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39.2. コンピューターが Red Hat Enterprise Linux と別のオペレーティングシステムとのデュアルブートとなっている場合
コンピューターが Red Hat Enterprise Linux ともう 1 つのオペレーティングシステムとのデュアルブートとなっている場合は、そのもう 1 つのオペレーティングシステムとそのデータを収納しているパーティションを維持したままで Red Hat Enterprise Linux を削除することはもっと複雑になります。数多くのオペレーティングシステムについての具体的な説明は以下にあります。Red Hat Enterprise Linux と別のオペレーティングシステムのどちらも残さない場合は、Red Hat Enterprise Linux のみをインストールしたコンピューター用の以下の手順に従ってください。「Red Hat Enterprise Linux がコンピューター上で唯一のオペレーションシステムである場合」
39.2.1. コンピューターが Red Hat Enterprise Linux と Microsoft Windows の両オペレーティングシステムとのデュアルブートとなっている場合
39.2.1.1. Windows 2000、Windows Server 2000、Windows XP、および Windows Server 2003 の場合
警告
一旦このプロセスを開始すると、指示のすべてを完了するまでコンピューターは起動できない状態になります。削除プロセスを開始する前にこれらの手順を注意して読んでください。削除プロセス中にこれらの指示を常に見られるようにするため、他のコンピューター上でこれを開くか印刷することを検討してください。
この手順は、Windows のインストールディスクからロードする Windows 回復コンソール に基づいています。そのため、このディスクにアクセスできないとこの手順を終了できません。この手順を開始して完了しないと、コンピューターがブートできない状態になる可能性があります。Windows をプレインストールして販売される工場で組み立て済みのコンピューターに同梱されている「システム復元ディスク」には、Windows 回復コンソールが含まれていない可能性があります。
これらの案内に説明されているプロセスで、Windows 回復コンソールは使用中の Windows システムの管理者パスワードを要求します。このシステム用の管理者パスワードを知らない場合や、管理者パスワードがコンピューターの製造元によって作成されていないことが判明している場合は、この指示にしたがわないでください。
- Red Hat Enterprise Linux パーティションの削除
- コンピューターを Microsoft Windows 環境で起動します。
- 開始>実行... とクリックし、
diskmgmt.msc
を入力して、Enter を押します。これにより、ディスク管理ツールが開きます。このツールは使用するディスクの各パーティションをバーで示すグラフィカルディスプレイを表示します。1 つ目のパーティションは、通常NTFS
のラベルが付けられ、使用するC:
ドライブに対応します。少なくとも 2 つの Red Hat Enterprise Linux パーティションが表示されます。Windows はこれらのパーティションのファイルシステムタイプを表示しませんが、それらにドライブ文字を割り当てることがあります。 - Red Hat Enterprise Linux のパーティションのいずれかで右クリックし、パーティションを削除 をクリックしてから Yes を押して削除を確定します。このプロセスをシステム上の他の Red Hat Enterprise Linux パーティションでも繰り返します。パーティションを削除すると、以前にこれらのパーティションによって使用されていたハードドライブの領域に Windows は
未割り当て
のラベルを付けます。
- Red Hat Enterprise Linux によって解放されたハードドライブの領域を使用するために Windows を有効にする (オプション)
注記
この手順は、コンピューターから Red Hat Enterprise Linux を削除するために必要なものではありませんが、この手順を省略するとハードドライブのストレージ容量の一部が Windows で使用できなくなります。設定によっては、これはハードドライブのストレージ領域を大幅に占める場合があります。新たな領域を使用して既存の Windows パーティションを拡張するか、またはその領域に新規の Windows パーティションを作成するかを決定します。新規の Windows パーティションを作成する場合は、Windows はそのパーティションに新しいドライブ文字を割り当て、それが別のハードドライブであるかのように取り扱います。Windows の既存パーティションの拡張
注記
この手順で使用される diskpart ツールは Windows XP および Windows 2003 のオペレーティングシステムの一部としてインストールされています。この手順を Windows 2000 または Windows Server 2000 を稼働しているコンピューターで実行している場合は、Microsoft の Web サイトから使用オペレーティングシステム用のバージョンの diskpart をダウンロードすることができます。- 開始>実行... の順にクリックし、
diskpart
と入力してから Enter を押します。これによりコマンドウィンドウが表示されます。 list volume
と入力してから、Enter を押します。Diskpart は使用システムのパーティション一覧と、ボリューム番号、ドライブ文字、ボリュームラベル、ファイルシステムタイプ、サイズを表示します。Red Hat Enterprise Linux を削除することで空けられるハードドライブ上の領域で使用する Windows 用のパーティションを特定し、そのボリューム番号を記録します(例えば、 WindowsC:
: ドライブは「ボリューム 0」となる可能性があります)。select volume N
と入力し (ここで、N は拡張予定の Windows パーティションのボリューム番号)、Enter を押します。次に、extend
と入力してから Enter を押します。これにより、 Diskpart はハードドライブの残りの領域を占領するように、選択したパーティションを拡張します。この操作が完了すると通知されます。
Windows の新規パーティションの追加
ディスク管理 (Disk Management)
ウィンドウで、Windows が未割り当て
とラベル付けしているディスク領域で右クリックし、メニューから新規パーティション (New Partition)
を選択します。新規パーティションのウィザード (New Partition Wizard) が開始します。- 新規パーティションのウィザードが提示するプロンプトにしたがいます。デフォルトのオプションを受け入れると、ツールはハードドライブ上の利用可能な全領域を占める新規のパーティションを作成し、そのパーティションに次に使用可能なドライブ文字を割り当て、NTFS ファイルシステムでフォーマットします。
- Windows ブートローダーの復元
- Windows のインストールディスクを挿入してコンピューターを再起動します。コンピューターが起動すると、画面上に以下のメッセージが数秒間表示されます。
Press any key to boot from CD
メッセージが表示されている間にいずれかのキーを押すと Windows インストールソフトウェアがロードされます。 セットアップにようこそ
の画面が表示されたら、Windows 回復コンソールを開始できます。この手順は Windows のバージョンごとに若干異なります。- Windows 2000 および Windows Server 2000 では、R キーを押してから C キーを押します。
- Windows XP および Windows Server 2003 では、R キーを押します。
- Windows 回復コンソールは Windows インストールを表示するために使用中のハードドライブをスキャンし、それぞれに番号を割り当てます。Windows インストールの種類の一覧を表示してその 1 つを選択することを求めるプロンプトが出されます。復元する Windows インストールに該当する番号を入力します。
- Windows 回復コンソールは Windows インストール用の管理者パスワードを求めるプロンプトを出します。その管理者パスワードを入力して Enter キーを押します。このシステム用に管理者パスワードが存在しない場合は、Enter キーを押すだけです。
- プロンプトで、コマンド
fixmbr
を入力して Enter を押します。fixmbr ツールはシステム用のマスターブートレコードを復元します。 - プロンプトが再度表示されたら、
exit
と入力して Enter キーを押します。 - ご使用のコンピューターが Windows オペレーティングシステムの再起動およびブートを実行します。
39.2.1.2. Windows Vista および Windows Server 2008 の場合
警告
一旦このプロセスを開始すると、指示のすべてを完了するまでコンピューターは起動できない状態になります。削除プロセスを開始する前にこれらの手順を注意して読んでください。削除プロセス中にこれらの指示を常に見られるようにするため、他のコンピューター上でこれを開くか印刷することを検討してください。
この手順は、Windows のインストールディスクからロードする Windows リカバリ環境に基づいており、このディスクへのアクセスがないとこの手順は完了できません。この手順を開始したまま完了しない場合は、コンピューターがブートできない状態になる可能性があります。Windows をプレインストールして販売されている工場で組み立て済みのコンピューターに同梱されている「システム復元ディスク」には、Windows リカバリ環境が含まれない可能性があります。
- Red Hat Enterprise Linux パーティションの削除
- コンピューターを Microsoft Windows 環境で起動します。
- 開始をクリックして検索の開始ボックスに
diskmgmt.msc
と入力して Enter を押します。これにより、ディスク管理 ツールが開きます。このツールは使用するディスクの各パーティションをバーで示すグラフィカルディスプレイを表示します。1 つ目のパーティションは、通常NTFS
のラベルが付けられ、使用するC:
ドライブに対応します。少なくとも 2 つの Red Hat Enterprise Linux パーティションが表示されます。Windows はこれらのパーティションのファイルシステムタイプを表示しませんが、それらにドライブ文字を割り当てることがあります。 - Red Hat Enterprise Linux のパーティションのいずれかで右クリックし、パーティションを削除 をクリックしてから Yes を押して削除を確定します。このプロセスをシステム上の他の Red Hat Enterprise Linux パーティションでも繰り返します。パーティションを削除すると、以前にこれらのパーティションによって使用されていたハードドライブの領域に Windows は
未割り当て
のラベルを付けます。
- Red Hat Enterprise Linux によって解放されたハードドライブの領域を使用するために Windows を有効にする (オプション)
注記
この手順は、コンピューターから Red Hat Enterprise Linux を削除するために必要なものではありませんが、この手順を省略するとハードドライブのストレージ容量の一部が Windows で使用できなくなります。設定によっては、これはハードドライブのストレージ領域を大幅に占める場合があります。新たな領域を使用して既存の Windows パーティションを拡張するか、またはその領域に新規の Windows パーティションを作成するかを決定します。新規の Windows パーティションを作成する場合は、Windows はそのパーティションに新しいドライブ文字を割り当て、それが別のハードドライブであるかのように取り扱います。Windows の既存パーティションの拡張
- ディスク管理ウィンドウ内で、拡張予定の Windows パーティションを右クリックして、メニューからボリュームの拡張を選択します。ボリューム拡張のウィザードが開きます。
- ボリューム拡張のウィザードで提示されるプロンプトに従います。提供されたデフォルトを受け入れると、ツールは選択したボリュームがハードドライブ上で利用可能な全領域を占めるように拡張します。
Windows の新規パーティションの追加
ディスク管理
ウィンドウ内で、Windows が未割り当て
としてラベル付けしているディスク領域を右クリックして、そのメニューから新規単純ボリューム
を選択します。これにより、新規単純ボリュームが開始します。- 新規単純ボリュームのウィザードが提示するプロンプトにしたがいます。デフォルトのオプションを受け入れると、ツールはハードドライブ上の利用可能な全領域を占める新規のパーティションを作成し、そのパーティションに次に使用可能なドライブ文字を割り当て、NTFS ファイルシステムでフォーマットします。
- Windows ブートローダーの復元
- Windows のインストールディスクを挿入してコンピューターを再起動します。コンピューターが起動すると、画面上に以下のメッセージが数秒間表示されます。
Press any key to boot from CD or DVD
メッセージが表示されている間にいずれかのキーを押すと Windows インストールソフトウェアがロードされます。 - Windows のインストールダイアログで、言語、時刻、通貨の形式、およびキーボードのタイプを選択します。その後 次 をクリックします。
- コンピューターの修復 をクリックします。
- Windows リカバリ環境 (WRE) がシステム上で検出した Windows インストールを表示します。復元したいインストールを選択して、次 をクリックします。
- コマンドプロンプトをクリックします。コマンドウィンドウが開きます。
bootrec /fixmbr
を入力して、Enter を押します。- プロンプトが再度表示されたらコマンドウィンドウを閉じて、再開始をクリックします。
- ご使用のコンピューターが Windows オペレーティングシステムの再起動およびブートを実行します。