2.4. 仮想ディスクのストレージフォーマット

QCOW2 形式の仮想マシンストレージ

QCOW2 は、仮想ディスクのストレージ形式です。QCOW は QEMU コピーオンライトの略です。QCOW2 形式は、論理ブロックと物理ブロックの間にマッピングを追加することにより、物理ストレージ層を仮想層から切り離します。各論理ブロックはその物理オフセットにマップされます。これにより、ストレージのオーバーコミットメントと仮想マシンのスナップショットが可能になります。各 QCOW ボリュームは、基盤となる仮想ディスクに加えられた変更のみを表します。

初期マッピングは、すべての論理ブロックをバッキングファイルまたはボリュームのオフセットにポイントします。スナップショットの後に仮想マシンが QCOW2 ボリュームにデータを書き込むと、関連するブロックがバッキングボリュームから読み取られ、新しい情報で変更されて、新しいスナップショット QCOW2 ボリュームに書き込まれます。次に、新しい場所を指すように地図が更新されます。

Raw

RAW ストレージ形式には、RAW 形式で保存された仮想ディスクにフォーマットが適用されないという点で QCOW2 よりもパフォーマンス上の利点があります。RAW 形式で保存された仮想ディスクでの仮想マシンのデータ操作には、ホストによる追加の作業は必要ありません。仮想マシンが仮想ディスクの特定のオフセットにデータを書き込む場合、I/O はバッキングファイルまたは論理ボリュームの同じオフセットに書き込まれます。

Raw 形式では、ストレージアレイから外部で管理されているシンプロビジョニングされた LUN を使用しない限り、定義されたイメージのスペース全体を事前に割り当てる必要があります。