C.3. X サーバーの設定ファイル

X サーバーは、単一のバイナリ実行ファイル /usr/bin/Xorg であり、このファイルをポイントするシンボリックリンク X も提供されています。関連する設定ファイルは、/etc/X11//usr/share/X11/ ディレクトリ内に格納されています。
X Window System は 2 種類の設定スキームに対応します。 xorg.conf.d ディレクトリの設定ファイルには、ベンダー及びディストリビューションより事前構成された設定が含まれています。これらのファイルは手動では編集しないことをお勧めします。一方で、xorg.conf ファイル内の設定はすべて手動で実行されますが、ほとんどの状況では必要ではありません。

注記

ディスプレイと周辺機器に必要なすべてのパラメーターは、インストール時に自動検出され、設定されます。X サーバー用の設定ファイルである /etc/X11/xorg.conf は、これまでのリリースでは必要でしたが、X Window System の現行のリリースには含まれていません。ただし、新しいハードウェアを設定するために手動でファイルを作成する場合や複数のビデオカードを備えた環境を設定する場合、デバッグする場合に引き続き有用です。
/usr/lib/xorg/modules/ (または /usr/lib64/xorg/modules/) ディレクトリには、ランタイム時に動的にロードできる X サーバーモジュールが含まれています。デフォルトでは、/usr/lib/xorg/modules/ にある一部のモジュールのみ、X サーバーにより自動的にロードされます。
Red Hat Enterprise Linux 6 のインストール時に、X の設定ファイルは、インストールプロセス中に HAL (Hardware Abstraction Layer) 設定バックエンドにより収集されたシステムハードウェアに関する情報を使用して作成されます。X サーバーは起動すると常に、HAL に入力デバイスの一覧を要求して、それぞれ各ドライバーを使って追加します。新しい入力デバイスがプラグインされる場合や既存の入力デバイスが削除される場合、HAL は常にその変更を X サーバーに伝えます。この通知システムにより、xorg.conf ファイルで設定された mousekbd または vmmouse のドライバーを使用するデバイスは、デフォルトで X サーバーにより無視されます。詳細については、ServerFlags セクション」 を参照して下さい。追加設定は /etc/X11/xorg.conf.d/ ディレクトリにあり、HAL によって取得した全設定を上書き/拡張することが可能です。

C.3.1. 設定の構造

X 設定ファイルの形式は、多くの様々なセクションで構成されており、システムハードウェアが持つ特有の側面に対応します。各セクションは Section "section-name" の行で始まります。"section-name" はセクションのタイトルで、EndSection の行で終わります。各セクションには、オプションの名前と 1 つ以上のオプション値を含む行があります。一部は、二重引用符 (") で囲まれている場合があります。
/etc/X11/xorg.conf ファイル内の一部のオプションは、ブールスイッチを使用して機能をオン/オフします。使用可能な値は以下のとおりです。
  • 1ontrue または yes — オプションをオンにします。
  • 0offfalse または no — オプションをオフにします。
以下は、キーボード用の標準的な設定ファイルです。ハッシュ記号 (#) で始まる行は、X サーバーからは読み取り不可能ですが、人間が読み取れるコメントとして使用されます:
# This file is autogenerated by system-setup-keyboard. Any 
# modifications will be lost.

Section "InputClass"
  Identifier  "system-setup-keyboard"
  MatchIsKeyboard "on"
  Option    "XkbModel"  "pc105"
  Option    "XkbLayout" "cz,us"
# Option    "XkbVariant"  "(null)"
  Option    "XkbOptions"  "terminate:ctrl_alt_bksp,grp:shifts_toggle,grp_led:scroll"
EndSection