6.6. 仮想マシンのゲストエージェントとドライバーの更新

Red Hat Virtualization ゲストエージェント、ツール、およびドライバーは、仮想マシンに追加の機能を提供します。たとえば、VM ポータルおよび管理ポータルから仮想マシンを正常にシャットダウンまたは再起動するなどの機能を提供します。ツールおよびエージェントは、以下を含む仮想マシンの情報も提供します。

  • リソースの使用状況
  • IP アドレス
  • インストールされているアプリケーション

ゲストツールは、仮想マシンにアタッチできる ISO ファイルとして配布されます。この ISO ファイルは、Manager マシンからインストールおよび更新が可能な RPM ファイルとしてパッケージ化されています。

6.6.1. Red Hat Enterprise Linux へのゲストエージェントおよびドライバーの更新

Red Hat Enterprise Linux 仮想マシンのゲストエージェントとドライバーを更新して、最新バージョンを使用します。

Red Hat Enterprise Linux へのゲストエージェントおよびドライバーの更新

  1. Red Hat Enterprise Linux 仮想マシンにログインします。
  2. ovirt-guest-agent-common パッケージを更新します。

    # yum update ovirt-guest-agent-common
  3. サービスを再起動します。

    • Red Hat Enterprise Linux 6 の場合

      # service ovirt-guest-agent restart
    • Red Hat Enterprise Linux 7 の場合

      # systemctl restart ovirt-guest-agent.service

6.6.2. Windows Update での Windows ドライバーの更新

Windows 仮想マシンのドライバーを更新する必要がある場合の最も簡単な方法は Windows Update を使用することです。

手順

  1. 仮想マシンにログインします。
  2. 更新プログラムを入手できるように、Windows Update が有効になっていることを確認してください。
  3. Windows Update で、Red Hat, Inc からの更新を確認してください。
  4. 自動インストールされなかった更新を手動でインストールします。

関連情報

6.6.3. コマンドプロンプトを使用した Windows ゲストエージェントとドライバーの更新

Windows Update にアクセスして Windows ドライバーを更新できない場合、または oVirt ゲストエージェントを更新する必要がある場合は、仮想マシンのコマンドプロンプトを使用して virtio-win パッケージから更新できます。この手順では、ドライバーを削除して再インストールする必要があります。これにより、ネットワークが中断する可能性があります。この手順では、ドライバーを再インストールした後に、設定を復元します。

手順

  1. ドライバーを更新する場合は、Windows 仮想マシンで、netkvm ドライバーをアンインストールする前に、netsh ユーティリティーを使用して TCP 設定を保存します。

    C:\WINDOWS\system32>netsh dump > filename.txt
  2. Manager マシンで、virtio-win パッケージを最新バージョンに更新します。

    # dnf upgrade -y virtio-win

    virtio-win_version.iso ファイルは、Manager マシンの /usr/share/virtio-win/ にあります。

  3. ISO ファイルをデータドメインにアップロードします。詳細は、管理ガイドデータストレージドメインへのイメージのアップロード を参照してください。
  4. 管理ポータルまたは VM ポータルで、仮想マシンが実行されている場合は Change CD ドロップダウンリストを使用して、virtio-win_version.iso ファイルを各仮想マシンにアタッチします。仮想マシンの電源がオフになっている場合は、 Run Once ボタンをクリックして、ISO を CD としてアタッチします。
  5. 仮想マシンにログインします。
  6. virtio-win _version.iso ファイルを含む CD ドライブ (この例では D:\) を選択します。
  7. ゲストエージェントまたはドライバーを再インストールします。

    • ゲストエージェントのみを再インストールするには、qemu-ga-x86_64.msi を使用します。

      C:\WINDOWS\system32>msiexec.exe /i D:\guest-agent\qemu-ga-x86_64.msi /passive /norestart
    • ドライバーを再インストールするには、virtio-win-gt-x64.msi を使用します。

      C:\WINDOWS\system32>msiexec.exe /i D:\virtio-win-gt-x64.msi /passive /norestart
  8. ドライバーを更新する場合は、netsh を使用して保存した設定を復元します。

    C:\WINDOWS\system32>netsh -f filename.txt