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3.8. IGMP で IP マルチキャストの有効化
IGMP (Internet Group Management Protocol) を使用すると、管理者は、ネットワーク間、ホスト間、およびルーター間のマルチキャストトラフィックへのルーティングおよびサブスクリプションを管理できるようになります。Red Hat Enterprise Linux のカーネルは IGMPv3 をサポートします。
マルチキャスト情報を表示するには、以下のように
ip maddr show
サブコマンドを使用します。
~]$ ip maddr show dev br0
8: br0
inet 224.0.0.1
inet6 ff02::1
inet6 ff01::1
[output truncated]
もしくは、
ip link show
コマンド出力で MULTICAST
文字列を見つけます。
~]$ ip link show br0
8: br0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc noqueue state UP mode DEFAULT qlen 1000
link/ether 6c:0b:84:67:fe:63 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
デバイスでマルチキャストを無効にし、br0 デバイスで無効になっていることを確認するには、以下を行います。
~]#ip link set multicast off dev br0
~]$ip link show br0
8: br0: <BROADCAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc noqueue state UP mode DEFAULT qlen 1000 link/ether 6c:0b:84:67:fe:63 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
MULTICAST
文字列がない場合は、マルチキャストが無効になっていることを示しています。
br0 デバイスでマルチキャストを有効にし、それが有効になっていることを確認するには、以下を行います。
~]#ip link set multicast on dev br0
~]$ip link show br0
8: br0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc noqueue state UP mode DEFAULT qlen 1000 link/ether 6c:0b:84:67:fe:63 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
詳細は「Red Hat Enterprise Linux の ip コマンドチートシート 」 と、man ページの
ip(8)
を参照してください。
マルチキャストに登録した IGMP の現在のバージョンおよび IP アドレスを確認するには、
/proc/net/igmp
ファイルを参照してください。
~]$ cat /proc/net/igmp
注記
デフォルトでは、IGMP は
firewalld
で有効になりません。ゾーンで IGMP を有効にするには、以下を行います。
~]# firewall-cmd --zone=zone-name --add-protocol=igmp
詳細は、Red Hat Enterprise Linux セキュリティーガイドの「ファイアウォールの使用」を参照してください。