8.6. スナップショットの削除

不要になった個々のスナップショットを削除できます。スナップショットを削除すると、仮想ディスクをその特定の復元ポイントに復元する機能が削除されます。スナップショットによって消費されたディスクスペースを再利用する必要はなく、データを削除するわけでもありません。後続のスナップショットが削除されたスナップショットのデータを上書きした場合にのみ、ディスク領域が再利用されます。たとえば、5 つのスナップショットのうち 3 番目のスナップショットを削除した場合、4 番目と 5 番目のスナップショットを使用するには、3 番目のスナップショットの変更されていないデータをディスクに保存する必要があります。ただし、4 番目または 5 番目のスナップショットが 3 番目のデータを上書きした場合は、3 番目のスナップショットが冗長化され、ディスク領域を再利用できます。ディスクスペースの再利用の可能性は別として、スナップショットを削除すると、仮想マシンのパフォーマンスも向上する可能性があります。

図8.4 スナップショットの削除

スナップショットの削除

スナップショットの削除は非同期ブロックジョブとして処理され、VDSM が仮想マシンの復元ファイルに操作の記録を保持するため、操作中に VDSM が再起動したり、仮想マシンがシャットダウンしたりしても、ジョブを追跡できます。操作が開始すると、操作が失敗したり中断されたりした場合でも、削除されるスナップショットをプレビューしたり、復元ポイントとして使用したりすることはできません。アクティブレイヤーとその親レイヤーを統合する操作では、アクティブレイヤーから親レイヤーへのデータコピーと、アクティブレイヤーと親レイヤーへのディスクライトのミラーリングの 2 段階の処理に分割されます。最後に、削除されるスナップショット内のデータがその親スナップショットとマージされ、VDSM がイメージチェーン全体で変更を同期すると、ジョブは完了したと見なされます。

注記

削除に失敗した場合は、根本的な問題 (たとえば、ホストの障害、ストレージデバイスへのアクセス不能、または一時的なネットワークの問題) を修正して、再試行してください。