEB-INF/web.xml
以下の<security-constraint> 部分をコメントアウトします。
<security-constraint>
  <web-resource-collection>
    <web-resource-name>HtmlAdaptor</web-resource-name>
    <description>An example security config that only allows users with the role JBossAdmin to access the HTML JMX console web application
    </description>
    <url-pattern>/*</url-pattern>
  </web-resource-collection>
  <auth-constraint>
  <role-name>JBossAdmin</role-name>
  </auth-constraint>
</security-constraint>
Web Console 認証の無効化:

Web コンソールの認証を無効にするには、次のファイルにある<security-constraint> の部分をコメントアウトし編集します。

server/$PROFILE/deploy/management/console-mgr.sar/web-console.war/WEB-INF/web.xml
以下の<security-constraint> 部分をコメントアウトします。
<security-constraint>
  <web-resource-collection>
    <web-resource-name>HtmlAdaptor</web-resource-name>
    <description>An example security config that only allows users with the role JBossAdmin to access the HTML JMX console web application
    </description>
    <url-pattern>/*</url-pattern>
  </web-resource-collection>
  <auth-constraint>
  <role-name>JBossAdmin</role-name>
  </auth-constraint>
</security-constraint>
HTTP Invoker 認証の無効化:

HTTP invoker の認証を無効にするには、次のファイルのセキュリティレルムより JNDIFactoryEJBInvokerServletJMXInvokerServlet を削除する必要があります。

server/$PROFILE/deploy/httpha-invoker.sar/invoker.war/WEB-INF/web.xml
例えば、security-constraint 要素は次のようになるはずです。
<security-constraint>
  <web-resource-collection>
    <web-resource-name>HttpInvokers</web-resource-name>
    <description>An example security config that only allows users with the role HttpInvoker to access the HTTP invoker servlets
    </description>
    <url-pattern>/restricted/*</url-pattern>
  </web-resource-collection>
  <auth-constraint>
  <role-name>HttpInvoker</role-name>
  </auth-constraint>
</security-constraint>
JMX Invoker 認証の無効化:

JMX invoker の認証を無効にするには、次のファイルを編集し、セキュリティインターセプタのパススルーをコメントアウトします。

server/$PROFILE/deploy/jmx-invoker-service.xml
org.jboss.jmx.connector.invoker.InvokerAdaptorService クラスを持つ MBean 部分を探します。 その部分の認証ユーザーに関する行をコメントアウトします。
AuthenticationInterceptor モジュールを指定する<interceptor>の部分をコメントアウトします。
<descriptors>
  <interceptors>
    <!--Uncomment to require authenticated users-->
    <interceptor code="org.jboss.jmx.connector.invoker.AuthenticationInterceptor"
        securityDomain="java:/jaas/jmx-console"/>
    <!--Interceptor that deals with non-serializable results-->
    <interceptor code="org.jboss.jmx.connector.invoker.SerializableInterceptor"
        policyClass="StripModelMBeanInfoPolicy"/>
  </interceptors>
</descriptors>
ProfileService 認証の無効化:

ProfileService の認証を無効にするには、次のファイルを編集し、serverProxyInterceptors 一覧の内容をコメントアウトします。

deploy/profileservice-jboss-beans.xml
以下の<bean> 部分をコメントアウトします。
<bean class="org.jboss.aspects.security.AuthenticationInterceptor">
  <constructor>
    <parameter>
      <value-factory bean="JNDIBasedSecurityManagement" method="getAuthenticationManager" parameter="jmx-console"/>
    </parameter>
  </constructor>
</bean>
<bean class="org.jboss.aspects.security.RoleBasedAuthorizationInterceptor">
  <constructor>
    <parameter>
      <value-factory bean="JNDIBasedSecurityManagement" method="getAuthenticationManager" parameter="jmx-console"/>
    </parameter>
    <parameter>
      <value-factory bean="JNDIBasedSecurityManagement" method="getAuthenticationManager" parameter="jmx-console"/>
    </parameter>
  </constructor>
</bean>
JBossWS 認証の無効化:

JBossWS の認証を無効にするには、次のファイルを編集し、<security-constraint> をコメントアウトします。

deploy/jbossws.sar/jbossws-management.war/WEB-INF/web.xml
以下の<security-constraint> 部分をコメントアウトします。
<security-constraint>
  <web-resource-collection>
    <web-resource-name>ContextServlet</web-resource-name>
    <description>An example security config that only allows users with the role 'friend' to access the JBossWS console web application
    </description>
    <url-pattern>/*</url-pattern>
  </web-resource-collection>
  <auth-constraint>
      <role-name>friend</role-name>
  </auth-constraint>
</security-constraint>

付録B Red Hat カスタマーポータル

http://access.redhat.com の Red Hat カスタマーポータルでは、ナレッジベース記事、サポートケース管理、およびファイルダウンロードなど Red Hat Subscription が持つ利点を活用できます。

注記

JBoss Enterprise Application Platform をダウンロードするには、有効な JBoss Enterprise Application Platform サブスクリプションにて、Red Hat カスタマーポータル ( http://access.redhat.com ) にログインする必要があります。

手順B.1 ファイルのダウンロード

この手順では、JBoss Enterprise Application Platform をインストールするために必要なファイルをダウンロードします。
  1. Web ブラウザーで http://access.redhat.com を開きます。
  2. ページの一番上のメニューで Downloads オプションをクリックします。
  3. JBoss Enterprise Middleware にある一覧の Download your software をクリックします。
  4. ログイン情報を入力します。
    結果

    Software Downloads ページに移動しました。

  5. ドロップダウンボックスまたは左のメニューから Application Platform を選択します。
    結果

    ファイルのダウンロードの一覧が表示されます。

付録C Red Hat Enterprise Linux への Java Development Kit のインストール

Red Hat は、Sun Microsystems Java Development Kit (JDK) バージョン 1.6 とともに JBoss Enterprise Application Platform を Red Hat Enterprise Linux バージョン 4 または 5 で実行している場合、それをサポートします。JBoss Enterprise Application Platform は、OpenJDK 1.6 を使用して実行している場合 Red Hat Enterprise Linux 5 でもサポートされます。これらの JDK は Red Hat Network (RHN) を使用してインストールすることができます。

注記

Red Hat Network で正しいソフトウェアチャンネルにサブスクライブできない場合は、https://rhn.redhat.com/rhn/help/ の Red Hat Network Help Desk を参照するか、または http://access.redhat.com を通じて直接 Red Hat サポートに連絡してください。

C.1. Red Hat Enterprise Linux 5 に OpenJDK をインストール

この手順に沿って Red Hat Enterprise Linux 5OpenJDK をインストールします。

重要

次のコマンドは root で実行する必要があります。

手順C.1 Red Hat Enterprise Linux 5 に OpenJDK をインストール

  1. base channel にサブスクライブ

    OpenJDK は、Red Hat Enterprise Linuxbase channel にあります。
  2. パッケージのインストール

    OpenJDK をインストールするには、次のコマンドを実行します。
    yum install java-1.6.0-openjdk-devel
  3. OpenJDK をシステムのデフォルトの Java Development Kit として設定

    正しい JDK がシステムのデフォルトとして設定されていることを確認するには、「デフォルトの JDK を /usr/sbin/alternatives ユーティリティで設定」 で記載のとおり alternatives コマンドを実行します。

C.2. Red Hat Enterprise Linux 5 に Sun Java Development Kit をインストール

この手順に沿って Red Hat Enterprise Linux 5Sun Microsystems Java Development Kit をインストールします。

重要

次のコマンドは root で実行する必要があります。

手順C.2 Red Hat Enterprise Linux 5 に Sun Microsystems JDK をインストール

  1. Supplementary Server チャンネルにサブスクライブする

    Sun Microsystems Java Development Kit は、Supplementary Server チャンネルにあります。
  2. パッケージのインストール

    Sun Microsystems Java Development Kit パッケージをインストールするには。このコマンドを入力します。
    yum install java-1.6.0-sun-devel
  3. OpenJDK をシステムのデフォルトの Java Development Kit として設定

    対象の JDK がシステムのデフォルトとして設定されていることを確認するには、「デフォルトの JDK を /usr/sbin/alternatives ユーティリティで設定」 で記載のとおり alternatives コマンドを実行します。

C.3. Red Hat Enterprise Linux AS/ES 4 に Sun JDK をインストール

この手順に沿って Red Hat Enterprise Linux AS または ES 4 に Sun Microsystems Java Development Kit をインストールします。

重要

次のコマンドは root で実行する必要があります。

手順C.3 Red Hat Enterprise Linux AS/ES 4 に Sun Microsystems JDK をインストール

  1. Extras チャンネルにサブスクライブする

    Sun Microsystems Java Development Kit は、Red Hat Extras チャンネルにあります。このパッケージをインストールできるようにマシンがこのチャンネルにサブスクライブされていることを確認してください。
  2. up2date コマンドを実行してインストール

    このコマンドを実行して、パッケージをインストールします。
    up2date java-1.6.0-sun-devel
  3. OpenJDK をシステムのデフォルトの Java Development Kit として設定

    対象の JDK がシステムのデフォルトとして設定されていることを確認するには、「デフォルトの JDK を /usr/sbin/alternatives ユーティリティで設定」 で記載のとおり alternatives コマンドを実行します。

C.4. デフォルトの JDK を /usr/sbin/alternatives ユーティリティで設定

/usr/sbin/alternatives は、同じ機能性を提供する様々なソフトウェアのパッケージを管理するツールです。Red Hat Enterprise Linux/usr/sbin/alternatives を使用し、一度に一つの Java Development Kit だけがシステムのデフォルトとして設定されていることを確認します。

重要

Red Hat Network から Java Development Kit をインストールすると、通常自動的にシステムは設定されます。ただし、複数の JDK がインストールされた場合は、/usr/sbin/alternatives に競合する設定が含まれている可能性があります。/usr/sbin/alternatives コマンドの構文については 手順C.4「/usr/sbin/alternatives を使用して、Default JDK を設定」 を参照してください。

手順C.4 /usr/sbin/alternatives を使用して、Default JDK を設定

  1. ルートユーザーになる

    /usr/sbin/alternatives はルート権限で実行する必要があります。su コマンドまたは他のメカニズムを使用して、ルート権限を取得します。
  2. java を設定

    コマンド /usr/sbin/alternatives --config java を入力します。
    次に、画面の指示に従い java の正しいバージョンが選択されていることを確認します。表C.1「java 代替コマンド」 は、異なる JDK に対する関連するコマンド設定を示しています。

    表C.1 java 代替コマンド

    JDK 代替コマンド
    OpenJDK 1.6 /usr/lib/jvm/jre-1.6.0-openjdk/bin/java
    Sun Microsystems JDK 1.6 /usr/lib/jvm/jre-1.6.0-sun/bin/java
  3. javac の設定

    コマンド /usr/sbin/alternatives --config javac を実行します。
    画面の指示に従い、javac の正しいバージョンが選択されていることを確認します。表C.2「javac 代替コマンド」 は、異なる JDK に対する適切なコマンド設定を示しています。

    表C.2 javac 代替コマンド

    JDK 代替コマンド
    OpenJDK 1.6 /usr/lib/jvm/java-1.6.0-openjdk/bin/javac
    Sun Microsystems JDK 1.6 /usr/lib/jvm/java-1.6.0-sun/bin/javac
  4. 特別な手順 : java_sdk_1.6.0 を設定

    Sun Microsystems JDK 1.6 では、追加のコマンドを実行する必要があります。
    /usr/sbin/alternatives --config java_sdk_1.6.0
    画面の指示に従い、正しい java_sdk、つまり /usr/lib/jvm/java-1.6.0-sun が選択されていることを確認します。

付録D Microsoft Windowsで Sun JDK をインストール

手順D.1 Microsoft Windowsで32-bit Sun JDK をインストールおよび設定

  1. ソフトウェアのダウンロード

    http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.htmlからSun Java 2 Development Kitをダウンロードします。
  2. C:\Program Files\Java\jdk1.6.0_16\などのように、JDKのインストール先のディレクトリを参照するJAVA_HOME と呼ばれる環境変数を作成します。方法はスタートメニューをクリックし、コントロールパネルを開きます (必要であればClassic Viewに切り替えます)。次にシステムコントロールパネル アプレットを開き詳細タブを選択し、環境変数ボタンをクリックしてください。
  3. PATHパスに JDK のbin ディレクトリを追加します。
    追加の方法ですが、スタートメニューからコントロールパネル (必要であればクラシックビューに切り替えます)を開き、システム -> 詳細 -> 環境変数 -> システム変数のPATH環境変数を編集します。PATH 値の最後にセミコロンと%JAVA_HOME%\bin を追加します。
  4. C:\Program Files\Java\jdk1.5.0_11\jre\binなどのように、パスへjre\bin ディレクトリを追加し、Java がコマンドラインから実行できるようにします。

付録E Apache Antのインストール

JBoss Enterprise Application Platformのインストールや通常操作に、Java 構築ツールApache Ant は必要ではありませんが、一部のアプリケーションの構築やデプロイに、また設定タスクにより必要となってくる場合があります。

注記

開発ワークステーションを実行している場合、Apache Antはすでにインストールされている可能性があります。

注記

Apache Antについての詳細情報は、http://ant.apache.orgのプロジェクトのWeb サイトを参照してください。

手順E.1 Red Hat Enterprise Linux に Apache Ant をインストール

  • 以下のコマンドを実行し、Apache Antをダウンロードし、Red Hat Enterprise Linuxにインストールします。
    [localhost]$ sudo yum install ant

手順E.2 他のオペレーティングシステムに Apache Ant をインストール

  1. ダウンロードと展開

    http://ant.apache.org/bindownload.cgiからApache Ant バイナリリリースをダウンロードします。
    ダウンロード後、c:\Program Files\Apache\Ant\/opt/apache-ant-1.8/など、希望のインストール先に展開します。
  2. ANT_HOME 環境変数の追加

    次にANT_HOMEと呼ばれる環境変数を作成します。前回の手順で作成したパスをこの変数に必ず含めてください。
    • Red Hat Enterprise Linuxで変数を追加するには、~/.bash_profile ファイルに以下の行を追加します。ただし、パスは上記で作成したパスで置き換えてください。
      export ANT_HOME=/opt/apache-ant-1.7.1
    • Microsoft Windowsでは、スタートメニュー をクリックし、Control Panel を開き、システム -> 詳細 -> 環境変数を選択します。新しい変数を作成し ANT_HOMEと名前をつけ、ant ディレクトリを参照するように設定します。
  3. PATHbin を含めます。

    次に、ant のインストール設定のbin ディレクトリをPATH 環境変数に追加します。
    • Unix/Linux システムでは、 ~/.bash_profile ファイルにて、ANT_HOME 変数を設定したものの後に以下の行を追加するだけです。
      export PATH=$PATH:$ANT_HOME/bin
    • Microsoft Windowsでは、Control Panel を開き、システム -> 詳細 -> 環境変数を選択します。新しい変数を作成し ANT_HOMEと名前をつけ、 パス値の最後にセミコロンと %ANT_HOME%\bin を追加します。
Apache Ant のインストールを検証するには、コマンドラインシェルからant -versionを実行してください。出力は以下のようになるはずです。
[localhost]$ ant -version
Apache Ant version 1.8 compiled on June 27 2008

付録F 改訂履歴

改訂履歴
改訂 5.1.2-2.4002013-10-30Rüdiger Landmann
Rebuild with publican 4.0.0
改訂 5.1.2-22012-07-18Anthony Towns
Rebuild for Publican 3.0
改訂 5.1.2-100Thu Dec 8 2011Jared Morgan
JBoss Enterprise Application Platform 5.1.2 GAに対する変更を追加。本ガイド文書の変更に関する情報は、『リリースノート 5.1.2』 を参照してください。
改訂 5.1.1-100Mon Jul 18 2011Jared Morgan
JBoss Enterprise Application Platform 5.1.1 GAに対する変更を追加。本ガイド文書の変更に関する情報は、『リリースノート 5.1.1』を参照してください。
改訂 5.1.0-100Wed Sep 15 2010Laura Bailey, Joshua Wulf
JBoss Enterprise Application Platform 5.1.0 GAに対する変更を追加。本ガイド文書の変更に関する情報は、『リリースノート 5.1.0』を参照してください。

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