3.3. Red Hat Virtualization Manager のインストールおよび設定

Red Hat Virtualization Manager のパッケージおよび依存関係をインストールし、engine-setup コマンドを使用して設定します。スクリプトにより一連の質問が表示され、各質問に必要な値を入力すると、その設定が適用されて ovirt-engine サービスが開始されます。

重要

設定は、engine-setup コマンドの手順に従って、複数の段階に分けて行います。各段階には、ユーザー入力が必要なステップが複数あります。設定候補のデフォルト値が大かっこ内に提示されます。提示された値がそのステップに有効な場合には、Enter キーを押してその値を確定します。

engine-setup --accept-defaults を実行して、デフォルトの回答があるすべての質問を自動的に許可できます。このオプションの使用には注意が必要なので、engine-setup を熟知している場合に限って実行してください。

手順

  1. すべてのパッケージを最新の状態にします。

    # dnf upgrade --nobest
    注記

    いずれかのカーネル関連のパッケージを更新した場合には、マシンを再起動してください。

  2. rhvm パッケージと依存関係をインストールします。

    # dnf install rhvm
  3. engine-setup コマンドを実行して、Red Hat Virtualization Manager の設定を開始します。

    # engine-setup
  4. オプション: Yes と入力して、Enter を押してこのマシンで Cinderlib 統合を設定します。

    Set up Cinderlib integration
    (Currently in tech preview)
    (Yes, No) [No]:

    Cinderlib の設定手順は、「Cinderlib の設定」を参照してください。

    重要

    Cinderlib はテクノロジープレビュー機能としてのみ提供されます。テクノロジープレビューの機能は、Red Hat の本番環境のサービスレベルアグリーメント (SLA) ではサポートされず、機能的に完全ではないことがあるため、Red Hat では実稼働環境での使用を推奨していません。これらの機能は、近々発表予定の製品機能をリリースに先駆けてご提供することにより、お客様は機能性をテストし、開発プロセス中にフィードバックをお寄せいただくことができます。

    Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポートについての詳細は、https://access.redhat.com/support/offerings/techpreview/を参照してください。

  5. Enter を押して、このマシンに Manager を設定します。

    Configure Engine on this host (Yes, No) [Yes]:
  6. Open Virtual Network (OVN) をインストールします (オプション)。Yes を選択すると、Manager マシンに OVN サーバーをインストールし、これを外部ネットワークプロバイダーとして Red Hat Virtualization に追加します。また、追加したことにより、OVN をデフォルトのネットワークプロバイダーとして使用するようにデフォルトのクラスターを設定します。

    重要

    『Administration Guide』「Adding Open Virtual Network (OVN) as an External Network Provider」 の「Next steps」も参照してください。

    Configuring ovirt-provider-ovn also sets the Default cluster’s default network provider to ovirt-provider-ovn.
    Non-Default clusters may be configured with an OVN after installation.
    Configure ovirt-provider-ovn (Yes, No) [Yes]:

    Red Hat Virtualization での OVN ネットワーク使用の詳細については、『Administration Guide』「Adding Open Virtual Network (OVN) as an External Network Provider」 を参照してください。

  7. また、engine-setup では、noVNC コンソールから仮想マシンに接続できるように Websocket プロキシーサーバーを設定することができます (オプション)。

    Configure WebSocket Proxy on this machine? (Yes, No) [Yes]:
    重要

    WebSocket プロキシーおよび noVNC は、テクノロジープレビュー機能としてのみ提供されています。テクノロジープレビューの機能は、Red Hat の本番環境のサービスレベルアグリーメント (SLA) ではサポートされず、機能的に完全ではないことがあるため、Red Hat では実稼働環境での使用を推奨していません。これらの機能は、近々発表予定の製品機能をリリースに先駆けてご提供することにより、開発プロセスの中でお客様に機能性のテストとフィードバックをしていただくことを目的としています。詳しい情報は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。

  8. このマシン上に Data Warehouse を設定するかどうかを選択します。

    Please note: Data Warehouse is required for the engine. If you choose to not configure it on this host, you have to configure it on a remote host, and then configure the engine on this host so that it can access the database of the remote Data Warehouse host.
    Configure Data Warehouse on this host (Yes, No) [Yes]:
    重要

    Red Hat は、Data Warehouse データベース、Data Warehouse サービス、および Grafana をすべて同じマシンにインストールすることのみをサポートします。

  9. Enter キーを押して、Manager に Grafana を設定します。

    Configure Grafana on this host (Yes, No) [Yes]:
  10. コマンドラインから仮想マシンのシリアルコンソールへのアクセスを許可します (オプション)。

    Configure VM Console Proxy on this host (Yes, No) [Yes]:

    この機能を使用するには、クライアントマシンで追加の設定が必要です。『Virtual Machine Management Guide』「Opening a Serial Console to a Virtual Machine」 を参照してください。

  11. Enter キーを押して自動検出されたホスト名をそのまま使用するか、別のホスト名を入力して Enter キーを押します。仮想化ホストを使用している場合には、自動的に検出されたホスト名が間違っている可能性がある点に注意してください。

    Host fully qualified DNS name of this server [autodetected host name]:
  12. 次に、engine-setup コマンドは、ファイアウォールの設定を確認し、ポート 80 や 443 など、Manager が外部との通信に使用するポートを開放するかどうかを尋ねます。engine-setup によるファイアウォール設定の変更を許可しない場合には、Manager が使用するポートを手動で開放する必要があります。firewalld がファイアウォールマネージャーとして設定されます。

    Setup can automatically configure the firewall on this system.
    Note: automatic configuration of the firewall may overwrite current settings.
    Do you want Setup to configure the firewall? (Yes, No) [Yes]:

    ファイアウォールの自動設定を選択した場合に、ファイアウォール管理機能がアクティブ化されていなければ、サポートされているオプション一覧から、選択したファイアウォール管理機能を指定するように要求されます。ファイアウォール管理機能の名前を入力して、Enter キーを押してください。この操作は、オプションが 1 つしかリストされていない場合でも必要です。

  13. Data Warehouse データベースをこのマシン上に設定するか、別のマシン上に設定するかを指定します。

    Where is the DWH database located? (Local, Remote) [Local]:
    • Local を選択した場合には、engine-setup スクリプトにより、データベースを自動で設定するか (ユーザーおよびデータベースの追加を含む)、事前に設定したローカルのデータベースに接続することができます。

      Setup can configure the local postgresql server automatically for the DWH to run. This may conflict with existing applications.
      Would you like Setup to automatically configure postgresql and create DWH database, or prefer to perform that manually? (Automatic, Manual) [Automatic]:
      • Enter を押して Automatic を選択した場合は、ここで追加のアクションは必要ありません。
      • Manual を選択した場合には、手動設定したローカルデータベースに関する以下の値を入力してください。

        DWH database secured connection (Yes, No) [No]:
        DWH database name [ovirt_engine_history]:
        DWH database user [ovirt_engine_history]:
        DWH database password:
        注記

        engine-setup は、次の手順で Manager データベースを設定した後にこれらの値を要求します。

    • Remote を選択した場合には (Data Warehouse サービスは Manager マシン上にインストールするが、Data Warehouse データベースをリモートに設定している場合など)、リモートデータベースサーバーに関する以下の値を入力してください。

      DWH database host [localhost]:
      DWH database port [5432]:
      DWH database secured connection (Yes, No) [No]:
      DWH database name [ovirt_engine_history]:
      DWH database user [ovirt_engine_history]:
      DWH database password:
      注記

      engine-setup は、次の手順で Manager データベースを設定した後にこれらの値を要求します。

    • Remote を選択すると、Grafana データベースユーザーのユーザー名とパスワードを入力するように求められます。

      Grafana database user [ovirt_engine_history_grafana]:
      Grafana database password:
  14. Manager データベースをこのマシン上に設定するか、別のマシン上に設定するかを指定します。

    Where is the Engine database located? (Local, Remote) [Local]:
    • Local を選択した場合には、engine-setup コマンドにより、データベースを自動で設定するか (ユーザーおよびデータベースの追加を含む)、事前に設定したローカルのデータベースに接続することができます。

      Setup can configure the local postgresql server automatically for the engine to run. This may conflict with existing applications.
      Would you like Setup to automatically configure postgresql and create Engine database, or prefer to perform that manually? (Automatic, Manual) [Automatic]:
      • Enter を押して Automatic を選択した場合は、ここで追加のアクションは必要ありません。
      • Manual を選択した場合には、手動設定したローカルデータベースに関する以下の値を入力してください。

        Engine database secured connection (Yes, No) [No]:
        Engine database name [engine]:
        Engine database user [engine]:
        Engine database password:
  15. 自動作成された Red Hat Virtualization Manager の管理ユーザーのパスワードを設定します。

    Engine admin password:
    Confirm engine admin password:
  16. GlusterVirt、または Both を選択します。

    Application mode (Both, Virt, Gluster) [Both]:

    Both は、最も柔軟性が高いモードです。ほとんどの場合は、Both を選択します。Virt を選択すると、環境内で仮想マシンを実行することができます。Gluster を選択した場合には、管理ポータルからの GlusterFS 管理のみが可能です。

  17. OVN プロバイダーをインストールした場合には、デフォルトの認証情報を使用するか、代わりの認証情報を指定するかを選択することができます。

    Use default credentials (admin@internal) for ovirt-provider-ovn (Yes, No) [Yes]:
    oVirt OVN provider user[admin@internal]:
    oVirt OVN provider password:
  18. wipe_after_delete フラグのデフォルト値を設定します。これは、ディスクの削除時に仮想ディスクのブロックを消去します。

    Default SAN wipe after delete (Yes, No) [No]:
  19. Manager は、ホストと安全な通信を行うために各種証明書を使用します。この証明書は、オプションとして、Manager との HTTPS 通信のセキュリティー保護に使用することも可能です。証明書の組織名を指定してください。

    Organization name for certificate [autodetected domain-based name]:
  20. 必要に応じて、engine-setup により、Apache Web サーバーが提供するデフォルトページを Manager のランディングページに設定できます。

    Setup can configure the default page of the web server to present the application home page. This may conflict with existing applications.
    Do you wish to set the application as the default web page of the server? (Yes, No) [Yes]:
  21. デフォルトで、ホストと安全な通信を行うために、Manager と外部との SSL (HTTPS) 通信は、以前の設定で作成された自己署名証明書を使用してセキュリティーが保護されます。または、外部との HTTPS 接続向けに別の証明書を選択します (これにより、ホストと Manager 間の通信方法に影響が出るわけではありません)。

    Setup can configure apache to use SSL using a certificate issued from the internal CA.
    Do you wish Setup to configure that, or prefer to perform that manually? (Automatic, Manual) [Automatic]:
  22. Grafana 管理ユーザーに一意のパスワードを指定するか、Manager の管理パスワードと同じパスワードを使用することができます。

    Use Engine admin password as initial Grafana admin password (Yes, No) [Yes]:
  23. 収集したデータを Data Warehouse が保持する期間のオプションを選択します。

    Please choose Data Warehouse sampling scale:
    (1) Basic
    (2) Full
    (1, 2)[1]:

    Full を選択すると、『Data Warehouse Guide』 に記載のデータストレージ設定のデフォルト値が使用されます (Data Warehouse がリモートサーバーにインストールされている場合に推奨)。

    Basic を使用すると、DWH_TABLES_KEEP_HOURLY の値を 720DWH_TABLES_KEEP_DAILY の値を 0 にして、Manager マシンの負荷を軽減します。Manager と Data Warehouse が同じマシンにインストールされている場合に Basic を使用します。

  24. インストール設定を確認し、Enter キーを押して値を確定し、インストールを続行します。

    Please confirm installation settings (OK, Cancel) [OK]:

    環境の設定が完了すると、engine-setup は環境へのアクセス方法を表示します。ファイアウォールを手動で設定する場合は、セットアップ中に選択したオプションに基づいて、開放する必要があるポートのカスタムリストが engine-setup で指定されます。また、engine-setup は、同じ値を使用して Manager の再設定に使用できるファイルに回答を保存し、Red Hat Virtualization Manager 設定プロセスのログファイルの場所を出力します。

  25. Red Hat Virtualization 環境をディレクトリーサーバーにリンクする予定の場合には、ディレクトリーサーバーが使用するシステムクロックと同期する日付と時刻を設定し、アカウントの期限が予期せずに切れてしまう問題が発生しないようにしてください。詳細は、『Red Hat Enterprise Linux システム管理者のガイド』「システムクロックのリモートサーバーとの同期」 を参照してください。
  26. ブラウザーから提供される手順に従って、認証局の証明書をインストールしてください。http://manager-fqdn/ovirt-engine/services/pki-resource?resource=ca-certificate&format=X509-PEM-CA に移動して、認証局の証明書を取得できます。manager-fqdn は、インストール時に指定した FQDN に置き換えます。

次に管理ポータルにログインします。ここで、環境にホストおよびストレージを追加することができます。