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9.15.4. LVM 論理ボリュームの作成
重要
LVM の初期セットアップはテキストモードインストールでは使用できません。ゼロから LVM 設定を作成するには、Alt+F2 を押して、別の仮想コンソールを起動し、
lvm
コマンドを実行します。テキストモードインストールに戻るには、Alt+F1 を押します。
LVM (Logical Volume Management) は背後にあるハードドライブや LUN のような物理ストレージ領域について、 簡単な論理表示を提示するものです。物理ストレージ上のパーティションは、ボリュームグループとして 一緒にグループ化されて 物理ボリュームとして表示されます。各ボリュームグループは複数の 論理ボリュームに分割されて、そのそれぞれが普通のディスクパーティションと同機能を持つことになります。その結果、LVM 論理ボリュームは複数の物理ディスクにまたがるパーティションとして機能します。
LVM についての詳細は、『Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド』を参照してください。LVM はグラフィカルインストールのみで利用できることに注意してください。
- LVM 物理ボリューム
- このオプションを選択してパーティション、またはデバイスを LVM 物理ボリュームとして設定します。 このオプションは、使用するストレージがまだ LVM 物理ボリュームを含まない場合に使用できる 唯一の選択です。これは通常のパーティション追加時に出てくるダイアログと同じものです。 使用可能な オプションの説明には、「パーティションの追加」 を参照してください。ファイルシステムタイプは
LVM (physical volume )
にセットされる必要があることに注意してください。図9.45 LVM 物理ボリュームの作成
- LVM ボリュームグループの作成
- このオプションを選択して、利用可能な LVM 物理ボリュームから LVM ボリュームグループの作成をするか、または ボリュームグループに既存の論理ボリュームを追加します。
図9.46 LVM ボリュームグループの作成
単数、または複数の物理ボリュームを1つのボリュームグループに割り当てるには、 先ず、ボリュームグループに名前を付けます。その後そのボリュームグループで使用 されることになる物理ボリュームを選択します。最後に、追加、 編集、および 削除 のオプションを使用して、 いずれかのボリュームグループで論理ボリュームを設定します。ボリュームグループから物理ボリュームを削除することが出来ないことがあります。削除した場合、そのグループの論理ボリューム用に十分な領域を残すことができません。例えば、 8 GB の論理ボリュームを含んでいる2つの 5 GB の LVM 物理ボリュームパーティションで構成されたボリュームグループを例に取りましょう。構成要素となっている物理ボリュームのいずれかを削除すると、8 GB の論理ボリューム用にグループ内にたった 5 GB しか残らないため、インストーラーはそのような削除を許可しません。論理ボリュームの総サイズを適切に縮小した場合は、ボリュームグループから物理ボリュームを削除できる可能性があります。この例では、論理ボリュームのサイズを 4 GB に縮小すると、5 GB の物理ボリュームのいずれかを削除することが可能になります。 - 論理ボリュームの作成
- このオプションを選択して、LVM 論理ボリュームの作成をします。通常のディスクパーティションのように マウントポイント、ファイルシステムタイプ、 およびサイズ (MB) を選択します。この論理ボリュームの名前を 選択してそれに所属するボリュームグループの指定もできます。
図9.47 論理ボリュームの作成