第24章 手動のカーネルアップグレード

Red Hat Enterprise Linux カーネルは、サポートされているハードウェアとの整合性と互換性を確実にするために Red Hat Enterprise Linux のカーネルチームによりカスタムメイド作製されたものです。Red Hat がリリースする前に、カーネルは厳格な品質保証テスト群をパスしなければなりません。
Red Hat Enterprise Linux カーネルは RPM 形式でパッケージされていますので、Yum または PackageKit パッケージマネージャを使用して簡単にアップグレードも検証もできます。PackageKit は自動的に Red Hat Network サーバーにクエリを出して、カーネルパッケージを含む利用可能な更新があるパッケージをお知らせします。
そのため、この章は yum の代わりに rpm コマンドを使用して手動でカーネルパッケージを更新する必要のあるユーザーにのみ 役立つと言えます。

警告

できる限り、Yum または PackageKit パッケージマネージャを使用して新しいカーネルをインストールして下さい。理由はこれらのツールは、常に新しいカーネルを インストール するからです。他の方法で現行バージョンを入れ替えると(失敗した場合)システムが起動できなくなる可能性が出てきます。

警告

カスタムカーネルの構築は、Red Hat Global Services Support チームではサポートされていません。そのため、このマニュアルではその記述もありません。
Yum を使ったカーネルパッケージのインストールについては、「パッケージの更新」 を参照してください。Red Hat Network についての情報は、5章システム登録およびサブスクリプションの管理 を参照してください。

24.1. カーネルパッケージの概要

Red Hat Enterprise Linux には、以下のカーネルパッケージが含まれています:
  • kernel — シングル、マルチコア、及びマルチプロセッサシステム用のカーネルを含んでいます。
  • kernel-debug — カーネル診断のために有効になっている数多くのデバッグオプションを持つカーネルを含んでいます。パフォーマンス低下の犠牲があります。
  • kernel-develkernel パッケージに対して、モジュールを構築するのに十分なカーネルヘッダと makefiles を含んでいます。
  • kernel-debug-devel — カーネル診断のために有効になっている数多くのデバッグオプションを持つ開発バージョンのカーネルを含んでいます。パフォーマンス低下の犠牲があります。
  • kernel-doc — カーネルソースからのドキュメントファイルです。同梱で配布される Linux カーネルとデバイスドライバーの様々な部分がこれらのファイルで文書化されています。このパッケージをインストールすると、ロード時に Linux カーネルモジュールに渡すことの出来るオプションへの参照が提供されます。
    デフォルトでは、これらのファイルは /usr/share/doc/kernel-doc-<kernel_version>/ ディレクトリに配置されています。
  • kernel-headers — Linux カーネルと、ユーザースペースライブラリ及びプログラムとの間のインターフェイスを指定する C ヘッダファイルを含んでいます。このヘッダファイルはほとんどの標準プログラムを構築するのに必要な構造と定数を定義します。
  • kernel-firmware — 各種デバイスが動作するために必要となるファームウェアファイルを含んでいます。
  • perf — このパッケージは各カーネルイメージサブパッケージ内で配布される perf ツール用の支援スクリプトとドキュメントを含んでいます。